東方逆廻語《トウホウサカシマガタリ》   作:八雲藍好き好きチュッチュ

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仕事の合間に少しづつしか書けない歯痒さよ


東方星蓮船 Stage3〜

紅魔館を出た咲夜は、元々の予定であった買い物を先に済ませようと、人里に向かい飛んでいた。

雲が程々に流れており、気温も程々、風も程々。

先程一気に洗濯を済ませて正解だったと、心の中で自画自賛していると、眼下に如何にも道に迷った様子の尼僧の格好をした女性がいた。

 

「巫女は兎も角、尼は幻想郷で初めて見るわね・・・もしかして彼女が『新入りさん』なのかしら?」

 

高度を下げ、声を掛けると、手に小さな紙を持つ女性が、困り顔で振り向いた。

 

「何かお困りなら、微力ながらお手伝い致しますわ、『新入りさん』」

 

「えっ、あ、ありがとうございます」

 

話をすると、彼女の名前は雲居一輪、『命蓮寺』の住人で、人里へ買い出しに向かっていたが、地図が滲んでしまっており、このまま進んで良いものか悩んでいたとの事。

 

「人里はこちらの方角ですが、飛んだ方が早いですわ。ただし、里に入る時は緊急時以外は地上からのみ、それさえ気をつけていれば大丈夫ですわ」

 

「ありがとうございます・・・その、お尋ねしても?」

 

2人で里に向かって飛びながら、一輪が咲夜に投げ掛ける。

 

「さっき、私の事を『新入りさん』と呼んでましたけど、どうして・・・?」

 

「八雲紫にどの程度情報を貰っているか分かりませんが、そもそも幻想郷に寺が殆ど無いので」

 

「そうなんですか?」

 

「神事や祭事は博麗の巫女が執り行いますし、もうすぐ行われる人里での収穫祭は秋神様と守矢神社が主導ですので。寺は共同墓地の管理くらいしかやっていないと、あくまで私は聞いておりますわ」

 

一輪は少し考えるそぶりの後、

 

「なら、今後は命蓮寺が中心になりますね」

 

と言って微笑む。

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

「結構な量買われますのね?」

 

「保存していた物はもう無くなってしまいましたし、お店の方と知り合いになっておきたかったので」

 

「手を空けておかないと、道中で何かあるのが幻想郷ですわよ?」

 

「あぁ、大丈夫です。雲山」

 

買い物を終え、里の外に出た2人。

咲夜の疑問に答えるように、一輪は顔のある雲のようなものを呼び出す。

 

「入道、ですか?」

 

「はい。雲山、荷物よろしくね」

 

仕方ない娘だ、といった表情で雲山は大量の荷物を受け取る。

 

他愛のない会話を続けながら空を飛び、気付けば遠目にお寺が見えてきた。

 

「あそこが私の住んでいる『命蓮寺』です」

 

並んで敷地内に着地する。

一輪は掃き掃除をしていた白い服の少女に声を掛ける。

 

「ただいまムラサ、荷物入れるの手伝ってちょうだい」

 

「おかえり一輪、そっちの人は?」

 

「話にあった『紅魔館』ってとこのメイド・・・西洋の女中さんだよ」

 

「ふーん」

 

一輪に近付き、荷物を受け取りながら、咲夜の方を見て話しかける。

 

「あたしは村紗水蜜、ムラサって呼んでちょうだい」

 

「十六夜咲夜と申します・・・ところで、紅白の巫女や黒白の魔法使いにはお会いになられましたか?」

 

「いや、見てないね」

 

「私も会っていませんね」

 

「ふむ、まだでしたか・・・で、あれば、弾幕ごっこは?」

 

「藍さんと橙ちゃんに多少教えてもらったくらいかな?」

 

「成程」

 

にこりと咲夜が微笑み、フワリと浮く。

 

「近いうちに宴会でふっかけられるでしょうから、僭越ながら、私が一手御教授させて頂きますわ」

 

その言葉にニヤリと口角が上がったのはムラサ。

 

「いいね、掃き掃除ばっかで暇してたんだ。胸を借りる序でに、その形の良いおっぱいも借りようじゃないの」

 

隣にいた雲山に先程受け取った荷物を押し付け、両手をワキワキと動かすムラサを見て、軽く睨みながら頬を染める咲夜。

 

「・・・セクハラですわよ?」

 

「オヤジ臭いわよ・・・」

 

「ちょ、ちょっとしたお茶目じゃん」

 

心底呆れた表情の一輪にムラサが弁明し、落ち着いた咲夜がコホン、と咳払い。

 

「・・・そこまで仰るのであれば、貴女が勝てば揉もうが吸おうが構いませんわ」

 

「マジで!?」

 

「ムラサ、鼻血」

 

「勝てればの話ですわ・・・但し、私が勝てば・・・どうぞ御覚悟を」

 

ニコリと微笑む咲夜に、鼻に端切れを詰めたムラサが気合十分とばかりにフオオオ! と叫びながらアンカーを振り回す。

 

宙に浮いた2人を眺めながら、ぽつりと、一輪が零す。

 

「藍さんが『弾幕ごっこは、1に経験、2に模倣、3に度胸』って言ってたの、ムラサは多分忘れてるんだろうなー・・・」

 

 

 

十数分後、経験の差で完全敗北したムラサが、とある罰ゲームを受ける事になることを、まだ咲夜以外は知らない。

 

 

 

───Stage3、Stage4 CLEAR




短いけどダラダラ長く書くのは性分ではない
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