その日の夕方、学校帰りのトーカが店に顔を出した。
カネキ「あっ、トーカちゃん。どうしたの?」
トーカ「最近、体がなまっちまってるから、タクミを使って訓練しようかと思って…アイツは?」
カネキ「今、裏で食器を洗ってるよ。
あっ、そうだトーカちゃん。今日、古間さんが教えてくれたんだけど。タクミ君は、今まで
一つも食器を割った事が無いんだって。」
トーカ「へ〜、そうなのか。ってか、何だよ。アタシに対しての嫌味か?」
カネキ「あっ、いや。別に、そういう訳じゃ…」
トーカ「どうだか…」
カネキは、本当にそういうつもりはなかったのにと思い悲しそうな顔をした。
トーカ「なに、ショボくれてんだよ?別に、アンタの言った事なんか誰も気にしちゃいないって。」
カネキ(それはそれで、ショックだよ。トーカちゃん。)
「あ、アハハ…そうだったんだね。」
カネキの心境は、複雑だった。
夕方は、客がほとんどいない時間であり、今日はトーカが来る前に帰った客が最後だった。
店内には、床にモップをかけている古間とテーブルを拭いている入見、そしてカップを並べていたカネキとトーカの4人だけだった。
長い間沈黙が流れていたが突如、誰かの叫び声が聞こえた。
声のした部屋に行ってみると、タクミが床に落ちている割れたカップを見て嘆いていた。
その瞬間、古間と入見とカネキは驚き、トーカは喜んでいた。
古間「タ、タクミくんもとうとうやったか。」
入見「まぁ、誰だって失敗する事くらいあるわよ。」
カネキ(今まで一つも、食器を割ってなかったタクミくんがとうとう割った…)
トーカ「ま、入見さんもこう言ってる事だし。これからは同罪だな。」
トーカは、笑顔で言った。
カネキ「同罪って…」
入見「そうよ、トーカちゃん。あなたとは、数と桁が全然違うのよ。」
入見は、微笑みながらも冷ややかに言った。
トーカ「入見さん!そういう事は、言わないで‼︎」
タクミ「トーカさんは、今でも記録更新中なんですか?」
トーカ「うっさい!クソタク‼︎」
「あっ、そうだ。アンタ、この後付き合いなさい。久し振りに、アタシがしごいてあげる。」
タクミ「場所は、いつもの地下ですか?」
トーカ「おう。さっさと片付けろよ。」
トーカは、足早に店の地下へと向かった。
古間「じゃあ、後の片付けはやっておくから早く行ってあげな。」
タクミ「いえいえ、そんなの悪いですし。」
入見「女の子を、待たせるのは良くないわよ。特に、気の短い子はね。」
最後にウインクをして入見は、ホールの片付けをしに行った。
カネキ「タクミくん。僕がカップを片付けておくから。後で、見学に行っても良い?」
タクミ「えっ、良いんですか?もちろん見学は良いんですけど…」
カネキ「すぐに片付けるから、先に着替えて待ってて。」
タクミ「わ、分かりました。」
そしてタクミは、更衣室に向かった。
5分後
タクミは、動きやすいジャージに着替えて小さめのクーラーボックスを持っていた。
また、カネキはあんていくの制服のままだった。
2人は、合流すると店の地下へと通じている薄暗い階段と梯子を降りて行った。
扉を開けると、目の前でトーカが仁王立ちをしていた。
タクミ「遅くなって、ゴメンね。トーカさん。」
トーカ「遅ぇよ、クソタク。ん?なんでカネキがいる訳?」
タクミ「見学したいって言ったから、来てもらったんだよ。」
トーカ「あっそ。ルールは、いつも通りどっちかが一発入れれば勝ち。赫子の使用は無し。これでいいな?」
タクミ「うん。いいよ。あっ、カネキさん。審判をやってもらっても良い?」
カネキ「うん。良いよ。」
タクミ「ありがとう、カネキさん。あっ、あと。もう少し、離れた場所で見ていた方が良いよ。」
カネキ「う、うん。分かった。」
と言って、カネキは少し離れた。
トーカ「よし。じゃあ〜、行くぞ‼︎」
To be continue
早く、物語を進めたいですが中々進みませんね。
すいません。