幼馴染のとの恋   作:麒麟@

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全国はやっぱりそう簡単じゃないらしい

俺たちは全国への駒を進めてしばらくすると一回戦の相手が決まった。

それは俺たちが去年決勝で負けたあのチームだった。

前回は俺も冷静さを失い、さらにチームとしての自力も上がってるから前回みたいな結果にはならないはず。

俺自身にも問題があるがあの後葉月と優香に諭されて恨むよりバレーで決着をつけてきてと言われて俺はそれを納得した。

試合表を見せると今日だけは必ず来るといっていたからどこかにいるかもしれない。

それに今回は真美も連れて来るみたいだ。

 

 

「いよいよだな夕日」

 

「長かったよ。お前らが物覚え悪いから」

 

「うっ!それはな」

 

「冗談だよ。頼むぞ」

 

「!!ああ。任せとけ」

 

 

俺が言ったことに嘘はない。本当に信頼できるチームになったこのチームは。

俺たちは整列して試合が始まった。そこからは圧倒的だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あたしたちは試合を見に来てる。この試合は夕日にとってもあたしたちにとっても大事な試合だから。

 

 

「ねーねーこの試合は夕日が勝つの?」

 

「真美ちゃん、それはわからないけどあたしたちはそう信じてるよ」

 

「それにしても日菜ちゃんは残念だったわね」

 

「まぁ仕方ないわね。仕事が入ったんだもの。それでも来ようとしてたのだけれど」

 

 

確かに日菜ちゃんは仕事を放り出してでも来ようとしてたみたいだ。予選は全試合行ったらしいし、今回も来る予定があったらしいが夕日に論破されてこれなくなったとか。

それでも仕事が終わるとすぐに来ると行って聞かなかった。

それでとうとう試合が始まり、今回の全国から夕日は最初から出るみたいだ。

なんでも今回は地区予選から上がってきた強豪校ばかりでもし1セット目を取られるとそこからの巻き返しができないかもしれないと言っていた。

夕日の大活躍とチームのみんなの機能で1セット目は余裕で取れた。

そして2セット目も順調に行き15対8で異変が起きた。

そこでT.Oを取り相手チームは何かを話し始めた。そして試合が始まり、夕日の正面の子が二人掛かりでブロックに飛ぶ直前1人が夕日の足を踏んだ。

それでも夕日の顔が歪んだ。それでもばれてないので誰も気づかない。多分今ので靭帯をいったかもしれない。

そして夕日は無理してブロックを飛ぼうとした。それをわざとかどうかわからないが夕日の小指を狙ってそしてパワーで押し込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の足を踏んでそれは俺の足に大打撃を与えた。けどみんなの士気が上がってるなかそんなことを言えずそのままブロックに飛んだ。

するとブラックアウトを狙ったのか知らないが俺の小指に向けて右回転のスパイクを打ってきた。

そのまま左手の小指は変な音を立てた。そして審判は試合を止めた。

 

 

「指を見せなさい」

「断る」

「なぜ?そのままだと選手生命に関わるかもしれないぞ」

「はっ!指が折れたぐらいで選手生命にかかわるかよ。今回このチームは優勝目指してやってんだ。そのために俺がどんな練習をしてもこいつらはついてきてくれたんだ。その邪魔をすんじゃねぇ」

 

 

その一言で俺はチームのみんなから止められて監督にも変えられた。

なんでかわからないがみんなの顔色には怒りさえ見えた。

そして俺は足のことがバレないようにベンチに下がり美沙希と医務室に向かった

 

 

「後は任せとけ!俺たちが必ず勝つ」

「頼んだ」

 

俺は美沙希と医務室に向かい調べてもらおうと歩き始めた。すると美沙希が肩を貸してくれた。

 

 

「他の人にバレるの嫌なんでしょ。今はこのままいこ」

「バレてたの?」

「早く行かないと我慢ももう限界でしょ」

「悪い」

「葉月さんと優香さんからも頼まれてるから」

 

 

俺と美沙希は医務室に向かわずそのまま控え室に戻った。俺は明日に倒されてそのまま寝転ばされた。

 

 

「優香さん連れてくるから。あの人多少体のことわかってるからなんとかできるかも」

「頼む」

 

 

俺は寝転びながら試合の声を聞いていた。中継がないせいでわからないが歓声で大体の試合の流れがわかった。

そして少しすると優香と美沙希がやってきた。

 

 

「また無理して!」

「ごめん、けどさ勝ちたくてさ」

「試合はもう終わるよ。このまま行くと夕日たちの勝ちだよ」

「そっか、よかった」

 

 

優香はそのまま俺の手を包帯で薬指と小指を固定して足の方は触った途端に顔色が変わった。

 

 

「あたしは専門家でもないからなんとも言えないけど、夕日このまま無理したらなどと食べなくなるかも」

「え?」

「やっぱりそうか。なんとなくそんな気はしてたんだ」

「そんな気はしてたって夕日はいいの!?二度と飛べないんだよ。バレーもできないんだよ」

「それでも今回の全国だけは出る。みんなにきつい練習をしいてきたのは俺だ!その俺がここで出れないなんて言えるわけないだろ」

 

 

本当にあいつらはよくついてきてくれた。実際無理だと思うメニューもついてきてくれたりしたのに、そんなの俺が耐えられるわけないだろ。

すると

 

 

「ふざけんな!夕日はこれからの日本のバレーボールに必要とされる人物なんだ。こんなことで壊すな。俺たちは今回は優勝を俺たちだけの力で目指す。夕日はベンチにいてくれ」

 

 

それはチームとしての意見で俺は何も言えなかった。それはチームからの頼みで事実上の戦力外宣告だった。

俺はそれを受け入れベンチにいることを納得した

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