子供だからと言って容赦はしない職務に忠実な門番が、ぶっきらぼうな口調と目付きで俺に近付いてくる。
やっべぇ、偽装すんの忘れた。いやしかしそんなものが通用するのか?だが通用したとしてどこで作れば良いのか。
「保護者は?近くにいるのか?」
目の前まで来た門番は俺を見下ろしながらうっとうしそうに聞いてくる。
ほう、保護者か。保護者はつい最近目の前で見殺しにしたな。今頃天高く、遠く離れた場所から俺を守ってくれている事だろう。
「服がボロボロだが、難民か?難民なら孤児院に入る事になるが。ちっ、手続きが面倒臭いな」
ふむ、一般的に見て今の俺は難民だ。この場合保護されて孤児院に入るのはベターな選択だ。
だがしかし、この里の孤児院はダメだ。確実に死亡フラグだ。木の葉の孤児院なんて大蛇丸の支配下にある可能性が拭えない。自ら原作再現をするつもりなど毛頭無い俺としては何としても避けたい。
だからと言ってこのまま回れ右をして木の葉の里以外の場所に行くのも考えられない。今回はたまたま出会わなかっただけで、どこに大蛇丸や暁のような危険な存在が潜んでいるか分からない。他里に保護を求めるのは木の葉以上に難しいだろう。特にかぐや一族出身だと知られたら戦場の鉄砲玉にされそうだ。
「おい、何か言わないと分からないぞ?口が聞けないのか?」
ここで馬鹿正直に、「かぐや一族出身です。」と言ったらどうなるだろうか。里に入れて話だけは聞いてくれるのではないか?
うん、話は聞いてくれるだろうが、すぐさまダンゾウが飛んで来そうだ。ナシだ。
はてはてどうしたものかと途方に暮れていると、不意に後ろから声を掛けられた。
「そんな怖い顔で質問したら、こんな小さい子じゃ答えられなくなりますよ。ボク、どこから来たんだ?」
ほう、この俺を一目見てか弱い子供と見抜いたその観察力は褒めてやろう。まぁ、恐らく貴様よりは100倍強いがな。と心の中でおどけながら無表情に振り向いたその先には
「こら、また面倒臭そうな事に首突っ込んで、よしなさいよイルカ」
「そうだ、ここは門番に任せて俺達は任務成功の手続きを行った方が良い」
「まぁまぁ、ちょっと話を聞くだけだから。先生も良いでしょう?」
「まったくしょうがないなぁイルカは」
原作屈指の聖人として知られる、うみのイルカが居た。その回りにはオカッパで気の強そうな少女、坊主で仏頂面の少年、金髪ポニーテールの青年が立っている。
こっ、これは勝つる。