それでは物語へどうぞ。
今日は美雲の誕生日、そのせいか裸喰娘娘では多くの人たちが集まっていた。Δ小隊メンバー、ワルキューレメンバーは勿論、空中騎士団やハインツ、ロイド、グラミア陛下も美雲の誕生日を祝いに来てくれた。
「それでは皆さん!!せーの!!」
『美雲(さん)(ギンヌメール)!!お誕生日おめでとうー!!!』
「ありがとう、皆」
蒼也の音頭のあと、その場にいる全員が美雲を祝い、大量のクラッカーが鳴り響く。その光景に美雲は涙目になりながらも笑顔でお礼を言った。
「改めて、美雲さん。お誕生日おめでとうございます」
「ありがとう蒼也、こんな盛大な誕生日会初めてだわ」
「それは良かった。それと一つ目の美雲さんを驚かせる物があるんだ。」
「一つ目?」
蒼也と美雲が話しているとお店の厨房から巨大なケーキが運ばれてくる。しかし、ケーキに乗せてあるチョコプレートに何かが書いてある。
そこには『♥️Happy Birthday 美雲♥️~蒼也~』と書かれていた。
「僕が作ったケーキです」
「蒼也……ありがとう!」
美雲は余程嬉しかったのか蒼也に抱きついた。その後切り取ったケーキを皆で食べた後、美雲のプレゼントを順々に渡す時間となった。
まずはハヤテ、フレイア、ミラージュペア
「美雲さん、これ私たち三人からのプレゼントです。受け取ってください!」
「ありがとう、フレイア。開けてみてもいい?」
「どうぞ!」
美雲はプレゼントを開けるとそこにあったのはふさふさのウミ猫のぬいぐるみだった。
「可愛い!」
そう言って美雲はウミ猫のぬいぐるみを抱き締める。
「良かったです。美雲さんが気に入ってくれて」
「そうだな」
ミラージュもハヤテも美雲が気に入ってくれて安心していた。
「ありがとう、ハヤテ、フレイア、ミラージュ、大事にするわ」
続いて、マキナ、レイナ、ボーグペア
「クモクモ」
「誕生日」
「「おめでとー!」」
「ありがとう。マキナ、レイナ……それと」
「ほら、ボーグ。美雲の誕生日を祝う」
レイナはそう言いながらさっきから黙っているボーグの脇腹を肘でつつく。
「レイナの頼みだから仕方なく祝ってやる。おめでとう、美雲・ギンヌメール」
「ふふっ、ありがとう。嬉しいわ」
美雲の笑顔に恥ずかしくなったのかボーグは顔を赤くして逸らしてしまう。しかし、そんなボーグを気に入らなかったのかレイナはボーグの脛を蹴って何処かに行ってしまう。ボーグは脛を抑えながらレイナの後を追い掛ける。
「あらあら、あの二人」
「全くボグボグったら。それよりも、はい!クモクモ!私とレイレイとボグボグからの誕生日プレゼントだよ~」
「ありがとう、マキナ。開けてみてもいい?」
「どうぞ~」
美雲はマキナに許可を取るとプレゼントを開けた。するとそこには、ペアルックの服が入っていた。
「これって」
「そうだよ!!クモクモとソウソウのだよ~!」
「ありがとう、大切に使わせてもらうわ」
お次はカナメ、メッサーペア
「美雲、お誕生日おめでとう!」
「おめでとうございます」
「ありがとう。カナメ、メッサー」
「はい、私とメッサーくんからよ」
カナメから高そうな紫のケースと黄色のケースを渡される。そのまま美雲は受け取ると紫のケースを開けた。
「これって」
そこに入っていたのは紫の宝石が埋め込まれたハート型のネックレスが入っていた。
「そう、ペアルックのネックレス、もう片方は黄色の宝石が埋め込まれてるわ。メッサーくんと一緒に選んだのよ」
「ありがとう、カナメ、メッサー。絶対に大切にするわ」
まだまだ続く、アラド、チャックペア
「「美雲さん、お誕生日おめでとうございます」」
「ありがとう、アラド、チャック」
「俺たちからはこれを」
アラドはバナナの絵が書いてある瓶を渡される。
「これは?」
「40年物のバナナ酒です」
「探すのに苦労しましたよ~」
すると、アラドとチャックの後ろから大変ご立腹の蒼也が現れて二人の肩を掴む。
「二人とも、何勝手に美雲さんにお酒を飲ませようとしてるんですか?ん?」
「そ、蒼也?べ、別にいいじゃないか」
「そそそ、そうだぜ?今回だけなんだから」
「未成年にお酒を飲ませれるわけないでしょうがーー!!」
「「アァアアアアアアアーーーーーーーーー!!!!」」
アラドとチャックはこのあと蒼也にみっちりと怒られました。皆さんもお酒は二十歳になってからにしましょう。
「ふふっ、仲が良いわね」
まだあるよ、キース、ロイドペア
「久しいな、美雲・ギンヌメール。誕生日おめでとう」
「キース、もっと丁寧に言ったらどうだ?今晩わ、美雲・ギンヌメールさん。お誕生日おめでとうございます」
「えぇ、ありがとう。キース、ロイド」
「これは我々二人からだ。受け取ってくれ」
キースは美雲に箱に入っている音楽プレイヤーとヘッドホンを渡した。それもかなり高そうな物だ。
「……本当にいいの?」
「あぁ、これで好きな音楽でも聞くといいさ」
美雲の問いにロイドが答え、思わず笑みを溢してしまう。
「ふふふっ、ありがとう。有り難く使わせてもらうわ」
お次はヘルマン、カシム、テオ、ザオペア
「「「「美雲・ギンヌメール、お誕生日おめでとう」」」」
「ありがとう、祝ってくれて嬉しいわ」
「それは良かった。それではプレゼントを渡そう」
ヘルマンは籠に入ったリンゴとアップルパイ、飲み物の入った瓶を美雲に渡した。
「これって、もしかして」
「あぁ、ウィンダミアのリンゴだよ。リンゴ自体はカシムの畑で作った。そのリンゴを使ってテオとザオがアップルパイを作ったんだ。この瓶に入っている液体は私が作ったリンゴジュースだ。安心してくれ、水はウィンダミアの水を使用しているからヴァールになることはないよ」
「そう、本当にありがとう、後でゆっくりと頂くわ」
後少しだよ。ハインツ、グラミアペア
「お久しぶりです美雲殿。お誕生日おめでとうございます」
「おめでとう、美雲・ギンヌメール」
「ありがとう、ハインツ、グラミア陛下」
「美雲殿、早速ですがプレゼントをどうぞ」
ハインツはそう言いながら美雲にプレゼントを渡す。
「?………!!これって!!」
「はい、銀河最高級旅行ができる船の三泊四日露天風呂・食事付きペアチケットです。チケットの予約が40年先とまで言われている伝説級の代物です」
「ど、どうしてこれを?」
「僕とお父様が知り合いや友人を伝って手に入れることが出来ました。これで彼氏さんと楽しく過ごしてください」
ハインツの彼氏さんと言う言葉に美雲は顔を赤くして俯いてしまった。
「あ、ありがとう。ハインツ、グラミア陛下もありがとうございます」
「何、気にするな。息子が世話になったその礼だ」
さぁ、いよいよ最後だ。蒼也
「お待たせしました、美雲さん」
「えぇ、待ってたわ。蒼也」
蒼也は少しだけ緊張した状態だったが美雲はとても魅力的な笑顔でいた。
「では、改めて美雲さん。お誕生日おめでとうございます」
「ありがとう、蒼也」
「それでは二つ目のプレゼントをどうぞ」
蒼也は美雲に紫の長細い箱を渡す。
「開けてもいい?」
「とうぞ」
美雲はその言葉を聞いて箱をゆっくりと開ける。その中に入っていたものは、
「綺麗………」
紫色の綺麗な装飾が描かれた簪だった。
「これを見たとき、絶対に美雲さんに似合うと思って買ったんですよ」
「着けてみてもいい?」
「いいですよ。僕が着けてあげます」
そう言って蒼也は箱から簪を出すと美雲の髪の一部を纏め上げ団子を作り、簪をさした。
「どうかしら?」
「僕の見立ては間違ってなかった。とても綺麗ですよ、美雲さん」
「ふふふ、ありがとう」
その後も美雲の誕生日会は続いた、蒼也による楽器演奏やメッサー、キース、ロイドによるバンド演奏、美雲も入ってワルキューレ全員でミニライブをやった。そうして辺りも暗くなったとのことで美雲の誕生日会はお開きとなった。
「美雲さん、今日は楽しかったですか?」
「えぇ、誕生日会って素敵ね」
丸く光輝く月に照らされ美しく輝く海が近くにある帰り道、蒼也の質問に満面の笑みで答えた美雲。蒼也は美雲の笑顔を見て大いに喜んだ。
「良かった~、そう言ってもらえて僕も嬉しいです」
「生まれて初めて大切な仲間たちから誕生日を祝われて沢山のプレゼントを貰って大好きな人からも祝って貰って本当に幸せだわ。幸せすぎてバチが当たりそう」
美雲の言葉を聞いた蒼也は手に持っている美雲のプレゼントが入っている袋を置く。
「美雲さん、まだ僕のプレゼントは一つ残ってますよ」
「もうひとつあったの?」
美雲がそう言うと蒼也は無言で頷きポケットから小さな小箱を出し、箱を開けて中身を見せる。
「!!これって……」
「これが僕が今日渡す最後のプレゼントです。今から言うことを聞いてもらっていいですか?」
両手で口を押さえて涙を堪えながら頷いた。
「僕は美雲さんと出会えて色々な事を知ることが出来ました。たまに見せる子供っぽいところとかおいしものを食べると本当に幸せそうな顔をしたりしてからかうと頬を膨らませて怒ったり、可愛いものを見ると目を輝かせたりしているそんな貴女に僕は惹かれていったんだ。そしてこうしてお付き合いすることだって出来た。けど、もっと美雲さんと一緒に居たい。そう願ってしまう。だから……」
蒼也は覚悟を持った目で美雲を見ながら言った。
「美雲・ギンヌメールさん、僕と『結婚』してください」
その言葉を聞いた瞬間、美雲は堪えきれずに泣き出してしまう。しかし、涙を流しながらも美雲は自分の悪いところを言っていった。
「私、料理……下手よ?」
「一緒に作っていきましょう」
「家事だって全部蒼也に任せっきりだし」
「時間は十分にあります。僕が美雲さんに教えて上げますよ」
「私が自信を張って言える所なんて歌しかないのよ?」
「それも美雲さんの良いところです。何か一つに一生懸命になれる美雲さんが僕は大好きです」
美雲は蒼也の本気が伝わり蒼也を抱き締め、胸に顔を埋める。
「ホントに私でいいの?」
抱きついて顔を埋めていた美雲が顔を上げる。
「美雲さんじゃなきゃ駄目なんです」
その言葉を聞いた美雲は笑顔になり、不覚にも蒼也は胸をときめかせ頬を赤くした。
「絶対に離さないわよ?」
「それはこっちの台詞です」
「「フフフッ」」
二人は軽く笑った後、見つめ合う。そして息を整えた蒼也が再びプロポーズをする。
「スゥーーハァー、美雲さん改めて言います。僕と結婚してください」
その言葉に美雲はこれ以上にないくらいの笑顔で言った。
「はい!末長く宜しくお願いします」
そうして月が美雲と蒼也を照らし、道に写し出された二人の影は一つとなる。この日、美雲は大切な人と永遠の愛を誓った。それは美雲にとって忘れられない大切な日となり、かけがえのない思い出となった。
はい!こんな感じでどうでしょうか!蒼也も美雲さんもお幸せに。
やっぱり、恋はこれぐらい甘くないと駄目だよね。
さて、次回は本編の続きです!
次回 No.11-2 覚醒 フライングアタック