旋律は風に乗り、翼と共に銀河を翔る   作:新郷遊佐海

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ど、どうも、ビビビビットンです。あ、アブカッター間に合った………..。

こんな感じてギリギリな投稿もあるのでどうかご容赦を…….。
それと8000字を越えてるのでゆっくり読んでください。物語に関してはそんなに進まないかも。
許してね♪…………………うん、キモいですね(|||´Д`)

この物語を楽しんで頂けたら幸いです。

それでは物語へどうぞ。


No.13-1 激情ダイビング

シグルバレンスは巨大なフォールドゲートに入っていく、それを見ていたアーネストは席から立ち上がりオペレーターたちのいる方に振り向く。

 

「全砲門解凍!!直ちに敵母艦を攻撃せよ!!」

 

アーネストがオペレーターたちにそう指示するとエリシオンの凍結していた全ての荷電粒子砲が上下展開され砲門は電気を帯び始める。それは左へ大きく回転してシグルバレンスへと向けられる。

 

「ってぇーーー!!!!」

 

アーネストの合図と共にエリシオンの荷電粒子砲から無数の光線が放たれ、その内の一発がフォールドゲートに侵入しシグルバレンスの一部に直撃する。そして、フォールドゲートは次第に閉じていき残されたのはエリシオンだけとなった。

 

「敵がフォールドを?!」

 

「こっちの手を読まれてたか」

 

「……。!?じゃあ、彼奴らラグナに?!」

 

ミラージュやハヤテは完全に落ち着きをなくし慌てふためいている。蒼也はそんな二人を見て言い聞かせるように宥めた。

 

「Δ4、Δ5、落ち着いてください」

 

「ですが蒼也!このままでは!」

 

「ミラージュさん、言いたいことはわかります。だけどもっと落ち着いて判断してください」

 

蒼也がそう言うと通信を切りミラージュも深く息を吸って落ち着きを取り戻した。蒼也は続いてアーネストに通信を繋げると他のΔ小隊メンバーにも聞けるように設定した。

 

「艦長、どうしますか」

 

「フォールドブースターを使う。Δ小隊各機、装着後至急ラグナに向かってくれ」

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

「ウーラ・サー!!」

 

アーネストは指示を終えると通信を切りモニターから消えた。すると今度はミラージュから通信が入り蒼也はそれに出た。

 

「蒼也、さっきはその…………」

 

「いいんですよ。焦っても状況は変わりません。それよりも今はラグナを救うことだけ考えましょう」

 

「はい!!けどお礼は言わせてください。ありがとうございます、蒼也」

 

そう言ってミラージュは蒼也との通信を切る。その時蒼也はミラージュの気持ちほど真っ直ぐな所に思わず笑みを浮かべた。そうして時間が流れΔ小隊各機にフォールドブースターの装着が終わるとオペレーターからアナウンスが入る。

 

《Δ小隊各機、フォールドブースター装着完了。発進カタパルトに移動してください》

 

アナウンスを聞いた蒼也を含むΔ小隊メンバーは機体を発進カタパルトに移動させ宇宙へ飛翔した。Δ小隊は隊列を組みその後ろからα、β、γ小隊が付いてくる。

 

「Δ1からΔ小隊各機に通達、風の歌に耐性のある俺たちから出陣だ。奴さんに目に物見せてやるぞ!!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

「ウーラ・サー!!」

 

そうしてアラドの掛け声にΔ小隊メンバーは返事をするとそれぞれ装着してあるフォールドブースターを起動させラグナに向けてフォールドしていった。

 

 

 

惑星ラグナ

 

マクロス・エリシオンがアル・シャハルにフォールドして数十分、ラグナをケイオス防衛艦隊が守護する衛生軌道上で突如巨大なフォールドゲートが現れシグルバレンスを始めとするウィンダミア艦隊が姿を見せ、防衛艦隊指令室では混乱が発生する。

 

「敵、ウィンダミア艦隊デフォールド!」

 

「あれがウィンダミアの……?」

 

「マクロス・エリシオンはどうした?!」

 

防衛艦隊指令室でさまざまな意見が飛び交う中、急ぎ迎撃準備を執り行い全ての砲台の照準をシグルバレンスへと定める。それと同時にVF-171も出撃し防衛艦隊は迎撃を開始する。

 

シグルバレンス格納庫、通称『枝』と呼ばれる場所ではキースがドラケンⅢを起動させて目を開き、うっすらと笑みを浮かべる。

 

「戦場に我らの風を」

 

キースはそう言いながらルンを青く輝かせ、空中騎士団と共に枝から出撃していった。

 

 

 

惑星アル・シャハル

 

ウィンダミアと防衛艦隊の戦闘開始から十分が経過した。アーネストは指令室でオペレーターたちと共にエリシオンの再フォールド可能なまでに出来ることに尽力を注いでいた。そして防衛艦隊指令官から通信が入る。

 

「防衛艦隊よりマクロス・エリシオンへ、まだ風の歌は響いてきません」

 

「そうか……あの一発が効いてくれたか……」

 

アーネストはそっと胸を撫で下ろし再び指令官を見る。

 

「エリシオン、再フォールド可能なまで四十分は掛かる。既にそちらに送っている部隊もある。何としても持ちこたえてくれ!!」

 

「了解!!」

 

アーネストの指示を受けた指令官はそのまま通信を切りモニターから消える。

 

 

 

惑星ラグナ  

 

ウィンダミア艦隊はラグナ衛星軌道上で防衛艦隊と交戦中だった。しかし、シグルバレンスからは一向に風の歌が響くことがなく沈黙が続いていた。

 

「船体にダメージは!!」

 

シグルバレンス指令室にいるロイドはオペレーターたちにエリシオンによって受けたダメージを解析させていた。

 

「サウンドウェーブシステムの一部に損傷!」

 

「フォールド航法にエネルギーを回していたためバリアが破られたと推定されます!」

 

「宜しい、復旧を急がせろ!!」

 

ロイドはオペレーターたちに指示を送ると胸ポケットに入っている通信端末を出しベルガに通信を繋げる。

 

「増幅システムの再起動はまだか」

 

『はっ、強いては事に仕損じます。もう暫くのお待ちを』

 

ベルガはそう言って通信を切断する。

 

「………」

 

ロイドは端末を強く握りしめ一頻り睨んだ後グラミアに視線を向ける。

 

「陛下、システム無しでは風の歌の効力を十分に得ることは難しいかと。歌がなければ、この艦の真の力は発揮できません」

 

ロイドの話を聞いたグラミアはモニターに映る防衛艦隊を見てニヤリと笑う。

 

「アーネスト……相手にとって不足なし」

 

グラミアはそう呟きながらモニターをみる。一方、最前線で戦っている空中騎士団のボーグは次々とVF-171を撃墜していく。

 

「風の歌が再び響くそのときまで!」

 

「シグルバレンスは!!」

 

「我々が守る!!」

 

テオとザオはそう言いながら機体をバトロイドモードに変形させ背中合わせで銃を構えた。すると、テオは何かを感じたのかルンが輝き出す。

 

「デフォールド反応?」

 

テオの言葉にキースも反応する。

 

「来たか」

 

キースが顔を向けた先にはフォールドゲートからΔ小隊が現れそれに続いてα、β、γ小隊が現れた。彼等はフォールドブースターを切り離し隊列を組み直す。

 

「α、β、γ小隊は敵巨大戦艦を攻撃!」

 

「「「了解」」」

 

アラドの指示を受けたα、β、γ小隊隊長は返事をするとそれぞれ小隊ごとに散開して戦闘を開始する。

 

「Δ小隊は白騎士たちを引き付ける!」

 

「「「「了解!」」」」

 

「ウーラ・サー!」

 

続いてアラドの指示を受けたΔ小隊はアラドと共に空中騎士団との戦闘を始めた。

 

 

アイテール ワルキューレ控え室

 

ワルキューレたちはラグナの戦況を控え室のモニターで堪えながら見ていた。

 

『敵、第三防衛ラインを突破!大気圏に突入します!!』

 

フレイアはオペレーターの言葉と共に大気圏に突入するシグルバレンスをその目に映しながら両手を強く握りしめじっと堪えていた。しかしその目にはうっすらと涙を浮かべており、それを見たマキナはフレイアを見つめる。

 

「フレフレ………」

 

「あっ、すみません」

 

マキナに声を掛けられたフレイアは涙を脱ぐい取る。

 

「フレイア、何時でもステージに立てれるように気持ちを整えておきなさい」

 

「!!……ほいな!」

 

フレイアたちがそんな会話をしているがただ一人、静かにモニターを見ている人物がいる。

 

「……………」

 

その人物とは美雲だ。美雲は戦闘が始まってからモニターから片時も目を離さず腕を組んで見ていた。

 

《アイテール、フォールド航行開始。ワルキューレは直ちにステージへ移動し準備をしてください》

 

オペレーターからの指示が来るとカナメは振り返ってフレイアたちを見る。

 

「行くわよ、ワルキューレ!!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

カナメの合図にフレイアたちは返事をするとステージへ移動を開始する。

 

 

 

惑星ラグナ

 

ラウリ率いる新統合軍調査船はアイランド・ジャックポット船の上空で待機していた。調査船指令室で腕を組んでいるラウリは奇襲作戦の失敗を確認するとアラドに通信を繋げモニターに出す。

 

「そちらの作戦は失敗したようですね、予定通り指向性反応弾は起動させていただきます。速やかに退避した方が宜しいかと」

 

『市民の避難は完了していないんだぞ!?』

 

バレッタシティにいる市民をアイランド船に移している中で反応弾という爆薬を起動させれは被害は甚大な物になるかもしれない。それを想像し声を荒げて言ったアラドに対してラウリは首を横に振った。

 

「これは新統合軍の作戦です。貴君らの介入する余地はありません」

 

『くっ………』

 

アラドは何も言うことが出来なくなり、通信を切った。そして空中騎士団と戦闘をしていたΔ小隊各機はシグルバレンスの後を追って大気圏へ突入した。

 

「反応弾が爆発させられる前にとっとと終わらせてやる!!」

 

「ええ!!」

 

チャックの言葉にミラージュが賛成するとΔ小隊各機の機体から警告音が鳴り響き二機のドラケンⅢが接近してきた。

 

「これは……」

 

「白騎士……」

 

蒼也とメッサーはキースの乗るドラケンⅢを睨み操縦悍を強く握り締める。

 

「Δ3、4、5はもう一方のドラケンを!!僕とΔ2で白騎士を相手にします!!」

 

「「了解!!」」

 

「ウーラ・サー!」

 

蒼也の指示でハヤテ、ミラージュ、チャックはもう一方を相手にするため方向転換する。

 

「やるぞ、ガーディアン!!」

 

「はい!!」

 

蒼也とメッサーは機体を加速させキースに近づく。

 

「この時を………待っていたぞ!!」

 

そう言って笑みを浮かべているキースのルンは最高潮と思えるほど輝きを増し機体を加速させた。やがて彼等はすれ違うと共に方向転換して戦闘が始まった。始めはメッサーがキースに狙いを定めて引き金を振り絞り弾を発射する。しかし、キースはそれを意図も容易く避けていき加速して後ろにいた蒼也を振り払う。

 

「以前よりも洗練されてる……蒼也、俺が囮になる。隙を狙って撃ち落としてくれ!」

 

「了解!!」

 

メッサーは蒼也に指示するとそのままキースの後を追い掛け戦闘を再開する。

 

「ふっ、今度は此方の番だ」

 

キースはそう言うとペダルを踏み込み機体の出力を上げ加速させる。メッサーとキースの機体は雲の糸を引き、線を織り成すかのように飛び激しい戦闘を繰り広げていた。蒼也は離れたところでキースの不意を着くために必死でドラケンⅢを見て付け入る隙を伺っていた。

 

「終わりだ」

 

そう言ってキースはメッサーの後ろに着くと狙いを定める。そこが蒼也にとって大きなチャンスであった。

 

「今だ!」

 

メッサーの合図と共にキースの後ろに着いた蒼也は操縦悍の引き金を引く。無数の弾が発射されるがキースは回転しながら弾を避けリル・ドラケン二機を切り離し自立起動させる。

 

「くっ!!」

 

奇襲に失敗した蒼也は自立起動した二機のリル・ドラケンの対処に追われメッサーの加勢が出来なくなってしまった。

 

「蒼也!!」

 

発砲音と共にハヤテの声が聞こえ二機のリル・ドラケンは破壊される。

 

「Δ5、感謝します!!」

 

「礼何て後だ。それよりも今は……」

 

「はい、メッサーさんの援護にいきます!!」

 

「加勢する、蒼也!!」

 

蒼也とハヤテは共に機体の出力を上げてメッサーの元へと向かった。到着すると共にキースをメッサーから遠ざけ一時的に距離を開ける。

 

「Δ2!!」

 

「メッサー、加勢しに来たぜ!!」

 

「すまない、手を借りる」

 

その後も蒼也、メッサー、キースの戦いはハヤテも加わり更なる激戦が続いた。

 

一方、ラウリたち新統合軍はウィンダミアとの戦闘に参戦することもなく指向性反応弾を起爆させるチャンスを伺っていた。

 

「敵巨体戦艦、海底遺跡上空に接近。このまま直上に到達されると予測されます」

 

「やはり、狙いはプロトカルチャーの遺産というわけか………十分に引き付けろ!」

 

「は!!」

 

ラウリがオペレーターに指示を送ると同時にラグナ衛星軌道上でフォールドゲートが現れ、そこからアイテールが出てくる。

 

 

『いけないボーダーライン Souya wiithout』

 

「♪~~」

 

アイテールが出てくると共にワルキューレの戦術ライブが始まる。ワルキューレたちの衣装は量子分解してブラウ・ブルーメに切り替わっていく。そしてワルキューレの歌声にシグルバレンス指令室のセンサーが反応する。

 

「ラグナ衛星軌道上にデフォールド反応確認!」

 

「サウンドウェーブ探知、ワルキューレです!!」

 

「汚れた風か………」

 

グラミアはその鋭い眼光でモニターに映し出されたアイテールとワルキューレを見てそう呟く。やがてアイテールは大気圏へ突入し戦場に参加、女神の歌がラグナの空に響き渡る。

 

「♪~~」

 

「美雲さん……」

 

「ガーディアン、check8!!」

 

「!?、くっ!!」

 

気を許した蒼也はキースの攻撃をギリギリで避け加速して距離を開けようとする、しかしキースの反応速度は蒼也の予想を遥かに上回っており離すことができない。

 

「♪~~、?!蒼也!」

 

それをアイテールのステージモニターで見ていた美雲は歌うのをやめ蒼也の名前を叫ぶ。

 

今だ距離を話すことが出来ない蒼也はキースに狙いを定められてしまう。

 

「ここまでだ」

 

「くっ!!」

 

蒼也がピンチの中、シグルバレンスが海底遺跡の直上に到着するとラウリはニヤリと笑う。

 

「今だ」

 

「!全バリアを艦底に集中、総員衝撃に備えよ!!」

 

「これは?!」

 

グラミアとロイドは危険を感じ取ったのかルンが強く輝き出す。

 

そして遺跡にある反応弾が光輝く。

 

「ッ?!」

 

キースもグラミアたちと同じく危険を感じ急旋回して機体を加速させ撤退していく。

 

「撤退?………まさか!?」

 

キースの撤退の理由を理解した蒼也は急旋回して機体の出力を限界まで上げて撤退していく。海面から現れた光は次第に輝きが増し炎の球体へと変わり衝撃と共にシグルバレンスを飲み込む。

 

『反応弾!?』

 

「陛下!!」

 

「ハインツ!!」

 

カシム、へルマン、キースはシグルバレンスにいる者の無事祈りながら炎の球体から撤退していく。しかし、その炎の球体は止まることを知らず次第に大きさを増していき逃げ遅れたVF-171やVF-31A、Sv-262を飲み込み蒸発させていく。

 

「総員退避ーーーーー!!!!!」

 

「ちくしょーーーーーーーー!!!!」

 

Δ小隊も機体の出力を最大限まで上げて命からがら逃げていく。しかし、一人だけ逃げ遅れている者がいた。

 

「ぐっ、うおおおおぉぉぉーーーーー!!!!」

 

それは蒼也だった。不運にもシグルバレンスに最も近くで戦っていたため逃げるのに遅れが生じてしまった。蒼也の機体VF-31Aは後方から焼け焦げていき機体が融解していく。

 

「蒼也!逃げろーー!!」

 

それを見たメッサーが機体を加速させ蒼也の元へ行く。炎の球体はギリギリで収まるが、収まる寸前の爆風で蒼也の機体は爆発し粉々に砕け散る。

 

「蒼也ーーー!!!」

 

蒼也の機体が爆発するのをモニターで確認した美雲は絶望の感覚を味わい蒼也の名前を叫んだ。

 

しかし爆発の際に蒼也の機体にあるEXギアシステムが作動して間一髪で脱出し蒼也は大空へ身を投げ出す。メッサーは機体をガウォークモードに変形させて蒼也を受け止めそのままアイテールに着艦する。

メッサーはワルキューレステージの隣に一時着艦するとキャノピーを開き、急いで蒼也の元へ向かった。

 

「蒼也!無事か?!」

 

「……くっ、メッサー………さん……何て無茶を、するんですか」

 

蒼也は瞼をゆっくりと開き、言葉が途切れながらも返事をした。メッサーはそれを聞いて安心したのか笑みを浮かべる。

 

「……それだけ無駄口を叩けるのなら無事だな」

 

「すみません……心配……掛けました」

 

「別にいい、それに心配などしていない」

 

「あはは……素直じゃ……ないです、ね」

 

蒼也とメッサーのやり取りを聞いていたワルキューレ、特に美雲はうっすらと目尻に涙を浮かべ、そっと胸を撫で下ろした。

 

「反応弾、間に合わなかった……」

 

「でも、ウィンダミアの戦艦も……」

 

レイナとマキナがそう呟きワルキューレはシグルバレンスに目を向ける。

 

煙が徐々に晴れていくとそこには海には巨大なクレーターが出来ておりその上空に無傷のシグルバレンスがいた。

 

「おぉ」

 

「艦は無事か?!」

 

シグルバレンスの姿を見てカシムとへルマンはシグルバレンスの安否を確認した。一方、シグルバレンス指令室にいるロイドはベルガに何故シグルバレンスが反応弾の影響を受けていないか確認を取っていた。

 

「遺跡が反応弾のエネルギーを吸収し、消滅した?」

 

『そのようです』

 

そしてグラミアはロイドはモニターに映るクレーターを睨みながら見る。

 

「母なる大地を穢す不浄の火を躊躇いもなく使う………やはり地球人などに、銀河の覇者を名乗る資格はない」

 

グラミアはそう言いながら剣幕した表情を浮かべ後ろで組んでいた手を強く握り締め、結晶化している一部が溢れ落ちる。ロイドはそれを見て奥歯を噛み締めた。

 

「本艦直下にフォールド反応増大!!」

 

「何?!」

 

それは時の神殿にいたハインツも同じく何かを感じ取りルンが輝き出す。

 

「ーーー!?」

 

そして巨大なクレーターから謎の巨大システムがフォールドして姿を現す。

 

「この波形………亜空間から転移してきた?!」

 

カナメは着け爪型マイクロプロジェクターで巨大システムのフォールド波を検知し驚きを隠せずにいた。それはラウリたち新統合軍も同じく巨大システムのフォールド波を検知していた。

 

「学者共が言ってたのはこの事か……データは取れた。直ちに撤収する!」

 

「はっ!!」

 

ラウリの指示により調査船は撤収を始めた。

 

一方、巨大システムの上空を飛んでいたシグルバレンスは光を放ち始める。

 

「本艦と地上に出現した未知の巨大システムがリンクして上方降下を始めています!」

 

「やはり、この艦が制風圏確立の鍵だったようです」

 

「うむ」

 

そうしてオペレーターの言葉で喜びに浸っているロイドとグラミアの元にハインツから通信が入る。

 

『陛下、風の歌を歌います。あのシステムから強い力を感じました』

 

それを聞いたグラミアは目を閉じハインツに指示を出す。

 

「これぞプロトカルチャーの意思。歌うのだ、ハインツ。真の王の名の元に『ルダンジャール・ロム・マヤン』!」

 

「ルダンジャール・ロム・マヤン!」

 

ハインツは腕を胸の高さまで上げ横に敬礼しながら返事をすると増幅装置の方に向く。そして歌う姿勢を取り深く息を吸う。

 

『ザルド・ヴァーザ! ~決意の風~』

 

「♪~~」

 

風の歌がラグナの空に響き渡ると共にシグルバレンスの形状が変化していく。

 

「変形した?………」

 

メッサーは変形していくシグルバレンスを見てそう呟く。

 

「風の歌が……」

 

「いつもより強い!」

 

フレイアは頭を抑え、美雲はシグルバレンスを睨みながら言う。しかし、風の歌はウィンダミア軍に力を与え防衛艦隊のパイロットたちはヴァール化の兆候が現れるがそれだけではないアイランド船にいる市民たちにもヴァール化の兆候が現れ始めた。その中でアラドも酷い頭痛に襲われ頭を抑える。

 

「ぐっ!?」

 

『アラド少佐、アイランド船から緊急連絡です!!』

 

アラドは防衛艦隊のオペレーターから聞いた緊急連絡に驚愕し奥歯を噛み締めた。

 

 

 

一方、蒼也はメッサーに機体についてどうするか話そうとするとアラドから通信が入る。

 

『Δ1より全軍に告げる!緊急事態発生!これよりラグナを放棄する!!』

 

「!?」

 

「なっ!?」

 

これには蒼也とメッサーも動揺して驚きを隠せずにいた。

 

『逃げるのかよ?!』

 

アラドの意見にハヤテが反論する。しかしアラドの次の言葉で誰もが驚愕する。

 

『市民にヴァール化の兆候が現れた』

 

その言葉に蒼也は目を大きく見開き言葉を失ってしまう。

 

『暴動が起これば被害は甚大なものもなるだろう、ワルキューレの歌で沈静化させつつ収容が完了した市民だけでもラグナから避難させる避難完了まで一歩も退くな、以上!!!』

 

アラドは全員にそれだけ伝えると通信を切った。

 

「蒼也、俺はもう戻るぞ。お前は早く医療室に行け」

 

「そんな?!僕はまだ」

 

「機体を破壊されたお前は飛ぶことも出来ない、だが今お前に一つだけ言えることは、出来ることを最大限活かせ」

 

メッサーはそれだけ言い残すと自分の機体に乗り込みキャノピーを閉めて大空へ飛翔した。その光景を見ていた蒼也は血が滲み出るほど両手を強く握り締めていた。

 

「くっ…………」

 

「何を落ち込んでいるの!!」

 

蒼也は突然の叫び声に後ろを振り向く。その声の主は美雲だった。

 

「美雲さん………」

 

「蒼也!貴方は何者なの!!」

 

「僕は……」

 

蒼也は美雲の言ったことに対して答えようとするが美雲はそれを無視して言い放つ。

 

「貴方ならこの程度の苦難乗り越えられるはずよ。私の心を熱くさせた貴方なら!!」

 

「!!」

 

蒼也は美雲のその言葉に心を強く打たれ目を閉じ、これまでの事を振り返っていく。やがて蒼也は目を開き美雲に笑顔を向ける。

 

「ありがとうございます、美雲さん!!」

 

「早く来なさい、皆もう準備は出来てるわ!」

 

「はい!!」

 

蒼也は自分の役目を理解すると医療室には向かわず衣装室へと向かう。蒼也はホログラム衣装に着替えると起動させて男性用ブラウ・ブルーメを纏った。そして覚悟を決めた蒼也は美雲たちと同じステージに立つ。

 

「皆さん、よろしくお願いします!」

 

蒼也は挨拶と共に深くお辞儀をするとワルキューレの全員に歓迎された。

 

「ふふっ、蒼也と同じステージで歌えるなんて嬉しく思うわ」

 

「ごりっごりで行きますよーー!」

 

「張り切って行くわよ、蒼也くん」

 

「ん~、なんだかワクワクしてきた~♪」

 

「ソウ、自信もって頑張ろう」

 

そうして頭を上げた蒼也は笑みを浮かべると感謝の念を抱きながら決め台詞を言う。

 

「行きます!歌は翼!!」

 

「歌は神秘!!」

 

「歌は元気!!」

 

「歌は命!!」

 

「歌は希望!!」

 

「歌は愛!!」

 

「聞かせてあげます!女神の歌を!!」

 

「「「「「「超時空ヴィーナス 

        ワルキューレ!!」」」」」」

 

『Walkure attack!! with Souya』

 

前奏が流れだし蒼也は目を閉じる。ワルキューレたちも前奏に合わせてポーズを取る。そして前奏も終わり蒼也はマイクを握り今、歌い始める。




はい、今回は此処まで!いやーー、いいとこで終わったのか微妙なとこで終わったのか、分かんないですね。

まぁ、それはさておき蒼也がワルキューレたちと戦場で一緒のステージに立って歌うことなんで無かったんじゃないかな?ある意味新鮮で自分は良かったと思います。

いつも読んでくださってくれる方々本当にありがとうございます。これからも頑張って行きますので宜しくお願いします。

あ、後これは追記ですが次回、センチネルが復活します特とご覧あれ。

次回  No.13-2 激情ダイビング
 
       ~物語は飛翔し加速する~ 
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