旋律は風に乗り、翼と共に銀河を翔る   作:新郷遊佐海

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どうもビビビビットンです。気づいたらお気に入りが30件いっていたので驚きました。本当にありがとうございます。これからも頑張っていくのでどうぞよろしくお願いします。


それでは物語へどうぞ


No.03-1 光のドッグファイト

「私の機体に………触るな!!!」

 

VF-31Cの後ろにいたミラージュが怒鳴りながらハヤテを睨む。

 

「アラド隊長、本気でこんなやつを?」

 

ミラージュはアラドに尋ねながらハヤテの方に近づく。アラドは答えることはなく、ただ黙って見ていた。

 

「戦場を甘く見ないでと言ったはずよ」

 

ハヤテの一歩前まできたミラージュがハヤテに問いかける。

 

「俺は別にドンパチしたい訳じゃない、ただ空を飛びたいだけだ」

 

「飛びたいだけ………そう………それじゃあ」

 

ミラージュはハヤテの飛びたいだけと聞くとニヤリと笑い、ハヤテの服をパイロットスーツに着替えさせVF-31Cに乗せた。

 

ハヤテをVF-31Cに乗せたミラージュは飛行しながら左へ旋回し減速させ、直ぐに加速させた。その光景を見ていた蒼也は呆れながらハヤテのことを心配したいた。

 

「全く、ミラージュさんは………エチケット袋、取ってきますね」

 

蒼也はアラドにそう伝えると格納庫に向かった。

 

やがて飛行を終えた二人は降りてくるがハヤテは膝に手を置いている

 

「うぇ、…はぁ、はぁ、うぐっ」

 

「どう、これで分かった?」

 

ミラージュはハヤテに言い聞かせるように言うがハヤテには聞こえていない。ハヤテはもうそろそろ限界なのだ。

 

「と言うわけでミラージュ、お前にハヤテ候補生の訓練教官を命ずる一月で使えるようにしとけ」

 

「はぁ!?あの、アラド隊長!」

 

ミラージュはアラド呼び止めようとするが、頑張れよ~。とだけ言って何処かに去ってしまった。すれ違いで蒼也が戻ってくる。

 

「お疲れ様です、アラドさんはなにか言ってましたか?」

 

「私に訓練教官を任せて何処かに行ってしまいました」

 

ミラージュは、全く。と言いながら腰に手を当てて首を横に振った。

 

「あはは、それはお気の毒様………それと、」

 

蒼也は人差し指をミラージュの後ろに向けた。何かと思い、後ろを向くと、

 

「お、俺は空を………自由に……」

 

「お、お前まさか!!」

 

今まさに吐こうとしたハヤテそれに驚き戸惑うミラージュ、蒼也はすぐさまミラージュを後ろに下げ、エチケット袋をハヤテに渡した。すると、ハヤテはエチケット袋にキラキラ光る物を吐き出した。

 

「あ、ありがとうございます」

 

「これに懲りたらハヤテくんに無茶させちゃダメですよ?」

 

ミラージュは蒼也の言葉に、はい。としか答えれなかった。

 

 

 

更に時間が流れ、時刻は夕方。仕事を終えた蒼也と美雲は家に帰り、今日起こった出来事を話していた。

 

「へぇ~、そんなに生体フォールド波の数値が高かったんですか」

 

「えぇ、これを見てちょうだい」

 

美雲は手に持っていた。タブレットを蒼也に見せる。

 

「確かに高いですね。トータル200オーバー、僕や美雲さんに匹敵するとは聞いていましたがここまでとは」

 

蒼也の生体フォールド波の数値は250で美雲の数値は270だ。ただし、これは個人で歌った場合での記録であっての話でアル・シャハルで歌った二人の数値は1200以上いっていたと言う。

 

「こっちもミラージュさんがハヤテくんを引きずり回して大変でしたよ。」

 

蒼也は起きた出来事を話した。

 

「それはお気の毒様ね」

 

「全くです。………さぁ、この話も終わりにしてご飯にしましょう」

 

「えぇ、そうね」

 

蒼也はキッチンへ戻り少したってからパスタを運んできた。

 

「お待たせしました。バレッタ猫クラゲと海老のペスカトーレでございます」

 

「美味しそうね」

 

蒼也は魚介の出汁をふんだんに使いトマトソースで煮込んだ物をパスタに絡め、刻んだバレッタ猫クラゲと背わたを取った海老が添えてあるペスカトーレを持ってきた。

 

「それじゃあ」

 

「えぇ」

 

「「いただきます」」

 

蒼也と美雲はそう言ってから夕食をとり始めた。

 

「美味しいわ。」

 

「そうですね、成功して良かったです。クラゲは生で食べるのも美味しいですが、こうやって一手間かけることで更に美味しくなりますからね」

 

「クラゲ………どんな味か気になるわね。レイナがいつも食べてるけど美味しいの?」

 

「美味しいですよ。今度、裸喰娘娘で一緒に食べましょう」

 

「そうね、そうしましょう」

 

蒼也と美雲はその後も楽しく食事をしながら話をしていたのであった。

 

 

 

それから二週間ほど経ち、蒼也は仕事を終え昼休憩に入り、一人で食堂に来ていてコーヒーを頼み席に座る。

 

(今日は、美雲がまだ仕事が残ってるから先に食べて良いと言ってたけど一人だとこんなに寂しいんだな~)

 

蒼也はそんなことを考えながらコーヒーを啜った。

 

「おう、蒼也じゃないか。今一人なのか?良かったら俺も同席させてくれよ」

 

蒼也に気がついたチャックが話しかけてきた。

 

「チャックさん。えぇ、いいですよどうぞこっちの席に」

 

蒼也は同席を了承し、向かいの席に座らせた。

 

「それにしてもミラージュも大変だな。ハヤテの奴、勤日以外ほとんど休んでるってよ」

 

「そうなんですか?勿体ないことしますね。折角、技術をものにできるチャンスなのに」

 

チャックとハヤテのことについて話していると、ミラージュが怒鳴りながら食堂に入ってきた。

 

「ハヤテ・インメルマン候補生!!!居るなら返事をしなさい!!!」

 

「ハヤテくんなら外にいましたよ」

 

「ありがとうございます、蒼也准尉!」

 

蒼也が外にいると言うとミラージュは駆け出していった。

 

「あいつも大変だね~」

 

「そうですね」

 

チャックと蒼也は哀れむような目で見ながら言った。

 

 

 

一方、ハヤテはミラージュの講習をサボり一人ケイオス支部の屋上で手遊びをしていた。

 

「ハヤテ・インメルマン候補生!!」

 

ミラージュの声が聞こえハヤテは振り向く。

 

「おっ、来た来た。やるんだろう?」

 

ハヤテは指を空に向け、笑っていた。そのあと、ハヤテとミラージュは訓練機である。VF-1EXに乗り訓練を受けていた。

 

 

 

その頃、蒼也はワルキューレメンバーと一緒に初訓練に励んでいた。

 

「マキナさん何を見てるんですか?」

 

「ん?ハヤハヤたちを見てるんだよ~」

 

マキナはハヤテたちの方を指差す。

 

「あれって……」

 

「VF-1EX。統合軍が初めて実戦配備した、全てのVFシリーズの基礎となる機体・・・・!アップデートされたEX型、練習機として最適!つまりは!きゃわわっ♡」

 

「なるほど、あれがきゃわわ……」

 

「真面目に受け取らないの、蒼也くん」

 

蒼也とマキナが話しているとカナメが近づいて来た。

 

「て言うか、何で男の人がいるんかね?」

 

疑問に思ったフレイアがカナメに尋ねたが蒼也が答えた。

 

「そういえば、まだ挨拶もしていませんでしたね。こんにちは、フレイア・ヴィオンさん。Δ小隊メンバー兼ワルキューレメンバー 識別コード『ガーディアン』音波 蒼也です。よろしくお願いします」

 

「ワルキューレ!?」

 

フレイアは蒼也の言葉に驚いていた。

 

「はい、と言っていますがライブの時はΔ小隊の皆さんとバッグダンスをして歌いませんがね。歌うのは戦いになったときだけです」

 

「ほぇ~、ワルキューレにはそんな人もいたんかね。でも、どっかで見たことあるんだけど……………………。!?あーーー、もしかして伝説の歌姫かね!?」

 

「「「「伝説の歌姫?」」」」

 

フレイアの言葉にその場で黙って見ていたレイナも含め全員が疑問に思い、口に出した。

 

「ほいな、えーと確かここに……おっ、あったあった」

 

フレイアは自分の腕につけているテレフォンを弄り、一つの動画を見せ始めた。その動画は蒼也がアル・シャハルで『僕らの戦場』を歌っている時の映像だった。

 

「僕、今はじめて知りましたよ?それに歌姫ってなんですか。僕、男ですよ?」

 

「えっと、確かこの動画を見た誰もが口を揃えて歌姫って言ってアル・シャハルにあったあのマイクスタンドに現れなくなったから伝説が付いたんよ」

 

蒼也の質問にフレイアがそう答えると、何だそれ。と言った。

 

「でも本当に綺麗で透き通ってる歌声ね」

 

「うんうん、ソウソウの歌声が直接伝わってくるよ~」

 

「胸がチュクチュクするいい歌声」

 

「本当にどうやったらこんな綺麗な歌声が出せるんかね~」

 

上からカナメ、マキナ、レイナ、フレイアの順で蒼也を誉めていくが、蒼也自身まだまだだと思っていた。

 

「いえ、僕自身、まだまだですよ。それに美雲との約束もありますしねこんなことで満足してはいられません」

 

「約束?」

 

美雲との約束とはなんなのかカナメが聞いた。

 

「えぇ、いつか美雲さんと一緒に歌って二人の歌で銀河を越えたその先に響かせようってね」

 

蒼也は左手を前に持ってきて握りしめた。

 

「へ~、美雲とそんな約束をね~」

 

カナメは蒼也をニヤニヤしながら見ていた。

 

「もしかして、蒼也くんって美雲のことが好きなの~」

 

「すっ好き~!?」

 

カナメの質問に蒼也ではなく、フレイアが驚き顔を赤くした。

 

「そうですね。もしかしたら、そうかも知れません」

 

蒼也の言葉に更に顔を赤くするフレイア、カナメ続けて言おうとする。

 

「だったら、「でも」ん?」

 

「今はまだ憧れであり、追い付かないといけない目標でもあるんです」

 

その話を木の影で聞いていた美雲は笑顔になり、空を見上げ小さく呟く。

 

「早く来なさい、いつまでも待ってる訳じゃないのだから」

 

美雲はそれだけ言うと何処かに去っていった。

 

蒼也はワルキューレとの初訓練を終え、時刻が夕方を回っていることに気が付くと美雲を探そうとするが、何やら怒り気味のミラージュが歩いているのを見つけ話し掛けた。

 

「どうしたんですか?ミラージュさん」

 

「蒼也准尉ですか、これからアラド隊長の所にいって最終試験の提案を言おうと思いまして」

 

「最終試験?」

 

「はい、このままではハヤテ候補生は戦場で直ぐに死ぬでしょう。そうならないためにも私が相手してパイロットになれるか否かをはっきりさせようと思いましてアラド隊長の所に向かってたのです」

 

「そうですか、わざわざ足を止めてしまってすみません」

 

「いえ、大丈夫です。それじゃあ失礼します」

 

蒼也はそのままミラージュと別れていった。

 

再び美雲を探し始めた蒼也は、エリシオン内をしばらく歩いていた。アイテールの発進カタパルトを覗くと美雲が一人で立っていた。

 

「美雲さん、こんな所にいたら風邪を引いちゃいますよ」

 

蒼也は美雲に近づき話し掛けた。しかし、美雲は返事をせずバレッタシティの夜景を見ていた。蒼也は美雲の隣に立つと、

 

「必ずそこにたどり着きます。だからもう少しだけ待っててください」

 

蒼也がそう言うと美雲は体をびくつかせ、顔を蒼也に向けた。

 

「聞こえてたのね」

 

「当たり前ですよ。あんな挑戦的な言葉聞いたら誰だって聞こえますよ」

 

「いつの日かのお返しよ」

 

「あはは、だったら明日面白いことが起こるので一緒に行きませんか?そこで決着を着けましょう」

 

「いいわよ、私に歌で勝てるならね」

 

美雲は蒼也の挑戦に乗った。

 

「では帰りましょうか、明日が楽しみです」

 

「えぇ、明日が待ち遠しいわ」

 

そう言いながら二人は笑って帰っていった。

 

 

 




はい、今回はここまで。本当に読んでくださりありがとうございます。それとこの話に合わせるために全話を一部変えさせて頂きました。ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。これからも頑張っていくのでよろしくお願いします。



次回  No.03-2 光のドッグファイト
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