旋律は風に乗り、翼と共に銀河を翔る   作:新郷遊佐海

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どうも、ビビビビットンです。今日、作品情報を確認したらUAが2000を越えていました。本当にありがとうございます!これからも頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。今回はとにかく苦手な戦闘シーンがたくさんありますので、楽しんで頂けたら幸いです。


それでは物語へどうぞ。


No.03-2 光のドッグファイト

次の日

 

蒼也と別れたあとミラージュは、ハヤテ候補生の最終試験をしたい。とアラドに進言、アラドにはそれを了承し、今まさに最終試験が始まろうとしていた。

 

『これより、最終試験のルールを説明する。制限時間は5分、ミラージュに一発でも当てればハヤテの勝ちだ、ハンデとしてミラージュは何発でも当てて良しとする。審判はメッサー、各機左右に旋回、すれ違ったところで試合開始とする』

 

「「了解!」」

 

アラドが指令室から指示をするとハヤテとミラージュは了承し、ミラージュは左、ハヤテは右に旋回していった。そしてオペレーターの距離カウントが始まった。

 

「距離4000……3000……2000……1000……スタート!」

 

スタートの合図と共にハヤテとミラージュはすれ違い試験が始まった。

 

 

 

一方、蒼也はワルキューレメンバーたちとダンスレッスン室でフレイアに『僕らの戦場』を歌わせて生体フォールド波を調べていた。

 

「♪~~」

 

「あのとき見た数値より格段に落ちてますね」

 

蒼也は持っているタブレットに表示されている数値は140と以前とは比較にならないほど下がっていた。

 

「♪~……………………」

 

歌っていたフレイアは自信を無くしたのか、声に小さくしていき遂には黙ってしまった。それを見兼ねた美雲はカナメの方に向き、カナメは手に持っているリモコンを操作する。すると部屋全体が映像化しハヤテが乗っている青のVF-1EXが映し出され通信音声も流れた。

 

「ハヤテ?」

 

フレイアはハヤテを見て唖然していた。

 

『ハヤテ・インメルマン候補生、もう諦めなさい』

 

ミラージュの問いに無言のまま、ハヤテはAIサポートを切り、そのまま落ちていく。それを見兼ねていたアラドがに指示しミラージュも慌ててハヤテのVF-1EXのAIサポートを戻そうとするが、

 

『ダメです!AIサポートだけでなく、遠隔操作も切られています』

 

『何!?』

 

『消火班及び救護班は緊急待機!』

 

ミラージュの言葉にアラドが驚き、アーネストが指示を伝えて急がせる。

 

「ハヤテ!」

 

フレイアはハヤテの名前を呼びながらレッスン室を出ようとした。

 

「「待ちなさい(待ってください)」」

 

美雲と蒼也はフレイアを止める。

 

「何処に行くつもりなの?それにまだ調べてる最中よ」

 

「でも、ハヤテが…」

 

美雲の問いにフレイアは答えようとしたが蒼也がそれを阻む。

 

「彼は今、自分の戦場で戦ってるんですよ」

 

蒼也と美雲がフレイアに近付く。

 

「「フレイア・ヴィオン」」

 

「は、はい!」

 

「君の戦場は」

 

「貴女の戦場は」

 

「「何処なの?」」

 

蒼也と美雲は真剣な目でフレイアを見つめながら言う。

 

「私の戦場……」

 

フレイアは落ちていくハヤテの方を向き手を伸ばす。

 

「そっか、ハヤテも今戦って……」

 

フレイアはルンを光らせて歌い出す。

 

『僕らの戦場 Freia solo 』

 

「♪~~」

 

歌い出したフレイアの生体フォールド波の数値が上がっていき210に達した。それを見た美雲と蒼也は手でWを作り、フレイアの背中を押す。

 

「♪~~」

 

「さて、フレイアさんもやる気になったことですし、僕たちも行きましょうか。」

 

「えぇ」

 

蒼也と美雲はそう言いながら扉に向かった。

 

「何処に行くの?」

 

レッスン室を出ようとした二人はカナメに呼び止められる。すると蒼也はカナメの方を向き、天井に人差し指を向けこう言った。

 

「空へ」

 

蒼也はそれだけ言うと外へ出ていき、美雲はその背中を追っていった。

 

 

 

 

そして、今現在落ちているハヤテは息を切らせ、目を瞑っていた。

 

『♪~~』

 

「はぁ…はぁ…はぁ、歌?」

 

歌に気づいたハヤテは誰の歌か分かり、その者の名前を叫んだ。

 

「フレイア!」

 

ハヤテがそう叫ぶとヘルメットを外し操縦桿をしっかりと握りしめた。

 

「ハヤテ!!」

 

ミラージュがそう叫ぶと

 

「うおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!!!」

 

『♪~~』

 

ハヤテは雄叫びをあげながら複雑な岩場の中をすり抜け、機体をガウォークモードに切り替え海面すれすれを飛んだ後、ファイターモードに戻し空高く飛んだ。

 

「まだ試験は終わってないぜ!教官どの!」

 

「何!?」

 

「いくぜー!!」

 

ハヤテはミラージュの後ろに回りペイント弾を打つが避けられてしまう。

 

「くっ、いい加減観念しなさい。ハヤテ候補生!!」

 

ミラージュはそう言うとハヤテの機体後ろに回りロックオンした。

 

「かかった!」

 

するとハヤテは機体を大きく上に反転させて上昇、ミラージュは顔をあげるが日差しが目に入り目を凝らした。そして、VF-1EXをバトロイドモードに切り替え上から降りてきたハヤテは無数のペイント弾をミラージュの乗る赤のVF-1EXに当てて時間ギリギリで勝利した。

 

「いよっしゃーーーーー!!!!!!!」

 

ミラージュに勝ったハヤテは飛び続け、フレイアの歌に合わせ踊っている。その姿をレッスン室の映像で見ていたカナメはこう名付けた『インメルマンダンス』と。

 

ハヤテは今も尚踊っている。

 

「いい感じ……くっ?!」

 

「いつまで、踊っている。」

 

ハヤテが踊っている途中、VF-31Fに乗っているメッサーが割って入り赤いペイント弾を撃っていた。ハヤテは急いでファイターモードに切り替え逃げるがメッサーがすぐ後ろに付く。

 

「いきなり卑怯だろ!!」

 

「それが戦場だ。正々堂々、一対一の戦いなど存在しない」

 

メッサーはハヤテの後ろでもう一度赤のペイント弾を撃とうとする。しかし、

 

「そうですね、メッサーさん。戦場に卑怯もない、でしたらこの攻撃も卑怯じゃないですよね?」

 

「何!?」

 

突如、メッサーの上から声と共に紫のペイント弾が降ってきた。メッサーはその攻撃を避け、ガウォークモードになりその場で止まり空を見上げる。そこにいたのは二丁のサブマシンガンを手にしたセンチネルの姿があった。

 

「なっ、なんだよあれ!?」

 

「………なんのつもりだ、蒼也准尉」

 

ハヤテはセンチネルを見て驚き、既にセンチネルを見ていたメッサーはどうしてこんなことをしたのか聞いた。

 

「ハヤテくん、これが僕の愛機センチネルダイバーだよ。それと大した理由ではないんですけど…………メッサーさん、僕()()と模擬戦をしませんか?」

 

「僕たち?」

 

「はい、僕の後ろには美雲さんが乗っていますからね。だから僕たちです」

 

蒼也達の会話を通信で聞いていた。アラドとチャックが驚く。

 

『何!?』

 

『美雲さんが!?』

 

その反応に面白がっていた美雲が口を開く。

 

「ふふっ、私がいるのは当たり前よ。蒼也は今、二つの戦いに挑んでいるのだから。」

 

『二つの戦い?』

 

アラドは疑問に思いながら言った。そして、美雲は続けて話した。

 

「えぇ、一つ目は私に歌で挑み、二つ目はメッサーに戦いで挑んでいるのよ」

 

「それって、歌いながら戦うってことじゃねーか!!」

 

ハヤテは美雲の言葉に驚き言い放った。驚いているハヤテを無視して蒼也はメッサーに話し掛けた。

 

「それでメッサーさん、どうするんですか。やりますか?やりませんか?」

 

蒼也はまるでメッサーに挑発しているかのように言った。

 

「フッ、いいだろうその挑戦、受けて立つ。アラド隊長、模擬戦の許可を」

 

『はぁ~、お前らはホントに……いいだろう。模擬戦を許可する。ルールはさっきと一緒だが、どちらかにペイント弾が当たれば即終了とする、いいな?』

 

「「了解」」

 

アラドの許可がおり、模擬戦がスタートした。

 

『各機旋回!』

 

アラドの指示が入り、蒼也とメッサーは左右に旋回するそしてオペレーターの距離カウントが始まった。

 

「距離5000……4000……3000……2000……1000……スタート!」

 

スタートの合図と共に蒼也とメッサーはすれ違い、歌が流れ始める。

 

『僕らの戦場 Souya and mikumo duet』

 

「♪~~」

 

始めは美雲が歌い始める。するとセンチネルは紫の光を放ちながらメッサーへ急接近し、サブマシンガンをメッサーに向け撃つ。しかし、メッサーは左へ回転しながら避けていく。

 

「くっ、まだ足りない!」

 

「どうした!この程度か!」

 

いつの間にかセンチネルの後ろに付いていたメッサーはそのままペイント弾を撃ち込んでいく。しかし、蒼也も左へ回転しながら避け、更に機体の質力を上げて加速していく。それに続くようにメッサーも機体の質力を上げ加速させまるで線を織り成すかのようにぶつかり合っていた。

 

「♪~~」

 

続いて蒼也が歌い出しセンチネルの質力を最大まで上げ加速させていく。メッサーも質力を最大まで上げて蒼也に追い付く。

 

(くっ、ダメだ。すぐに追い付かれる、これじゃあ美雲さんにもメッサーさんにも勝てないどうすればいいんだ!)

 

「蒼也」

 

「!」

 

美雲は蒼也を真剣な目で見ながら言った。

 

「どうして貴方は歌うの?」

 

「!?」

 

美雲がそう言った瞬間、蒼也の周りがまるで時間が止まったかのようにゆっくりと進み、蒼也はあることを思い出していた。

 

【どうして貴方は歌うの?】

 

【僕は、……貴方に憧れたから。貴方のようになりたいから!貴方のように自分の歌を銀河中に響かせたいから!!そのために僕は歌い続けてるんです!そしていつか貴女と貴女の歌と一緒に、銀河を越えたその先に響かせたいから!!】

 

【待ってるわ】

 

 

それは美雲と初めて出会った日の記憶、自分の歌いたい小さな理由を大きな理由に変えてくれた日の記憶、蒼也は目を閉じ美雲に向かって言った。

 

「貴方に会えたから、僕は変われた。貴方に会えたからその先を進むことができた。だったら次は、貴方と一緒に歌いたい。貴女と貴女の歌と一緒に銀河を越えたその先のステージで歌いたい!!」

 

蒼也が目を開けると黒色だったはずの目が金色になっており、美雲は、笑顔になって左手でWを作り、蒼也に向けてこう言った。

 

「待ってたわ、歌は…神秘!!」

 

蒼也は自分にとって歌はなんなのか考え、叫びながら言った。

 

(僕にとって、歌は!!)

 

「歌は…翼!!!」

 

蒼也がそう叫ぶとセンチネルは金色のオーラを纏い音楽が流れ始め、先程までと比べ物にならないほどの速度で上へ飛んだ。

 

『いけないボーダーライン AwakeningSouya and mikumo duet』

 

「♪~~」

 

始めは美雲が歌い始める。しかし今までよりも力強く、洗練された声で歌っている。まるで、私もあなたに負けない。と言わんばかりに歌う、その姿を見ていた蒼也は満面の笑みで笑っていた。メッサーは蒼也たちに追い付こうと必死に加速させたが全く追い付かない。

 

「♪~~」

 

続いて蒼也が歌い出し、センチネルを加速させ蒼也はメッサーの乗るVF-31Fに近付き、後ろへ回った。メッサーは引き剥がそうと機体を加速させるが蒼也はセンチネルを更に加速させて後を追って行きメッサーの上に付く、この時メッサーは理解した。この二人は自分の手の届かない場所まで行ってしまっていると、そして蒼也はメッサーにサブマシンガンを向け無数のペイント弾を撃ち放った。勝負は蒼也の勝利で終わったがそれでも二人は歌い続けている。

 

「♪~~」

 

美雲は更に歌に力を入れ、蒼也もそれに便乗して歌う。互いが互いを高め合い続け、限界を越えたその先で歌い合っている。その光景を見ていた誰もが蒼也と美雲に魅了されていた。しばらくして曲が終わると二人はセンチネルと共に天高く飛び上がりこう叫んだ。

 

「「すべての宇宙に!!……祝福の翼を!!」」

 

この時ラグナ星では鳴り止まない歓声と惜しみ無い拍手が二人に送られた。

 

 

蒼也は元に戻ったセンチネルをオートパイロットにして歌い疲れた体を美雲と共に癒していた。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ、美雲さん。僕は貴女に追い付けましたか?」

 

蒼也は美雲の方に向き、追い付けたか聞いた。

 

「えぇ、文句なしで貴方は私のいる所まで来てくれた。次いでに私に勝つって言うおまけ付きでね。」

 

「良かった~~、それとお待たせしてすみません。」

 

「えぇ、全くよ。」

 

そう言ってはいるが美雲は怒っている様子はなく。寧ろ、とても優しく魅力的な笑顔でいた。夕日に照らされているセンチネルの中にいた二人は会話を弾ませながらゆっくりとアイテールに帰っていくのであった。

 

 

 

一方、何処かの寒い星の宮殿で()()を輝かせた一人の少年がテラスで歌っていた。

 

「ハインツ様、お部屋にお戻りください。お体に触ります。」

 

眼鏡をかけ騎士風の服を纏った男性がハインツの後ろで膝をつきお辞儀をしていた。

 

「そうだな、我々は大いなる風を起こそうとしているのだからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、今回はここまで。どうでしたかね。やっぱり戦闘シーンとか難しいです。いけないボーダーラインの隣に書いてあっAwakeningは覚醒と読んでくれれば大丈夫です。それでは、読んでいただきありがとうございました。


次回  No.04-1 衝撃デビューステージ
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