まさかのIS原作ブレイク。
200X年。
若き科学者 篠ノ之束の開発した女性にしか反応しない世界最強の兵器「インフィニット・ストラトス」の登場によって社会は女尊男卑へと変化した。
しかし、それから数年後、一つの事件からその時代は急速に終焉を迎えることになった。
20XX年。
IS世界大会 第二回モンド・グロッソ決勝戦において、日本代表及び初代ブリュンヒルデ「織斑千冬」の弟である織斑一夏が謎の組織に誘拐されたことがきっかけだった。
決勝戦で死闘の末V2を達成した織斑千冬の元へドイツ軍が織斑一夏の誘拐を報告。共同捜査で犯人の潜伏先を発見したもののそこは爆薬庫で犯人による犯行なのか既に燃え尽きていた。
この中から身元不明の数名の遺体が確認されたがどれも織斑一夏には一致せず、一週間以上も捜索を続けたが彼の所在を掴むことはできなかった。近くの倉庫で一夏の血液が採取されたため、おそらく殺害された末に遺体をバラバラにして投棄したという判断で死亡と判断した。
その一年後、ドイツ軍で教官の任を終えた織斑千冬が最近起こりだした異常現象の調査で搭乗機の「暮桜」と共に消息を絶った。
世間ではデマだと一時騒がれていたが一部では「弟の後を追って自殺した」とか「立ち直ることができずに人知れぬ場所で隠遁生活を送っている」と囁かれる様になった。
そして、織斑千冬消息不明から僅か数か月後。
突如、日本政府から姿を暗ましていた篠ノ之束が全世界のネットワークをジャックして自分の姿をテレビ中継に映し出して来たのだ。
『やあやあ、全世界の諸君。私のことを覚えてる?皆さんご存知の篠ノ之束さんだよ~。』
このジャックによる全世界の放送で各国の政府の官僚たちが度肝を抜かれた。
『突然だけどね・・・・・・・私は、死ぬことにしました~!!イエイ、イエイ、パフパフ・・・・』
なんと全世界のネットワークをジャックしてまで中継をやったのは自分の自殺宣言だった。だが、肝心なのはここからだった。
『あ~そうそう、私が死ぬのは勝手だけど、その前にやることがあったんだよね~。私の作ったISコア467機、ぜ~んぶ、壊そうと思いま~す!!』
この言葉に全世界の首脳の背筋が凍りついた。
彼女が言っているのは全てのISの処分であり、今まで兵器として扱われてきたもの・・・・・・国同士の抑止力を消そうとしているのだ。しかし、止めようにも当の束本人の居場所が分からないため、今まで混沌としていた世界が一瞬にして崩壊するところを見ることしかできなかった。
『ISは私が死んだと同時に全部タダのガラクタとなりま~す。私の発明を兵器とか権力としか見ていなかった世界のおバカさん方、これを機に反省してね~。じゃあ。』
彼女はそれだけを言うと自分のこめかみに銃を突き付けて引き金を引く。
すると辺り一面が血に染まり、そこには子供にはとても見せられない束の無残な姿が映し出された。
この中継後、全世界のISが強制的に機能を停止。
二度と動くことはなくそれまで女尊男卑で痛めつけられた被害者たちは女尊男卑主義者と思われる女性を手あたり次第弾圧。いわゆる現代の魔女狩りという事態にまで発展。警察が取り押さえにかかるなど事態は重かった。
この混沌な世界が一年近く続いた・・・・・・。
そして、篠ノ之束は・・・・・・・・・・・
Dr.ライト研究所
Dr.ワイリーの世界征服の野望を阻止して、一か月後。
Dr.ライト研究所では久しぶりに集まったライトナンバーズがロールを中心に何やら作業をしていた。
「みんな、急いで!夕方には博士たちが帰ってくるんだから。」
ロールは指示しながら自分も掃除をする。
「あっ!」
雑巾がけをしていたアイスマンのバケツにカットマンの足がぶつかる。
「あっ!何をするんでありますか!?」
折角磨いてきた床に水をブチまかれアイスマンは動揺する。
「お、オイラが悪いんじゃないっス!!バケツをそんなところに置いた舎弟が悪いっス!!」
カットマンは慌てて言い訳する。しかし、誰の目から見てもカットマンが悪いとわかっていた。
「うっ・・・・・・・・・・お、オイラが悪かったッス・・・・・・・・・」
カットマンはしょぼんとしてアイスマンから雑巾を受け取って吹き始める。
「もう・・・・・あっ!ガッツマン!!まだ、作業中なのに一休みしないで!!」
「ギクッ!?」
陰でこっそり一服していたガッツマンはロールに言われて噴き出す。
「わ、ワシじゃって疲れたんじゃい!!」
「ほら、エレキマンは、まだ早いから飾りをつけないで!!」
ロールは注意をしながら各ナンバーズの作業を見回る。
「今日はチフユ姉さんの誕生日なんだから!台無しにしないようにするのよ!!」
「「「「「「は~い。」」」」」」
そんな時にチャイムが鳴る。
「あら?こんな時間に。」
ロールは掃除を中断して玄関へと向かう。
「どちら様?」
玄関を開けてみるとそこには意外な来客が来ていた。
「こんにちは。」
「カリンカちゃん!」
そこには、以前ロックマンと敵対しながらも後に和解したコサック博士の娘のカリンカがプレゼントの箱を持って立っていた。彼女の後ろには一度はロックマンと戦ったブライトマン、トードマン、ダイブマンなどのコサック博士が作成したロボットたちも来ていた。
「どうしてここに?」
「チフユさんの誕生日が今日だって聞いたので。」
「ありがとう・・・・・・ところでコサック博士は?」
「お父様は今日開かれている評議会に出席しています。」
「あぁ・・・・・・博士と姉さんが出席している会議ね。」
「先に行ってなさいと言われたので先に来ちゃいました。」
「まあ、上がってちょうだい。まだ準備中だけど。」
「お邪魔します。」
ロールはカリンカたちを中に案内しようとする。すると今まで無言だったスカルマンが口を開いた。
「・・・・・ロールちゃんよ、一つ気になっていたんだが。」
「ん?」
「あの庭にある奇妙なラボは、ライト博士が作ったものか?」
「えっ?ビッグエディなら今メンテ中のはずなんだけど・・・・・・・!?」
ロールは庭を見て唖然とする。
「何よこれ!?」
「なんじゃ、なんじゃ!?」
「ロール姉さん、どうしたんスか?」
「何の騒ぎだ?」
掃除をしていたカットマンたちはロールの叫びで玄関の外に出てみる。そこには朝はなかったはずの謎のラボがあった。
「何じゃい!?こりゃあ!?」
「私たちが来たときはなかったであります。」
「どうなっていやがんだ?」
カットマンたちは、ラボを取り囲むようにして近づいてみる。
「俺たちも行ってみるか?」
「あぁ。」
ブライトマンたちもラボに近づいてみる。
「・・・・・・こんなデザインのラボ、博士はいつ作ったんだ?あまりいい趣味とは言えないが。」
エレキマンは、ラボを一回りしてみながら言う。
「入り口はどこなんだ?」
ファイヤーマンが確認をしてみると一番壁が薄いと思われる場所を見つける。
「よっしゃあ!おらっちに任せとけ!!」
ボンバーマンは、壁にハイパーボムをぶつける。すると壁に穴が開いた。
「中に誰かいるんじゃないか?」
「オイラが行って来るッス!」
「オレも一緒に行こう。」
カットマンとファイヤーマンは中へと入って行く。
しばらくすると二人は二人の女性を抱えて戻ってきた。
「誰じゃい?そいつらは!?」
「さあな、オレにもわからん。」
「こっちはすごく真っ赤ッス。」
「一体誰なのかしら?」
ロールは二人の女性を見ながら腕を組む。
「うん・・・・・・・私たちじゃ考えてもわからないから取り敢えず家の中に運びましょう。まだ、準備も終わっていないし。」
取り敢えず一同は二人の女性を運んで家の中へと戻って行った。
ロボット連盟評議会
「このように、私の開発中の新型ロボットは小型ながら・・・・・・」
その頃、ロボット連盟評議会では世界中から集められた学者たちがそれぞれの開発したロボットについて発表していた。その面子の中には、ライト、チフユの親子、そして、コサック博士も出席していた。
「以上が私が現在ダム建設用のために開発中のコンクリートマン、宇宙用に開発中のギャラクシーマンの現在の状況です。」
チフユは汗をかきながら席へと戻る。そんな彼女に一同は盛大な拍手を送る。
「よくできた方だぞ、チフユ。」
席に戻ってきたチフユにライトは太鼓判を押す。
「お父さん・・・・・でも、まだまだですよ。」
「そうでもないですよ。」
そこへ次の発表を控えているコサック博士が二人の前に来た。
「コサック博士。」
「相変わらず素晴らしい娘さんをお持ちですね、ライト博士。あそこまで大胆な発想を考えるとは・・・・・・お見事。」
「そ、そんな!?私は・・・・・」
「チフユ君、君も十分科学者として成長しているんだ。少しは自分に自信を持つといい。この間のヤマトマンだって素晴らしい出来だったじゃないか。」
「は、はい・・・・・」
「おっと、私も自分の研究成果を報告しなければ。では、ライト博士。後ほど。」
「うむ、夕方合流しよう。」
それを聞くとコサック博士は、2人の前から離れて行く。
「ん?夕方?」
「なんじゃ、チフユ。自分の誕生日を覚えておらんのか?」
「えっ?・・・・・・あっ!?」
すっかり自分の誕生日を忘れていたチフユは思わず叫んでしまい、周囲から注目を浴びてしまう。
「あ・・・・・あ、アハハハハハ・・・・・・・」
チフユは顔を真っ赤にしながら笑って誤魔化す。
夕方
Dr.ライト研究所
「う、うん・・・・・・・・」
夕方、気を失っていた女性の一人がゆっくりと目を開いた。
「およよ?私は確か演技をやったあと・・・・・・」
「目が覚めました?」
「ん?」
女性は部屋に入って来たロールに目が着く。
「あら?君は誰?」
「あぁ・・・・・私、ロールって言います。」
「ロールちゃんね・・・・・・・」
「貴方は?」
「私?えっ!?束さんのこと知らないの!?あんなに盛大な実況したのに!?」
束と名乗る女性の態度を見てロールは、何事かと思った。
「えっと・・・・・・束さんって言うんですね。貴方、昼間の時、庭にいつの間にかあったラボの中で倒れていたんですよ?」
「ラボ?あ~!『吾輩は猫である(まだ名がない)』ね!あれ?でも、おかしいな・・・・・」
「まだ、疲れているようだからゆっくり休んでいてください。もうすぐ、博士や姉さんも戻ってくるんで。」
そう言うとロールは、部屋を後にする。
「う~ん~妙だな~。私はクーちゃんと一緒にいっくんとちーちゃんの行方を探そうとラボごとあの歪みに突っ込んだはずなのに・・・・・・ん!?」
束は、机に飾られている写真立てに目をつける。
「ち、ちーちゃん!?」
そこには、学生服を着たチフユとライトが並んだ写真があった。
「あれれ!?ちーちゃんにお父さんなんていたっけ!?んん!?」
今度はチフユがロールとロック、そしてライトナンバーズと並んでいる写真に目が行く。
「誰、この子たち!?って言うかなんか一部どう見ても人間じゃないんだけど!?って言うかすぐ近くにいる男の子、小っちゃい頃のいっくんによく似てる!?どうなってんのこれ!?」
束は混乱しながら次は机の上にある設計図を見た。
「何々・・・・・・・・新型動力炉の試作・・・・・・・ふむふむ・・・・・・・ほうほう、結構やるね。・・・・・・・ブッ!?」
設計図の下に描かれているチフユの名前を見て束は思わず吹き出す。
「これ、まさかちーちゃんが設計したの!?いや、でもライトって・・・・・・・訳が分からないよ!?」
束はそう言いながらも部屋にあるものを見ながら驚いていた。
色々カオスな展開に・・・・・・
ちなみにロックマンはラッシュとビートを連れて買い物に出かけていました。