戦姫絶唱シンフォギアEVOL   作:夢見969

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何となく書き始めました。


戦姫絶唱シンフォギア
微笑む毒蛇


特定災害『ノイズ』

そう呼ばれるモノが現れ始めてから数年、少女達は聖遺物の欠片のエネルギーを用いて構成される鎧型武装、通称シンフォギアを纏い己の身を危険に晒しながらも人々の日常の為に、信念の為に戦場へと走っていた。

 

そんな戦姫のうちの一人、立花響は友人である小日向未来と共に行きつけの喫茶店へと来ていた。 彼女が守るべき日常を謳歌していた。

 

「マスターこんにちは!!」

「こんにちはマスター」

 

そんな挨拶が聞こえれば、マスターと呼ばれた男は柔和な笑みを向けて二人を出迎えた。

 

「いらっしゃい、お二人さん。 注文は珈琲かい?」

「い、いや〜マスターの珈琲はちょっと遠慮願いたいかなぁ…なんて」

「おいおい失礼だな、喫茶店のマスターの珈琲を遠慮するなんて……マッズゥゥ!? ペッペッ」

 

自ら淹れた珈琲の不味さに顔を顰めながら2人にはオレンジジュースにおまけとしてショートケーキを出したマスターは肩を竦めながら笑う。

 

「え、頼んでないですよっ!?」

「こいつは俺からのサービスだ。 何たって一番のお得意様だから立花に小日向は」

「で、でも悪いですよ…」

 

気にすんなよ、別にケーキの一個や二個で売り上げが極端に下がる事もないんだ。そう言いながら、2人の頭にポンと手を置くと奥に残った食器たちを洗いに戻った。

 

何気ない日常、人々の笑顔、これこそが立花響の日常であり護りたいもの。

いつまでもこんな日が続けばいいな、そう思っていた。

 

 

 

(ハザードレベル2.0…おーぉ、順当に上がってるなぁ? そろそろ、ちょっかいをかけるとするか)

 

 

 

日常が誰かの掌の上にあるとは、露も知らずに。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

そもそもだ、事の始まりは石動惣一に扮した俺ことエボルトがこの世界とはまた別、仮面ライダービルドの世界にて桐生戦兎との決戦の際に食らった一撃が原因だった。

ジーニアスフォームの一撃がエボルトリガーのシステムに何らかの力を働き掛け暴走し俺ごと周囲の空間をブラックホールで飲み込みやがって流石の俺も死んだと思っていた。

 

だが、運命の女神はどうやら俺に微笑んだ。

 

「ここは…地球か? にしては見える景色は北都や西都…東都ともだいぶ違う。エニグマの様な作用で別の世界へ飛ばされた…って仮説が一番か」

 

少し開けた丘の上で目覚めた俺が見たのは地球、それも日本のどこかである街並みが見える公園のベンチ。

手に握られていたのは石化したエボルドライバー、エボルトリガーのセットに…コブラフルボトル、トランスチームガン。 パンドラボックスが無いのには不満がある。加えて5.0まで低下したハザードレベルには目も当てられないが…この世界で1から滅亡までのゲームをするにはいい案配の初期ステータスと言ったところか。

 

しかし、滅亡させるのにも張り合いがなくては困る。 戦えるような敵が居なければ、また仮面ライダーの様な連中を作り上げなくては盛り上がりにかけるというものだ。

はてさて、どうしたものか…

考え事をアレコレしているうちに日は落ちる。 夜のとばりが走ってきたそんな時、奇っ怪なものが視界の隅に現れる。ゲル状の生物だろうか? 意思の疎通がとれなさそーなソレはゆっくりと数を増やして近寄ってくる。 かつて滅ぼした文明の何処かにこんな生物兵器を使ってくる文明があったような無かったような。 この際どうでもいいか、コイツは使えるかもしれんな。

トランスチームガンを構え呟く。

 

「物は試し…久しぶりだな、コレを使うのは」

 

Cobra...!

 

 

「蒸血」

 

 

Mist Match!

 

 

Co...Cobra! Cobra...!

 

 

FIRE!

 

 

トランスチームガンにコブラフルボトルを装填し、掛け声と共にトリガーを引いた事で変身した姿。ブラッドスタークは躊躇なくトリガーを引き軟体生物を吹っ飛ばしていく。どうやらある一定以上の威力ならば通用するようだ。

そしてあの手の生物は獲物を取り込んで消化したりするというのが俺調べ。 だったら遠距離からサッサと鎮圧してしまうのに限る。

身を捻り槍状になった連中が次々飛んでくるが狂いなく撃ち落としていく。 ホークガトリングのビルドを相手にするよりも容易く、今までの経験からこの程度の敵ではブラッドスターク…エボルトは止まるはずもなかった。

 

「期待ハズレか」

 

銃撃音が止めばスタークはベンチにどかりと腰を落としてつまらなさそうにスチームガンを手先でクルクルと回しながら天を仰ぐ。

残ったのは3体ほど、うち一体は逃げるように移動をし始めた。 あんなの一体逃がしたところで変わらんと、見送ろうと思っていたのだがソイツが触れていったものを見るとスタークの評価は掌返しの様に変わる。

人影が少ない高台の公園だからと言って流石に派手にやり過ぎたのが災いして見物人が現れていた。まぁ、あとで皆殺しにしようと思っていたのだがソイツの姿を見た瞬間、叫んでいた。

 

ノイズだ、と

 

そして逃げ切られずにノイズに触れてしまった人間はなんと、炭化し崩れ去ったじゃないか。 なかなか面白い生物だ…

 

「よし、記念すべき1本目はお前らにしてみよう。出来るかどうかは知らないが…やってみる価値はある」

 

空のボトルをノイズに向けると奴らはポリゴンの様に分解され成分がボトルの中に溜まっていった。

ノイズボトルの一丁上がりだ。

 

「さぁて、コイツを使って少し遊んでみるか…」

 

邪悪な笑みを浮かべ公園から去る。

 

「ハァックション…!!! その前に住む場所を見付けねぇとな」

 

 

そこからのアクションは存外早かったんだ。 この地域に住む富豪の爺さんを殺して成り済まし、街中の一等地に前の世界とそっくりに作った『nascita』の喫茶店。 勿論、地下室も作りコーヒーメーカーも上等なものを買い、機材も揃えた。 石動惣一に取り憑いていた所為と言うべきか名残りと言うべきか喫茶店を経営する事にはこだわりを持ってしまっている。 相変わらず淹れる珈琲は飲めたものじゃないがな。

 

フルボトルもノイズボトル以外に掃除機やロケット、それにラビット、タンクと何本か成分を集めることが出来た。

 

そしてだ、ノイズボトルを利用して生み出したノイズを使って山奥の小さな工場や町外れの採掘場を襲撃した時…面白いものが現れた。

歌を奏でながら戦う戦士…シンフォギアに出会った。

居るじゃないか、俺を楽しませてくれそうな奴らが…

その戦士の正体がツヴァイウィングというアイドルユニットを組んでいる『天羽 奏』『風鳴 翼』の2人である事まで調べ上げるには随分と時間をかけさせられた。

 

 

「お前達の歌が滅亡への序曲になるんだ。 せいぜい派手にしてくれよ」

 

 

 

ライブ会場の最上段、観客にツヴァイウィングの2人を見下ろし悪意は牙を剥いた。

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