戦姫絶唱シンフォギアEVOL   作:夢見969

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どうも、969です。
元はもっと長く三日ほど前に投稿する予定だったのですが……先日の地震でPCが木っ端微塵に砕け散りました。
現場からは以上です…


学・祭・準・備

「学校祭…デスか」

「どういうつもり。」

 

一枚のビラを手に2人は蛇を睨み付けている。それもその筈、普段は自分達を痛めつけ良く分からない指示を出されてはソレをやらされる自分達にエボルトは遊んでこいと言ってきた。

 

なにか裏があるに違いない。

 

2人してジト目で視線を送り続けているとエボルトは肩を竦めながら笑う。

 

「なぁに、息抜きに遊んでこいって言うのは本当さ。マリアならいざ知れず…オマエさん達の年頃なら遊びたい盛だろう? オレにも娘が居たから分かるんだよ。 お使いと言ってもいいか」

「この学校にシンフォギア装者がいる…?」

「ビンゴォ!! ってな訳で敵情視察だ。運が良けりゃ奴らのシンフォギアを奪ってこいってな?」

「…なるほど、任務なら仕方ないデスね!」

「マリアには内緒にしろよ。奴に心配を掛けたく無いだろ?」

 

どこからともなく2本のボトルを取り出しそれぞれ1本ずつ投げ渡す。

 

「これ、何?」

「エボルトが普段使っているヤツデスよね?私達に使えるんデス?」

「オマエさん達は報告書を読んでないのか。 コイツはフルボトルって言ってな、様々な成分が含まれている代物だ。 イチイバルの装者 雪音クリスはシンフォギアの力にドラゴンのパワーを加えた驚異的なフォームチェンジを成し遂げた。 奴に出来た事をオマエさん達も出来るんじゃないかと思ってよ」

 

それぞれの掌に転がるボトルは新しい物じゃなく、以前の世界で桐生戦兎が使っていたボトルと同じ成分の物。 と言ってもラビット、タンク、ドラゴンの様に奴らが主に用いてたモノでも無く、あくまで桐生戦兎が時折使っていた程度のボトルだ。

 

ドラゴンフルボトルの件でとある仮説を建てた。オレが万丈と戦兎に取り憑いた際にヤツらの遺伝子の一部が〈エボルト〉の中に残り、この世界で記憶から作成したボトルの中に2人の記憶が混じっている可能性がある。

本来、戦兎が作ったビートクローザーはドラゴンフルボトルの力ではないのに雪音クリスの手に握られたのはそういった万丈の記憶から│創作《ビルド》されたのではないか?

 

オレがこの世界でビルドドライバーやスクラッシュドライバーを作ることが出来たのも戦兎を乗っ取った際に記憶を覗いた事に起因する。

 

別にアイツらにどんな影響が起きようと構わないが、今はまだその段階じゃない。 早々に何らかの変化があってゲームが台無しになるのも嫌なもんだ。

 

「上手く使えるかは2人次第ってこった」

「…怪しいけど貰っておく。」

「調がそう言うなら私も受け取っておくデス」

 

ポケットに捩じ込み部屋から去る二人を見送ればエボルトはブラッドスタークの殻を脱ぎ捨て石動惣一へと変わる。

 

「お嬢さん達の相手も大変なもんだ…。 さて、俺もリディアンに向かうとするか。 陽気な喫茶店のマスターとして」

 

愛用のコーヒーセットに差し入れ用のランチバッグを手に取りスキップ混じりに飛行艇から抜け出した。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

時は遡り数日前

 

 

「ドラゴン…か。オマエは一体何なんだ?」

 

学校祭の準備が進むリディアン女学院の屋上で雪音クリスはフィーネとの決戦後に石動惣一から受け取ったドラゴンフルボトルを眺めていた。

カ・ディンギルの一撃をも防いだドラゴンの力。その中で幻視した戦士の姿は猛々しく熱いものだった。

 

「はぁ…考えても仕方ないか。あれから何度か使ってみているけど似たような現象は起きねーし」

 

限定解除が発動してからシンフォギアの一部機構が大幅にパワーアップしていた。 そして腕部にはボトルを入れるスロットまで現れ何時でもドラゴンフルボトルを使う事が可能になったのだが、これはフィーネが予測していた事ではないのだろう。

シンフォギアシステム…FG式回天特機装束の開発関係者に聞こうにもフィーネ以外の関わった連中のデータ自体抹消されているせいで2課のデータベースですら足取りが掴めない言わば詰みの状態だった。

 

「雪音さーん!」

「げぇ…!?」

 

ルナアタックの以後、おっさんのバックアップもあってか通う事になった学校には問題が多過ぎた。 特に一番の問題はクラスメイトの存在。 ここ数年まともな付き合いをした同年代なんて居なかったものだから雪音クリスにとって彼女達とはどう接すれば良いのか全く持って未知数の存在だ。 立花響(バカ)風鳴翼(SAKIMORI)の2人はまだ戦場を共にする仲間とも言えなくは無いが一般人である彼女達は自分にとって触れていいものではない気がした。

 

声の主たちが屋上の扉が開く前に柵を乗り越えて一段下、といっても普通ならば飛び降りないレベルの高さを跳んだ。

勢いで飛んでしまった。

 

「あ……うわぁ!!?」

 

物凄い勢いで重力に引かれ落ちていく身に恐怖を覚えながら一瞬で後悔する。あたしはバカみたいな無茶はしないはずだったのにどうしてこんなことを!!

 

「少しずつだがアイツに似てきたなぁ…ボトルの副作用を本腰入れて調べた方がいいか…どわぁ!?」

 

雪音クリスを受け止めた、いや正確には雪音クリスの下敷きになったのはnascitaのマスター、仮面ライダービルドの石動惣一だった。

 

「おま、何してんだよ!? いきなり人の下に入ってくんなよ!」

「こっちから言わせてもらうと、いきなり人が居る所に飛び降りてくるなよ!おじさん的にももう受け止められる身体じゃないんだから…いてて…」

「そ、それは悪かったというか…急ぎだったんだよ。つーか部外者がなんでこんな所にいる」

 

下敷きになった石動の上から避けると砂埃を叩き落としジト目で疑惑の視線をぶつける。 石動も石動で肩を竦め立ち上がるとハットを押さえながら白のボトルを見せ付けてくる。

 

何の成分も入っていないボトルだろうか? だとしたらコイツは何の為に来た?

 

「なぁに、お宅の司令官からボトルについて研究をしたいって御達しがあったもんでね。オマエさんのドラゴンも解析してるだろうがサンプルは多いに越したことないだろ? だから俺が空のボトルから新型のゼリーまで持ってきたってわけよ」

「ついに部外者のオッサンも基地に入れるたァ…それほど切羽詰まって来てるのか…?」

「聞いたぞ? 新しいシンフォギアが3人も現れたんだってな。俺のビルドドライバーが不調なばかりに手を貸せずにすまなかった」

 

頭を下げ真摯に謝る石動に不信感を抱くも実際問題、クリスはビルドに何度か救われているというのに、礼を言うべき相手に先に謝られては立つ瀬がない。

 

「べ、つにオッサンが悪いわけじゃねーよ。 あたし達もちゃんと対処できなかったのが問題だ…そうだ、ドラゴンの事について教えてくれないか?」

「ドラゴンボトルか? それについてってもな…その昔居た俺の『友人』が使ってたぐらいだぞ」

 

いきなり確信に迫った気がする。

 

「ゆ、友人だぁ!? んなもんをあたしに貸してるってのかよ!!」

「あぁ、その辺は気にするなよ。 あいつは世界の為に戦うような男だったしな…オマエさん達の力になれるなら本望だろうさ。と、俺はそろそろ行くとするよ。学祭の日はオマエさん達に差し入れ持ってくるからな」

 

Ciaoッ なんて気楽な挨拶を残して屋上から去る石動のオッサンは以前感じた胡散臭い嫌な感じもなく親しみやすそうなオーラを感じた。

 

 

 

「ここに雪音クリスが居るぞーーーーー!!!!!!」

 

 

「あのオッサン…!!!!!!」

 

この後、クラスメイトとの鬼ごっこが再開されたのは言うまでもない。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

風鳴翼もまた学祭の準備に勤しんでいた。 日頃の戦いやアーティストとしての活動でまともに学校に来ることも少なくなってしまった身としては学生最後の学祭は一生徒、一人の年頃の女子として楽しむ為に皆の手伝いをすると決めていた。

 

教室の窓からは校内を元気に走り回る雪音も見える。 だいぶ馴染んできたのか嫌そうな表情ではなく、コチラとしても多少安心することが出来た。

願わくば、敵対しているあの3人のシンフォギアとも分かり合えるのなら……

 

「…知らず知らず、立花に私も影響されているのだな」

 

折り紙で作った飾りをダンボールに詰め、然るべき場所へ運ぼうとすると一人の人物に目を奪われる。

大きめのサングラスをかけ、ハットを被った人物…何処か、石動殿に通じるファッションセンスをした人物はキョロキョロとしながら教室を覗いている。

 

「失礼、どなたかお探しでしょうか?」

「ん、あぁ…ウチのバカ父さんをな。 学校に出前に行ってくるとか言って、もう半日も立つんだよ。 あ、ちゃんと入校許可貰ってるから不審者じゃないよ」

 

細身なのか、それとも身体の線を隠しているのか…顔を隠しているため声を聞くまで女性と判断つかなかった。

驚きながらも彼女の話を聞いていると、やはりというか石動殿の娘さんらしい。

 

「あの人の珈琲は飲めたもんじゃないからな…いつもこっちが淹れてやってるからって店ほっぽり出して放浪してやがるんだ」

「あぁ…確かにマスターが炒れた珈琲はなんというか…独特の味わいが」

「素直に不味いって言ってやれ。その方が奴には響く」

 

どうにも娘さんは父に激辛なようだ。

 

「そうだ、名乗ってなかったな。 ミソラって呼んでくれ」

「私も名乗り遅れた。 私は「風鳴翼、だろ?」 む、知っていたとしても名乗らせるのが場の流れというものじゃないかしら」

「そういうの気にしないタイプでな? おっと、目的の人物発見だ…悪かったな風鳴翼。 そこそこ楽しかったよ」

 

そう言うと彼女は駆け出し、廊下の先にいる男に向かってそれはそれは綺麗な飛び蹴りをかましていた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

時は戻り学祭当日

 

「さてと、ネフィリムちゃんにもお仕事をしてもらうとするか…フフフ…フハハハハ!!!」

 

【デビルスチーム!】

 

スチームブレードをネフィリムに直接突き立て発生したネビュラガスを胎内に充填していく。 ドクター達の計画とは大幅に違うだろうが…これもオレが楽しむ為だ。悪く思わないでくれよ?

 

飛空艇のハッチを開け放ち、ネフィリムの籠を投下する。

 

「ショータイムといこうじゃないか」




「お嬢ちゃん大丈夫かい?」
「俺達が来たからにはもう安心だぜ!!」
「と言っても? 俺も万丈も変身出来ないんだけどな」
「やべ、忘れてた」

「フィーネちゃん! 不思議な人がやってきたわ」
「だからフィーネちゃんと呼ぶなっ! というか誰だオマエ達!!」
「そりゃ正義の味方でしょーよ」

次回 仮面ライダービルド! 大激突、マジカルミラクルセレナと妖魔軍!!

「タイトルあってんのかこれ」
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