気長に待ってください( ˘ω˘ )
そこそこの文字量→幕間的な短め→そこそ(ryってな感じになりそうです
ライブ会場の惨劇から2年経ったある日、一人の少女は今日も今日とて人助けに勤しんでいた。 別に誰かに強制された理由でもなく、ただ人助けをしたくてしている。そんな感じの毎日を送り友人の横で楽しく笑って1日を終えて、また朝が来たらおはようと笑い合える…そんな毎日だった。
「大丈夫…お姉ちゃんが付いてるから……ッ」
だがそれを全て壊すものに再び出会ってしまう。 2年前と同じノイズという災害に。
一人の女の子を背中に背負い必死に逃げるが次々と現れるノイズによって逃げ場が少しずつ無くなっていく。
じりじりと後に追いやられ遂に逃げ場所を失った時、ドクン…熱く血潮が流れる。
ドクン……ドクン………
鼓動は早まり、その熱は内から漏れ出し始め立花響の意識は真っ赤に塗り替えられる。
『生きるのを諦めるな……!!!』
声が聞こえた気がした。 今より前、ずっと前。 意識だけじゃないあの時は視界も自分の体も真っ赤に染まっていたそんな時にある人に言われたんだっけ…
そうだ、私が諦めちゃいけない…それに女の子も守らなくちゃ…!!
立花響を包んでいた光が収まるとその身には白と橙色を貴重としたアーマーに身を包むそれはあの日に響が見たツヴァイウィングの2人が身に纏っていたモノにそっくりで胸の奥底から歌が湧き出てくる。
『何故どうして? 広い世界の中で』
少女を担ぎ上げると屋上から隣のビルの屋上へと走り幅跳びの要領で飛ぶのだが勢い余ってとんでもない飛距離を出してしまい目標地点を軽々飛び越え、奥にあったビルへと向かっている。慌てて手を伸ばすのだが屋上のヘリを掴み損ない重力に引かれ始めた時、手を掴んでくれた人が居た。
「ぐぉ…お!! ま、待て嬢ちゃん…今引っ張りあげ…てっ!! ぬぅぅう!?」
若干悲鳴をあげながら響と少女を助け上げたその人は息を荒らげるも笑顔を向けてくれた。
「凄いなお嬢ちゃん。 なんかよくわからないけど、そんな力があったらあのノイズ達を倒せそうな気がするな?」
男の人はなーんて、そりゃ無理か!さっさと逃げよう? なんて言ってくれたけど…確かにツヴァイウィングの二人と同じモノなら…っ!
強化された身体能力にものを言わせて弾丸のように飛び出すと巨大なノイズに突き出した拳が当たりノイズは炭となって崩れ落ちた。
「た、倒せたッ!」
「やったなっ!! でもまだまだ居るから無理はするなよっ!!」
屋上から叫びながら右だ、左だとノイズが来る方向の指示を受けながら、もたつき、ぶきっちょながらも一体また一体とノイズを減らす。
しかし多勢に無勢か、その数が減っているのかよく分からないしむしろ増えて見える。
「Imyuteus amenohabakiri tron」
「この声…もしかして!?」
それは月下に現れた剣だった。
月を背に舞い上がった剣は千の刃を降り落とし次々とノイズ達を塵に変えていく。
響の目の前へ着地すると響を睨みつけながら当たりを見渡し気迫のある声色で叫んだ。
「ブラッドスターク!! 出て来い、私が貴様を切り結んでやる…奏の分も貴様を!!!」
しかし、ノイズ達が声を発する訳でもなく…ただただ雑多な音が聞こえるだけに終わり風鳴翼は怒りのままに剣を振るい残ったノイズ達を一掃し静けさが戻る…のかと思ったのだが次々と車がやって来て辺り一帯が封鎖されていく。
そしてあれよあれよという間に手錠をかけられた。
「なんでぇ!?」
「え、俺まで!?」
変身(?)が解けた立花響、そして途中で助けてくれた男はそのまま車に押し込められて私立リディアン音楽院に連れられてしまう。
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「天羽奏の置き土産…と言ったところか」
「あったかいもの、どうぞ」
「あったかいもの、どうも……ん〜いい香りのコーヒーだ。どう? お姉さんウチの店で働かない? 週二からシフト組むよ?」
「私はここの職員ですから…」
正直何が何だか分からないし、奏さんが私に力を貸してくれた…そんな程度にしか理解は出来なかったのだが…
「私の力が誰かの為になるんですよね?」
「…あぁ、響くん。無理強いはしないがキミの力を貸してくれ」
「勿論ですっ!」
ところで…
「あの、さっきは助けてくれてありがとうございますっ! えっと…」
「石動惣一。 リディアンの近くにある喫茶店のマスターをやってるんだ。 気軽にマスターって呼んでくれよ」
モデルの様なスリムで長身、風鳴司令とはまた違ったカッコよさを持ち合わせておりあんまり男の人と関わった事の無い響は少し緊張しながら握手をした。
「しかし、石動さん。 何故あなたは彼処に?」
「俺もノイズに追われていましてね。 逃げ回っていたら急にヤツら方向転換しやがってラッキー! とか思ってたんだけど…」
「響くんが少女を背負い走っていたという訳か」
「正解。 大人としては…放っておいちゃ不味いでしょ?」
どうやら私達が危ないと思ってわざわざ危険な所に飛び込んできてくれたらしい。 自分が危ないのは分かっているのに助けに来てくれるなんて…
それにしてもシンフォギア…奏さんが残してくれた力はノイズに対抗出来るモノで現状それを使えるのは私と翼さんだけなのだから奏さんの代わりに私が頑張らないとっ!
そう意気込みを見せる立花響、その彼女を心配そうに見守るのは風鳴弦十郎、逆にどうして良いか分からずに翼は部屋から飛び出て言ってしまった。
「石動さん、今回の件。 シンフォギアについて等の機密を守るためにこちらの書類にサインを」
「はいはい、分かったよ。 さらさら〜っと…これでいいか?」
書類に目を通しサインを終えた石動惣一は第二課の職員に自宅へ送り届けられる事になったのだが、実に愉快そうに笑いながら響に別れを告げて行く。
(まさか、天羽奏が庇った娘がこんな事になるとはな…世の中ってもんは分からないもんだ。 ハザードレベル1.5とはいえ…奴はイイ)
nascitaの地下室、そこに置いているあるモノを手に取りながら今後の事について考えていた。
ヤツの計画も動く頃合い。ここは一丁肩を並べ力を貸してやるのも悪くは無いし、なにより俺が直接動くより同じ人間同士で争わせた方が何倍も面白い事になりそうだ。
「あぁ、俺だ。 ったく…俺は来週辺りに動くとしよう…なーに、手駒は揃っているしイレギュラーでも起きない限りは上手くいくだろう」
「裏があるんじゃないかって? これはビジネスだよ、ビジネス。 俺が欲しいのは余らせている施設、それにお前が解析した聖遺物『パンドラの箱』についての詳細なデータだ。こちらが提供するのは俺という戦力とボトルシステムの情報。 ウィン・ウィンの関係だろ?」
「そういう事だ、決行日は互いにとって良い1日になるようお月様にお願いでもしておくか。 それじゃあ Ciao」