また来て三角   作:参号館

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「どういうことなの…?!」

 

ごめん訂正、キマってない

シカマルがライドウ先輩の言った通りだとかなんとか言っているが私その情報聞いてないぞちゃんと作戦前にちゃんと喋れよこの野郎(聞いてなかった。)

 

見た感じ鋼錬で言うところのグリードと同じ能力と見て良い

炭素系列かどうかは知らんが最初の爆破の時もうっすらとだが黒くなっていた右手を見たのでこいつはそういう能力なのだろう

めんどいのが来たな…イノちゃんをいつでもフォローできる場所からじっくり観察しよう

と思ったら向さんからどんな物理攻撃も通用しないと種明かししてくれたのでこれ幸いと特攻を仕掛けてみることにした

やはり考えるのはあまり性に合わん

 

雷遁をまとった双剣で心臓を一突き

 

「ばっ馬鹿な、気配もなくこの俺の背後から…!!」

 

ココでおしゃべりに興じてもいいが、私はコミュ力が5なので優しく解説などしてやらん。

こいつ、微妙にしゃべっている余裕があるところから見て、未だ死ななさそうだと思った私は、反撃される前にすぐ距離を取った。

鎌野郎が「てめー物理攻撃効かねーとか言ってたじゃねーか!!」と叫んでいるが無視だ

 

「シカマル!!土遁だ!!」

 

影も気配もないカカシパイセンは、この意味を理解してくれるだろう。

呆けているシカマル達は知らん。

先程の印を見た限り、炭素化の術は土遁で間違いない。

 

 

 

「真の目の紋に、薄灰の髪、…7000万両、伝書鳩のサクヤか。厄介なのが出てきたな。」

 

「まじかよ!!あいつより高けーじゃねえか!!

角都ぅ!!あいつ辞めて、こいつ持って帰ろうぜ!!」

 

うげ、なんか言ってる…

 

「残念だがこいつの賞金が高いのは、こいつが逃げ足の速い奴だからだ。どんなモノでも木の葉に持って帰る。今回の任務が巻物の奪取では無くてよかったな。今頃俺たちは咬ませ犬となって任務失敗していた可能性がある。」

 

「…確かに強そうには見えん。

でも賞金たけぇな。あいつの2倍だぜ?」

 

「…こいつの賞金が跳ね上がった一番大きな理由は2代目火影の孫だからだろう。

そしてうちはの血もある。研究に欲しい奴はごまんといる。大蛇丸とかな…」

 

まって、私そんな話聞いてない

今すぐカカシパイセンに確認を取りたいが

あの人、気配消すの上手すぎてどこにいるかわかんねェ…

マジ使えねェ…

つか、もうこれだけ元気に喋ってれば、こいつも不死身確定だろ

さてどう封印してくれよう…

こんな恐ろしい情報をくれたやつは封印して持ち帰って拷問でもなんでもどうにかしてやりたい。(涙)

 

シカマルの影真似も限界が近い

シカマルに判断を仰ごうとしたら、影縛りから抜けていたマスクに蹴りを入れられ吹っ飛ばされる。

木に衝突し、2撃3撃と来るかと煙の中身構えたがカカシさんが流してくれた

本当はもうちょっと隠れていてくれた方が後々楽そうなのだが、いいや。

これ幸いとカカシさんにマスクを押し付け私はぶつかって止まった木から鎌野郎を殺しに向かう。

 

影分身で。

 

 

 

 

「角都ぅ―――!!」

 

「ッチ、その眼、写輪眼のカカシ!!」

 

 

 

はーいこちら影分身体サクヤでーす!!

 

だいぶ蹴り飛ばされてしまったので距離がうっとおしいです。

飛雷神の術が戦闘に使えたらこんな事にはならないが私はここでチャクラを使うわけにゃあいかねえ

シカマルとチョウジにアイコンタクトを取っておく

 

 

シカマルの影真似が解けて鎌野郎が自由になってしまう

それと同時に向こうではなんか『むぁぁぁぁあああああ!!』とか声が聞こえるがいくらスネイプ先生のベルベットボイスであろうとも、おっさんの叫び声とか、姿とか気持ち悪い光景だろうことは間違いなしなので無視する。

 

「うっやっぱ気持ち悪い…」

 

繊維独特のブチブチ切れる音というか何というか音がヤバイ。

絶対向こうは見ない。落ち着くまで見ない。できれば落ち着いても見たくない。

意識的に視界をシャットダウンする

 

「あ~あ~。やっと動けるようになったぜ。

さてと、

じゃあ、やるか?角都。」

 

「ああ。」

 

 

うわやっぱりキモかった…

黒い化け物が4体、半裸の黒マスク1体、半分はじけ飛んでる服を着ている鎌野郎1体

つか脱ぐなよ。

この二人脱がないと戦闘できねぇのかよ…

オッサンの裸に興味はないから。

頼むから脱ぐな。気持ち悪さが倍増する。

目をふさいだらスネイプ先生という天国なのに…

塞げない現状が混沌を生み出している気がしない事も無い。

 

 

私はシカマル達二人の前に出て後ろ手にグーパーを二回繰り返し、自分が影分身だと手信号で伝える

序に、先程接触した際採取した、この作戦の要と言うべきカプセルを、シカマルに渡しておく。

これは私が持ってても仕方のないものだ

鎌野郎が腸引きずり出すとか言って挑発、興奮しているので取りあえずシカマルに大事な事を伝えようと思う

 

「シカマル、」

 

「なんだ。」

 

「ああはなるなよ。」

 

「ならねェよ!!」

 

ならないらしい

口約束だが少し安心した。

 

 

 

えー、こちら本体。

私(本体)はイノちゃんの近くに馳せ参じることが出来たのでもう準備万端だ。

影分身体、あとは任せた。拙者のチャクラは少なかろうが陽動位にはなれるだろう

シカマルの頭の良さを私は信じてる。

なんかいいように使ってくれ。

 

なんか黒いのがドロドロに溶けたので間近で見てしまった影分身体が「ひぃっ」と悲鳴を上げてしまう

マスクに笑われた

おめぇ悲鳴あげられて喜ぶとかMかよ

いや、この場合Sか?

なんか仲間内で喧嘩していたが、意見がまとまったのか鎌野郎がカカシさんに攻撃を仕掛けた

 

ってうげ!!

このチャクラの量、何かます気だよ!!

 

上空でとんでもないチャクラ量を感知。と共に風遁が炸裂する

急いで分身体が三角錐の結界を立てたが方向を間違ったか風圧に耐え切れずシカマル達と共に飛ばされ影分身が消えた。

流石私。

消えるの早いわ。

 

また何か仕掛けるのか黒いのが一匹チャクラを貯めている

イノちゃんが飛び出そうとするので慌てて押さえ着弾の衝撃に耐える

カカシパイセンがあれぐらいで死ぬわけがないので多分こっちに来てくれるだろう。

 

予想通り雷遁を受けてくれたのでこれ幸いとイノちゃんと共にシカマルと合流。

 

「カカシ先生大丈夫ですか!!」

 

「まっ、なんとかな…」

 

カカシパイセンに『こういう時はお前が止めなさいよ』と視線を頂いたが流石に私の結界でもあれは無理だ。

口笛を吹いてごまかしといた。

蹴られた。

 

「ふ~ん。驚いたなぁ

この段取りで殺せなかったのはお前がはじめてだぜぃ

はたけ、カカシ。」

 

 

名前フルネームで呼ぶとか腐ってる頭にはご褒美です

って違う。今は御腐れ様を召喚している場合ではない。

命の危機だ。

上忍二人付いてて中忍を死なせて帰郷とか、伝書鳩の名折れも激しいので今度こそ防御に徹する事にする。

 

「火遁!頭刻苦!!」

 

「土遁、土流壁!!」

 

化け物の口がパカリと開き、私は何かが出る前にその口をアッパーで閉じるように土遁を当てる。

これが人間なら、かすっただけで顎がくだけてノックアウトだが、やはりそうはいかないらしい。

吐き切らない炎は、化け物自身の体を焼き尽くすかと思いきや、そのまま流れに逆らわず飛び上がりこちらに顔を向けてきた

 

ッチっと舌打ちをこぼす

威力は多少落ちたが結構な威力の炎がこちらに向かってくる

チャクラ量に気付いたイノちゃんが慌てて下がっているのでシカマルとチョウジに声をかけそのまま下がる。

カカシさんは…各々如何にかするだろう


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