また来て三角   作:参号館

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粉塵の中からカカシさんが飛び出したが、やはり鎌野郎に狙われてるのか後を追われている

一旦戦闘の落ち着いたカカシさんの所に集まり情報交換する

グーパーグーパーと手を体の影に隠し二回ほど握る

 

「さっきのサクヤさんのチャクラ刀、絶対当たってたのに。

何で死なないのあいつ…!!」

 

「想像するに、あいつも一種の不死身なんだろう。」

 

「「「っ」」」

 

「ゲームで良くあるだろう。心臓がいくつもあるやつ。

そうだと確信は出来ないが、さっき私が攻撃した心臓付近のお面の化け物だけが崩れて、鎌野郎が死んだと文句をつけていたところを察するに、あのお面の分だけ命がある系

そして、こういうのは往々にして、私たちの命で補充可能という事も有り得る。」

 

「そんな、おとぎ話みたいなこと…」

 

「あの雰囲気から行くと有りそうだがな…

サクヤのチャクラ刀で倒せたのは奴の体から出てきたバケモノのうち一匹、そいつが奴の本体の代わりに死んだと考えられる。」

 

「さっき、奴が影真似手裏剣を外して逃げた時もそうだったが、本体から切り離した腕に心臓のようなものが付いていて、自立して行動していた。」

 

「それって、どういうこと?」

 

「おそらく、奴本体を含め、体から出てきたバケモノに心臓があり、そのすべてが奴のモノ。つまり、サクヤの言った通り、奴には心臓が複数、いや5つあるってことだ。」

 

「え?!」

「そんな事って!!」

 

「まあ、サクヤのチャクラ刀で一つ減ったがな…」

 

「じゃあ、あいつを完全にやっつけるには、あと4つの心臓を潰さなきゃならないって事…」

 

「ああ…」

 

 

ベルベットボイスで角都さんとやらに「よく気付いたな」とお褒め頂いて、やはりご本人様から能力の種明かしをされたんだが、こいつネタバラし激しすぎませんかね?

無駄に能力の弱点とか話さないかな~と思いこの茶番に付きあってはいるが

向こうの鎌野郎も暇そうである。

 

「このそれぞれの心臓は、かつて戦って奪い取った忍び達のものだ。

また、補充は効く。

お前らの心臓でな!!」

 

うげ、やっぱり。

と私はため息をついたら

「ところでよう」と鎌野郎に話しかけられた

 

「木の葉って、死んだら土葬?」

 

何の話だ。

 

「土葬だったらめんどくせぇんだよ~

賞金首掘り起こして換金するぞとか、角都言出しそうだし~」

 

ああ、確かにこのねっちょりボイスのキャラは往々にしてそういう重箱の隅をほじくり返すキャラが多い

こいつよく分かっているな。付きあってるのかお前ら。

とか思ってるとイノちゃんたちが殺気立つ

 

「あの髭野郎、ちょいとは楽しませてくれるかもって期待したのによー!

やっぱ大したことねぇーし!!」

 

シカマルに聞いた話では、髭クマに首をはねられたくせに、良くいうな~こいつ

とか思っていたら全く同じことを黒目が言うのでヒッっとなった

何だこいつ気持ち悪い

前世知識のせいで自分と同じ思考回路してるやつ少ないからマジ気持ち悪い

 

「お前ら、敵討ちのつもりだか知んねぇが、そんなんじゃ無理無理。

ガキどもは見た感じあいつの教え子ってとこか~?

まっあんなカスに教わってたんじゃ、たかが知れてるがな~?」

 

うわ~軽率に煽る~↑

チョウジ君が切れているが、拙者煽り耐性だけは強いのでいくら煽ったって私の目は曇らん

シカマル君達が止めてくれるのをしり目に私は3人の前に出た。

しかしブラフ空しくチョウジ君はデブの言葉を皮切りに飛び出してしまう。

こういう時だけ無駄に早いんだから…

仕方ない…

チョウジ君をシカマル君が影真似の術で止めてる間鎌野郎の鎌をカカシさんが止め

私は襟を引っ張り後ろに投げる

 

「無駄な挑発に乗るな。」

 

後ろからも援護とばかりにシカマルが声をかけるが

こっちはそれどころじゃない

尻もちをついたチョウジを狙ったのか黒目がこちらに来るので、両手で刀を振り、距離を取ろうとするが受け止められた。

2撃3撃と続けるもキッという音が響くだけで相手はあまり動いてくれない

チョウジ君が復活し、前衛後衛交代する。

が、チョウジ君の怪力でも無理なのか飛ばされてしまった。

 

急いで助けに行こうとするが火遁の化け物に道をふさがれる。

ココでさっきのでかい火遁はやらないだろう(さっきの応用で方向をそらされたら、己の心臓ごと燃やされかねない)

と考えた私は火遁に火遁をぶつけることにする

 

「悪い、私の方が火力が強いんだ。」

 

残りのチャクラを十全に使って業火球をかます

業火球は相手の術を飲み込む。

しかしこいつら化け物は、すばしっこいし避けられるだろう。

そして、その奥の黒目野郎に届くだろう

 

白い業火球の術にびびった黒目野郎は上に避けるが無駄だ。

火遁をやり切り、チャクラの切れた影分身体が解けた

私はチョウジ君のいた木の影から出て風遁で白い業火球を上に向けて煽る

 

ゴウッ

 

という音と共に風遁で速度と温度が上がり、白い火柱が天高く立つ。

末端が赤く光ってとてもきれいだ。(温度は置いておいて)

流石に一発でやれはしなかったが、この白い火柱をよけるにしろ耐えるにしろ、目が火の色のせいで、多少はやられるだろう

着地をシカマル君が狙う

 

う~ん強いなこいつ

 

踊るように影を避けていくマスク野郎に感心していると

雷遁の化け物がシカマルを狙い雷を打って来るので捕まえることは出来なさそうだ

チョウジ君の安否確認をしていると、木の影からこちらに駆け寄ってきたイノちゃんに危機が迫る

 

「きゃぁっ!!」

 

チョウジ君を放置してすぐさまイノちゃんの方に向かった

医療忍者大事!!

 

関節から伸びる繊維を、雷遁をまとわせたチャクラ刀でブチ切り、マスク野郎の手をすぐさまイノちゃんの喉元から外し、土遁封印で地中深く埋める。

これでマスク野郎の右手は使えない。

あの触手で印を結べるかは知らないが、一応さっきのグリードっぽいのはもう咄嗟にできないだろう。

 

が逆にチョウジ君が捕まってしまった。

黒いうねうねが牽制とばかりにイノちゃんを狙ってくるのでむやみに動けん。

カカシさんに視線を合わせて頷く

マスク野郎の腕が元の位置に揃ったところでピンに鳴かせる

 

またしてもゴウと音が響く

が、今度は先程より規模が違う。

マスク野郎は急いで手を放すが遅い

 

シカマル君が水を口寄せ、マスク野郎の足元に水を敷き、雷遁の化け物を使って感電させ、動きを止めたところに起爆符と連撃する

 

起爆符が爆破した後カカシさんがチョウジ君を回収、私が保護しているイノちゃんの下へチョウジ君を運んだ。

 

 

 

 

 

 

「だっせぇな、おい。

なんだそのざまっ、ハッ。」

 

「貴様こそ、影分身に気付かないとは。」

 

「ありゃりゃ?見てた?

つか、おめーだって影分身にしてやられてたじゃねェか」

 

「まさか、あそこまでの火遁を、影分身が使うとは思わなかった。欲しいな。」

 

「やっぱ火遁なんだ?あれ。」

 

「見たところそうだろう。その後風遁で煽った時、端の色が赤に変わっていたから相当な熱量だ。近くに寄るだけで火傷する温度だった。」

 

「ハハッ良く見りゃ角都、お前火傷だらけじゃねェか!物理攻撃は効かねえんじゃねえのかよ!!」

 

「うるさい。」

 

 

 

 

がやがやと煩い2人をしり目にこちらは冷静に作戦を立てる

そろそろボケたくなってきたが、流石にここでやったらカカシパイセンに殴られるじゃ済まないので抑え込む

でも人間押しちゃダメってボタンは押したくなるものなんだよね…

 

「シカマル、どう戦う?」

 

「引き離しましょう。あいつら二人を、そして個別に責めるのが得策っすね。」

 

「ああ」

 

「奴らの連携攻撃を封じたうえで、あと四回倒せば殺せる方を先に集中攻撃。」

 

「だとすると、あの飛段って奴を足止めする役が必要ってわけか。」

 

 

…カカシパイセンからの視線が痛い。

腕一本削ったし上々だと思うんだが、ダメすかね…

 

「あたしがやる!!わたしが、今一番チャクラを温存してるし、それに、シンプルな戦闘じゃ役に立てないから、心転身の術でっ」

 

「ダメだ。心転身はそもそも――

 

うう後輩が私の良心をゴリゴリと削ってくるぅ…

凄い…胸が痛い…

腕一本で上々とかナマ言ってすみませんでした…

君たちはそんな命を無駄に捨てるな。

髭クマはそんな事望んじゃいないのだよ。

つか、おまいら木の葉の未来(上層部)担う人間やからな!!

そこんとこ間違えんなよ!!

色々言っているがイノとチョウジ君はもう出番があっても少なかろう。

 

「あいつは、俺一人で捕まえる。」

 

どうやら作戦が決まったらしい。

カカシは黒目野郎が相手

チョウジ君は黒目野郎の為に力を温存

鎌野郎は…

シカマルがやるらしい

 

はー…

マジ死にに行くのだけは辞めてほしい

しかし、シカマルの目は、死ぬ気は無いようだった。

じゃあ、私はぼちぼちと、この黒目野郎の命を削る役目か。

シカマルの事だから心配ないが、残っているピン4匹の内、2つを付けて送り出した。

 

「ピンを二匹付けた。好きに使え。」

 

「…ああ、サンキュー」

 

影真似の術で二人を分断、カカシパイセンと二人がかりで黒マスクに体術を仕掛ける

近距離戦闘は連携が難しいので良く知ってるカカシパイセンの方がやりやすい。

クナイと双剣で追い込むがやはりこいつ、単純に強い

避けられるのを想定で攻撃しなければならんな…

 

どうやら影真似の術は成功したらしい

カカシさんの声に返事をしたシカマルの気配が遠ざかる。

おい、カカシパイセンいい加減こっちに集中してくれ

私ひとりじゃ相手にならん。

 

 

うねうねと腕から触手が伸びて先程削った右手が黒いうねうねで形成された

右手削った意味…

私のとっさの判断(封印)はやはり対策済みらしい

だがイラッと来たのは確か

こいつが初代火影と戦った何て武勇伝語ってくれたので

おおと?おじいちゃんだと自称する言葉が出てきたぞ?とか煽ったらカカシパイセンに脛を蹴られた。

糞痛いが、ここでうずくまったら、敵ではなくパイセンから2撃目が来そうなので涙目で耐える

 

つか前世分合わせると、私とこいつ大体年が同じだ…

考えることが同じなはずだよ…

私も婆さんか…身体能力は転生したせいで何ら問題ないが…(むしろ以前より大幅に改善されている。)

こいつ、ジジイの癖に良くやるな…骨粗鬆症とか大丈夫なんかね…

 

「俺のストックできる心臓は己のを含め5つ。

サクヤ、お前に減らされた分は、お前の心臓を頂く。」

 

きゃー私って人気ー

 

なんて茶化したが

絶対さっきのおじいちゃん発言気にしてるって、これ。

あ、まって

これってもしかして黒目さん積極的に私狙ってくるって事じゃないですが嫌だ。

シカマルの方についてきゃよかった…

さっきの今で、また同じ場所にパイセンから蹴りを頂いたので後悔していると、火遁と風遁のお面が融合し始めた

 

これは…!!

威力二倍って事っすね!

 

 

次回!!

サクヤ死ぬる!!

楽しみにしてろよな!!(ヤケクソ)




今回学んだもの:戦闘シーンを主人公視点で書くと碌なものにならねえ

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