また来て三角   作:参号館

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「私よりそこのカカシさんの方が希少価値高いんでお勧めですよ。心臓も強そうだし。」

 

なんて言った暁にはパイセンによって、敵陣ど真ん中に落とされるだろう。

絶対言わない。

 

 

「二人とも、ちょっと守ってやれなくなった。ピンが一体ずつ君たちについているからもしさっきみたいなことになったらピンと呼べ。1回だけだがさっき以上の炎が出る。」

 

出ません。

出るのはさっきと同じ規模です。

しかし、嘘も方便

二人に命の保証を付けてやってこの緊張を少し和らげてやる

前を向いてカカシさんと二人、久しぶりの戦闘だ

 

「なまってないっすよね」

 

「それをお前が言う?会議に全然出ないってシカクさんめちゃくちゃ怒ってるよ?」

 

「それはそれです。私は上忍になりたいだなんて言った覚えは、一度もないですからね」

 

微妙な視線を後ろからも頂くがこれ以上は向こうも待ってはくれないだろう

 

「取り合えず命第一で行きましょう。」

 

時間稼ぎは得意なんだ

 

 

黒マスクがなんか諸々喋っていて気持ち悪いので、雷の面になにかやられる前に双剣に風遁をまとわせ、面を切りそれぞれ土遁で封印した。

面が本体か、体が本体か、分からなかったので簡易に封印したが、生きている場合すぐこの封印は解かれてしまうだろう

が、時間は稼げる。

封印の隙を狙って風遁と火遁を仕掛けられたが、カカシさんの土流壁により難を逃れる

 

しかし、風遁でそれも崩れたので土遁で地中に潜ったら、カカシパイセンが火風遁の化け物に滅せられそうになってた(笑)

すげえヘルプサインを投げて来るカカシパイセンに仕方ないのでピンをやろうとしたけど

大事な事を忘れていた。

 

あ、カカシさんに付けてたピン、シカマルにつけたんだった…

ごめん、自分でどうにかしてくれ

 

完全に諦めモード

私、カカシパイセンはこんなんじゃ、やられないって信じてますから!!

分かってますからぁ!!と心の中で叫び、黒マスクと火風遁の化け物をカカシパイセンに押し付け、中忍二人を簡易封印を破り出てきた雷遁の化け物から守ることにする

地中から出て、心中斬首の術で雷遁のバケモノを埋めて、首を地面に沿って切り、心臓に向かって一本、切り口から体へ突き刺し。

最後に上にはねた頭を残りの剣を投げて仕留めた

 

黒マスクの方の心臓を、シカマルが如何にかしてくれたらしい

黒マスクはカカシさんに馬乗りでうめいた

 

ヤバイ、今回腐女子の血が騒ぐ…

 

 

 

 

―――

――

 

 

(間に合ったか…)

 

「ウうう…」とうめく敵

敵がシカマルにうまく騙されてくれたようだ

 

「…まさか…!?」

 

「ああそのまさかだ…お前の相方の儀式に、お前自身の血を利用したのさ。」

 

サクヤがチャクラ刀で心臓を貫いた時、序とばかりに取ってきた血は結構早めにシカマルにわたっていた

サクヤは作戦を聞いた時から、シカマルにもう片方の役をやらせるつもりだったのだろう…

 

マスク男の下から起き上がるとイノたちが駆け寄ってくる

「カカシ先生!!」

「大丈夫ですか?!」

 

「ま、何とかな…」と返して体に異変が無いか確認する

心臓以外問題はないだろう

若干遠くからサクヤがこちらを窺っている

なんか距離あるんだけど、なんで…?

何故か今回あまり敵を倒す方向には動いてなかったが…まさか、こいつ…

 

「来る!!」

 

サクヤの一言で俺は心臓付近についていた触手を全て引きちぎった

 

 

 

――

―――

 

 

 

うおおおおやべえええええカカシパイセンに

この黒いの気持ち悪くて、戦闘避けてるのバレてーらああああ

丁度いいタイミングで突撃かましてくれた怪物君たちに感謝をして

私は迎えの構えを取るが風遁一発で素通りされた

嘘マジで

 

チョウジ君が倍化の術で大きくなって超張り手とかやったが空しく空振り

逆に捕まりそうになった

黒い化け物は一匹マスク野郎の体に気持ち悪く入って、面が割れた。

 

うわっ生き返った…気持ちわる…

 

「生き返った…」

 

「あの風遁の化け物の心臓を取りこんだんだ…」

 

そのまま残りの1匹を取りこみ、爆発するように黒い繊維が飛び出てマスクを吹き飛ばす

吐き出した姿はまさにバケモノ

 

「戦線離脱したい…

マジ気持ちわるい…」

 

「お前…」

 

カカシパイセンにこっそりひっそり要望を伝えたが、その願いは叶えられなかった

俺の心臓を3つも…とか言ってるが知らねえ

私はこの口から髪の毛生やしてるような奴は知らねえ

つか良くその口で喋れるよな

 

 

 

一瞬捕まって危機一髪だったがテンゾウさんとナルト君による風遁と水遁のコンビネーションアタックのおかげで事なきを経た

が、水蒸気が熱いのでこういう時は事前に連絡がほしい

捕まった時黒目から一番遠いからか、最初に拘束が解けたので、結界を三角錐に張り、熱風除けをし移動した

 

第7班到着って事は私の役目はここまでだ

カカシさんが、安堵か呆れかため息をついているのが聞こえた。

なんかサイ君?にめっちゃにらまれているんだが何かしただろうか…

イタチ君の時のようなことはもうないと思われるが…

私に根関係のパイプはダンゾウ本人しか無いしな…(一番いらない。)

 

とか思ってたらどうやらシカマルの援護にサイくんとサクラちゃんが行ってしまうらしいので楽が出来なくなってしまった…

チャクラがそろそろやばいんだが…

ナルト君、どちゃんこ泥試合は辞めてくれよ、頼むから…

 

テンゾウパイセンに状況説明を求められたので適当に話す

支離滅裂な説明にこの人は慣れてるので結論から言って大丈夫だろう。

 

「あいつの命が今のところ2つあります。お面1つ分と本人分。面は種類によって使う能力が違います。本体倒しても面が命の補充になるようなので、殺しても警戒はしておいてください。簡易封印は無駄でした。心臓の補充は私達の心臓で可能です。あの黒い触手で心臓を取るようです気を付けて下さい。」

 

これナルト君聞いてねえな。

まあテンゾウさんが如何にかしてくれんだろ。

と投げた。

途中ナルト君が術に失敗して捕まる珍事が起きたがテンゾウさんのフォローのおかげでどうにかなった

 

意外性過ぎるわ

 

ナルト君が一人でやりたいそうなので、出そうとしたその手を降ろした。

ピンから連絡が入った

どうやらシカマルは終わったらしい。

この空気に水を差すのも難なので黙っておく

 

 

ゴオオオオという音と共に爆風よけに三角錐の結界を張る

序にナルトが落ちてきたので分身でキャッチしたが、チャクラが足りず

キャッチだけで術が解けてしまった

爆風が収まっても未だ浮いてる敵に

こりゃ決まったなと口笛を吹いた

 

ナルト君も日々成長してるんだな…

何気にナルト君が帰ってきて初めて会っているのだがこの成長具合には驚きだ。

サスケの成長はポンの報告で止まってるが…

シカマルと言い、誰かの成長を2回も見れるだなんて今日はラッキーだ

 

テンゾウさんがナルト君たちを先に里に返す

私とカカシさんは後始末だ

 

私は封印した右腕を回収。

戦闘痕を土遁で隠して…

この大穴は無理だな。

ほっとこ。

それから、カカシさんが息の根を止めた遺体を、巻物に入れて持って帰る―…

 

 

「あの、この巻物できればもちたくないんですが…」

 

「お前が持って帰れ。」

 

 

世代交代が近いなら

早く私に楽をさせてくれ。

 

 

 

 

 

 

 

里に帰った瞬間私はチャクラ切れで倒れた

滅多にこういう事を起こさないからか皆して大げさに驚いていたが

 

「徹夜明けナメンナ。

すべての責任はカカシパイセンに着いて来る」

 

と言葉を残して私は意識を飛ばした。


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