「この人、毎回会議に遅刻、無断欠席する人だけど、凄い人だったのね。」
「まーサクヤも上忍だからネ。会議には出てネ。」(にっこり)
あの後普通に入院と合い俟った
5代目には「お前は限度という物を知れ!!」と超痛い拳骨を頂き(超絶痛かった。)
カカシさんには「着替えは大丈夫なの?」とセクハラされ(動けないのは数時間だけだったので普通に近くで買った。)
ナルト君には「やっぱりサクヤ姉ちゃんは強いってばよ!!」と太鼓判を押してもらい(そりゃナルト君よりはな。)
イノちゃんには始終守りに徹していたことがバレ(何であんた強いのにシカマルのフォローに行かなかったのよ!!と言われたので『シカマルを信じていた。』とか適当なこと抜かしておいた。)
シカマルは…
「サクヤ、お前やっぱサクヤだわ。」
と、わけわからん事をほざくので、感覚が若干戻ってきた腕でアッパーかましといた。
そういえば、ガチンコ戦闘任務でシカマルと組むのは初めてだったか。と後で思いだした。
私が戦闘でまるで役に立たない事に安心したのだろう。
―――
――
サクヤが任務後倒れた。
それは結構珍しい事で
入院までするというのだからサクヤの知り合いはこぞってサクヤの病室に訪れた。
『前、胃潰瘍で倒れたときは全然病室に来なかったのにな…』
と黄昏る声を聞いて皆一様にぎくりとした。
あの時面会謝絶だったのを理由に、皆最後まで会わなかったらしい。
今回あいつは、敵の持っている複数ある心臓の内2つを壊した。
俺が精一杯考えて、ギリギリでこぎつけた心臓一つ分は、カカシ先生の命を救ったが、カカシ先生の命を危険に晒したともいう。
サクラが事のあらましを聞いてそんなに強い人だったんだ…と感心していたが
やはりいつもの遅刻無断欠席が響いているのか微妙な顔をしていた。
ナルトは呑気にサクヤを『流石だってばよ』なんて誉めそやいていたがサクヤの実力を正確には認識していないだろう。
ナルトのような、敵の心臓を一気に壊した威力のある技を使わず。
正当法も何もなく、淡々と隙と弱点を突いて行く。
確かにナルトも新術開発何て凄いが
俺らが目指すところはナルトではなくサクヤであった。
サクヤをサポートだと俺は理解していた。
今までの任務、実力、経験を加味して、サクヤをイノのサポートに当てていた。
しかし、今回初めてガチの戦闘って奴にサクヤを入れてやってみて、やっと俺は気付いた。
本当にこいつはオールラウンダーなのだと。
カカシ先生もバランスがいいオールラウンダーだという事は知っているが、雷切を基準に立てた戦闘が多い。
しかし、サクヤは、何を基準になんてものが無い
一応優先順位的には風遁、土遁、雷遁が一番使うと言っているが
咄嗟に攻撃の軌道をズラす反射速度
火遁と風遁を使った一人コンビネーション攻撃
結界や封印を使った相手の痛い所を突く戦法
すべてが自分達とはちがっていた。
常に俺たちは守られていた
保険にと、チョウジを助けた管狐のピンを2匹付けられ
俺は敵と共に小隊と離れた
絶対、使うものかと思った。
この管狐2匹分は俺とサクヤの力量差だと、サクヤに思われている
やっと並んだと思ったライバルはやはりまだ遠くを歩いていた。
いや、全力疾走していた。
「ただ走っても、追いつかねェはずだよ。」
ぽつりとつぶやく声はアスマの墓に吸い込まれる。
冷たい墓は何も答えてくれはしない。
あいつはアスマの墓にまだ来れていないらしい。
だが行く気もなさそうだった
「あーまあ、私アスマと特別仲が良かったわけでもなかったし、お世話にはなってたけど…私は死人に言う事は何もないしなー。
生きていたら、5,6発は殴ってるだろうけどね。」
病室で、イノに
「あの心臓2つ壊すほど強いのに、なんでシカマルの援護行かなかったのよ!!」
と詰め寄られたサクヤは、笑ってごまかそうとしていた
めんどくせーことになったと思い病室を抜け出そうとしたが時すでに遅し
ナルトとチョウジに捕まる
「へへへっシカマルー、聞いてくってばよー」
「たまにはシカマルの話も、聞きたいよねー」
その声に調子付いたイノの追及は止まず、終にサクヤはげっそりと言葉を出した。
「私が行くまでもないと思ったから。」
珍しくサクヤからこぼれる褒め言葉(っぽいなにか)に『それでそれで?』と、良い餌を見つけたかのようにイノと、サクラまでもベットに乗りだしサクヤを追い立てる。
「…シカマルの立てた作戦に狂いが無いよう、調節する必要があった。
今回の戦闘にシカマルの作戦は要。それを基準に戦闘を組み立てるには、あの役はシカマルしかなかった。私が行ってもいいがもっと違う形になって、ややこしくなっていただろう。シンプルに丁度良かったんだ。それにシカマルじゃないと弔いにはならん。」
サクヤは最初から俺に血液カプセルを渡していた。
最初から俺にやらせるつもりだったのだろう。
俺の、俺たちアスマ班の気が済むように、サクヤは動いていた。
俺たち3人の中で一番あの役に向いているのは俺だった。
今回一番評価されたのは俺だった。
「サクヤ、お前やっぱサクヤだわ。」
感覚が戻ってきたらしい右腕でアッパーを一発もらったが
今は、認められた嬉しさの方が勝って痛みさえもうれしい。