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あれから数日もすると普通に回復した私は病院を追い出された
里でエロ仙人に会った。
土遁で六方を囲い川に沈めた。
「ちょいちょいちょいちょい!!わし今回何もしておらんわ!!」
「いや、今覗いて無くてもこれから覗くだろうと思って…」
やはりエロ仙人、強い。
川から這い上がってきた。
一応、元アカデミーくノ一教師白百合先生の無念は晴らしたとし、その根性に免じて今回はこれで止めておくことにする。
「たっく最近の若者は…すぐ痴漢だ覗きだと騒ぎおって…」
「もう覗かないんですか?」
「それとこれとは、別問題だのぉ。」
やっぱり一回死ぬべきだと思う。
その後、ちょいと大量の油がほしいので『蝦蟇油弾』教えて欲しいと頼んだら
お前が自分で頼めとばかりに蝦蟇と口寄せの契約をさせられ、逆口寄せで蝦蟇の里まで吹っ飛ばされた。
「あの糞エロ仙人めぇぇぇぇええええ!!」
蝦蟇の里で暴れに暴れてやろうかと思ったが、流石に蝦蟇の里と、この怒りは関係無いので、一応とフサカクさんにご挨拶というか
「不逞な輩が蝦蟇の里に侵入してるんだが、オジキ、どうしやす?殺っちまいやすか?」
的な命の危機に瀕していたところフサカクさんが私の顔を見て思い出された。
「作間ちゃんじゃないかい!!」
「人違いです。」
正に人違いである。
取りあえずエロ仙人に吹っ飛ばされここに来たことと、作間は父であることを説明し、その場はお開きとなったのだが
何故かなれなれしいフサカクさんにより蝦蟇の里の案内をされ、
行きずり的に蝦蟇油弾を教えてほしいと土下座したら、ならまず仙術じゃな!!と何故か仙術を習う羽目になった。
…おかしい
油がほしかっただけなのに…
しかし流石仙人
私はフサカクさんの口車に良いように乗せられ(私がちょろいともいう)
じゃあやるぅ!!となり、長い仙術の説明をさらっと受け流し、いざ蝦蟇の油で自然チャクラを体験だー!!と思っていたら
蝦蟇の油をいくら浴びても蛙にならない
つか自然エネルギーという物をこれっぽっちも感じられない
私に仙術のセンスはないんだ…と若干落ち込んでいたら(いや、まあ出来なければできないで悲しいじゃん…たとえとくに求めて無くてもさ…ちょっつえー力とか欲しいじゃん…)
フサカクさん曰く
「さっきも言ったが、仙術はの、体内にある精神エネルギーと身体エネルギーの他に、外から自然エネルギーを体内に取り込んで成り立つ術じゃ。
サクヤちゃんのチャクラの巡りはどうやら、その腰にぶら下げとるやつらからも廻っている。この気配はちっと分かりにくいが作間ちゃんの管狐じゃろ?」
フサカクさんは私の腰元にあるピンポンドンの竹筒を、ちょいちょいとカエル特有の長い指で指す
「ああ、ピンポンドンですか。私も、こいつらのメカニズムは良く知らないので何とも言えませんが、私のチャクラを吸ってるらしいんで確かにめぐってるでしょう。」
「うーんこれは、言いにくいんじゃが…」
え、なんだ急に、言いよどむほどの何かあるのか?
もしかしてまた九尾とか出てこないよな…?
コールタールまだ残してないよな?!おい!!お前らでてこい!!そこの二匹!!目をそらすな!!
一応いざという時、問いただせるようピンポン、序にドンを出して若干泣きながらせかした
「なんですか!!そんな溜めないですっぱり言ってくださいよ!!私ドラムロールとか大嫌いなんです!!」
ら、考えがまとまったのか、フサカクさんは口を開く
「どら…?まあいいわい、落ち着いて聞きんしゃい。これはワシの憶測なんじゃが…
サクヤちゃんのチャクラの巡りが管狐と連動しているのはさっきいったのう。」
確かに聞いた。
神妙に黙ってうなずく私と、私のそばを漂うピンポンドン
「実はサクヤちゃんのチャクラは殆どが今現在そこの二匹に吸われているんじゃ。いわばサクヤちゃんは常に口寄せの術を行っているような物。」
「ほとんど…え、それってチャクラ切れにならないんすか?」
「それが驚く事に、それをやってなおチャクラを持っとるのが、サクヤちゃんなんじゃ。流石2代目の孫じゃな…作間ちゃんもそこそこ多かったが…それ以上じゃ。
サクヤちゃんはそこの二匹に吸われてなお、一般の忍びチャクラをわずかじゃが上回る。
その上回るチャクラを使って、サクヤちゃんは今まで忍術をやっとったんじゃ。
そして、仙術チャクラを錬るには膨大なチャクラが必要じゃ、あの自来也ちゃんでも仙術チャクラが多すぎて自分のチャクラが追い付かず少し蛙っぽくなる
しかし、その管狐によってサクヤちゃんは常に、大量のチャクラを使っている状態が維持されておる。
ワシはそこに目を付けてサクヤちゃんが仙術に向いておると考えた
…だが、その状態ではサクヤちゃん自身が仙術チャクラを感じ、錬る事が出来ないんじゃ。」
「…」
口が開いたままふさがらない…
え?チャクラが多い?
いや、つか、ここまで来て?
ここまで来て仙術チャクラが錬れないだと?!
横で漂うピンポンにげらげらと笑われ、ドンに慰められ、これはもしや無駄足…と白目をむいていたらフサカクさんに
「サクヤちゃんは感知がへたじゃろ」
と追い打ちをかけられた
いや、まあどちらかというと…たしかに、ヘタです…けど!!ですけど!!今それ関係ありますかね?!
「仙術の修行はまず自然エネルギーを感じるところから始まる。
この蝦蟇の油を使えば、どんなにチャクラ感知が下手であってもある程度は感じられるじゃろう。しかし、常時サクヤちゃんの様に大量のチャクラを錬られると感じられるものも感じられん。
サクヤちゃんは言わば滝のようなものじゃ。
普通の人間が、水たまり、一般的忍が川だとすると、サクヤちゃんはずっと滝規模のチャクラを練っているようなもの。滝行している状態で水をかけられても気付きゃあせんじゃろ?」
「まあ確かに…。」
写輪眼を使ったチャクラ感知は、チャクラが色で見えると言う写輪眼の特性を使って、九尾チャクラと自分のチャクラの見分け方から始めた。
自分のチャクラと他のチャクラを見分けるあの修行方法は、ある意味理にかなっていたとゆう事か…?
「サクヤちゃんとそこの二匹の付き合いは、いつからなんじゃ?」
「えーっと私が記憶してる分には、たしか3歳ぐらいからだと。」
ピンポンを指さすフサカクさん。
突然の脈略の無い質問に私は素直に答える
フサカクさんは同じ質問をピンポンに向けた
「わてらはサザミの坊主に
「一応その前から分体がサクヤについてはおったが、本体が付き添うようになったのはその位か。3歳ぐらいじゃないカ?」
「うーん、やはりか…」
フサカクさんは腕を組み目を瞑る。
やはりここでも叔父の写輪眼は有名らしくフサカクさんは
私は、なにか救済処置を、救済は有りますか?!とばかりに私はフサカクさんの顔をじっと真剣に見つめる
「作間ちゃんに仙術を教えたとき、作間ちゃんはまだ管狐を持っておらんだ。
じゃから作間ちゃんは仙術をちょっとばかしだがマスターする事が出来たんじゃろ。
わしも詳しくは分からんが
サクヤちゃんの様子を見るに、その二匹を扱うには膨大なチャクラが必要じゃ。
しかし、
わしゃ作間ちゃんから、サクヤちゃんの叔父さん、サザミちゃんはそんなにチャクラが多くはないと聞いている。」
確かに
サザミは忍の家の出でもないので、突然変異でもしてない限りそんなにチャクラは多くは無かったはずだ。
第一、 私のチャクラ節約術のほとんどはサザミの教えだ。
とすると
「だのに、自来也ちゃんの話だとサザミちゃんはその二匹を使いこなしていた。
と、いう事はおそらく、その頃からサクヤちゃんの大半のチャクラはこの二匹が吸い、それを使ってサザミちゃんが二匹のチャクラに充てていたのじゃろう。」
【速報】サザミ、チャクラドーピングが発覚
あいつっ!!私のチャクラをちょろまかしてやがった!!
あの時(サザミと私の大げんかの時)も!!
あの時(サザミ暗部復帰時)も!!
私のチャクラを使っていたとゆう事か!!
そらつえーわ!!無尽蔵なチャクラタンク2本持ってんだからな!!
死してなお私に碌な事を教えてくれないサザミに青筋を立ててると、フサカクさんが指を一本立てた。
「と、いうことはじゃ。サクヤちゃんが仙術チャクラを練るのやのうて、サクヤちゃんの管狐が仙術を練ればサクヤちゃんは仙術を使えるやもしれん。」
「フサカクさまぁあああああああ!!」
サザミの所業をガン無視して確実なる手を打ってくれたフサカク様は、
感激し、ついに涙し鼻水を垂らす私をフサカク様は
崖に落とした。
「しかし、わしゃ管狐の仙術は知らぬ。よってお主は蝦蟇の仙術の会得は難しいじゃろう。」
「フサカクさまぁああああ…!!」
どうにかならないんですか!!蝦蟇油弾どうしても覚えたいんです!!必要なんです!!と訴えかけたがどうしようもないと諭された…
「どうしても蝦蟇の油が必要なときは口寄せしてくれればわしらが行くけいの。それで我慢しんとくりしゃい。
わしゃ管狐の里は知らないが、昔から竹藪に真の目ありとも言うしの、一回、真の目の本家に行ってみんさい。サクヤちゃんの大半のチャクラを吸っている原因が何か分かるかもしれん。」
「はい…」
そうして私は蝦蟇の里を追い出されたのだった。
仙人モードにはなれないが、仕組みは理解したので結界や封印に応用できそうなところは随時していくつもりである。
チャクラ節約大事。
その様子を見ていたフサカクさんに
「仙術ばそう使い方しよるんは、作間ちゃんの倅らしいわ~」
と言われた。
ちょい待ち、
父さん何やってんの????
色々考えてたけど、引き延ばして修行パートに移行する事にした。
悪い、イタチさんまだ死にそうにない。