また来て三角   作:参号館

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池には何もなかった

潜っても、周りを見渡しても、特に何かヒントになるようなものは何もなかった。

 

んーやっぱ違うのか?

つかこの暗号は第一に何を伝えたいんだ?

 

と、ずぶぬれのまま頭をひねっていると師匠が通りかかった。

 

「あれ?サクヤちゃん?こんな時間にこんな場所で…

って、そんなカッコで何やってるんだい!?

ずぶぬれじゃないか?!」

 

「不審者やってます。」

 

この時期に何やってるんだと怒られ、最近入院したばかりだろと説教され私は家に帰される。

流石師匠、こんな忍びの風上にも置けない風体の私に、送迎を申し出てくれた

瞬身の術使えばすぐ何で大丈夫ですと断ったら「一応、い ち お う 女の子なんだから」と一応を強調されたので

「超女の子なんで送ってください」となった。

師匠は私の事を解かりすぎている。

 

 

 

 

「もう、君はいったい何を…ほんとさくやちゃん…頼むから心臓に悪い事はやめてくれ…」

 

私が池に潜っていたことを知ると説教第2弾が来そうだったので、いや~アハハハハ…と笑ってごまかすがごまかされてはくれなかった。

話を変えることにする

 

「師匠はこんな時間に、こんな所に、何の御用だったんですか?」

 

一応元うちは居住地付近、うちは一族の家はもうほとんど取り壊されて新しくなっているが、余りにも有名すぎて曰く付きとなってしまい、あまりここら辺は治安が良くない。

 

「ああサクヤちゃんは知らなかったっけ?実はこの先に竹藪があるだろ?そこに狐を祀る祠があるんだよ。サザミが亡くなってからは掃除する人いなくて、僕が勝手に引き継いだんだよね~それがさ~面白い事に…―」

 

おっと~?狐の祠だとぅ?

 

これは怪しい。めっちゃ怪しい。

師匠曰く祠自体はここ30年の内に建て替えられ、ここにきたらしいが昔は真の目の集落の中にあったそう。

何故場所を移したかは不明だが、移ってからはサザミが面倒を見ていたらしい。

師匠とサザミは同期らしく、何度か掃除する姿を見ていた師匠が、お手伝いを申し出したとこが師匠の遺跡、伝承オタクへの始まりだったらしい。

と云々話していたが祠が気になりすぎるので師匠にお願いして祠に先に行くことにした

師弟子共に鼻息荒く、テンション上げ上げで祠に向かう姿は、正しく不審者であろう。

 

 

 

 

「これが祠ね。」

 

そう言って案内されたのは里の外れ、うちは一族がよく使っていた演習場の中だった

 

「思ったよりぼろいですね。」

小さな祠は見たことあるような無いような…良くある祠で、一応ご神体も確認したが、それ以外何かあるわけでもなかった。

 

鈍詰まりである。

 

封印術や結界は張られておらず本当にタダの祠だ。

サザミのラブレターの最後の文は

『深窓のあなたは俺のことなどこれっぽっちも覚えていないでしょう』

 

今迄の文章的に、ていうかあの蔵にある限り確実に私宛の暗号であることは確かなので、

ここ来たことあるか?と記憶を掘り返すが

全く覚えていないので、当たりだとは思う…多分。

 

明日から任務だし、当分動けそうもないので取りあえずこのまま放置する事にする。

私が急に不審者如き行いをしたとて気にするのはダンゾウ位…まあダンゾウが問題なのだが、真の目というだけで多少奇行をしても緩く見てくれるだろう…と私は信じている。

 

 

 

 

 

暗号で話しがこんがらがってしまったが、フサカクさんの言うところ

管狐に仙術を錬ってもらうために

真の目発祥の地?雷の国に向かう事にしたのだが、事の顛末を5代目に話し、修行したいと言ったら

 

「修行だと…?!

ならん!!

ただでさえ妙技山に行ったおかげで、お前には溜った任務がこの通り山と来ているんだ!!そんな暇があるならさっさと任務に行け!!」

 

と、机の上の書類の塔をバシバシと叩かれ、却下された。

え?それ全部私の任務じゃないよね?流石に、違うよね?と人払いをしてくれたシズネさんに目線で問うが静かにそらされたあたり、私の社畜具合が分かるであろう…

サクラちゃんという年下が任務でいない今、付け込む隙にはあるだけ突っ込むがモットウなので、駄々をこねることにする。

多少羞恥心が吹っ飛ぼうが私のこれからの計画に必要な過程なのだ!!色んな意味で生死がかかってるんだ!!

 

 

「そこをなんとか~どうせ殆どが大名の慰安旅行でしょ~?わらわは傷ついたとか言って傷心旅行が8割の湯治でしょ~?

それにナルトだって3年位旅したじゃないですかー!!

ナルトがいいなら私だって行きたい!!」

 

「ならん!!ナルトとサクヤじゃ立場と事情が違うだろ!!

と言うか、お前は第一会議に出ろ!!」

 

「私だって日々頑張っているんです。会議には出ないけど情報提供に貢献してます!!ナルトが良くて私がダメな理由になりません!!」

 

「情報貢献は忍びの常識だ馬鹿者!!

ダメったら、ダメだ!!

と言うか、組織体系的に火影に情報を開示しない方が可笑しいんだ!!

良いから会議に出ろ!!お前がいないと話が進まん!!

大名とご意見番相手に、私一人では無理だ!!」

 

最近よく上の会議の呼ばれると思ったら…!!

やっぱり大名と相談役のご機嫌取りかよ!!

確かに時々名前は良いように使わせていただいてはいるが

私は『うちは』でも『千手』でもなく『真の目』だと何度言ったらわかるんだアホンダラ共め!!

火影からの救難サインを聞いてしまった私は、しかし言葉を発する。

 

「確かに、私の血やネームバリューを使えば、ある程度は話がうまく進むだろう…

だが断る!!」

 

それはもうすがすがしく…

5代目から怒気が立ち上がりシズネさんがあひィー!!としているが無視だ。

私は私の意見を押し通す!!

 

「火影なんだからそこは自分でどうにかしてください!!

シカクさんぐらい一人連れてったらどうにかなるでしょ!?

なんですぐネームバリューに頼るんですか!!

大名ぐらいあやせなくて火影が務まるか!

ご意見番黙らせる方法を考えてこそ火影ってもんでしょ!!」

 

「ぬぐぐぐぐぐぐ…!!」

 

散々駄々をこねにコネまくったら、管狐のお見送りまではよいと許可が出た。

ケチ!!と大きく言って火影室の窓から飛び出たら、ダンゾウ、ご意見番各位にその姿を見られていたらしく後で説教を喰らった

もっと早く見るべき場面があったんだがそこは見ていなかったらしい(ッチ

 

「もう火影室いかない…」

 

「いや…それが原因だと…」

 

 

イルカ先生が、憐みを持って驕ってくれた一楽の味噌チャーシューは、気持ちはどうあれ美味しかった。




こいつらは一体いつ修行するんだろう…
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