また来て三角   作:参号館

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幕間編
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任務の帰り道、大蛇丸のアジト跡を漁りつつ、襲ってきたやつらを適当に殺しつつ、父の亡骸を探していたらサスケに会ってしまった…

門限(任務期限)が迫っていて、メッチャ急いでたので

 

「サスケ?!」

 

「人違いだ」

 

「それは失礼した。」

 

「気にしてない。」

 

という会話をして別れた。

私が去ったあと横にいた少年?と赤い髪の少女?から激しく突っ込まれていたが私は何も聞いてない

 

「「いや、流石に無理があるだろ(でしょ)!!」」

 

 

 

 

 

 

サスケと目があった瞬間、幻術に掛けられ、私はサスケの幻術空間にのこのこと顔を出した。

幻術とは面白いもので、現実での1秒が、幻術では1時間何て便利な事が出来る。

ワケは、いわばアインシュタインの相対性理論にも使えそうな話で

相手に時間の経過を錯覚させることによって1秒が1時間に1時間が1秒になるのだが…

今は取りあえず目の前の仏頂面に声をかけることにしよう。

 

「やあ久しぶり。」

 

右手を上げ、比較的穏やかにご挨拶をしたのだが

サスケはムスッとしたまま私の顔から視線を外すことはない。

これ(右手)につられて視線を外したら、ドギツイ幻術にでも嵌めてやろうかと考えていたが、どうやら以前は引っかかっていた視線誘導も、そう簡単にハマってくれないようで、サスケの成長を感じる。

3年は無駄じゃなかったようだ。

 

「何の用だ。」

 

しかし、私の簡単な視線誘導にも引っかからず、ブスッとしたまま高圧的に質問する姿はある意味3年前と変わらない姿でやはりイタチの弟だなと苦笑を返す。

 

「用があるのはサスケ、お前だろ?ご丁寧にも幻術を掛けてくれちゃって。おねぇさん悲しいわ。」

 

私のわざとらしい演技にいらだたしげに舌打ちを返された…

こんなに邪険にされると終いにゃ泣くぞ。

 

しっかし、うちはにしてはお粗末な幻術空間だな~とイタチの幻術と比べていたら

サスケがもごもごと口を動かす。

はっきり聞こえず「え?なんて?」と3回ぐらい繰り返したので

やっと私にもわかる音量で答えた頃にはサスケ君はオコであった。

がその質問は要領を得ない

 

「お前もイタチを狙ってるのか!!そう言っているんだ!!」

 

「え?いや?とくに?なんで?」

 

なんでこいつは私がイタチを殺すなどと思っているのか…?

私はてんで分からんこの状況にはてなを飛ばしまくる。

 

「それは…その…」

 

またも、もごもごと口を濁すサスケ君は先程までの威圧が消えている…。

え?まじでどうした?変なもんでも食ったのか?大丈夫かこいつ?

 

 

「あー何勘違いしてるか分からんが、私は別に個人的にイタチに恨みはないぞ?」

 

拾い食いしたのなら、お仲間のうずまき一族っぽい奴に相談しろ?今私の手にあるのは虫下しぐらいしかないぞ?と心配してたらサスケ君は声をさらに荒げた。

 

「っなんでだよ!!あんたあいつの恋人だったんだろ!!」

 

 

うーん…

サスケ君、君は一回落ち着こうか。

久しぶりの頭痛に私は腕を組み親指を眉間に当てる。

 

「何を…ほんと、勘違いが大きすぎるわ…いったい何を持ってしてその結論に落ち着いたんだ…」

 

痛む頭にぐりぐりと親指を動かすがそれは気休めでしかなく

諦めて私はサスケ君の言い分を聞く事にした。

私のあきれを含んだ視線に促されてかサスケ君は勘違いした言い訳を口にした。

 

「…あのころ、あんたは毎日の様にあいつと共にいたじゃないか。」

 

あれか

どうやら私の任務と言うべきイタチ君の監視が、どうやらサスケ君の勘違いを招きよせ

 

「それに、あんたは家によく出入りしていた。それは…うちはの当主が認めているという事だ。それに、母さんとも知り合いだった…」

 

何かとイタチの家と自分ちを、お互いに出入りしていたせいで思い込みを加速させていた。

私はサスケ君の勘違いもはなはだしい言葉にイライラと言葉を返す。

 

「あー落ち着け、もちつけ。良く聞けよ、私とあいつはそんな関係じゃない。そりゃ友人ではあったが、そういう関係じゃない。というかあいつにはちゃんとした恋人がいた。よく思い出せ、あいつには婚約者いただろ?なあ?」

 

自分の記憶を手繰り寄せ、あいつの恋人の顔を思い出す。

確か泣き黒子が付いてた気がしなくもない可愛い女の子だった。

 

「知るか。

俺にはそんな詳しい記憶は無い。」

 

しかし、幼きサスケ君の記憶に無かったらしいsit!!

確かにお前、兄さん兄さんって全然まわり見てなかったもんな…

うん、聞いた私が悪かった…

悪びれも無く無駄に高圧的なサスケ君にイタチの血を感じる…

ああ!!もう!!ホントこの兄弟は…!!

 

「まあ、取りあえずそういう事だから。せっかく大蛇丸の管理下から外れたのに、なんでこんなくんだりまで来て仲間作っているのか知らないが、君の好きなようにやるといい。私はこの兄弟喧嘩に手を出す気は無い。」

 

兄妹喧嘩と称されたのは、サスケ君的にはダメだったらしくチャクラが荒立つ。

しかし私は気にせず煽る

 

「はっきり言うと、お前らのその喧嘩に私は糞ほども興味が無い。

こっちは任務の期限(門限)が迫ってる。帰ってもいいか?」

 

その言葉についに堪忍袋の緒が切れたのか、サスケ君は幻術を解きさっさと行けとばかりに『人違いだ』と答えたので、私は知らぬふりを通した。

 

 

しかして、甘っちょろいサスケ君の幻術を抜けた私は

イタチヌッコロのサスケ君が、何故大蛇丸の研究所で仲間を集めて回っているか分からないので

 

報告しとくか…

里に何かあったら困るしな…

 

と一応5代目に義理立てて報告することにしたのだが

そのまま5代目に伝えると、なんか色々飛び火してまた無茶な任務がきそうなので、フサカクさんに伝えといた。

ガマ仙人→エロ仙人→5代目→ナルトとゆう風に情報は渡るだろう。

 

 

 

 

 

大蛇丸も死んだし、父の遺体探しと、あの日流出した写輪眼殲滅の為に、大蛇丸の元アジト(大蛇丸パーク)をおおっぴらに見て回われるのだが

大蛇丸の配下は何かと大蛇丸に心酔している人が多いので

情報をやっと聞き出しても、大蛇丸の隠し部屋はガセ情報が多く

思わずイラッと来たので壁殴ったらモロモロくずれて封印の術式が出てきた。

多分大蛇丸って古文書とか大好きでしょって思った。

 

 

 

隠し部屋の封印は流石天才

それはそれは厄介なものでその場で解けなさそうだったので

その日は取りあえず術式を移して帰り、後日封印の種類を特定して推参した。

 

「これは…大蛇丸の術式では無いな…?」

 

カブトの術式だと思うのだが…

元々カブトの術式は大蛇丸の術式を参考に錬られているのでめっちゃ似てるし

なんならカブトにその気があれば多分大蛇丸の術式を模して錬ることもできそうだ…

今まで大蛇丸の研究所だと思っていたの所がカブトだった可能性が出てきた…

それは父さんでてこねぇわ…

序に大蛇丸にあまり面として会った事が無いので、もしかして大蛇丸のチャクラの気配がカブトだった可能性があるのでまた1から探すことにした。

マジかったるい。

 

 

え?その前に暁の侵攻を如何にかしろよ?

いや、無理無理

イタチとサスケの関係に手を出さないと、イタチと、あと一応サスケ君に約束したので、私は今のところ暁に手を出せない立場にあるのだ。

それに一人で暁とか言うラスボス相手にするのは無理

影分身しても、複数でも無理

すっごく前にもいった気がするが地震雷火事親父ぐらいどうしようもない天災なのだ。

おちてくる隕石は打ち返すが、命あっての物種

真の目がこの件から手を引く条件(命の確約)はそろっている。

 

 

 

 

大蛇丸の研究室系かと思った地下空間で、とある亡骸を回収した。

検死を簡単に行った結果、確実に死亡しており、穢土転生体の可能性もない。

何かに使えるかと思い、取りあえず回収する事にした。

適当に置いておくと、奪取されかねないので蔵で保管する事にしたんだが…

蔵の中身が年々物々しくなってきている…

 

 

・巻物、書物各種

(2代目の遺産から、写輪眼を封印するための研究材料の封印結界忍術、その他趣味興味の行くところいくつか。)

・ピンポンの吐きだしたコールタール(in地下。)

・隅へ転がるカラクリの残骸

・ピンポンのでかい竹筒

(メインエンジンにするため竹筒に大量に術式入れる必要があり、でかくなってしまった)

・遺体

(ミイラとかホルマリンとか保存方法をいろいろ考えたが面倒くさいので、丁度あった液体窒素にて保存)

・その他サザミのよく分かんない忍術グッズ

 

特に、サザミのよく分かんない忍術グッズが怖くて触れないので、ほこりをかぶって酷い事になっている…

そろそろこの蔵も店仕舞いしないとダンゾウに突っつかれかねないし

多分この蔵に色々入れすぎると暁の襲撃の時全部カッ消えそうなので

里外に土地を持つことにした。

 

 

 

木の葉を隠すには森の中ともいうし。

蔵を隠すには…

ということで里外の地域にある、サザミと喧嘩した時ちょっとばかし吹っ飛ばした真の目の土地(山)を買い取り、秘密裏に蔵を立てる事にしたのだ。

 

時間もないし、棟梁に早急に蔵を作りたいと相談したら

「おめぇさんにも、男のロマンが分かる時が来たか…」

と感慨深そうに秘密基地と勘違いされた。

もう、それでいいよ…

 

「いいか、蔵ってもんはな、頑丈であればあるほど簡単な構造になるんだ。

そして簡単であればあるほど、建物ってぇのは技術が必要になる。

人に真円が描けないように、完璧であればあるほどその形は簡単になり、難しくなる。

お前の父さん、作間の蔵だって、構想を練るだけで軽く3年はかかっている。」

 

そうか…そんなに時間が掛かるもんなのか…

と感心してて思ったのだが

もうある物を使えば構想の時間分減るんじゃね?

 

「…父さんの蔵、コピーとかできないの?」

 

ガッ

と勢いよくラリアットを喰らい、序とばかりにギリギリとその太く勇ましい腕で首を締め上げられる

 

「うっ…と棟梁…しまって…る…!!

しま…ってる…からぁ……!!」

 

「お前は馬鹿か?!バカなのか?!その頭に何を詰め込んだらそうなる!?

てめーは紛いなりにも忍びだろーが!!」

 

 

タップしても外してくれそうにないし寧ろ関節きめてきやがった。

丁度前を通ったかっちゃんが助けてくれなければ、私はあのまま死んでいた。

 

「いいか、設計図はいわば城の地図、里の地図、情報なんだ。」

 

「あ、なるほど。

時間をかけないとなると、人を沢山使って建てることになるから設計図を公開するようなものになるのか…」

 

「それだけ分かっといて…いや、良い。なんでもない。

 

設計図は機密情報だ、おいそれと同じものを作ることはできない。

況してや、あの作間の蔵だ。その情報が欲しい奴はごまんといる。

物事には近道なんてものは無い。

『蔵の形をしていればいい』ってーなら話は別だがな。」

 

「なるほど、なるほど…」

 

「ホントに分ってんのかこの馬鹿は…」

 

「そういうのは口に出しちゃいけないモノローグっすよおやっさん

流石にゴリラでも傷つく。」

 

「かっちゃん…てめーもな。」

 

第2ラウンドへ移行するため私たちは睨み合いながら道場へ向かう。

 

 

 

 

『金の流れは物の流れ、人の流れ、政治の流れと繋がって行くもので、外に言えない事をするときは足が付かないよう注意して金を引き出す必要がある。』

 

昔サザミに教えられたことが今役に立つとは…

ちなみにサザミは女の子と遊ぶとき金の流れを悟られないため、お金使わない方向をとる(何をしてるとは言わないがナニだ)

ホントろくでもない事しか教わっていない気が…

 

数週間後、棟梁のアドバイスのおかげでチョッパヤで完成した蔵は

父さん程ではないが、ある程度のカラクリと、結界、封印をかけ、人よけに幻術までつけておいたので結構頑張らないと侵入されないと思われる。

ちなみに、蔵の周りの森には、蔵大捜索の時、私が懇切丁寧に外した『サザミのよく分かんない忍術グッズ』で罠を、『大量』に掛けさせていただいた。


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