また来て三角   作:参号館

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5歳の冬、私はアカデミーに入学した

 

いや、待ってくれ

弁解させてくれ

一般人で貫き通すとか言っておきながら何アカデミー入ってんだよとか言いたいだろうけど待ってくれ

 

事の始まりはサザミの一言だったんだ

 

「お前封印術とか術に興味あるならアカデミー行ったら?あそこならお前の師匠程じゃないけど知識があるやついっぱいいるし、友達もできんだろ。」

 

多分私に未だ友人がいない所を心配してくれてる部分もあったのだろう

行儀見習い的な意味も含めてアカデミーに行く人もいるらしいからちょうどいいと母さんも納得した

その裏にはきっと『そのへんうろうろされるよりはマシか』とゆう思惑が見えなくもなかったが

そこそこ私の事を心配していたのだろう。

 

と、いうことでその善意と好意に甘えて

ちょっと入学する年齢には早いが5歳の冬、忍者アカデミーに入学した

変な時期に入学したせいで編入と言う形になり皆から遠巻きにされている私、サクヤは

 

 

暇である

 

いや、初っ端から忍術でもやんのかな~とか体術とか絶対痛いから無理だな~とか思ってたんですけど

普通に算数と国語から始まった…

うん。行儀見習い納得

 

この暇な時間を何に使うか

体術とゆう名の鬼ごっこの時間をどうするか

悩んだ末に我は飛び級することを決意した

 

一応、母や、サザミにご機嫌伺いして「あの~現状こうでして~全く持ってつまらないんですよ~アカデミー行った大義名分ナッシングなんですよ~」と冷や汗をかきながら説明した

 

「まあ、あんた昔から変な子だったしね~」

「流石作間さんの子供とゆうか…すっとんでるとゆうか…」

 

諸々頭を抱える二人だったが納得していただけた。

ただ、拙者馬鹿ゆえ所々分からない所もあるので、進級試験を全教科で設けて単位制の如く取って行くことに決まった

新任で私の担任になってしまった五日ミカン先生は頭を抱えていた

まあ、飛び級できるのは私の脳みそ的にここだけだろう

これ以上迷惑は掛からない事は確か。

だって今年戦争が終結したからだ

 

戦争が終結した今、うちはオビトは私にはどうする事も出来ないとこにいて、

次に就任する四代目が何年生きてるのか私は知らないが

多分今年か来年にはもう私の命は九尾襲撃によって消えるだろう

また、生き延びても楽に生きて行けるような世界はないだろう

なので今のうちに我儘しとこ、ということで単位ごとで飛び級しているわけである

 

 

 

―――

――

 

 

そんなこんなで、時にポンの手を借り、時にサザミに助けてもらい、私は知識を蓄えて

いざ、忍者が忍者忍者できる印を習う手筈となった

ここで一つ思い出してほしい

真の目は大工一族である。

 

私チャクラ練れるのか?

 

一応転生?だからこっちの人間仕様になってるのは確かなのだが、チャクラなんて今まで感じた事が無く、写輪眼や、白眼なんて特殊能力も持ってねえ

そして神様にも会ってなければ、チート能力もねえ、寧ろ馬鹿である

 

え?チャクラ?何それ?

状態である

一応、アニメのサクラの教えてあ げ る ♡ だったかのやつも、うろ覚えで覚えているが。どう練るのか事態分からないことに気付いた

 

丹がどうのとか中国(だったけ?)の語源となったチャクラもそこそこ触る程度にしか知らない私は困惑していた

 

「さー皆、印は覚えたなー、順番に先生と一緒にやって行くぞ~」

 

ミカン先生の声に我に返り

周りがキャッキャしている中私は取りあえず印をしっかり組むことから始めることとした

綾取りのような感じで印を結んだ私は精一杯心を籠めてミカン先生を思い浮かべた

 

「「「「「変化の術!!」」」」」

 

やはり技名は皆叫びたいらしい。

そこかしこから変化の術!!と声が上がった。

私は、視線が高くなって今どぎまぎしている。

 

「サクヤ!!」

 

ミカン先生の声が聞こえるが現在の姿がミカン先生の姿なのか、どうなっているか鏡が無い限り想像つかない

 

「出来たじゃないか!!」

 

わっと教室が湧くのを私はカチンコチンに固まったまま見るしかできなかった

どうやら成功したらしい

 

「見事な2代目様の変化だ!!流石お孫様だな!!そっくりだよ!!」

 

失敗だ

 

私はその後すぐさま変化の術を解き、ミカン先生をもっと鮮明に思いだし何度も何度もやり直したがどう頑張っても2代目又は父にしかならなかった

呪いかよ!!と私は叫び、その姿のまま教室を、アカデミーを飛び出し家に突撃し母さんに泣きつき心底驚かせた

玄関先から2代目がべそかきながら結構な速さで向かってくるのはさぞ怖かったろう

申し訳ない事をした

 

母曰く父さんも似たようなことやってたらしく

夕方近く帰って来たサザミは、母の膝で泣く2代目の姿にため息を吐いてべりっと私を母からはがした。

 

それからサザミと夜通し続けた猛特訓の末何とか呪いは解けたが

アカデミーからべそかきながら飛び出す2代目は、木の葉の住民にさぞ記憶に残ったろう。

 

 

うっなんか悪寒がする 

 


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