魔法少女リリカルなのはVampire Blood ~真祖となった少女~ 作:アリヤ
Vampire Bloodは実は言うと、無印、A's、STSの内容がさほど原作と変わりがありません。
そのため、内容をかなりカットすることとなります。
次回の話だって、一気に飛んでフェイトの登場のところまで飛ばしますからね。
海鳴市で起こる大きな木の一件は起こりませんし、変化してるけどもそこで書くことがあまりないので飛ばす予定ですし。
そもそもこの作品、STSが終わってからが本編みたいなものなので、結構話を飛ばしたいという気持ちもww 必要最低限の内容は書きますけども。
フェレットに言われた通り続けて言葉を言うと、突然紅い球体から輝きだした。
何か起こるのだろうとは思っていたが、さすがに何が起こるのか分かっていなかったので、どうしても驚いてしまった。
「すごい魔力だ……」
フェレットは私の魔力の量が解るのか、どうしてか驚いていた。
魔法の素質があると言われたけども、正直どうすればいいのかわかるはずもない。フェレットは今も驚いているが、そんなことよりもどうするべきなのかを優先するために問うことにした。
「それで、これからどうすれば?」
「君が魔法を制御する魔法の杖と、攻撃されても守れる絶対的な衣服を!!」
「杖と衣服……」
私は目を瞑り、フェレットに言われた通りに私が思う魔法の杖と衣服を想像した。
魔法が存在することはすでに知っていたため、魔法の杖はファンタジーなどにあるようなものに可愛らしい物を想像し、衣服については私が通っている小学校の制服に、どんな攻撃にも耐えられるような物を想像した。
「ふぅ……本当に、想像した通りになるんだ。」
私の右手には想像した通りの魔法の杖があり、衣服も想像した通りの衣装に変化していた。自分が想像した姿をここまで再現してくれるとは思いもしなかったので、私は表情には出さなかったけども驚いていた。
しかし、驚いてばかりでいられる状態ではないため、私は魔物の方へと体を向け、先ほどから持っている魔法の杖――レイジングハートを構えながら、フェレットに魔法の使い方を問う。
「それで、魔法はどうやって使えばいいの?」
「基本的な攻撃と防御などの魔法は、心に願うだけで――想像するだけで発動することができます」
「……ようするに、大きな魔法になるにつれて呪文が必要っていう事だよね?」
「はい……あの魔物を封印するには呪文が必要です。呪文も基本魔法と同じように、心を澄ませるだけで浮かんできます」
「……何となく分かったよ。ようするに、あの魔物を封印すれば何とかなるのね。レイジングハート」
〈カノンモード〉
私はレイジングハートの形を変化させ、桃色の羽根が生えてトリガーが付いていた。
それから私は、相手の行動を封じる拘束魔法を使用し、あの魔物の身動きを動かさないようにした。
「なっ!? 拘束魔法!? しかもバインド!?」
「よし、これで確実に狙える!! いくよ、レイジングハート!!」
〈了解です。マスター〉
フェレットは私が拘束魔法を使ったことに驚いたようだけど、私はフェレットの事なんか気にせずに次の準備を始めた。
私はレイジングハートを前に向ける様に構え、そしてその先端から桃色の光が集束していった。
「リリカルマジカル――ジュエルシードシリアルXXI。封印!!」
その言葉の直後、集束していた桃色の光が魔物の方へとビームのように放たれ、魔物に直撃した。直撃と同時に魔物は大きな鳴き声を出していたが、次第に小さくなっていき、最後には姿が一つもなくなっていた。残っていたものは青白く輝いている正八面体の形をした宝石みたいなもので、先ほど私がXXIが宝石の中に書かれていた。
私はこれで終わったのかという事が分かってなく、この後どうすればいいのかとフェレットに聞く。
「えっと……この後はどうすれば?」
「レイジングハートを現れた宝石――ジュエルシードに近づけてください」
フェレットに言われた通りに私はレイジングハートのモードを最初にイメージした形に戻し、それからジュエルシードに近付けた。するとジュエルシードはレイジングハートの中に吸収されるように紅い球のところで飲み込まれていった。
これでようやく終わったのだろうと思った私はようやく落ち着くことが出来、一息吐いてから周囲を見た。私が魔法を使うことになった時とさほど被害は変わっていないが、動物病院の壁が壊れていたり、私が血で防いだ所には地面が凹んでいたりしていることからしていた。
何とかして元に戻したいところだけども、そんなことをすぐさまできるわけもなく、それよりもこの場に居たら面倒なことが起こりそうな気がした。現にサイレンの音が鳴り響いており、次第に音が大きくなっていることからこちらに近付いていると思い、すぐにこの場から逃げておく必要があった。
「とにかく、この場に居たら大変だから逃げるよ!!」
「あ、うん。分かった」
フェレットは私の肩に乗り、サイレンの音が聞こえてくる方向と反対側へと逃げていった。
吸血鬼の身体能力なため、本気を出せば車並みのスピードを出せなくはないが、それをすると目立ってしまうかもしれないことと、フェレットを落としてしまう可能性があり、人間並みの速さで逃げることにした。サイレンの音からしてまだ近づいてくることはないだろうという事から、冷静に判断したわけだ。
もう一つの方法として飛んで逃げるという事も出来たけども、そちらは人に見られる可能性があったため、即座に却下していた。見られることを考えなければ一番良い考えではあったのだけども、見られてしまう事を考えると一番危険な行動だった。ハイリスクハイリターンをするつもりはなかったし、そもそも飛んで逃げるという行動は吸血鬼としてばれないためにも、今までもなるべく使わないようにしていたので、考えて即座に無いと思っていた。
動物病院からかなり離れたところで走るのをやめ、近くの公園のベンチで少し休むこととした。ここまでくれば私がやったのだと警察にも気付かれないだろうし、それ以前にこんなにも幼い私がやったとは警察も思わないことだろうから、私は大丈夫だろうと思った。
それから私は少し休んでからフェレットを連れて家に帰ろうと決めていたが、その前にフェレットから詳しいことを聞きたかったので、少し落ち着いてからフェレットに話しかけることにした。
「ここまでくれば大丈夫だよね。それで、いろいろと話を聞きたいのだけど」
「うん。僕は君を巻き込んでしまった身だから、君に話さないと何が何だかわからないよね。答えられる範囲であれば何でも答えるから」
「分かった、それは一つずつ聞いていくね」
フェレットの言葉を聞いて、私は聞きたいことを今のうちにすべて聞いておこうと思った。わざわざ別の日に聞くことにしようとは思いもしないし、今現在確認しておきたいことはまとめて聞いておこうと思ったからだ。
「まず一つ目、さっきの宝石――ジュエルシードというのは一体なんなの? 綺麗だと思ったけども、さっきまで魔物みたいな姿をしていたことからして、とてつもない力があるようだけど」
「ジュエルシードは僕たちの言葉でロストロギアという魔法技術の遺産のうちの一つ。僕が見つけて、世界を管理している管理局に届けようとしていた時に事故が起こり、この世界に散らばってしまったわけ。僕はその責任があるから、すべて集めようと一人で頑張っていたのだけど……」
「ジュエルシードの力が強すぎて、手におえなかったと」
「そんなところかな?」
聞いている限りでは、別にこのフェレットが悪いとは思わなかった。事故だというのに一人で回収しようとしている点からして、多分彼は責任感が強いのだと思い、わざわざフェレットのせいではないというのも野暮というか、言ったところで意見を変えないだろうと思い、次の話をすることにした。
「それじゃあ次。私は魔法を使えているけど、私以外にもたくさん魔法を使える人はいるという事だよね?」
「うん。僕もそうだし、管理局も魔法の力を使って管理しているからね」
そもそも私は魔法の事については吸血鬼になったことによって、忍さんから聞かされていたのだが、どうしてそのような事を聞いたのかというと、私が吸血鬼だという事を気付かれたくなかったからだ。自分が吸血鬼だという事を公にすると問題が起こるので、吸血鬼という事は隠したい。ならば魔法の事を知らないふりして聞いておいた方が、吸血鬼だという事を疑われずに済むかもしれないと私は思ったのだ。
けど、先ほど自分の身が危ないと思って思わず血の力を使ってしまった。あとで聴かれることになるだろうけども、今のうちにどう説明しておくか考えておくことにした。
「次。これは君がさっき言った言葉に気になったのだけど、管理局って何? 世界を管理しているという事はこの世界……いや、さっきの言い方からして別の世界があるという事なの?」
「管理局の前に、僕が言う世界について話すね。この世界はここの世界以外にも数多の世界が存在しており、一つ一つの世界を次元世界と呼ぶんだ。世界と世界の間には時空空間というものが存在しそこを行き来することで別の世界へと行くことが出来る。まぁ、魔法を使って別の世界にもいくことが出来るけど、行き先の座標を知っていないとそれはできないね」
「なるほど。じゃあ管理局については?」
「管理局というのはその名の通り、次元世界を管理している所。この世界みたいに管理外世界というのもあるけども、いくつかの世界は管理局に管理されている世界がある。要は行き過ぎた行動をしていないかというのを監視するところだね。もしかしたら、ジュエルシードの件でこちらに来るかもしれないけども、僕は管理局に報告せずに来ちゃったから当分は来ないかも」
当分は来ないという事は、これからもジュエルシードを集めるのだろうと私は思った。この時点で私はフェレットに協力することを決めていたが、管理局が来ないというのは正直面倒だとは思っていた。それまでは私たちだけで集めないといけないし、ジュエルシードを放っておけるわけがなかった。放っておけば大変なことになりかねないというのは今回の事ですぐに理解できたし、地球を守るためにも私は協力しようと思った。
しかし、ジュエルシードがどれほど危険な物なのかが正確に把握しきれていないところが私にはあった。ロストロギアや魔法技術の遺産と言われても、魔物と一度戦ったくらいではどれほど危険な物か感覚がつかめず、細かく知っておきたかった。そのため、次に私がフェレットに質問する内容は決まっていた。
「これが最後。ロストロギアや魔法技術の遺産など言っていたけど、それがどれくらい危険な物なのか詳しく教えてくれる? ジュエルシードが危険だという事は何となく分かるけども、今回初めて戦ったくらいだから、どれくらい危険なのか把握できなくて……」
「分かった。ロストロギアというのは一つ一つが物凄い力があり、それぞれが危険な代物。ロストロギアによっては次元世界一つを滅ぼす力を持っている」
「それはジュエルシードも?」
「うん。力の使い方によっては次元震というのを起こすこともでき、次元震というのは地震みたいな揺れを起こし、その世界を崩壊させることもできる。まぁ、ジュエルシードはよほどのことがない限り次元震なんて起こらないと思うけども、封印するときは気を付ける必要があるね」
「……分かった。なるべく気を付けるよ」
想像していた以上に危険な物だと知り、私は多少驚きもしたけども、尚更早く集めないといけないと思った。
私からの質問はこれ以上ないので、私はベンチから立ち上がり、フェレットを肩に乗せて家に帰ろうとした。
「それじゃあ、そろそろ私の家に帰ろうか。そういえば、名前を聞いていなかったね。私は高町なのは、よろしくね」
「そういえばそうでしたね。僕はユーノ・スクライアと申します」
「よろしくねユーノ君」
「はい。迷惑を掛けることになってしまいましたが、協力してくれるなんてありがとう」
私は一言も言っていなかったのだけども詳しく聞いてきたことからして、ユーノは私がジュエルシード集めを手伝ってくれると思って感謝してきたのだろう。実際その通りなので、私は何も言わなかった。
それから私たちは家へと歩いて帰得ることとなり、家まで着いて門を入ると兄と姉が居て夜に出かけたことについて怒られたりしたが、フェレットが心配だったと言っただけでそれほど怒らなかった。それでいいのかと私は思ったけども、詳しく聞いてこなかったのはこちらとしてもありがたいことだったので、私は何も言わずに家に入って自分の部屋へと向かった――