フェアクロフ家の末っ子(リメイク)   作:丹下

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誤字報告ありがとうございます!
感謝です…!



ではどぞー!


授業開始。

 

明貴を送り届けたソフィアとアーネストは少し車内で話をしていた。

 

「お兄様…本当によかったんでしょうか…?」

 

ソフィアは明貴に許可を出したことを少し、後悔している様子であった。

 

「明貴も覚悟を決めて私達に言ってたきたんだ、信じてあげるのも兄や姉としての務めだと思うよ」

「そうですわね…でもやはり心配ですの…」

「心配なことは私も同じさ、でも明貴もあれから頑張ったんだそろそろ前に進んでもいいんじゃないかな?もし何かあれば何がなんでも私が止めるよ」

 

アーネストも色々と覚悟を決めている面持ちでソフィアに告げた。

 

「わたくしも…止めますわ…」

「ソフィア…無理してはいけないよ?」

 

アーネストは明貴と同じくらいソフィアの事も心配していた。

 

「わたくしは明貴くんの姉ですわ!姉が弟を守るのは当然の務めですわ!」

「そうだね」

 

そこで2人は解散となった。

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

翌朝、明貴の端末が部屋に鳴り響いていた。明貴は何とか起きて通信のウインドウを開けた。

 

「おはよう、あきくん」

 

約束通りシルヴィアがモーニングコールをして来てくれた。既にシルヴィア自身は準備万端な様子であった。

 

「おはようシルヴィ…今何時…」

 

明貴は半分以上寝ながらシルヴィアに挨拶を返し、時間を問いかけた。

 

「もう6時だよ?早く起きて用意しておいで?」

 

──6時って…まだ余裕ある…おやすみ。

 

「おやすみシルヴィ…7時半に起こして…」

「あ・き・く・ん?2度寝はダメだって前にも言ったよね?」

 

まだ寝ようとしている明貴にシルヴィアは頬を膨らませて問いかける。

 

「まだ…大丈夫。まだ寝たい」

「ダメ!もう起こしてあげないよ?」

「──わ、わかった。起きるから…」

 

明貴はようやく体を起こし、目をこすりながら答えた。

 

「偉いよあきくん!じゃあ私はそろそろいかなきゃだから切るね!」

 

シルヴィアは朝早くから出て行かなければいけない様であった。

 

「早いね…頑張ってシルヴィ!」

「じゃあ後でメールしてね?」

「わかった。いってらっしゃい」

 

通信を切り明貴はベッドから重い腰を上げて立ち上がり、冷蔵庫の方へと歩いて行った。

 

「──あっ。しまった、食料とか何もないんだった…。どっかで朝ご飯食べないと…」

 

せっかく早起きしたのに朝ご飯が食べれないのは嫌であった為、商業エリアで朝食を取ろうとしていた。

 

すると、再び明貴の端末が鳴った。

 

「明貴くん?起きていますの?えっ、もう制服着てますの?早く起きれるようになったんですわね…」

 

通信の相手はソフィアであった。昨日アーネストからモーニングコールを禁止されていた筈であるが、それを無視して通信をしてきたようであったが、既に明貴は朝食を食べるために制服に着替えていた。

 

「やればできる子なんだよソフィ姉!てか、結局通信してきてるし…」

 

──俺からしてみれば助かるから良いんだけど、バレた時が怖いんだよね…。

 

「お、起きてるかの確認ですわ!起こすための電話じゃないなら大丈夫ですのよ!」

 

──なるほど。そうきたかソフィ姉…。

 

「ありがとう、ソフィ姉!」

「もう家を出るんですの?まさか…華焔の魔女( グリューエンローゼ)と待ち合わせですの?朝からデートに行くんですの?」

 

──いやいや、なんでそこでユリスが出てくるの?!朝から絶好調ですね、ソフィ姉。

 

「ち、違うよ!冷蔵庫の中が空っぽだったから、朝ご飯を食べに行こうかなって」

「わたくしとしたことが忘れていましたわ…ごめんなさいですの…」

 

買いに行く時間を与えられてなかったことに落ち込むソフィア。

 

「忘れたのは俺もだから気にしないで」

 

──食料があると思い込んでたからね。一人暮らし大変だね。

 

「なら、商業エリアに待ち合わせでよろしくて?」

「えっ?今から?」

「そうですわ!早くしないと学校に遅刻しますわよ?」

「わかったよ!今から行くよ!」

 

1人でご飯を食べるよりソフィアと食べた方が色々美味しい所を知っていると思い、明貴はソフィアの提案に応じた。

 

「では、寮の近くまで迎えに行くので待っていて貰えますか?」

「わかった、待ってるね」

 

明貴は用意を済ませ、ソフィアを待つ為に寮の前にいると少し遅れてソフィアが到着した。

 

「お待たせ致しましたわ!明貴くん」

「思ったよりもかなり早かったよ!おはようソフィ姉」

「おはようございますわ!」

 

変装をしたソフィアと合流し、商業エリアのカフェへと入り朝食を食べいた。

 

「ところで明貴くん?シルヴィアさんのことなのですけど…」

 

──えっ?朝からその話しちゃうの?それは流石に遅刻するよ!

 

「えっと、ソフィ姉…。さすがに話してたら遅刻しちゃうよ…」

「わ、わかっていますわ!なので近いうちに話してもらいますわよ!」

 

ソフィアは明貴の指摘に少し動揺しながら答えるが、どうしても早く詳細が聞きたかった様子である。

 

「ちゃんと話すよ!ソフィ姉もシルヴィと会っても普通にしてね?」

 

──ここ1番重要!会って喧嘩なんかされた日にはね…。俺の作戦が一瞬で潰れてしまうよ…。

 

「わたくしもその辺は心得てますわよ!軽く質問する程度にしときますわ!それに、シルヴィアさんは忙しい人なのであまり学校ではお会いしませんわ」

 

──質問するだけって何を質問するの?俺のこと聞いたら怪しまれるからね?シルヴィ結構そういうとこ鋭いから!!!

 

「俺はソフィ姉を信じてるからね!」

「任せなさいですわ!」

 

──何故か信用出来る筈のソフィ姉が信用出来ないんだけど…。

 

明貴は不安でいっぱいであったが、そろそろお互い遅刻ギリギリな時間まで差し迫っていたので朝は解散となり、明貴はのんびり学校を目指していた。

 

「──ゆっくり歩き過ぎたかな…?このままじゃ遅刻しそう…」

 

明貴は商業エリアを色々見ながら歩いていた為、ギリギリ間に合う筈の時間が全力疾走しなければ間に合わないくらいになってしまっていた。

 

──初日から遅刻はマズイ!アーネスト兄にバレたら詰んでしまう…!

 

明貴は全力疾走で学園まで向かった。

 

「ギリギリセーフ!」

 

明貴は勢いよく教室の扉を開けて叫んだ。

 

「──大薙…全然遅刻だ!」

 

谷津崎はそう言いながら明貴にゲンコツを一撃入れた。

 

「──痛っ!…すいません」

「席につけ!」

 

──釘バットで殴られなくてよかった…。

 

「おはよう…ユリス」

「おはよう明貴、初日から遅刻とはお前ってやつは…」

 

ユリスは初日から遅刻してきた明貴に呆れてこめかみを抑えながら挨拶を返した。

 

「これには色々な事情がありまして…」

 

──俺は頑張って走ったんだよ!しかもまだ本鈴鳴ってないし!遅刻ではない!

 

そんなやりとりを明貴とユリスがしていると、教室が少し騒がしくなっていた。

 

「お姫様が挨拶を返したぞ!」

「大薙とはどういう関係なんだ!?」

「昨日もいきなり抱きついて泣いてたし…」

「まさかユリスさんの恋人?!」

 

ユリスの事を中等部時代から知っている生徒なのか、挨拶を返したユリスに驚いている様子であった。

 

「バ、バカを言うな!!こいつと昔に知り合いになっただけだ!挨拶くらいだって私もするぞ!」

 

周りが騒ついているに我慢出来なかったのか、ユリスは立ち上がりクラスメイトに対して誤解を解こうと弁明した。

 

「幼馴染的なやつだよ?それよりも、ユリス挨拶みんなにちゃんとしてる?」

 

明貴もクラスメイトに幼馴染だと伝え、それを聞いたクラスメイトはようやく皆頷いていた。

 

「失礼な事を言うな!挨拶くらいちゃんと私はする!」

「「「「してないじゃん」」」」

 

ユリスが明貴に返事をするとクラスメイトから声を揃えて否定的な意見を言われた。

 

 

「ユリスちゃんとみんなに挨拶した方がいいよ?」

「わかっている…」

 

ユリスは椅子に座り、少し気不味い顔をしながら明貴の注意を聞き入れていた。

 

「そろそろ静かにしろー!」

 

谷津崎が騒いでいる生徒を黙らせる為に、大声を出して注意し、ようやく落ち着いた。

そのあとは普通に授業を受け、昼休みになっていた。

 

「明貴!昼食はどうするつもりだ?」

 

昼休みに入るなりユリスが明貴に声をかけていた。

 

「食堂に行こかなって」

「なら一緒に行くぞ!」

「お伴しますよ。姫様」

「普通に呼べ馬鹿者が!」

 

明貴はユリスと昼ご飯を取る為に食堂へとやって来た。

 

「ユリス、公式序列戦ていつあるの?」

 

明貴はご飯を食べながらユリスに気になっていたことを問いかけた。

 

「確か来週だったはずだぞ」

 

──おっ!来週なのか。新入生でも出れるのかな?

 

「それって俺も出れたりするの?」

「出れるはずだぞ、出るのか?」

 

ユリスは明貴が妙にテンションが上がっている様に感じたので問いかけた。

 

「うん!1位の人とやってみようかなって!」

 

明貴は昼ご飯を決めるくらいの軽いノリでユリスの問いに答えた。

 

「初めての序列戦でいきなり1位を指名するのか?お前ってやつは…」

 

ユリスは明貴の実力を知っている訳ではないが、昔から周りの星脈世代( ジェネステラ)より強かったのは覚えていた。

 

「うちの1位の人ってそんなに強いの?」

 

──星導館の序列1位の人って実は知らないんだよね。

 

「私の場合は能力の相性が最悪だな…」

 

ユリスは少し苦い顔をしながら明貴に答えた。

 

「ユリスは火だったよね?それの最悪といえば…水とか氷を使う魔女(ストレガ )とか?」

「その通りだ。アイル・クフール、二つ名は水の妖精(ウォーターフェアリー )だ」

 

──アイルさんか。二つ名的に、水の能力を持っている魔女( ストレガ)か…序列1位ってことは相当強いんだろうね。

 

「ありがとう!ところで序列戦の予約ってどうするの?」

「いきなり序列1位とは…。お前は相変わらず怖い者知らずだな…」

 

ユリスは昔の明貴と比べその辺が変わっていない事に少し安堵している様子が見えた。

 

「そんなことないよ、実力を知るには丁度いいかなって!ところでユリスは序列入ってたりするの?」

 

──まぁ、オーちゃんに喧嘩売ったり、アーネスト兄やソフィ姉が知ってるくらいだから有名っぽいからね。

 

「私か?先日、5位になったところだ」

 

──姫様お強くなられたのですね…。

 

「姫様って強いんですね…」

「まさか私が口だけでグランドスラムなんて言ってると思っていたのか?」

 

ユリスは少し怒り気味な雰囲気を出して明貴に問いかけた。

 

「冗談だよ!わかってたから少しからかってみただけだよ」

「全く…お前は昔から変わらないな」

 

ユリスはため息を吐いて、いつもと変わらない雰囲気へと戻っていた。

 

「それが俺の1番の長所だからね!」

 

 

昼食を終え午後の授業を乗り切り放課後になった。真面目に授業を聞いている明貴に驚いていたユリスだが、本人にはそれを伝えることはしなかった。

 

「ユリス、学校案内頼みたいんだけどいい?」

 

明貴は帰り支度をしているユリスに学校案内を頼んだ。一人で把握するのも大変な為、ユリスに案内してもらえたらと思い頼む事にした。

 

「今日はこの後少し用事があるのだ…明日なら大丈夫だぞ!」

「じゃあ明日よろしく頼みます!」

「了解だ」

 

学校案内は明日する事になり、明貴は寮に帰っていた。

 

「暇だから、街の探索でもしようかな」

 

明貴は特にやる事もなかったので、買い物ついでに外へと出ることにした。

商業エリアは何度か足を踏み入れているので、少し違う所へと行きたかった為、違うルートを歩いていると、賑やかな雰囲気の場所の前へと到着していた。

 

 

「ここは、歓楽街?」

 

明貴は端末で地図を見ながら位置を確認する。歓楽街は基本的に学生の立ち入りは禁止されている場所である為、普通の生徒なら入ろうともしない。

 

「カジノとかここにあるのか…少し見てみようかな」

 

明貴はカジノや歓楽街に興味を惹かれてしまっていた。学生立ち入り禁止とわかれば尚更のこと…明貴は帽子を深く被って伊達眼鏡をかけて歓楽街へと足を踏み入れた。

 

 

 






歓楽街って楽しそうですよね…私も入りたくなるタイプです笑


今日はこれだけの投稿になると思います!
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