ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ   作:オレの「自動追尾弾」

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第十話 悪魔の住む星

「ギャォオオオオオオ!キャキャキャッキャッキュルルル!」

 

山中に突如として出現した怪獣が、まるで金属を擦り合わせたかのような鳴き声を上げ、口から火炎を吐き出す。

黒い体にマグマのような赤いラインが光り、頭頂に黄色い角を持ったその怪獣は、かつて「光の巨人」に封印されたと言い伝えられていた『天目亜牙』こと、『溶鉄怪獣 デマーガ』だ。

デマーガは背中を赤く発熱させたかと思うと、そこから火炎弾を噴出させて周囲に赤い炎が降り注ぐ。その時、キーーーンという風を切る音が聞こえた。

上空を見上げれば、白と青に彩られた全長30mの大型収納攻撃空母艦機「スーパーマードック2世号」―――先代との違いは、尾翼が十字型になっている点しか見えないが、エンジンや内部の機器も格段にバージョンアップしている―――が、デマーガに接近してきていた。

 

「怪獣を確認!」

「運転手君!もっと近づくんじゃもっと!」

「っ、これ以上は近づけませんよ!あと、自分はトベです!」

「ええい、飛んでいるのは十分分かっとるわい!」

「博士、落ち着いてください!」

 

そのスーパーマードック号の中では、操縦している細身の男性に白い長髪と長いひげを蓄えた老人が肩を掴んでガクガクと揺らしながらわめく。大柄な男性が博士をなだめるが、博士は咆哮を上げるデマーガをマードック号のキャノピー越しに鋭い目つきで見ていた。

 

「ギャォオオオオオオオ!キャキャキャッキャッキュルルルル!」

「あの怪獣、何の前触れもなく山中に現れよった!ここ最近、アフリカエリアやアジアで起こっている怪獣消失事件と関りがあるに違いないんじゃよ丸いの!」

 

博士はデマーガを見ながら自分を抑える大柄な隊員に叫ぶ。

ここ最近、怪獣が何の前触れもなく表れては煙のように消える事件が多発しており、彼ら科学警備隊はこの老人、ヘンリー・ニシキ博士と協力して調査をしていたのだ。

 

「博士の言う事はごもっともですがね、やつのあの火力じゃあ近づこうにもうおおおお!!?」

 

紺色のコートを羽織った長髪の男性が抗議しようとしたが、突如、デマーガの目の前の地面が爆ぜ、マードック号は急転換した。

 

「プープルプル・プルプル、プープルプル・プルプル」

「キャップ、ロボットです!」

「何ぃ!?」

 

現れたのは、赤と白の派手な縞模様が前面に描かれたしずく型の胴体に金色の顔を持ち、両腕が鋭いハサミになったロボット、『侵略ロボット スフィンガー』であった。スフィンガーは電子音を鳴らしながらデマーガに近づくと、威嚇をするデマーガに掴みかかろうとする。

 

「ギャォオオオオオオオ!キャキャキャッキャッキュルルルル!」

「プープルプル・プルプル、プープルプル・プルプル」

「アイツ、あの怪獣を捕まえようとしているのか!?」

 

操縦士が驚いていると、スフィンガーはデマーガが放つ炎を物ともせず近づいていき、その体を掴んでしまった。暴れるデマーガに今度は、ヴヴヴ、といった風に目からリング状の光線を発すると、見る見るうちにデマーガは大人しくなり、気を失ってしまった。

 

「ギュゥ………」

「プープルプル・プルプル、プープルプル・プルプル」

 

スフィンガーは気を失ったデマーガを捕まえたかと思うと、スフィンガーが出てきて空いた穴の付近から2本の尖った柱が出現する。すると、2本の柱の間が歪んだかと思うと、それは紫色のエネルギーを纏い、「赤い花畑のある別の景色」が見えた。

 

「あの柱は!隊長君!あの柱は別次元へのゲートになっているようじゃぞ!」

「別次元………それが怪獣消失の真相という事ですか!!」

「そうじゃ!そうに違いない!」

 

門へと向かうスフィンガーを見てニシキ博士が声を上げる。すると、後部座席に座っていた若い男が立ち上がった。

 

「キャップ、僕がバーディーで足止めします!そうしたら、マードックで!」

「え?あ、おい、ヒカリ!」

 

ヒカリと呼ばれた青年はキャップが止めるのも聞かずにコックピットから飛び出した。

 

 

「ヒカリ、勝手に出るのはマズイんダナ、やっぱし。」

「心配いらないよピグ、ちょっと足止めしてくるだけさ。バーディー、発進します!」

 

赤い生物じみた姿のロボット「ピグ」を宥め、ヒカリ隊員は赤い戦闘機『バーディー』で発進した。

 

「プープルプル・プルプル、プープルプル・プルプル」

 

バーディーの姿を確認したスフィンガーは、捕まえたデマーガを奪われまいと、口から黄色い光線を発射、バーディーはそれを避けるとビーム砲を放つ。ビームは会うフィンガーの背中に直撃してスパークを起こすが、少しひびが入っただけでダメージは少ないようだ。

 

「相当、頑丈な金属で出来ているな………!」

「今だ!ミサイル発射準備!」

「はい!!」

「プープルプル・プルプル」

 

攻撃されたことで自分の障害になると認識したのか、バーディーを狙い始めるスフィンガー。その隙にキャップはトベ隊員にミサイルの発射を準備させるが、その時、スフィンガーが腕をバーディーに向けたかと思うと、何と一気に伸びてバーディーを襲ったではないか!

 

「しまった!」

バキッ

「ヒカリ!」

 

スフィンガーの思わぬ攻撃に反応が遅れ、ヒカリ隊員の乗るバーディーは左胴体と翼にスフィンガーの腕を受けてしまい、煙を吹きながら高度を下げていく!

更に悪いことに、そのバーディーの進行方向には、あの異次元のゲートがあった!

 

「いかん!このままでは、あのゲートの向こうの次元に行ってしまうぞ!」

「ヒカリ!脱出しろ!」

[ダメです!さっきのダメージで、脱出装置が作動しません!]

「ヒカリ!」

 

キャップとトベの警告もむなしく、ヒカリ隊員はゲートの向こうへと消えてしまった。

それを追うように、腕を元に戻したスフィンガーが、デマーガを連れてゲートを通っていく。

 

「キャップ!」

「ヒカリを放ってはおけん!我々もあのゲートを通るぞ!」

「了解!」

 

キャップがそう命じると、トベは操縦桿を操り、スフィンガーが通って今にも閉じそうなゲートに間一髪で飛び込んだ。

 

 

 

 

 

スーパーマードック号が通った瞬間、異次元へと通じたゲートは閉じてしまった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第十話 悪魔の住む星

 

宇宙大怪獣 アストロモンス

溶鉄怪獣 デマーガ

侵略ロボット スフィンガー

剛力怪獣 シルバゴン(スカーシルバゴン)

猛毒巨虫 ビッグライガー

バリヤー怪獣 ガギ

再生怪獣 サラマンドラ

豪炎怪獣 グレイガス

は虫怪獣 ジャニュール三世

四次元宇宙人 バム星人

幻覚宇宙人 メトロン星人マーズ

水棲獣人 ピニヤ星人ロー

 

 

 

 

 

ウルトラマンダイナ

ウルトラマンジョーニアス 登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ましたバルクホルンは、ルッキーニとアスカが持ってきた何とも言えない色の果物を食べて少し落ち着いていた。果物の味に関しては、甘いともしょっぱいとも酸っぱいとも言えないものであった事を、一応記載しておこう。

 

「さて、今後のことなのだが……」

「まず、第一に、この惑星からの脱出、その為の惑星間飛行が可能な宇宙船の確保、なんだけど………」

 

アスカはそう言うが、少し難しそうな顔をした。

 

「正直、脱出は難しいと俺は思っている。」

「えー!?帰れないの!?」

「どういう事だ!!」

「落ち着けって。さっきこの森を散策した限りでは、人っ子一人、猛獣の類にも出会わなかった。仮に、森の外に人がいたとしても、この星の技術力が宇宙進出できるレベルのものかどうかも分からない。」

「た、確かに………私の祖国でも、宇宙まで行ける技術はまだないが………」

 

アスカの考えに、バルクホルンは気付かされた。ここが地球外の惑星である以上、人がいる可能性はゼロではないにしろ、文明のレベルが地球の原始人並み出会った場合、脱出できない事には変わりがない。

 

「………つまり、貴様は私たちにここに骨を埋めろと?」

「そこまでは言っていない。ただ、諦めずにこの星を調べれば、脱出の糸口が見えるかもしれないだろ?」

「しかし!!」

 

バルクホルンがアスカに突っかかるが、アスカはいたって落ち着いていた。

 

「だから落ち着けって!」

「ぐっ………」

「こういう時に一番やっちゃいけないのは、冷静さを欠く事だ。大事なのは落ち着いて、心に余裕を持つ事だ。」

 

アスカはそう言うと、3人を見渡した。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

数十分後

 

「いやー、思った通り、上流に大きめの滝つぼがあったなぁー」

「そうだな。」

 

明るく言うアスカに、バルクホルンは冷静に答える。

 

「3人とも、汗まみれだったみたいだし、いい水浴び場になって良かったよ!」

「ああ、それは私も大助かりだ。」

 

アスカの言葉に、冷静ながらも肯定するバルクホルン。

 

「………とりあえずさあ、俺にヤマシイ気持ちは無い訳なので、その銃を下してはくれないでしょうか?」

「おっと、それは出来ない相談だな。」ジャキッ

「サイデスカ………」

 

銃器の銃口を向けられながら、アスカは冷や汗を垂らしながら苦笑した。

男性であるアスカがいるため、じゃんけんで負けたバルクホルンが見張りとして残り、2人が先に水浴びをすることとなった。

 

「お前ら!私も入るのだから、早く上がれよ!」

「あいよー!」「はーい!」

 

機関銃をアスカに向けながら、現在水浴び中のシャーリーとルッキーニに叫ぶバルクホルン。滝の方からは、元気な2人の返事が聞こえてきて、バルクホルンはやれやれとため息をついた。

 

「まったく、呑気なものだ。」

「あの2人は、十分リラックスしているよ。何というか、マイペースだな。」

「………さっきはすまなかったな。私は少し、焦っていたようだ。」

「気にするなよ。誰でも、いきなり見知らぬ土地に飛ばされたら混乱するって。」

 

少し気まずそうに、アスカに謝るバルクホルン。

 

「やっぱりあれか?軍人だと、脱走兵扱いにでもされるとかか?でも、あの怪獣軍団相手だった訳だし………」

「それもあるが、故郷に妹を残してきていてな。行方不明となっては、非常に不安がるだろうと思ってな。」

「なるほど。それは心配だな。」

「妹かあ。俺は天涯孤独で、色んなとこ回っているからな。」

 

苦笑するバルクホルンに、アスカは少し、自分の事を話す。

 

「そういえば、君のその制服はどこの物なのだい?」

「これは、TPC(地球平和連合)の所属部隊「スーパーGUTS」のものだよ。俺は元々そこの隊員だったんだけど、ある事情で色んな次元を流れてんのさ。」

「次元を……?では、あの時ヴェネツィアにいたのも……」

「言ったろ、気付いたらあそこにいたんだ。」

 

そうだったのか、と頷くバルクホルン。

 

「「ん?」」

 

だがその時、2人は気付いた。先ほどから、自分たちの会話に入ってくる存在がいる事に。バルクホルンの背後の方を振り向くと、

 

「やあ。」

 

そこには、赤く尖った頭に黄色い目と発光器官(話す時に光ってる)を持ち、青い体のやたらと派手な体色の宇宙人が、胡坐をかいて、先がふさふさした筒状の白い手をフレンドリーに振っていた………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「「うわああああああああああああああ!!??」」

 

 

 

「うじゅ?どうかしたのかな?」

「バルクホルンのやつ、トカゲでもふんづけたか?」

 

悲鳴を上げる2人を余所に、一糸纏わぬ姿で水浴びをしているシャーリーとルッキーニ。割と呑気である。

 

「さーて、そろそろ上がるぞー」

「えー、もうちょっと水浴びしたいー!」

「いや、汗ももう流せたし、もう上がらないと、バルクホルンの雷が落ちるぞー」

 

それはいやかも、と顔を引きつらせるルッキーニ。岸まで戻ろうとした2人だが、不意に、目の前の水面が不自然に波打っていることに気が付いた。

 

「ん?」

「なんだろ?」

 

2人が首を傾げていると、波打っていた場所から、浮き上がって来た者があった。

 

「ぷはあっ!」

「「え?」」

 

現れたのは、魚がそのままくっついたような頭と、独特の模様のウロコで覆われた体を持った緑色の宇宙人で、水かきのついた手のひらで顔を拭くと、2人の存在に気付いたらしい。

 

「「………」」

「あれ?えーと、どちら様?」

 

その宇宙人が2人に聞くが、前述した通り2人は現在一糸纏わぬ姿である。

 

つまりは、全裸である。

 

ハダカである。

 

すっぽんぽんである。

 

そんな2人の姿が、ルッキーニの幼い肢体が、たわわに実ったシャーリーの胸部が、宇宙人の目に入り―――

 

 

 

 

 

「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!」

「うわ、ちょ、待っげぶっ!!??」

 

宇宙人が止めるのも聞かず、赤面したシャーリーの悲鳴と共に繰り出された回し蹴りを顔面にモロに喰らい、宇宙人は吹き飛んだ………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「はっはっはっ、いやあ、災難だったなロー。」

「笑い事じゃないよ、マーズ。オイラ特に悪い事してないじゃないか………イテテ。」

「割とデリカシーないな、お前。」

「ダイジョーブ?」「ルッキーニ、むやみにそいつらに近づくな。」

 

けらけらと笑い飛ばす赤い宇宙人と、蹴られた頬を抑える緑の宇宙人。心配するルッキーニを余所に、シャーリーとバルクホルンは銃器を2体の宇宙人に向け、警戒していた。

 

「いや、待ってくれ。我々は君たちに危害を加える気はない。何より、ローの件に関しては、事故なのだから。」

「それは、そうだが………」

「自己紹介が遅れたな。私は「メトロン星人」のマーズという者だ。」

「そんでオイラは、「ピニヤ星人」のローだよ。」

 

マーズとローが、味方であるアピールをする。怪訝そうな顔のウィッチとアスカに対して、マーズは続けた。

 

「とりあえず、銃を下してくれ。我々は、宇宙レジスタンス『アンドロメダの夜明け』のメンバーだ。」

「レジスタンスだと?」

「そうだ。全宇宙を支配しようとした暗黒宇宙大皇帝、エンペラ星人の軍団に対してね。」

「暗黒宇宙大皇帝、ねえ?」

 

未だ信用していないシャーリーとバルクホルンだが、アスカとルッキーニは興味深そうに聞いていた。

 

「で、その宇宙レジスタンスのお二方がいるという事は、この惑星にはその皇帝とやらがいんのか?」

「え?皇帝いるの?」

「いや、エンペラ星人は既にこの世にはいない。だが、彼の者の残党達が、討ち取った者たちへ復讐せんと行動をしていてな。この惑星「グルータス」は、その為に利用されているのだよ。」

 

マーズの説明を聞き、4人はこの惑星の名前が『グルータス』である事を知った。

 

「そして我々『アンドロメダの夜明け』も潜入し惑星奪還を目指していたのだが、つい数時間前、この付近にウルトラマンが降り立ったのを目撃してね。もしかしたら、我々の情報を受け取った宇宙警備隊かと思って見に来たのだが………」

 

そう言うと、マーズは4人を見渡して、

 

「どうやら、違ったようだな。先ほどの話を聞く限りでは、偶然この惑星に来てしまったようだ。」

「それじゃあ、悪いことは言わない。早くこの星を立ち去るんだ。」

「何?」

 

マーズ達の忠告にバルクホルンが思わず聞き返す。アスカは怪訝そうな顔になりながら、2人に聞いた。

 

「そうしたいのは山々だけど、俺たちには宇宙船がないから、丁度探そうと思っていた所なんだ………」

「あ、そうだ、おたくら、宇宙船余ってたりしない?」

「え?うーむ、無くはないが………」

「おいおいマーズ、まさかアレを?」

 

シャーリーの提案に顎に手をやって(どこからが顎なのかは定かではないが)考えるマーズ。だったらと、シャーリーが言おうとしたその時、森の木々が騒がしく倒れる音が聞こえ、一同はそちらを振り向いた。

 

「グギュゥゥウウウウウウウウウウウウ!!」

「か、怪獣!?」

 

地響きと共に現れたのは、羊のような曲がった角と銀色のウロコに包まれた体を持ち、背中に何本ものトゲが生えた怪獣で、瞳のない金色の目を光らせて大きく咆哮した。

 

「あれは『シルバゴン』だ!」

「シルバゴン!?」

「知っているの、アスカ!?」

 

アスカが思わずその名前、『剛力怪獣 シルバゴン』の名前を呼んだことに、ルッキーニが聞き返す。

 

「俺の、元いた世界の怪獣だ。けど、何でこんな所に?」

「グギュゥゥウウウウウウウウウウウウ!!」

「わあ!こっちにくるよ!?」

「待て!動くんじゃあない!! 」

「何!?」

 

自分たちを見つけたのか、雄叫びを上げてのっしのっしと歩みを進めるシルバゴンを見て、思わず逃げ出そうとする一同。だが、アスカがそれを止めた。

 

「シルバゴンは視力の弱い怪獣で、「動いているもの」しか見えないんだ!」

「成程、だからこうやって止まってやり過ごそう、という訳か………」

「そ、そうか………けど………」

「ギュゥウ………?」

 

止まっていればいいと言われたのは良いのだが、両足を着いているのはアスカとマーズだけで、シャーリーとローは片足立ち、ルッキーニとバルクホルンに至っては片足のつま先立ちというかなりキツイ体制だ。

しかし、効果はあるらしく当の怪獣シルバゴンはキョロキョロと足元を探している。本当に見えていないようだ。

 

「グギュゥゥウウウウウウウウウウウウ!!」

 

しばらくすると、つまらないと言わんばかりに鳴き声を上げ、シルバゴンは立ち去って行った。

 

「………行ったか?」

「そうみたいだ。」

「もう、動いて平気?」

「平気だ。」

『ふぅうう~~~………』

 

アスカがそういうと、息を大きく吐いてへたり込む一同。

 

「け、結構きつかったな………」

「あの怪獣、左肩に星みたいな傷があったー」

「よく見えたなルッキーニ。」

 

意外と見ていたらしいルッキーニに感心するアスカ。その時、マーズがどこからか出した通信機に話しかけていた。

 

「何?分かった。君も気を付けてくれ。」

「どうかしたか?」

「みんな、身を隠すぞ!」

「え?」

 

 

 

 

 

数分後、アスカたちのいた地点にホバーバイクに乗った5人の宇宙人がやってきた。

 

「このあたりか?詳細不明の怪獣が現れたのは。」

「そのはずだ。だが、もうどこかへ行ってしまったようだな。」

 

つぶれた饅頭を思わせる緑色の大きな頭に光る目を持ち、軍服のようなものを着た宇宙人たちは、銃を持ちながら辺りを捜索し始めた。

 

「………アイツらは?」

「バム星人。先ほど話した皇帝の残党だ。」

 

身を隠しながら、バム星人の動向を探るアスカ達。どうやら彼らは、先ほど現れたシルバゴンを探しているらしい。

 

「全く、勘弁してほしいぜ。昨日のサラマンドラだって、元々はカウント提督が用意したやつなんだろ?案外その怪獣も………」

「待て。」

 

1人のバム星人が銃を肩に担いで文句を垂れる中、リーダー格らしい腕章を着けたバム星人が、通信機に耳をやった。

 

「捜索は中止だ。スフィンガー“97-IX-Vi”が、怪獣を連れて3番ゲートに出てくるそうだ。ゲートに一番近い我らが『血の花畑』まで運べと、ゴンゴルド大佐から指令があった。」

「はいよ。」

「やれやれ、次から次へと………」

 

うんざりしたようにバム星人がぼやくと、星人達はその場を立ち去った。

 

「………行ったか。」

「マーズ、『血の花畑』というのは………?」

 

バム星人が去ったのを確認し、木の影から出たバルクホルンは、マーズに聞いた。

 

「………『血の花畑』というのは、奴らの育てている『怪獣兵器』の飼育場だ。」

「怪獣兵器だと!?」

「ここからそう離れていない。離れた場所からではあるが、見に行こう。」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

事の発端は数か月前、自然豊かな無人惑星グルータスに本来生息しないはずの恐ろしい吸血植物「チグリスフラワー」が確認された事から始まる。

 

このチグリスフラワーは、実は怪獣の幼態であり、動物の生き血を吸って十分に成長をすると怪獣になってしまう恐ろしい花なのだ。

 

「調べてみた所、エンペラ軍団4大部隊が1つ、『大怪獣戦団』が、植物の飼育に最適なこの星にチグリスフラワーを持ち込み、「エサ」を与えて怪獣を育てていたことが分かったんだ。」

「………おい、エサってまさか?」

「おそらくは、君たちの考えている通りだ。見えてきたぞ。」

 

マーズの言葉に、アスカ達は青ざめる。マーズが言った通り、今アスカ達がいる巨大な一枚岩の少し先にきれいな赤い花が咲く花畑があり、その少し離れた地点には尖った2本の柱がついた異次元ゲートがあり、十数名のバム星人が待機していた。

 

「あれが、チグリスフラワー………」

「キレー………」

「吸血植物で真っ赤な花だから『血の花畑』、か………何ともブラックなネーミングだぜ。」

「あれが、すべて怪獣になるというのか………」

 

アスカ達が一見きれいに見えるチグリスフラワーに見とれながらも戦慄していると、異次元ゲートが作動し、柱の間にエネルギーがたまり始めた。

 

「あそこから、怪獣を運び込んでいるのか。」

「ああ。ゲートごとに繋がっている次元が違うようだ。だったら、反対側のゲートをどうやって運び込んだのだ?という話になるが、今はおいておこう。あれのせいで、本来この次元世界にいない怪獣まで呼び込んでしまうモノから、グルータスの生態系はめちゃくちゃになってしまったんだ。」

「では、さっきのシルバゴンも?」

「多分な。そうか、だからゴルザが現れたのか。」

「ゴルザ?」

 

アスカが上げた怪獣の名前に、シャーリーが聞き返す。

 

「ヴェネツィアに現れた怪獣の中に、青い身体で甲羅を持った奴がいただろ?アイツはシルバゴンと同じく俺のいた世界の怪獣なんだ。何であそこにいたのか疑問だったが、これで合点がいったぜ。」

「おっと、そうこうしている内に、怪獣が出てくるようだぞ。」

 

アスカの話を聞いている内に、ゲートが完全に開ききったらしく、待機していたバム星人達が準備をし始めた。

そして、ゲートから出てきたもの、それは、

 

ゴウッ

「戦闘機!?」

「被弾しているぞ!」

 

黒い煙を上げる、赤い色の戦闘機であった!

 

予想だにしなかった戦闘機の登場に慌てふためくバム星人達。すると、後を追うように怪獣デマーガを抱きかかえたロボット『スフィンガー』が出てきて、さらに、白い大型空母艦が出てきた。

 

「あのロボットを追ってきたのか!」

「マズいぞ!あの戦闘機、あのままだとあの花畑に!」

 

シャーリーの言う通り、赤い戦闘機があのまま不時着すればチグリスフラワーの咲く花畑のど真ん中に落ち、何も知らないパイロットが被害にあってしまう。

 

「どうするんだ!?」

「どうするって………ん?」

 

どうしようかと迷っていると、援軍として来たらしいバム星人のホバーバイク部隊が、こちらの方に来るのが見えた。

 

「よおおっし!」

「アスカ!?」

 

アスカは叫ぶと、やって来たバム星人の最後尾の1人に飛びつき、突き落としてホバーバイクを奪ってしまった。

 

「うおっとととっとぉおーーー!?………へへ、地球のバイクとそんな変わんないな!」

「ず、随分と無茶をする奴だな………」

「な、何だ貴様は!?」「なぜ地球人がこの星に!?」

 

最後尾のバム星人がやられた事に気付き、他のバム星人が振り返って銃器を構える。アスカはそれを見ると、ウィッチ達に向けて叫んだ。

 

「3人はストライカーを取りに行ってくれ!」

「分かった!」

 

3人はそれを聞いて走り出した。それを見たアスカは、バム星人達を見据えた。

 

「さーて、ひとっ走り行きますか!」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「何?地球人だと?」

 

同じ頃、惑星グルータスの司令施設で、最高責任者であるゴンゴルド大佐は通信を聞いていた。

 

[は!スフィンガーを追ってきた者たちと、何故か例のレジスタンスの連中と一緒にいた者たちを確認しました!]

「バカヤロー!だからあれ程衛星軌道の防衛をちゃんとしとけっつったろ!暇な職場だからって怠けてんじゃねーぞコノヤローが!」

[す、すいません!]

 

ゴンゴルド大佐は怒鳴ると、時計を確認した。

 

「丁度時間だ。エサの怪獣どもを解き放って、お前らは撤収準備だ。」

[了解!]

「レジスタンス共め、目にモノ見せてやる。」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

一方、ヒカリ隊員はチグリスフラワーが咲き乱れる花畑の中心に不時着したバーディーから外に出ようとしたが、集まったバム星人達に囲まれて逃げられずにいた。

 

「地球人め!無駄な抵抗はよすのだな!」

「くっ………」

 

銃を突きつけられて、身動きの出来ないヒカリ。そっと、腰に着けた「エメラルド色に輝く星」に手を掛けようとしたとき、星人の乗っていたホバーバイクの1台が爆発し、花畑の中に落ちてしまった!

 

「ぎゃあああああああああああああっ!!??」

「何!?」「何事だ!?」

 

チグリスフラワーの餌食となり、見る見るうちに干からびていく同僚に気を止める暇もなく、爆発の原因を探る星人たち。すると、1人のバム星人に追われる地球人の駆るホバーバイクが、こちらに向かってきていた。

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

「地球人!?」

「彼は………?」

「飛び乗れ!!」

「!」

 

ヒカリは一瞬戸惑うも、ホバーバイクに乗った彼の言葉を聞いてバーディーのコックピットから目の前まで来たバイクに飛び乗った!

 

「逃がすか!」「追え!」

「しっかり捕まっていろよ!」

「ああ!」

 

ヒカリは彼の肩に捕まると、ホバーバイクはスピードを上げた。

その時、ふと、ヒカリの心に語りかける者がいた。

 

《ヒカリ………》

「!《ジョーニアス!?》」

《ヒカリ、彼はウルトラマンだ。》

《何ですって………!?》

《しかし、私の故郷U40の者ではない。別次元のウルトラマンのようだ。》

 

ジョーニアスの言葉に驚くヒカリ。思わず声に出してしまいそうになったが、

 

《やっぱり、あんたらもそうなのか。》

《!?》

 

運転をする彼から、テレパシーが届いた。

 

《気づいていたのか………》

「まあな。はっきり分かったのはたった今だ。俺はアスカ・シン。ウルトラマンダイナだ。」

「僕は、ヒカリ超一郎。ウルトラマンジョーニアスと一体化している。」

 

ヒカリとアスカは、今度は自分たちの口で互いにそう自己紹介をするが、追ってくるバム星人の銃撃が迫るため、残りは後ほどとなった。

 

「アンタのお仲間の所まで行くぞ!」

「分かった!」

「アスカ!!」

 

上空を飛ぶスーパーマードック2世号を見上げたアスカがそう言うと、バム星人の背後からストライカーを装備し、機関銃を構えたバルクホルンとルッキーニが接近してきた。2人の攻撃で何機かのバム星人が赤い吸血植物の餌食となり、思わぬ強襲に全員が戸惑う。しかし、アスカとヒカリの前方からも、シャーリーに追われるバム星人の編隊が迫る!

 

「アスカ、前!」

「しっかり捕まってろよヒカリ!!」

「え?うわあ!?」

「何だと!?」「わー!ぶつかる………」

ドゴォオーン

『ぎゃあああああああああ!?』

 

しかし、ギリギリまでバム星人を引き付けたアスカは、何とぶつかる間際で垂直に急上昇!

前後から迫っていたホバーバイクはそのまま全機衝突、爆発してしまった!

 

「おっしゃー!見たか、俺の超ファインプレー!」

「む、無茶苦茶だな君は!!」

「アスカすごーい!」

 

上空で勝ち誇るアスカに対し、危うく振り落とされかけたヒカリは冷や汗で顔を濡らし、ルッキーニは素直に称賛していた。

 

「何というヤツだ………ハルトマンでもあんな事せんぞ………」

「うちにはいないタイプだなー」

「このまま一気に行くぞ!」

「あ、ああ!(彼女たちの格好は一体………?)」

 

ヒカリがウィッチ達の格好に戸惑う中、マードックへと進路を変えようとするアスカ。だが、そこで彼らは気づいた。

 

「ギュウュウュウュウュウュ!」

「何!?」

「デッカイ、………ハエ!?」「蛾にも見えるな。」

 

マードック号は現在、大きな翅と堅い甲羅を持ち、頭部の2本角が特徴の巨大な昆虫型怪獣『猛毒巨虫 ビッグライガー』に襲われていたのだ!

ビッグライガーが翅を羽ばたかせてりん粉を飛ばすと、マードック号が段々とりん粉で黄色く染まっていき、飛行が困難になってきているのか、ふらふらとしていた。

 

「ギュウュウュウュウュ!ギュウュウュウュウュ!」

「あのままでは、いずれ墜落してしまうぞ!」

「早く行かないと!」

 

そういうと、ルッキーニとバルクホルンが先行し、マードック号へ向かう。

 

 

 

 

 

ゴチンッ

 

 

 

 

 

「に゛ゃっ!?」

「あうっ………!?」

「えっ?」

 

だが、先行した2人は、見えない何かに頭を打ってしまい、それ以上進めなかった!

 

「な、何だこれは!?見えない壁があって、これ以上進めないぞ!?」

「おでこ打った~~~………」

「見えない壁……バリヤーか!?」

「バリヤーだって?」

 

思いっきりぶつけて赤くなった鼻を押さえながら(幸いにも鼻血には至らなかった)不思議そうに見えない壁、バリヤーを叩くバルクホルン。その時、アスカらの背後から怪獣の鳴き声が聞こえた。

 

「ギシュシュゥゥウウウウ!ギシュシュゥゥウウウウ!」

「………まさか!?」

 

いやな予感がしたアスカが振り返ると、果たしてそこには、予想通りの怪獣の姿があった。

尖った口先と稲妻型に曲がった一本角を持った頭に、トゲで覆われた体表、平たい手には2本の爪を持ち、その間から触手を鞭のように伸ばした生物、「バリヤー怪獣 ガギ」だ!

ガギはその別名の通り、巨大な見えないバリヤーフィールドを張る能力を有しており、アスカ達はそのバリヤーの中に閉じ込められてしまったのだ!

驚くのも束の間、ガギのいるのとは別の方向から、怪獣の鳴き声が響いた。

 

「キャァァァアアアアアアアゴォウッ!キャァァアアアアアアアアゴォウッ!」

「こちらにも!?」

 

炎や翼を思わせるヒレを持ち、口から火炎を吐き出しているのは、本来であればアリゾナの地底に生息する『豪炎怪獣 グレイガス』である!

 

「アアアアアアアアオオオオオオオオオオ!!」

「ああ!ヴェネツィアに出てきたヤツだ!」

 

さらにこちらには、たてがみのような角と六角形の固そうな体表を持った怪獣、『再生怪獣 サラマンドラ』が、雄叫びを上げる!

 

「ギャァアキュルルルル!」

「!あれは、バデル族のは虫怪獣!?」

 

そして地底から出現したのは、3つの首を持った全長400mはあろう巨大な白蛇、『は虫怪獣 ジャニュール三世』だ!

 

「ギャォオオオオオオ!キャキャキャッキャッキュルルル!」

 

トドメとばかりにデマーガまでもが目覚め、バリヤーの内と外が怪獣による大ピンチとなった!

 

「奴ら、怪獣を解き放ったのか!」

「いや、それだけじゃないようだぜ………」

「何、………まさか!?」

 

ジャニュール三世が3つの頭で怪獣それぞれにけん制をする中、アスカたちの脳裏にマーズの説明がよぎった。つまりあの怪獣たちは、

 

「アイツらは、チグリスフラワーのエサだというのか!」

「ああ、上質すぎるほどのな………」

「ギュウュウュウュウュ!ギュウュウュウュウュ!」

「プープルプル・プルプル、プープルプル・プルプル」

 

全員が怪獣たちの運命に戦慄している間に、マードック号にビッグライガーに加え、スフィンガーまでもが迫っていた!ビッグライガーに体当たりを仕掛けられ何とか避けたものの、スフィンガーの口から放たれた破壊光線が襲い、あわや直撃する所であった!

 

「マードック号が危ない!」

「くそう!液体窒素があれば、このバリヤーを破壊できるんだが………どういう原理かは、思い出せないけれど。」

 

アスカの言うとおり、ガギのバリヤーは液体窒素で急激に冷やすことによって原子構造が崩壊し、簡単に破壊することが出来るのだ。

 

「液体窒素なら、怪獣対策でマードック号に積んであったはずだが………」

「それを待っている余裕はないな………離れていろ!」

「バルクホルン?」

 

ビッグライガーに襲われるマードック号を見たバルクホルンはそう言うと、機関銃を背中に背負い、右拳を握って力を込めると、

 

「ずおりゃぁあっ!!」

バキィッ

「いい!?」

 

掛け声と共に、バリヤーを殴りつけ、頑丈な筈のバリヤーに大きめのヒビを作った!

 

「よし、後2、3発で通れる位の穴が開くな!」

「いや、なんつー力だよお前!?」

「君も、割と無茶苦茶だね………」

 

固有魔法である「怪力」にアスカとヒカリが若干引くが、当のバルクホルンは脱出の糸口が出来てガッツポーズだ。

 

「ギャァアキュルルルル!」

 

だがその時、アスカたちの様子に気づいたのかジャニュール三世の3つあるうちの1つの頭がこちらを向いて牙をむいた。

 

「気づかれたか!」

 

ヒカリは腰に下げた「ウルトラガン」を抜き、ジャニュール三世に照準を合わせる。倒せないにしても、時間稼ぎくらいにはなるはずだ。しかし、同じく気付いたらしいデマーガが口から火炎を発射し、バルクホルンに向かっていく!

 

「!危ない!」

「何!?」

 

咄嗟に、ヒカリとアスカはバルクホルンを突き飛ばし、火炎から守った。しかし、乗っていたホバーバイクに直撃してしまい、2人はそのまま真っ逆さまに落ちてしまった!

 

「そんな!」

「アスカーーー!」

 

シャーリーとルッキーニが慌てて飛び出そうとしたその時、まばゆい光が2人を包み込み、進行を妨げた。

 

「な、何だ!?」

 

シャーリーが驚いていると、光の中からアスカとヒカリが飛び出し、見る見るうちにその姿を変えた!

 

 

 

2人が落ちた瞬間、アスカは懐から棒状の岩のようなアイテム『リーフラッシャー』を取り出し、ヒカリは腰に着けたエメラルド色の星『ビームフラッシャー』を手にした。

 

そして、アスカがリーフラッシャーを斜めに突き出すと上部のクリスタルが飛び出し、ヒカリがビームフラッシャーを額に当てると、その姿を巨大な光の巨人へと変える!

 

 

 

 

 

「ダイナァァアアアアアアアアアアアア!!」

「ウルトラチェーーーンジ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何、だと………!?」

「あれは………!?」

 

シャーリー達3人のウィッチは、目の前で起きた事が信じられなかった。

 

アスカとヒカリが眩い光に包まれたかと思うと、その姿を大きく変化させたのだから。

 

「ギャァアアアアア!」

「アアアアアアアオオオオオオオオオ!!」

 

怪獣たちの目の前に現れたのは、1人は、銀色の身体に赤と青のラインを走らせ、胸には青く光るランプを中央に持った金色のプロテクターを着け、額には白く輝くクリスタルがある巨人―――新たな光の巨人『ウルトラマンダイナ』

 

もう1人は、赤い身体に銀色の頭と手足、胸と額には大小のエメラルド色の星型のランプ『スタースポット』と『スターシンボル』が光り、金色の目が鋭い巨人―――誰もが知っているウルトラ戦士『ウルトラマンジョーニアス』だ!

 

「アスカが、ダイナだったのか………!?」

「それに、もう1人のウルトラマン………!?」

 

『ゼヤッ!』

『ジョゥワッ!』

 

2人の正体に驚くウィッチ達であったが、ダイナとジョーニアスが構えを取ると、ガギ、グレイガス、サラマンドラ、デマーガが2人に迫る!

 

「ギシュシュゥウウウウウ!」

「ギャァアアアアア!キャキャキャッキャッキュルルルルル!」

 

ガギが両手の鞭をジョーニアスに浴びせるが、ジョーニアスは難なくつかみ取り、逆に引き寄せて腹部にパンチを1発、後退したガギはデマーガにぶつかってしまい、ガギは角を光らせて光線を、怒ったデマーガも一緒に火炎弾を発射、ジョーニアスに直撃してしまうも彼はそれを耐え、額のアストロスポットから「スタービーム」を撃ち、ガギの角は折れてしまった。

 

「キャァァァアアアアアアアゴォウッ!キャァァァアアアアアアアゴォウッ!」

「アアアアアアアオオオオオオオオオ!」

 

一方、サラマンドラが鼻先からバルカン砲でけん制し、グレイガスが口から炎を吐いてダイナを攻撃する。ダイナはそれを避けると、グレイガスの頭に手をついて側転をするかのように飛び越え、サラマンドラにかかと落としをお見舞い!さらに、グレイガスの後頭部には手刀のプレゼントだ!

 

「2人とも、強い………!」

「バルクホルン、今のうちにバリヤーを!」

「あ、ああ!」

 

しばし、2人のウルトラマンの戦いに見入っていたが、シャーリーに言われて先ほどヒビが入った箇所に攻撃を再開するバルクホルン。

 

「ギャァアキュルルルル!」

 

その時、2人のウルトラマンに気を取られていたジャニュール三世がバルクホルン達に気付き、身体に電流を迸らせて威嚇をする!

それに気づいたダイナとジョーニアスは目を合わせて頷き会うと、相手をしていたガギとグレイガスにそれぞれつかみかかり、ジョーニアスはジャイアントスイングの要領でガギを投げ飛ばし、ダイナはグレイガスに巴投げを掛けて投げると、2体の怪獣は真っすぐにジャニュール三世の3つある内の2つの頭に直撃し、巨大な白蛇は怪獣を下敷きに倒れてしまった!

 

「「ギギェエ!?」」

「ギャァアキュルルルル………!!」

 

15万トン以上あるジャニュール三世の体重に押しつぶされ、2体の怪獣は出血する程のダメージを負ってしまい、ジャニュールも無傷では済まなかった。

 

シュルシュルシュルシュル

「ギャァァキュルルルル!?」

「ギシュシュゥウウウウウ!?」

「キャァァァアアアアアアアゴォウッ!?」

『『!?』』

 

その時、怪獣達の血液に反応したのか、チグリスフラワーが怪獣達に蔦を巻き付け、その生き血を吸い始めた!見る見るうちに萎んでいき、干からびて息絶える3匹の怪獣達。そして、怪獣達の血を吸い尽くすと、周囲の吸血植物は地面に潜っていく。数泊置いてその地面が震えだし、みるみる盛り上がってきた!

 

『何だ!?』

『まさか、チグリスフラワーが成長しきったんじゃあ!?』

『何!?』

 

ダイナの予測通り、チグリスフラワーは血を十分に吸って完全に成長し、怪獣へとその姿を変えようとしているのだ。そして、地中より成長した3匹の怪獣がその姿を現した!

 

 

 

 

 

「キィィイイシャァアウ!」

「キィィイイシャァアウ!」

「キィィイイシャァアウ!」

 

 

 

 

 

腹部に巨大なチグリスフラワーを持ち、赤い角が生えたとがった顔と右手は赤い鞭、左手は鎌になったその怪獣こそ、チグリスフラワーが完全に成長した姿、

 

『宇宙大怪獣 アストロモンス』の誕生である!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




第十話、『ダイナ篇』前編です。

科学警備隊登場。「アニメ作品とのクロスなんだから、ザ☆ウルトラマン出さないと」と思い、今回登場する形となりました。『ザ☆』の名物おじいちゃん(※個人の感想です。)ヘンリー・ニシキ博士もセットです。今回はアスカ達がメインなのでヒカリ以外の出番は最初だけでしたが、次回は活躍させる予定です。

今回登場したスフィンガー、グレイガス、ビッグライガーはオリジナルの怪獣ではなく、赤い通り魔こと「レッドマン」の没怪獣です。鳴き声はそれぞれユートム、ケルビム、マジャバのアレンジという設定。なお、デマーガを捕まえたスフィンガーのシリアルナンバーの頭に19を加えると………

宇宙レジスタンス『アンドロメダの夜明け』のメンバーは、『アンドロメロス』に登場したアンドロ超戦士に由来した名前になっています。マーズがアンドロマルス、ローがアンドロウルフ(ウルフ→狼→ロー)です。ピニヤ星人も、『セブン』の没宇宙人ですね。

今回登場したシルバゴン、左肩に傷がある個体なので「スカーシルバゴン」と分類してあります。傷の位置と形状は言わずもがなw

気付いたら、第二話以上に登場怪獣が多くなっていました(汗)デマーガは『Ⅹ』でカッコよかったから、残りのメンツは『ザ☆』と『ダイナ』の怪獣で、尚且つ特徴的な怪獣を選んでいます。ガギは好きな怪獣なので、ここで退場させたのはもったいなかったですけど………
後、劇中で4大部隊と呼称していますが、本来は前回明かされた3部隊に加え「ボガール一族」、あるいは「超獣軍団」が加わります。現在はどちらも活動停止中の為、前回は数に入れていませんでしたと、後付します(汗)

次回はアストロモンス戦、そして大怪獣戦団の目論み発覚です。

では、また次回。
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