ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ   作:オレの「自動追尾弾」

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第十七話 鋼鉄の進撃

「何ですって………!?」

 

ビームミサイルキングを退け、スチール星人バトラーを斃した後、ミライは、バルクホルンの告げた事に対し、信じられないと言った風に聞き返した。

バルクホルン自身もつらそうな表情になり、シャーリーとルッキーニは顔を暗くしている。ルッキーニにいたっては、今にも泣きだしそうだ。

 

「それは、本当なんですか………!?」

「………ああ、間違いない………」

 

 

 

 

 

「ウルトラマンタロウとダイナは、木星第3衛星ガニメデで敵の襲撃を受け、行方不明となった………」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

67ある木星の衛星の一つ、第3衛星『ガニメデ』。その地表に、2人の赤い巨人が叩き付けられる。ダイナとタロウだ。ダイナは抱きかかえたαスペリオル号を庇うように背中からスライディング気味に地面へと落下し、土煙を上げて停止をした。

 

『グゥウ………!』

「ダイナ!」

「アスカ、大丈夫か!?」

 

αスペリオルのコックピット内で、バルクホルンとシャーリーが叫ぶ。ダイナは苦しそうにしながらも頷くと、αスペリオル号を抱えて立ち上がった。

 

『トゥインクル・ウェイで移動中に攻撃してくるとは………』

 

近くで起き上がったタロウが、周囲を見渡しながら言う。ダイナも周囲に気を配っていると、αスペリオル号のレーダーが電子音を鳴らした。

 

「レーダーに反応?8時の方向だ!」

『!?』

 

バルクホルンが叫ぶと、ダイナとタロウは振り返る。

 

《グォオオオオ………》

 

そこにいたのは、顔に当たる部位に三連のガトリング砲を持ち、両肩には銃口が赤く光る大砲を装備させた、黒いボディを鈍く光らせたロボットであった!

 

『コイツ、いつの間に………!?』

『インペライザー!?私でも勝てなかった強敵だ……!!』

『何だって!?』

 

目の前でエンジンの唸り声を上げるロボット、『無双鉄神 インペライザー』の情報に、驚きの声を上げるダイナ。

 

『奴には、空間を瞬時に移動する能力がある………それを応用して、ワープ中の我々に攻撃してきたのか!』

『なんて奴だ………!』

 

インペライザーのスペックを聞いたダイナが舌を巻く。その時、再度スペリオル号のレーダーに反応があった。しかも、今度はかなり大きいようだ。

 

「また現れた!?」

「上だ!アスカ!!」

『!?』

 

ダイナたちが上空を見上げると、上空の空間が歪みだし、歪みの中から銀色の影が飛び出てきた!

 

《………》

『何………!?』

 

そのロボットを見たダイナが、驚愕の声を上げた。

 

モザイクのような模様の装甲、左腕にはガトリングガン、右腕にはビーム砲とシザーアームを持ち、胸部の中心に黄色い装甲を備え、顔面は液晶パネルのようになっていて、ピピピピと電子音を鳴らしながら放射状に並ぶ赤い線を光らせている。

 

『デスフェイサーだと………!?』

「ダイナ………?」

 

αスペリオル号を持つ手が震え、ダイナの異変を察知したルッキーニが見上げる。

ロボットこと、『電脳魔神 デスフェイサー』は右腕のハサミをガチンガチンと鳴らすと、並び立ったインペライザーと共にゆっくりと歩き出した。

こちらに向かってくる2大鉄神の姿を見て、2人のウルトラマンは警戒を強める。

 

「アイツら、ここでやりあう気か!?」

『………!』

 

インペライザーとデスフェイサーが向かってくるのを見て、シャーリーが悪態をつく。

ダイナは少し考えると、額のクリスタルを青く光らせ『ミラクルタイプ』へと姿を変える。

 

「ダイナ…?」

『タロウ、すぐに戻る!』

 

姿を変えたダイナに疑問を持ち、顔を見上げるルッキーニとシャーリー。ダイナはαスペリオル号を抱えたまま、上空に飛び上がり、重力の範囲外にまで出る。

 

「アスカ、一体………?」

『あのロボット、デスフェイサーは、オレが一度敗れた程の強敵だ………とてもじゃないが、シャーリー達を庇ったままで倒せる敵じゃないんだ………』

「じゃあ………!?」

 

ダイナは地球の位置を確認すると、αスペリオル号の機首を地球に向けて手を放した。

 

「ダイナ!?」

 

驚くルッキーニはダイナの方を見るが、ダイナは手をかざして超能力を発揮、αスペリオル号のコンピューターを操作し、ネオマキシマドライブを発動させた。

 

『地球に行ってこの事を伝えてくれ!αスペリオル号には、GUTSやスーパーGUTSの戦った怪獣や宇宙人、ロボットのデータが入っている!それを地球にいるウルトラマンメビウスに渡すんだ!!』

「アスカは!?」

 

シャーリーが叫ぶが、αスペリオル号がネオマキシマ航法の体制に入る。ダイナは右手の親指を立てて頷いた。

 

『心配するな、やつをぶっ飛ばして、すぐに地球に向かう!』

「アスカ!!」

「アスカァアーーー!!」

 

アスカの名を叫ぶシャーリーとルッキーニだが、無情にもαスペリオル号はネオマキシマ航法を発動させ、地球に向けてワープを開始してしまった………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

ここから先は、シャーリー達の知らない事である。

 

 

 

 

 

ガニメデに戻ったダイナであったが、そこで彼を待ち受けていたものは、

 

『タ、タロウ………!?』

 

両腕を交差させた姿勢のまま、物言わぬブロンズ像と化したタロウの姿であった………

 

『フッフッフッ………恐れる事はあるまい………』

『!?』

 

突然、自分に声をかける者がいる事に驚くダイナ。振り返ると、2大ロボットに並ぶように、赤い身体と3本の角を持った宇宙人がいるではないか!

 

『貴様も、タロウと同じ末路を迎えるのだからな!ハッハッハッハッハァッ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第十七話 鋼鉄の進撃

 

無双鉄神 インペライザー

電脳魔神 デスフェイサー

四次元ロボ獣 メカギラス

宇宙竜 ドラゴドス

ロボット怪獣 ガメロット

侵略変形メカ ヘルズキング

異次元怪異 ネウロイ(GX-06・GX-07)

ドン=マノウ

登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み、ミライは屋上の手すりに肘をつき、何度目か分からないため息をついていた。

 

「………タロウ兄さん………」

 

 

 

多々良島事件を終えて2日がたっていた。

事後処理の話をすると、中破した『クレージーゴンジャイアント』はバンダ星人によって回収された。修理には時間はかかるであろうが、エモラスはいいエンジンが手に入って儲けものだ、と笑っていた。

エニレプはペリーヌに世話になったと感謝をしていた。そして、この借りは必ず返すと言って握手をして、地球に別れを告げた。

 

リドリアスとシーモンスは、長時間捕らえられていた影響で体を弱らせているらしく、しばらくは多々良島で休養することになった。幸いにもレッドキングたち3匹は大人しくしていて人を襲う気配はなかったし、シーモンスにはシーゴラスがついているので不安はないようだが、念のために観測班が見張りについていた。

 

 

 

「ミライさん、元気ないね………」

「やっぱり、先輩のウルトラマンさんだから、心配なのかな………」

 

屋上の入り口からこっそりミライの様子を伺う芳佳、リーネ、ペリーヌの3人。

 

「………アイハラ隊長の話では、ウルトラマンタロウはメビウスの教官をしていたそうですわ………わたくし達で言えば、坂本少佐が行方不明になってしまう事と同じ………それに、ダイナとは以前、共に戦ったとも伺っておりますし………心配しない方がおかしいですわ……」

「そう、だね………」

 

ペリーヌの話に頷く芳佳。3人の目に、悲しげなミライの背中が映った。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

同じ頃、郊外の廃工場では―――

 

「どういう事ですかそれは!!」

 

バド星人ボルター提督は、思わず通信機に食って掛かった。後ろにいるゼットン星人カウントも、神妙な面持ちで聞いていた。

 

[先ほど言った通りだ。お前の用意した100万体のゴブニュ・ギガを含めたロボット軍団が、勝手に光の国に向けて発進をしてしまったのだ。こちらで止める間もなくな……その様子では、お前は認知をしていなかったようだな………]

「当たり前です!まだカウント達の怪獣は揃っていないし、ビアンコは宇宙人選出の最中………戦力が足りないにもほどがある状況です!」

 

通信相手の、全身にトゲの生えた細身で一つ目の宇宙人にそう答えるボルター。

彼らエンペラ軍団の計画では、ロボット騎兵軍、大怪獣戦団、そして宇宙人遊撃衆の3軍団の戦力を持って、光の国に攻め入ることになっていた。

惑星グルータスで育てていたアストロモンス軍団もこの計画のためであったのだが、宇宙警備隊に阻止され、宇宙人遊撃衆のビアンコ提督も戦闘部隊の編成が遅れているため、襲撃はまだ先の筈であった。

 

[それともう一つ、ゴブニュたちが発進したのと時を同じくして、ドン=マノウが姿を消した。]

「マノウが………?」

 

通信相手の言葉に、ボルターが反応する。ドン=マノウは、自分が地球に来ている間、騎兵軍のロボットの管理を任せていた副官であった。

 

「確か、彼はバトラーさんと同じ時期に入って来たのでしたよね……?」

「ああ。………!?まさか!?」

 

ボルターは気が付いた。バトラーは自分たちと別の軍勢からの刺客(スパイ)であると考えられている。だとしたら、マノウも………

 

「………奴の目的がウルトラマンの打倒と地球侵略であるなら、ある意味好都合ではありますね………」

「ああ、だが……癪に障る………!」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「アスカ………」

 

GUYS基地の休憩スペースで、ルッキーニは俯きながらアスカの身を案じていた。隣に座るシャーリーはルッキーニの頭を撫でてやるが、彼女の顔もどこか暗い。シャーリーだけではなく、バルクホルンもウルトラマンダイナこと、アスカ・シンが心配なのだ。

 

アスカの言う通り、αスペリオル号のデータベースにはアスカの所属していたスーパーGUTSと、その前身であるGUTSの戦った怪獣のデータが記録されていた。その中にはガニメデで襲い掛かってきたあのロボット『電脳魔神 デスフェイサー』の記録も残っていた。

 

デスフェイサーは元々、地球平和連合TPCが開発した電脳戦艦『プロメテウス』が、モネラ星人によって改造・変形したロボットだ。人類の未来を担うはずの戦艦であったためネオマキシマ・オーバードライブを搭載されており、さらにそのエネルギーを利用した「ネオマキシマ砲」を搭載し、さらにモネラ星人の策略により、ダイナのデータがインプットされているのだ。ダイナとの初戦では先述のダイナのデータを元にした戦法に加え、ネオマキシマ砲の一撃で戦場となったクリオモス島もろとも吹き飛ばしてしまっている。再戦で撃破をしたものの、この戦いでダイナは初戦で完膚なきまでに叩きのめされてしまったのだ。

それ程のロボットに加え、ウルトラマンタロウとメビウスを苦しめたインペライザーがいては、さすがの2人でも苦戦は免れないだろう。それ故に、彼女たちの不安は大きかった。

 

(だが、それ程の戦力を有しているエンペラ軍団が、今のところ何の行動を起こさないのもおかしい………何を企んでいるのだ………?)

 

スチール星人バトラーの最後の言葉を考えると第3の勢力があることは考えられるが、それと何か関連があるのだろうか?バルクホルンが考えていると、基地にけたたましく警報が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

「東京湾に、巨大な次元エネルギー反応を確認!!」

 

ディレクションルームにGUYSメンバーとウィッチ達が揃った時、モニターには空間の歪んだ東京湾が映されていた。

 

「なんて大きさだ………!」

「これは……今までと同様に、ネウロイや怪獣を呼ぶのとは訳が違うぞ!」

 

今までにない大きさに全員が息を呑む。やがて歪みが収まると、東京湾のど真ん中に直径10km程の円形の平らな大地が現れていた。

 

「これは……!?」

「まるで相撲の土俵だな………!エリー!土俵の中央を拡大してくれ!」

「はい!」

 

リュウの指示に、エリーはリュウ曰く「土俵」の中央を拡大する。中央には、ダイナとタロウのブロンズ像らしきものが立っており、タロウの物は腕を交差させたポーズを、ダイナの物は拳を突き出したポーズをそれぞれ取っていた。

 

「これって……?」

「ウルトラマンの、銅像………?」

 

リーネと美緒が首を傾げる。ふと、芳佳はミライの顔が青ざめていることに気が付いた。

 

「ミライさん……?」

「……違う………あれは………」

 

 

 

 

 

「あれは、2人がブロンズ像にされているんだ!!」

 

 

 

 

 

『!?』

『ええッ!?』

 

ミライの叫びに、全員が驚愕する。

 

「馬鹿な……ウルトラマンが、ブロンズ像になるなどと……!」

「アスカ………!!」

「ウルトラマンがブロンズ像に……?」

 

信じられない表情で画面を見るバルクホルンと、涙目になるルッキーニ。一方のエリーは、今回の状況と同じことが過去に起きている事をふと思い出し、アーカイブに接続しようとする。

しかし、アーカイブを呼び出す前にアラートが再び鳴り響いたため、それは中断されることになった。

 

「今度は何だ!?」

「時空間エネルギー反応を感知!場所は……!あの『土俵』の端3か所です!」

「何だと!?」

 

再度カメラが切り替わり、『土俵』の北側の端が映し出された。すると、そこにはインペライザーの姿があった!さらに東南東の1角にはデスフェイサーが!そして西南西の1角にはエイのような形状の円盤が姿を現し、三方から中心に向けて、ほぼ同じ速度で進行し始めた!

 

「インペライザーとデスフェイサーが!?」

「アイツら………2人をやる気か!!」

「………!」

 

2機のロボットと円盤が動き出したのを見て、ミライは弾かれた様に走り出す。しかし、それをリュウが肩を掴んで止めた。

 

「待てミライ!これは罠だ!」

「どういう事ですか!?」

 

リュウの言葉に、芳佳が聞く。

 

「奴らは空間転移できるのに、それを使わないでじりじりと近づいている!文字通り、自分の土俵に来いと誘っているんだ!このまま行ったら、思うつぼだぞ!」

「しかし、このままではタロウ兄さん達が!」

 

ミライが反論するが、その時、三度警報が鳴り響く。

 

「次元エネルギーを観測!『土俵』の上空です!」

「またロボットか!?」

 

リュウは、ロボットの増援かと思い怒鳴る。コンソールをたたくエリーが報告をする前に、モニターに映るウルトラマンのブロンズ像の目の前に、土煙を上げて、赤い巨人が着地をしていた。

 

「あれは………!?」

 

そこに現れたのは、銀色の体に赤いラインを走らせ、中央に青く光る『ライフゲージ』のついた金と黒のプロテクターを纏った巨人―――

 

「ウ、ウルトラマン!?」

「あれは………ウルトラマンガイア……!?」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「わぁあああああああああああああああ!?」

「きゃぁああああああああああああああ!?」

 

アドベンチャーⅡのコックピット内で、エーリカとミーナが悲鳴を上げる。

次元ゲートをガイアと共に通ったまではよかったのだが、通り抜けた衝撃でファイターEXⅡと繋がっていたワイヤーが切れてしまい、あっという間にアドベンチャーは回転しながら落下している最中であった。外装のみの機体では操縦することは不可能であり、このままでは地面に激突するのを待つほかはない!

 

ガシィイッ

「「!?」」

 

しかし、空中でガイアがアドベンチャーをがっしりとつかみ取り、そのまま大きく土煙を舞い上げ、地面に着地した!

 

「あ、危なかった………」

[大丈夫か、2人とも!?]

「うん、何とか………ガイアがナイスキャッチしてくれたからよかったよ………」

 

上空のファイターEXⅡのカイトは、通信機越しに聞こえたエーリカの声を聞いて安堵する。

ガイアは2人の安全を確認して頷くが、しかし、今自分の降り立った場所を見て驚愕していた。非常に広い大地のど真ん中に、2体のウルトラマンらしきブロンズ像が立っている場所にいるのだ。

 

「な、何アレ………?」

「ウルトラマンの、銅像……?」

 

ようやく落ち着いて外を映したモニターを見た2人も、巨大なウルトラマンのブロンズ像に驚いていた。

 

[タ、タロウ教官………!?]

「カイト?」

『ダイナ………なのか………?』

「我夢さん……?」

 

2人のウルトラマンの困惑した声に心配する2人。

 

《キキィーーー!!》

『!?』

 

その時、ガイアの背後に甲高い鳴き声が聞こえる!

振り返るとそこには、寸胴型の胴体を持った銀色の怪獣型ロボットの姿があった。

 

「こいつ……いつの間に!?」

「メカギラス!?バム星人のロボット怪獣だ!」

《キキィーーー!》

 

カイトが叫ぶと、『四次元ロボ獣 メカギラス』は上あごに4門設けられたミサイル発射口からミサイルを連射する!

 

ズドドドォオオッ

『グゥウ………ッ!』

「ガイア!!」

 

ガイアは咄嗟にアドベンチャーを手に背を向け、その背中にミサイルを受ける!ガイアの周囲で爆発が起き、ダイナとタロウのブロンズ像にも危うく当たる所であった。

 

《グォオオ………》

《………………》

「何!?」

 

ミサイルが止んだかと思ったのも束の間、今度は未知のロボット2機―――インペライザーとデスフェイサー、飛行円盤が接近!ガイア達は囲まれてしまった!インペライザーのガトリング砲が回転を始め、デスフェイサーのシザーアームに備えられたビーム砲が、無防備なガイアの背中に狙いを定める!

 

「!」

 

カイトは咄嗟にマックススパークを掲げるが、それよりも早くインペライザーの両肩で爆発が起き、肩の一部を破損した!

何事かと周囲を見回してみると、上空から3機の戦闘機と9人のウィッチが降下してきた!

 

「あれは!?」

「美緒!みんなも………!」

 

ウィッチたちの姿を見たミーナとエーリカは安堵の声を出す。

 

「各機、ウルトラマンを援護!ブロンズ像から遠ざけるんだ!」

[[G.I.G.!!]]

「芳佳たちは、ウルトラマンの持っているマシンに向かってくれ!」

『了解!!』

 

ガンウィンガーを駆るリュウが指示を飛ばす。3機のロボットは標的をガンマシンとウィッチに変更して上空に向けて攻撃!各機は散開すると、それぞれロボットと円盤に向かう。芳佳たちはリュウの指示通りにガイアの元に向う。すると、美緒たちのインカムに通信が入った。

 

[こちら第501統合戦闘航空団、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ。]

「!?ミーナ!?」

「ミーナ隊長!?」

[私もいるよー?]

「ハルトマンさんも!?」

 

ミーナとエーリカの声に驚くも安心するウィッチ一同。だが、今は喜んでいる場合ではなかった。

 

「ミーナ、話は後だ。今はウルトラマンの救出と、ロボット軍団の殲滅だ。」

[……どうやら、そのようね……]

[てことは、あれってウルトラマンが銅像になってるって事……?]

 

美緒がミーナと通信機越しに会話をしている間に、ガンマシンたちはインペライザーとデスフェイサー、メカギラスに向けて攻撃を開始していた。その時、破損したインペライザーの肩がグニグニとうごめき、あっという間に再生してしまった。

 

「再生しただと!?」

《グォオオ………》

 

バルクホルンが驚くのもつかの間、インペライザーは両肩のキャノン砲から光弾を発射!ガンローダーの翼すれすれを通過したが、光弾は通り過ぎた先でUターンをすると、背後からガンローダーを狙う!

 

「危ない!」

ドォオンッ

「ぐっ………きゃあッ!?」

[ペリーヌ!?]

 

咄嗟にペリーヌが障壁を張って防御をするが、その威力に吹き飛ばされてしまった。

 

「光弾が追尾式だなんて………!」

《キキィーーー!!》

《………》

 

リーネが戦慄しているが、今度はデスフェイサーが左腕のガトリングガンを、メカギラスがミサイルを掃射、上空のウィッチたちを狙う!

 

「サーニャ!」

 

エイラが叫ぶと、サーニャは回避をしてフリーガーハマーのロケット弾をメカギラスに向けて発射、しかし、ロケット弾はメカギラスの目の前に出現したバリアに当たって爆発してしまった。

 

「バリア!?」

「何て厄介な………!」

 

一方、ガンウィンガーとバルクホルンは、円盤を追撃していた。円盤はバルクホルンの機関銃とガンウィンガーのビークバルカンを巧みによけながら上昇する。すると、円盤は空中で回転を始め、次第に回転の速度を速めていき竜巻と化してしまう。

 

「何だ!?」

 

竜巻にリュウとバルクホルンが驚いていると、竜巻の中から巨大な長い胴体と巨大な翼を持ったロボットのドラゴン『宇宙竜 ドラゴドス』が出現した!

 

《ギャキィイキィイーーー!!》

「ドラゴン!?」

 

金切り声を上げるドラゴドスに驚くのもつかの間、ドラゴドスは口を開くとガンウィンガーとバルクホルンに向けて炎を吐き出した!

寸前で避けたガンウィンガーとバルクホルンであったが、そばを通り過ぎた炎の熱波に戦慄した。

 

その頃、GUYS達がロボット軍団の気を引いている隙に、ガイアと美緒達は戦場から数百メートル離れた地点へアドベンチャーを下していた。

 

「ミーナ!」

 

ファイターEXⅡと共に着陸した美緒は、ハッチの開いたアドベンチャーから降りてくるミーナとエーリカに駆け寄った。

 

「美緒!良かった………」

「みんな無事みたいだねー」

 

再会を果たしたウィッチたちを見たガイアは小さく頷くと、ロボット怪獣と戦うGUYS達の元へ飛翔、インペライザーとデスフェイサーの目の前に降り立った。

 

《………》

 

ガイアを確認したデスフェイサーは標的をガイアに設定、右腕のシザーアームを構えると、上部の砲を放つ。ガイアはバリアを張って弾くと、デスフェイサーに向けて飛び蹴りを放つ!

 

《………》

バシュッ

『!?』

 

しかし、デスフェイサーはシザーアームを伸ばすと、飛び上がったガイアを掴み、そのまま地面に叩きつけた!

 

『グアァッ………』

 

叩きつけられたガイアが苦し気に声を上げる。更に、今までウィッチやGUYSを相手にしていたインペライザーとメカギラスがガイアに近づいてくる!

 

「ガイア!!」

「やらせるかよぉッ!!」

 

ガイアに集結するロボット軍団を阻止すべく、ガンマシンとウィッチが向かおうとしたその時、ガンウィンガー内のレーダーが警告音を発した。

 

「次元エネルギー!?」

 

レーダーに表示された内容に驚くミライであったが、何よりも、その波形パターンに驚愕した。

 

「このパターンは、まさか!?」

 

ミライが声を上げたその時、

 

 

 

 

 

ピシッ………ピシッ………

 

 

 

 

 

地上にいたミーナは、異変に気付いていた。

 

「何、あれは……!?」

「え?」

 

ミーナの声に反応し、美緒たちも上空を見上げる。そして、驚愕の顔となった。

 

 

 

 

 

ピシッ………ピシッ………

 

 

 

 

 

「あれは………!?」

 

上空の芳佳や、地面に倒れていたガイアも、上空の異変に気付いた。

 

 

 

 

 

「空が………割れる………!?」

 

 

 

 

 

芳佳がそう呟いた瞬間、まるでガラスを割ったかのようにバリーンッ、と音を立てて『割れた』!

 

「バカな………この現象は一体………!?」

 

突然の出来事に困惑するウィッチたち。しかし、ミライたちはこの現象に覚えがあった。

 

「このエネルギーの波形パターン………間違いない!」

「異次元を自在に移動できる『あいつ等』が、今回の件に絡んでいないワケがなかったか!」

 

リュウたちがその存在の名前を言おうとした時、割れた空の向こうから、中央に巨大な砲を構え、それを二分割させた巨大な機首で挟んだかのような10m大ネウロイが5機、さらに、先端が矢じりになった爪のような部位が生えた球体型の小型ネウロイが無数に出現した!

 

「こ、この数は………!」

「これだけの数………まさか、巣があの中に!?」

 

芳佳たちが戦慄しているのもつかの間、球体型ネウロイの集団が攻撃を開始した!

 

「くっ………こいつら………!」

「このままじゃあ、ガイアやダイナが………!」

《キキィーーー!!》

《グォオオ………》

 

小型ネウロイを対処しながら毒づくシャーリーとリーネ。ガイアはデスフェイサーのシザーアームに抑えられて身動きが取れず、インペライザーとメカギラスが迫る!

 

「ムサシさん!」「ああ!」

 

ミライとムサシは通信機越しに頷きあい、ミライは左腕にメビウスブレスを出現させ、ムサシはコスモスプラックを構えた。

 

「PAL、頼んだ!」

《了解シマシタ、オ気ヲツケテ。》

 

一方ファイターEXⅡから降りたカイトは、マックスパークを構えると、左腕に装着させた。

 

「メビウゥゥウウウウウウウス!!!」

「コスモーーース!!」

 

それとほぼ同時に、ミライとムサシは金と蒼の光になって飛び出し、カイトは金色の光になって飛び上がった!

 

『セヤァアアッ!!』

『フアァアアッ!!』

『デャァアアッ!!』

 

光は空中で人型になり、3人のウルトラマンとなってロボット軍団に突っ込む!

 

《グォオオ………!?》

《キキィーーー!?》

《………!?》

 

マックスとコスモスの跳び蹴りがインペライザーとメカギラスに食い込み、メビウスの拳がデスフェイサーに叩き込まれ、3体のロボットは吹き飛んだ!

 

「メビウス!」

「コスモスも………って、あのウルトラマンは………!?」

「マックス………!」

「カイト………!」

 

メビウスとコスモスに加え、見たことのないマックスの登場に驚く芳佳たち。メビウスは倒れたガイアを起こしていた。

 

『大丈夫ですか、ガイア………』

『君は……この世界のウルトラマンか………』

『久しいな、メビウス。』

『君はマックス!無事だったのか………!』

 

マックスはメビウスに短く挨拶をすると、4体のロボット怪獣が体制を立て直し、にらみをきかせてきた。

 

《ギャキィイキィイーーー!!》《キキィーーー!!》

《グォオオ………》《………》

 

『メビウス、話はあとだ!』

『ああ!』

 

4人のウルトラマンは並び立つと、ロボット怪獣軍団に向けて駆け出した!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドォオオッン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『グアアッ………!?』

『グゥウ………!?』

『『!!??』』

 

しかし、駆け出した瞬間に背後からの攻撃を受け、メビウスとコスモスが倒れこんだ………!

 

「ミライさん!!」

《………》

《グホォオ………》

 

芳佳が悲痛な声を上げる。見てみると、いつの間にかウルトラマンたちの背後に、2体のロボット怪獣がいるではないか!

 

1体は銀色のがっしりとしたボディに赤いランプをいくつも光らせた『ロボット怪獣 ガメロット』、

もう1体は、甲殻類を思わせる装甲を持った長い首の単眼ロボット『侵略変形メカ ヘルズキング』だ!

 

「また別のロボットが……!?」

 

芳佳とエイラが驚いていると、ヘルズキングとガメロットの背後から赤い体色の宇宙人が現れた。

 

『ハッハッハッ!愚かなり、ウルトラマン!』

「アイツは!?」

 

現れたのは、3本の角と象の鼻を思わせる口の管を持ち、毒々しい赤い体色を持った宇宙人だ。マックスはその姿を見て、その宇宙人の名前を叫んだ。

 

『ヒッポリト星人!タロウ教官をこんな目に合わせたのは、お前か!』

『いかにも!このヒッポリト星人ドン=マノウ様が、貴様らウルトラマンに引導を渡してくれるわぁッ!!』

 

ドン=マノウと名乗った『地獄星人 ヒッポリト星人』は高らかに宣言をすると、ロボット軍団がうなりを上げた。

 

 

 

 

 

つづく




第十七話です。個人的に、ここから序盤の山場的な話になります。

インペライザーにデスフェイサーという、絶望的状況からのスタート。戦場がガニメデなのは『ダイナ』の最終3部作から。

東京湾に10kmの戦闘フィールドってデカすぎる気もしますが、実はガオガイガーのディバイディングフィールドから取っています。

メカギラスにドラゴドス、ガメロットにヘルズキングというロボット怪獣大集合。ロボット怪獣ならキングジョーやナースも入れたい所ですが、この2体は自分的に『別格』な立ち位置にいると思うので、個別の話を用意しています。
個人的に、メカギラスは80の中で一番好きな怪獣です。ロボット怪獣とは違う、「怪獣型ロボット」というべきデザインが何とも言えません。

割れた空から出てくるネウロイ。今回の件、ガイア篇でも少し触れたあの存在が絡んでいました。GX-06は『ティガ』のガッツウイング2号(デキサス砲発射形態)、07は『タロウ』で出てきた際(海野さんのやつ)に乗っていた宇宙船がモデル。

ドン=マノウはヒッポリト星人でした。まあ、ブロンズ像にした時点でバレバレですけれど………

では、また次回。
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