ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ   作:オレの「自動追尾弾」

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第十八話 沈黙のウルトラマン

 

 

地球で巨大な土俵が出現した頃、地球から300万光年離れたM78星雲『光の国』では―――

 

 

 

 

 

『宇宙警備隊隊員は、衛星軌道上へ向かえ!第1級戦闘配備だ!』

『銀十字軍は、非戦闘員の避難を急げ!』

 

美しいクリスタルの街並みに甲高いサイレンが鳴り響く中、2人のウルトラマンが周囲に大声で指示を飛ばす。ウルトラ戦士の一員、グレートとパワードだ。

パワードは視線を上空に移すと、ウルトラマンの超人的な視力で光の国に進行してくる大群を見た。

光の国に近い宇宙空域では、巨大な『島』のような物を中心に、無数の銅色のロボット―――『巨大機械人形 ゴブニュ(ギガ)』が迫ってきていた。

 

『あれだけの数………エンペラ軍団め、ついに動いたか!』

『しかし、司令格である提督の姿がない………何かおかしい……』

 

グレートが忌々しいように右拳を左手のひらに打ち付けると、後ろから声がした。振り返ると、そこにはウルトラ兄弟次男・ウルトラマンと三男・ウルトラセブンの姿があった。

 

『ウルトラマン!セブンも………』

『他の兄弟や隊員たちは、既に皆を連れて迎撃に向かった。我らも向かうぞ。』

『ハイ!』

 

2人は頷くと、両手を伸ばして飛び上がる。

 

『しかし、セブン……』

 

ふと、パワードはセブンに聞いた。

 

『光の国にこれだけの数を送り込んでくるという事は、地球にも兵を送り込んでいるのでは……?』

『うむ………』

 

セブンも同じことを考えていた。今現在、地球に攻め入っている『提督』の地位の星人が何人か確認され、さらに別次元の『ネウロイ』を投入している以上、エンペラ軍団が地球を本格的に滅亡させようとしている可能性は高い。

光の国に攻撃を仕掛けてきているという事は、地球にも同等の戦力を向かわせている可能性がある。2人が考えている間に、他の兄弟や宇宙警備隊員の集まる防衛ラインへと着いた。

 

『………地球の事はメビウス達に任せよう。今はあの一団を倒すのだ!』

『ああ………地球には別次元のウルトラマンたちが、そしてGUYSがついている!』

『攻撃開始!!』

 

ウルトラマンの言葉にグレートは頷くと、先頭に立つゾフィー号令の下、他のウルトラマンたちと共に光線を放った!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第十八話 沈黙のウルトラマン

 

地獄宇宙人 ヒッポリト星人・ドン=マノウ

無双鉄神 インペライザー

電脳魔神 デスフェイサー

四次元ロボ獣 メカギラス

宇宙竜 ドラゴドス

ロボット怪獣 ガメロット

侵略変形メカ ヘルズキング

異次元怪異 ネウロイ(GX-06・GX-07)

巨大機械人形 ゴブニュ(ギガ)

登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻・地球 東京湾に出現したフィールドでは―――

 

 

『ハッハッハッ!』

《ギャキィイキィイーーー!!》《キキィーーー!!》

《グォオオ………》《………》

《………》《グホォオ………》

 

6体のロボット怪獣を率いた地獄星人ヒッポリト星人・ドン=マノウが高笑いをしていた。

 

[ヒッポリト星人……不意打ちとはいえ、ウルトラ兄弟5人を全滅させ、ウルトラの父を倒した強敵です!]

「ウルトラ兄弟を………!?」

 

通信機越しにエリーからの情報を聞いた芳佳が、声を上げた。そのような強敵と6体のロボット怪獣、ダメ押しとばかりにネウロイの大群というこの危機的状況。

 

「わたくしたちだけではなく、ウルトラマン達も危険ですわ……!」

「宮藤とサーニャ、バルクホルンは私と共にウルトラマンを援護!他の者はネウロイを迎撃!」

『了解!!』

「ミーナ、私たちも!」

「ええ!!」

 

美緒が指示を飛ばすと、4人はロボット怪獣と戦うウルトラマンやガンマシンの元に向かう。エーリカとミーナもストライカーを履くと、戦場に向けて飛び立った。

 

『うざったい地球人どもめ!!』

 

ドン=マノウが叫ぶと同時に、ロボット軍団が動き出した。

 

『グゥウ………』

『とにかく、戦わないと……!』

 

メビウスとコスモスが立ち上がると、ウルトラマンたちもロボット軍団に向かっていく!

 

《グォオオ………》

『ジュア!』

 

インペライザーと戦うガイアは、その胸部にパンチを叩き込んで後退させる。数歩下がったインペライザーは両肩の砲身から光弾を放つがガイアはそれを叩くと地面に着弾、右手に青い光の剣『アグルブレード』を出現させ、一気に接近して剣を振るうと、インペライザーは上半身と右腕が袈裟懸けに斬り裂かれた。

しかし、上半身はすぐに再生してしまい、更に腕は巨大な剣に変化して右腕に収まった!

 

《グォオオ………》

『!』

 

剣を構えたインペライザーがガイアに迫る。ガイアはブレードの切っ先をインペライザーに向けるが、その時、背後から光線が襲い掛かる!

 

『グァア……!』

《グホォオ………》

 

背後にいたヘルズキングの両腕に付いた銃口が、真っすぐにガイアを狙っていた。背後からガイアを射撃したのだ。

 

「ウルトラマンが!!」

 

バルクホルンがそれに気づいて向かおうとしたが、上空からドラゴドスの火炎攻撃が迫り阻まれる。ドラゴドスはバルクホルンに鋭いカギ爪を振りかざすが、コスモスが間に入って受け止める。そのままコスモスはコロナモードに変わってドラゴドスを殴りつけるが、その背にネウロイ数体のビームを受けてしまう!

 

『グァアアッ……』

「コスモス!!」

「「「キィイイイイイイイイイイイ!!」」」

 

サーニャがコスモスの元に向かおうとしたが、それをネウロイの群れが阻み、彼女に向けてビームを連射する。サーニャは回避と同時にフリーガーハマーを向けるが、そこへメカギラスのロケット弾とネウロイのビームが同時に迫り、サーニャは咄嗟に上昇してやり過ごす。

 

《キキィーーー!!》

『!』

 

上空のネウロイをマクシウムソードで対処していたマックスはメカギラスの攻撃に気付き、マクシウムソードを念力で操作してメカギラスに向ける。しかし、メカギラスはそれに寸でのところで察知したのか、バリアを張って防がれてしまった。マックスは再度攻撃しようとするが、その時、背後からネウロイが1体マックスの背中に特攻を仕掛けてきた!

 

『グァア…!!』

『マックス!!』

《グホォオ………》

《………》

 

メビウスがマックスの元に向かおうとするが、行く手をデスフェイサーが阻み、ガメロットがマックスに攻撃を仕掛けていた。メビウスはメビウスブレスからメビュームブレードを伸ばして斬りかかるが、デスフェイサーは冷静にハサミで受け止めると左腕のガトリング砲をメビウスの腹部に押し当てた!

 

『!?』

「ミライさん!!」

 

芳佳が気づいて機銃で左腕を攻撃する。被弾したデスフェイサーはそこまでダメージがない様子であったが、標的を芳佳に変更してガトリング砲を向けるが、メビウスは咄嗟にメビュームブレードをしまうと同時に『ライトニングカウンター』を放つが、デスフェイサーは難なく避けたうえにシザーハンドでメビウスの後頭部を殴りつける!

 

「メビウスが!!」

「「「キィイイイイイイイイイ!!」」」

 

ガンマシンがウルトラマンの援護に向かおうとするが、周囲を飛び回るネウロイが邪魔をして近づくことが出来ない。

 

《グホォオ………》

ビィーーー

『グアアッ!!』

 

GUYSが手を拱いている間に、ガメロットの胴体のランプが光り赤い破壊光線が発射されてマックスに直撃!悲痛な叫びと共にマックスが倒れる!

 

「カイト!!」

「こんな混戦状態じゃあ………」

 

ネウロイの包囲網に苦言を漏らすリーネ。その時、10m級ネウロイの砲身にエネルギーが蓄積され、強力な赤い光線が放たれた!

 

「キィイイイイイイイイイ!!」

ドウッ

「「「!?」」」

 

赤い破壊の閃光が戦場に走り、「土俵」をえぐり爆発を起こす!

 

『ゥウ………!?』

「!いけない!!」

 

ウルトラマン達が爆風にたじろぐ中、芳佳は、ネウロイの放った光線の軌道上にタロウとダイナがいる事に気が付いた。芳佳は咄嗟に2人の前に飛ぶとシールドを張ってビームを防ぐ!

 

「ぐっ‥‥……ううう………!!」

「芳佳ちゃん!!」

「無茶だ!いくら宮藤のシールドでも………!」

 

リーネと美緒が思わず叫ぶ。芳佳自身も踏ん張るが、段々と光線に押されていく。メビウスはデスフェイサーのハサミを避けて蹴り飛ばすと、メビウスブレスを素早く操作してメビュームシュートでネウロイを攻撃、直撃したネウロイは爆散した!

 

「た、助かった………」

 

しかしホッとする一瞬の内にデスフェイサーがメビウスの背後に接近、気が付いて振り返ったメビウスに左腕のガトリングを容赦なく撃ち込んだ!

 

『ガァアアア………!!』

「メビウス!!」

 

美緒の悲痛な叫びが戦場に響く。しかしそれは直後に起きた爆発にかき消される。

振り返ってみれば、それぞれの場所で戦っていたウルトラマンたちが倒れ、それをロボット怪獣たちが見下ろすかのように立っていた。

 

「ウルトラマンたちが………!!」

『ハッハッハッ!!どうだウルトラマンども!!』

 

倒れるウルトラマンたちを嘲笑うドン=マノウ。リュウはそんなマノウをキッと睨むと、ガンウィンガーのウイングレットブラスターを放つ!

 

『おっと。』

「テメー!『ヤプール』の使いっぱしりの分際で!!」

「ヤプール………?」

 

難なく避けたマノウに向けて叫ぶリュウ。シャーリーはリュウの発した「ヤプール」という単語に小首をかしげるが、当のマノウはフン、と鼻で嗤った。

 

『誰がヤプールなんかの使いっぱしりだ!ヤプールなど、『あのお方』の前では木っ端も同然よ!!』

「何!?」

「ヤプールの、更に上………!?」

 

マノウの告げた衝撃の事実に息を呑む一同。ウィッチやガイアたち異世界のウルトラマンにはいまいちピンと来ていないようだが、GUYSやメビウスたちには、それが驚異的な事であると感じ取っていた。

 

「ヤプールの更に上となると、エンペラ星人レベルの大物ということか……?」

『喰らえ、地球人ども!!』

 

その時、マノウは両手のひらを合わせて指先をガンウィンガーに向けると、その手の間から『ヒッポリトミサイル』を発射した!

 

「!しまっ―――」

「アイハラ隊長!!」

 

リュウが気づいたときにはヒッポリトミサイルが目の前まで接近してきており、回避には間に合わない。

 

ドォオンッ

「!?」

「あれは………」

 

しかしその時、ガンウィンガーの目の前に青い影が現れると、ミサイルを一刀両断に斬り裂いた!

爆煙の中から現れたのは青い巨人・ウルトラマンヒカリだ!

 

『な、何ィい~~~!?』

「ウルトラマンヒカリ!!」

 

カナタが弾んだ声を上げ、マノウは1歩後退る。ヒカリの増援があればロボット軍団に対抗できると思ったその時、ヒカリは片膝をついて苦しそうに肩で息をし始めたではないか。

 

「!?」

「セリザワ隊長………!?」

 

カラータイマーまで鳴り始めたヒカリの様子に驚く一同。その時、リュウはある事に気が付いた。

 

「まさか………アーマードダークネスと戦ったダメージがまだ!?」

「何ですって!?」

 

二ヶ月ほど前に起きた戦いで、ヒカリはアーマードダークネスに取り込まれ、倒した後もダークネスフィアをウルトラの星にまで運んでいる。そんな事をして体に溜まった疲労とダメージは尋常ではないはずだ。おそらくは地球で起きている事態を知って、自分のダメージを顧みずに飛び出してきたのだろう。

 

『グゥ………』

『………ふ、フン!何だ、死にぞこないではないか!!』

 

たじろいでいたマノウはヒカリの状況を理解したのか、嘲笑うマノウ。そのまま再度手のひらを合わせてヒッポリトミサイルの発射体制に入った。

 

『ヒカリ!!』

 

ミサイルが発射されたその時、立ちあがったメビウスがメビュームブレードを伸ばし、ミサイルを斬り割いた。しかしマノウは第2射をメビウスに放つ。メビウスは同じようにメビュームブレードの刀身で防いだ。

 

 

 

 

 

バシュッ

 

 

 

 

 

『!?』

「なんだ!?」

 

しかし、切断されたミサイルは爆発せず、中から毒々しい緑色の液体が噴き出てメビウスの左腕ごとブレードにかかった。突然のことに困惑していると、メビウスの左腕は肘から先が固いブロンズになってしまった!

 

「!?」

「メ、メビウスの腕がブロンズに……!?」

「あれは、ヒッポリトタール!?」

 

ヒッポリトタール

それはヒッポリト星人の得意とする、浴びるとブロンズ化してしまう液体である。

ウルトラ兄弟をブロンズ像に変えた際には、専用のヒッポリトカプセルを使用していたのだが、マノウはミサイルに詰め込んで発射したのだ!

 

『ハッハッハッ!貴様らをブロンズ像にするのに、わざわざカプセルを使うよりもこの方が効率的であろう!3発も当たれば全身ブロンズ像よ!!』

 

マノウが高笑いをすると、たった今の出来事を見たシャーリーがある事に気づき、ブロンズ像と化したダイナとタロウを見た。

 

「そうか、アスカもタロウも、あのミサイルにやられたのか………!!」

「下郎が………!」

 

マノウの手口に毒づくシャーリーとバルクホルン。マノウは再度合わせた手の先をメビウスに向けた。

 

『さて、諸君らには「通常のミサイル」と「タールの入ったミサイル」の区別がつくかな?』

『ぐっ………』

 

ブロンズ化した左腕を庇いながら唇と噛むメビウス。ガイアたちも立ち上がるが、マノウは鼻で嗤った。

 

『ふん、懲りずに立ち上がるか。しかし!!』

《キキィーーーッ!!》

『!?』

 

マノウが叫んだ瞬間、待機をしていたメカギラスが咆哮とともにミサイルを発射する!それに気が付いたマックスがマクシウムソードを投げて斬り割くが、何とその中からヒッポリトタールが噴出して、ブロンズ化したマクシウムソードが地面にゴトリ、と落ちた!

 

『何!?』

ドォオンッ

『グヮアア………―――』

 

ブロンズ化したマクシウムソードに驚く間もなくマックスにミサイルが着弾し、全身にヒッポリトタールが浴びせられてブロンズ像と化してしまった!!

 

「カイト!?」『マックス!!』

「まさか………こいつらもタール入りミサイルを!?」

 

エーリカとメビウスがブロンズ像となったマックスに息を呑むが、それと同時に、メカギラスだけではなく他のロボットたちにもヒッポリトタールの入ったミサイルが搭載されていると察して戦慄をした。

 

『行けぇ、ロボット軍団!!』

《ギャキィイキィイーーー!!》

《グォオオ………》

《グホォオ………》

 

ウルトラマンたちが怯んだ隙にマノウが号令をかけると、ロボット軍団は攻撃を再開した!

 

『くっ………た、ただでさえ手ごわいのにミサイルも気にしないといけないなんて………!!』

 

ガメロットの拳を避けながら、メビウスが困惑する。メカギラスが再びミサイルを発射するが、コスモスは咄嗟にバリアを張って防御をする。すると、バリアに直撃したミサイルが破裂して中に入っていたタールが飛び出し、瞬時に固まった。

 

『ふん、当然防御をするだろうな………では!!』

 

それを見たマノウが、指先をコスモスに向けてミサイルの発射体制に入る。コスモスが再度防御をしようとしたその時、マノウは指先を空に向け、ミサイルを発射した!

 

『!?』

「サーニャ!!」

「え………!?」

 

ミサイルの行く先―――ネウロイを撃破したサーニャは咄嗟の事で反応が遅れてしまい、ミサイルが目の前にまで迫る!

 

 

 

ドォンッ

 

 

 

「―――!?」

 

 

 

しかし、その間に入ったコスモスの背中でミサイルが破裂、中のタールが噴出して全身を覆い、コスモスをブロンズ像に変えてしまった……!

 

「コ………コスモス!!」

 

仰向けに倒れたコスモスに、エイラの悲鳴が響く。

 

「そ、そんな………」

「コスモス………ムサシさんまで………」

『ハッハッハッ!弱く脆く、ちっぽけな地球人を守る!ウルトラマンはいつでも愚かだ!!』

『ッ!!マノウ!!』

 

メビウスが怒りをぶつけるようにマノウに向けて駆け出すが、デスフェイサーがマノウを守るように立ち塞がると、右腕のシザーハンドを向けた。メビウスがデスフェイサーのデスシザーレイを避けたその時、デスフェイサーの胸のパネルが甲虫の羽のように左右に開くと、中から物々しい砲門が現れた。

 

『!?』

「まさかあれが………」

「ネオマキシマ砲か!!」

 

出現した砲門を見たシャーリーとバルクホルンは、それがデスフェイサー最強の武器・ネオマキシマ砲であると瞬時に察した。島を一つ吹き飛ばすそれを放たれれば一たまりもない。メビウスは意を決すると、ブロンズ化した左腕のメビュームブレードの切っ先をその砲口に向けて走り出した!

 

「!そうか、アイツの弱点!!」

 

シャーリーはメビウスの狙いに気づく。αスペリオルに記録されていたデスフェイサーの弱点、つまり、ネオマキシマ砲のチャージ中は身動きが出来ないため、その時がチャンスなのだ。

 

『ハァアアアアアアア!!』

「行っちゃえーーーメビウスーーー!!」

 

突進するメビウスにルッキーニが声を上げる。しかしその時、美緒はマノウが不敵な笑みを浮かべたように思えた。

 

「………!?いかん!!ダメだ、ヒビノ隊員!!」

「え!?」

『―――!?』

 

美緒が止めるように叫んだその時―――

 

 

 

 

 

『かかったなアホが!』

 

 

 

 

 

ドバッ

 

 

 

 

 

「「「「「―――!?」」」」」

 

 

 

 

 

マノウが叫んだ瞬間、ネオマキシマ砲の砲口から『毒々しい緑色のタール』が決壊したダムの如く噴射され、メビウスの身体に降りかかった!!

 

『グゥ………』

「な………!?」

「ミ、ミライさん………!!」

「ミライィイーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」

 

瞬間、メビウスはメビュームブレードを構えた姿勢のまま、物言わぬブロンズ像へと成り果ててしまった………!!

芳佳やリュウは、ここが戦場であることも、今が戦闘中である事も忘れ、悲痛な叫びを上げた………

 

『フハハハハハ!!愚かなりウルトラマン!!』

「き、貴様ァアーーーーー!!」

「!?ダメだ、少佐!!」

 

美緒が叫びながら、マノウに向けて烈風斬を放つ。しかしデスフェイサーが瞬時にバリア『ジェノミラー』を展開して防いでしまった。

 

その時、フラフラになりながらもインペライザーの光弾を回避していたヒカリが、同じくドラゴドスが口から発射したミサイルをバリアで防いだガイアにテレパシーを送った。

 

《君、ガイアと言ったな………君だけでも逃げるんだ……!》

『!?《だ、だが………》』

《メビウスから話は聞いている。君の頭脳があれば、このタールを除去する方法を見つけられる筈だ。GUYSとウィッチたちをたのむ!!》

 

ヒカリはテレパシーを切ると、ナイトブレスを着けた右腕を天高く掲げた。すると、ヒカリの身体に銀色の光が降り注ぎ、その身を銀色の鎧で包み込んだ。

 

「!?姿が………」

「アーブギア………修復されていたのか!!」

 

リュウが歓喜の声を上げた。惑星アーブより授かった勇者の鎧・アーブギアを纏ったヒカリは、ハンターナイトツルギへと姿を変えた。

 

『デヤァアアアアアア!!』

『血迷ったか!!』

 

ツルギは右腕にナイトブレードを生成すると、マノウに向けて斬りかかる!しかし、マノウの前にロボット軍団が集結し、ツルギを迎え撃つ!

 

『ッ………みんな!今の内に撤退を!』

「えっ……!?」「だが………」

 

ガイアが進言をするが、リュウや美緒は戸惑うばかりだ。しかし、ガイアは続けた。

 

『ここは体制を立て直すんだ。今の僕達では、あのタールを除去して皆を救えない………』

「ぐっ………」

 

ガイアに諭されて、リュウは苦虫を噛み潰したような顔でメビウスのブロンズ像を見た。

 

「アイハラ隊長………」

「………すまん、ミライ………今は退くぞ!」

「「「ッ………G.I.G.………!」」」

「ミライさん………」

 

リュウが苦渋の決断をして指示を飛ばすと、彼方たちも辛そうに返答する。ガイアはアドベンチャーを回収すると、ウィッチやガンマシンらと共に、戦場から撤退していった……

 

『フン、尻尾を巻いて逃げるか………あのウルトラマン1人逃がしたところで、何の脅威でもないわ。』

『マノウ!!』

 

去っていくGUYSとウィッチを嘲笑うマノウ。その背中に向けて、ツルギがナイトブレードを振り下ろす!

 

『手負い如きに、このドン=マノウが討てるものかぁッ!!』

 

しかし、マノウは3本の角からヒッポリトビームを発射して胸鎧で爆発を起こす!その隙をマノウは逃さず、ロボット軍団がタール入りミサイルを集中砲火して、ツルギをブロンズ像に変えてしまった………

 

『……フフフ………ハッハッハッ!ウルトラマン6人!このドン=マノウが討ち取ったぞォオオーーー!!フハハハハハ!!ハッハッハッハッハッハッ!』

 

戦場に、マノウの高笑いが響き渡る。背中にそれを聞いていた芳佳は、涙を流して振り返った。

 

 

 

「ミライさん………ミライさーーーん!!」

 

 

 

それを、ブロンズ像となったタロウ、ダイナ、コスモス、マックス、ツルギ、そしてメビウスは、止める事が出来なかった………

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【次回予告】

ウルトラマンが敗れた……

 

しかし、だからと言って悲しんでいる場合ではない。

 

ヒッポリト星人に見せてやろうではないか、我らウィッチの、地球人の力を!

 

次回、『ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ』

第十九話 地球の意地




第十八話です。

・ウルトラマン敗北、光の国からの救援も期待できないという絶望的展開。1クールアニメだったら最終回2話前くらいの感じです。

・ヒッポリトタールをミサイルに詰めて放つマノウ。カプセル使ったり直接触ったりするよりもフェイント使えるし効果的なんじゃないかなと。実際漫画版だと口から吐き出したり(内山版)投げつけたり(STORY 0)してたし。個人的にヒッポリト星人はこれくらい卑怯もラッキョウもないくらいがちょうどいい。

・ウルトラマンがやられた今、今度は地球人が頑張る版です。というわけで、次回をお楽しみに。
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