ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ 作:オレの「自動追尾弾」
[地球人共よ、我こそは宇宙で一番強~い生き物、ヒッポリト星人のドン=マノウだ!!]
ウルトラマンたちが完全敗北した数時間後の18時。突如、日本中のテレビに映ったのはヒッポリト星人・ドン=マノウだ。人々が騒ぎ始める中、モニターの中にはブロンズ像と化した6人のウルトラマンが映し出された。
[ご覧の通り、ウルトラマンたちは我が手によって討たれた!こやつらは今から18時間後、明日の正午に処刑する!]
次いでマノウが宣言をすると、人々に衝撃を与えた。
[おっと、「他のウルトラ兄弟が助けに来てくれる」なんて思っているならば、それは無駄な希望だ。今ごろ光の国では、10万を超えるロボット軍団の襲撃を受けている頃だろうからな!ムダな抵抗はせずに、ウルトラマンたちの最後を見届けるのだ!ハッハッハッ!]
マノウが高笑いをするところで、映像は終わった………
☆★☆★☆★
ヒッポリト星人ドン=マノウの卑劣な作戦とロボット軍団の攻撃により、タロウ、ダイナ、マックス、コスモス、ハンターナイトツルギ、そしてメビウスは、ブロンズ像となってしまった。
ツルギの決死のしんがりにより、ガイアと共に撤退をしたGUYSとウィッチたち。
しかし、ウルトラマンたちの完全敗北に、ウィッチたちは強くショックを受けていた………
はたして、地球とウルトラマンの運命は如何に………!?
第十九話 地球の意地
地獄星人 ヒッポリト星人・ドン=マノウ
無双鉄神 インペライザー
電脳魔神 デスフェイサー
四次元ロボ獣 メカギラス
宇宙竜 ドラゴドス
ロボット怪獣 ガメロット
侵略変形メカ ヘルズキング
異次元怪異 ネウロイ(GX-06・GX-07)
マケット怪獣 エレキミクラス
マケット怪獣 アギラ
マケット怪獣 ウインダム
登場
「第501統合戦闘航空団隊長、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケです。」
「XIGアナライザーの、高山我夢です。」
「CREW GUYSジャパン隊長、アイハラ・リュウだ。」
2人の隊長と我夢が、固く握手をする。しかし、その表情は暗いものであった。
「………私とハルトマン中尉で、501は全員が集合しましたが……」
「素直に喜べないよなぁ、これじゃあ………」
リュウがため息をついた。『ストライクウィッチーズ』11名が揃ったものの、ウルトラマンたちがブロンズ像と化した今の状況では、喜ぶ気にはなれなかった。
「現在、『土俵』の上にヒッポリト星人の姿はありませんが、ロボット軍団とネウロイが巡回中です……」
「近づく事すらままならない、か………クソッ!!」
エリーの報告に、苛立ったようにリュウが机を強く叩く。今は別室にいる芳佳たちも、暗く俯いていた。
悔しそうに俯くリュウに、トリヤマが肩を叩く。
「アイハラ隊長………こうして、手を拱いていていいのか…?」
「そうだな………ヤツの指定した18時間以内にウルトラマンたちを助けねーとな!」
リュウは頷くと、ミーナも肯定するように頷き、我夢はエリーに話しかけた。
「すいませんが、ヒッポリト星人に関する情報をもらえませんか?」
「はい、もちろんです。」
エリーが返答をすると、アーカイブ・ドキュメントから『地獄星人 ヒッポリト星人』のデータを呼び出した。
☆★☆★☆★
『―――やるではないか、ヒッポリト星人・ドン=マノウよ。バトラーを失ったのは少々痛手だが、エンペラの残党の戦力を内部から低下させ、ウルトラマンを6人仕留めるとは。』
『は!わたくしめにかかれば、この通り!!』
同じ頃、マノウはとある場所で主君と謁見していた。50mあるマノウが見上げるほど高い位置にある玉座にふんぞり返るその者は金色に光る甲冑で全身を覆い、赤く鋭い目を光らせていた。
『しかし、あのガイアというウルトラマンと地球人たちを逃したのは、失態だな。』
『う…お、お言葉ですが、ウルトラマン1人と地球人十数名など、まったく脅威ではないかと………」
「その地球人に、エンペラ星人や暗黒四天王は敗れているのだぞ?」
『!?』
主君に言い訳をするマノウだが、その背後から来た者に遮られた。振り返ってみれば、そこにいたのは黒いコートと帽子を着た、怪しげな老人であった。
『ヤプール………!!』
「地球人なんぞに自分が負けるわけがない、そういう慢心と油断で、何人の宇宙人が討たれた事か………」
『その通り!』
ヤプールと呼ばれた老人に賛同するように、今度はいびつに尖った銀色の頭を持った宇宙人が現れた。
『ヅウォーカァ将軍………!!』
『ウルトラマンを6人倒し、エンペラどもを弱らせたことは褒めてやるが、まだ1人残っている!勝ち誇るにはまだ早い!』
『は、はぁ………』
ヅウォーカァと呼ばれた宇宙人にマノウが頷くと、主君は玉座から立ち上がって
『マノウよ!地球には、「おうちに帰るまでが遠足」という言葉があるそうだ。ブロンズ像にした6人と、取り逃したウルトラマンの7つの首をワシの目の前に持ち帰るまで、気を抜くんじゃない!』
『は、ははーッ!!』
マノウは頭を深く下げると、ヤプールをキッと睨んでから立ち去った。すると、立ち去ろうとするマノウの目の前に中国戦国時代の参謀を思わせる緑色の着物を着た、ふくよかであごまであるどじょうヒゲを垂らした男が現れた。
「う~ん、やっぱりマノウちゃんだけだと心配ねぇ~……良ければ、知恵をお貸ししましょうか?」
『不要だ!私一人で事足りる!!』
マノウはオネエ口調で話す男の申し出を突っぱねると、そのまま足早に立ち去ってしまった。
「やっぱり心配ねぇ~………」
『コウメイよ、本人がああ言っている訳だし、今回はマノウに一任させよう。』
「はぁ、承知いたしましたわ………」
「『ジュダ様』。」
☆★☆★☆★
ウルトラマン処刑まで、残り17時間12分………
「ミライさん………」
GUYSジャパン基地内の会議室に集まったウィッチやGUYSクルーたち。しかしその顔は誰もが暗く沈んでおり、芳佳やルッキーニは今にも泣きそうになっていた。
「……(あのダイナとタロウの構え………タロウはミサイルから身を守ろうとして、ダイナはデスフェイサーのネオマキシマ砲を破壊しようとして、タールをその身に浴びたのか………)卑劣なッ………!!」
バルクホルンがマノウの卑劣な手段に苛立って机を強く叩いた。(流石に机は壊れなかったが。) ちょうどその時、会議室のドアが開いてリュウやミーナ、我夢が入ってきた。
「これより、作戦会議を始める。」
「アイハラ隊長………」
会議室の上座に立ったリュウの宣言に、芳佳が涙を拭きながら顔を上げた。リュウの後ろに現れた映像には、アーカイブ・ドキュメントから呼び出されたらしいヒッポリト星人のデータが (マノウに比べると丸っこい) 映し出されていた。
「アーカイブを調べたところ、過去に出現したヒッポリト星人によってブロンズ像にされたウルトラマン
皆が顔を上げる中、リュウが説明を続ける。映像では立派な大きい角を持ったウルトラマン『ウルトラの父』が映し出され、彼によって騎士の兜を思わせる穴の開いた大きなトサカが特徴的なウルトラマン
「………ただ、マノウの言う通りならば今『光の国』にはロボット軍団が攻めてきているだろうから、ウルトラの父の救援は望めないだろう………」
「そんな………」
リュウが影を落として言うが、そこに今まで話を聞いていた美緒が立ち上がった。
「………だからと言って、ウルトラマンたちが処刑されるのを、黙って見ていることなどできない!!」
「ええ、少佐の言う通りですわ。」
「ウルトラマンに洗い流せたんだ。僕たちにも不可能ではないはずです!!」
美緒に賛同するように、ペリーヌとカナタも立ち上がる。
「そうだよな………ここでうじうじ悩むのは、私ららしくないよな!」
「ここで屈しては、カールスラント軍人の名折れ!」
「方法はまだ見つかっていないけれど、ミライさんたちを助けないと!」
シャーリーとバルクホルン、リーネも顔を上げた。芳佳も涙を拭うとうんと頷き、皆も顔を明るくするが、けれど、とエーリカが口にする。
「………問題は、どうやってあのタールを洗い流すかだよねー………」
「確かに………」
「あまり強い薬品だと、ウルトラマンの身体に悪影響が出てしまいますね………」
エーリカの言葉に、一同はうーむ、と悩み始める。
「けれど、人体を傷つけないで、周りのブロンズだけを溶かすなんて………」
「ブロンズ………金属だけを………!」
悩むリーネのつぶやきに、芳佳はある事を思い出した。直ぐに立ち上がると、GUYSタフブックを操作するエリーの元に向かった。
「すいません、ちょっと貸してください!」
「宮藤?」
突然の芳佳の行動に美緒たちは呆気にとられる。芳佳はタフブックを操作して、アーカイブ・ドキュメントから情報を呼び出した。
「あの、これって使えませんか!?」
芳佳が呼び出した情報がモニターに映し出された。現れたのはラッパのような鼻とランプの様な赤い眼に大きな耳、胴体に銀色の突起を6つ持った怪獣だ。
「………何だコイツ?」
「変な顔ー」
「ドキュメントZAT、レジストコード『しんきろう怪獣 ロードラ』?………ああ!」
シャーリーとエーリカがキョトンとしていると、その怪獣を見たエリーがその名前を口に出すと、あることを思い出した。
「ロードラは、生物を溶かさないで金属だけを溶かす性質の溶解液を持っています!」
「本当か!?」
「確か、溶解液のサンプルが、メテオール研究所にあったはずです!」
ウルトラマンの救出に希望の光が見えて沸き立つ一同。シャーリーがふと、疑問を芳佳に聞いた。
「宮藤、よくこんなの知ってたな?」
「前にサーニャちゃんたちがアーカイブで調べていた時に気になって、私も調べて覚えていたんです。」
「そうだったんだ………」
サーニャは、最初にアーカイブの使い方を教わった時に、確かにロードラのデータを見た事を思い出した。その時はエイラが言ったように変な見た目の怪獣だなと思った程度だったが、まさかこんな形で思い出すことになろうとは思わなかった。
「よし、それじゃあ僕は、ロードラの溶解液を元にタールを除去するメテオールの作成に取り掛かります。」
「出来るか?」
「やってみせますよ!ウルトラマンヒカリに、託されましたからね!!」
我夢が力強く応えると、早速作業に取り掛かるべくエリーと共に会議室を後にする。
「さて、これでブロンズ化したウルトラマン救出の目途は立った。問題は、あのロボット軍団とネウロイだ………」
「それならば、わしに作戦がある!」
「補佐官?」
リュウが話をしようとした時、トリヤマが挙手と共に発言をした。意外な人物の発言に驚く間もなく、トリヤマはつづけた。
「作戦はこうだ。ガンマシン3機とウィッチ数人でネウロイとロボット軍団、それに宇宙人をひきつけて、その隙に別の場所からメテオールを搭載した武器を持ったウィッチたちで奇襲を仕掛け、ウルトラマンをブロンズ像から救出するのだ!」
「なるほど………」
トリヤマの作戦にシャーリーやリュウが頷くが、ミーナがしかし、と手を挙げた。
「しかし、あの数のネウロイの包囲網をかいくぐるのは不可能であるかと………」
「確かに…」「いっぱいいるもんねー………」
ミーナの指摘にペリーヌとルッキーニがうーんと頷く。しかしトリヤマは、
「いや、問題ない………奴らの包囲網には、大きな穴がある。」
「穴?」「どこに?」
サーニャとエイラが首を傾げる。トリヤマは、モニターに映し出されたロボット軍団とネウロイが見張る“土俵”のある一点を指さした。それは、ウルトラマンたちの『足元』であった。
「ここだ。」
「ここ………って………?」
「もしかして、地面………?」
リーネの問いに、そうだと答えるトリヤマ。エーリカが呆れたように聞いた。
「まさかとは思うけど、地面に穴を掘って奇襲しようって言うんじゃないよねー………?」
「その通りだ。」
「へ?」
エーリカはまさか、本当にそんなことを考えていたとは思っていなかったので顔をひきつらせた。シャーリーやルッキーニはおいおいと呆れていたが、リュウがはっとしたように聞いた。
「補佐官………まさかアンタ、このぶっつけ本番で新型を投入する気か!?」
「新型………?」
「そうだ!我々には長年にわたり培った怪獣退治のデータと技術がある!それがこの奇襲作戦を可能とするのだ!!」
☆★☆★☆★
ウルトラマン処刑まで、残り13時間35分………
GUYS基地内にある射撃場にバシュンッ、という音と共に白いクレーが射出された。白いヘルメットを被ったミーナは手にした大型の銃の引き金を引くと、銃口から放たれた緑色の光弾がクレーを撃ち抜いた。
次いで、今度は一度に3枚のクレーが左右から射出されたが、ミーナは再度引き金を引く。すると、光弾は3方向に分離してそれぞれがクレーのど真ん中を正確に撃ち抜いた。次々にクレーが何発も放たれるが、放たれた光弾は複雑な、通常の弾丸ではありえない軌道を描きながら、正確に着弾して砕かれた。
「………なるほど、良い銃だわ。」
終了を知らせるブザー音を聞いてヘルメットを脱いだミーナが、銃の感想を口にした。すると、『ヒュー』という短い口笛を吹いたリュウが歩み寄って来た。
「凄いな。メテオールショットをそこまで使いこなしたのは、ジョージ以来だぜ。」
「ありがとうございます。クセは強いけれど、そこまで難しくありませんでした。」
ミーナは手にした大型の銃『メテオールショット』を見ながら言う。
このメテオールショットはその名の通りメテオール弾を撃ち出す光線銃であり、GUYSメットで読み取った射撃手の大脳皮質の電気的活動を検出し、それを基に敵の位置を捕捉し、発射後の弾道を制御して敵を自動追尾する光線を発射することが可能だ。また、アメイジング・トリプルという特殊な機能を持ち、3つの銃口から複数の敵を同時に攻撃することが可能だがこの機能は優れた空間認識能力を持つ者にしか扱えない。
このアメイジング・トリプルを完璧に使いこなしたのは、旧CREW GUYSのメンバーであるイカルガ・ジョージのみであったが、ミーナの『空間認識』の固有魔法であればジョージと同様に使うことが可能であった。
「アメイジング・トリプルが使えれば、奇襲チームを最低限の人数にすることが出来る。これで奇襲チームはハルザキとあんたに、芳佳とペリーヌ、バルクホルンの5人で決定だな。」
「了解です。それにしてもこのヘルメット、面白いですね。」
ミーナはGUYSメットを見て言った。このGUYSメットは少し特殊な細工が施されており、ウィッチたちの放つ魔力を感知すると、使い魔の耳が出るこめかみの辺りがスライドして、耳が出せる仕様となっているのだ。アライソが整備の合間に、ウィッチ専用に作成したらしいのだが、それでいて元の機能を一切損なっていないのだから大したものである。
「とっつぁんの気づかいだ、有難く受け取っておけ。」
「そうですね。」
ミーナとリュウの両隊長は、笑いあった。
☆★☆★☆★
ウルトラマン処刑まで、残り10時間15分……
「インペライザーの右肩に、再生装置がある。それを破壊すれば、インペライザーは再生出来なくなる。」
とある港の倉庫前で、ボルターが目の前の男に説明をした。
「それと、メカギラスのバリアは前面にしか張れない。そこを突けば倒せるだろう。………俺が教えられるのは、そこまでだ。」
ボルターは踵を返して立ち去ろうとするが、男に何故それを教えると聞かれて立ち止まらないで応えた。
「マノウは、我らエンペラ軍団の裏切り者だ。それに、あんな卑劣な奴に、エンペラ陛下を倒したメビウスを討たれるのは癪に障るのでな。」
☆★☆★☆★
ウルトラマン処刑まで、残り8時間45分
[METEOR Over Drive.]
格納庫の一角に立った我夢がメモリーディスプレイをトライガーショットに接続すると、承認の電子音声が響く。メテオール研究所の研究員たちが見守る中、我夢が目の前にそびえ立つ湾曲した物体―――アドベンチャーと共に回収しておいた、ブロンズ化したマクシウムソードを見上げて銃口を向けた。
「メテオール、解禁!」
我夢の後ろに立っていたミサキの号令により我夢が引き金を引くと、銃口から青白い物質が噴霧され、マクシウムソードを包みこんだ。すると、瞬く間に周りのブロンズ化した箇所が洗い流され、銀色の輝きを取り戻した。
「成功だ!!」
「「「おおおおおーーー!!」」」
研究員たちがガッツポーズで沸き立つ。我夢自身も笑っているとミサキが話しかけてきた。
「やりましたね!まさか、こんな短時間で完成させるなんて………」
「いえ、ボクだけではなく、みなさんの協力のおかげです。」
我夢は笑いながら、左手に握った「H」とラベルが貼られた銀色のメテオールカードリッジを見た。
「この『ハイドロ・タールウォッシャー』なら、ヒッポリトタールのみを溶かして洗い流すことができます。これでメビウスたちを助けられる……!」
「名称は仮で付けたんだけど………まあ、その方が分かりやすいしいいのかなー………」
ミサキの発言に我夢が苦笑する。ふと、我夢は疑問を口にした。
「そういえば………ヒカリは僕の事をメビウスから聞いたと言っていたけれど、メビウスはどうして……?」
「ミライさんから聞いたことがあるのですが、以前、平行世界のあなたやダイナと共に戦ったそうです。」
「そうだったのか………」
ミサキの説明に、我夢はかつて自分が赤い球が引き起こした事件を解決した時と同様に、メビウスも平衡世界を救ったことを知った。
平衡世界の自分とは言え『戦友』であるメビウスを必ず救おうと、我夢は心に決めた。
☆★☆★☆★
ウルトラマン処刑まで、残り3時間40分………
仮眠を取って体を休ませた芳佳たちは格納庫に集まり、ストライカーや武装の最終調整に入っていた。
「みんなの武装の他に、こちらで使えそうな物は出来るだけかき集めた。好きなものを使ってくれ。」
リュウが見せたのは、人数分のトライガーショットに加え、スーパーガンやマッドバズーカ、エレクトロHガンやマットガン、ZATマイティにダイナミックショットといった、歴戦の対怪獣武装の数々だった。
「これだけの武器、よく集めたものだな……」
「開発部で資料や改良用に保管されていたものだが、まだまだ現役さ。」
「てか、それって片手で担げるものじゃないんだけど………」
マッドバズーカとエレクトロHガンを担いだバルクホルンにコウジが答える。ウィッチたちの武装だけでも十分であるが、念には念を入れての事だ。
「ミクラス、ウインダム、アギラ………マケット怪獣もチャージOKです。」
「よし。メテオールに武装、ストライカーも万全だ。」
「まさに総力戦ダナ。」
エリーとマリが、マケット怪獣のカプセルを持って報告に来る。ダイナミックショットを構えて握り具合を確認していたエイラが呟いていると、美緒から集合の号令がかかった。
「では、予定通り、誘導チームと奇襲チームに分かれてウルトラマンを救出する。」
『了解!!』
美緒が告げると、ミーナが一歩前に出た。
「みなさん、思えば今まで、私たちはウルトラマンに助けられてばかりいました………」
思い出すのは、最初に怪獣軍団の現れたヴェネツィアの時から、ベムラー、陸戦型ネウロイ、ブラックキング、ベムスター、アストロモンス、ビームミサイルキング、スチール星人バトラー………いずれもウルトラマンの助けがなければ、勝利はなかっただろう。
「ですが今、そのウルトラマンたちが命の危機にあります。ですから、今度は私たちが、ウルトラマンを助ける番です!」
「そうだ。ヒッポリト星人に見せてやろうではないか!我らウィッチの、いや、地球人の力を!!」
「ああ!」「もちろんですわ!」「はい!」
ミーナに続いた美緒の宣言に、口々に応えるウィッチたち。リュウは一呼吸おいて時計を確認すると、宣言した。
「これより30分後、『オペレーション・アースズ・ウィル(地球の意地)』を開始する!」
「GUYS, SALLY GO!!」
『G.I.G.!!』
☆★☆★☆★
ウルトラマン処刑まで、残り2時間55分………
ヒッポリト星人ドン=マノウは、ウルトラマンのブロンズ像を前に含み笑いをしていた。
『後2時間55分……ウルトラマンを処刑してその首を捧げれば、ジュダ様もぽっと出のヤプールなんかよりも、私の方が『七星将』に相応しいと分かってくれるに違いない………』
既にウルトラマンを倒した後の皮算用をするマノウ。その時、遠くの方からジェットエンジンの噴射音が聞こえてきた。見てみれば、そこには2台のガンマシンとファイターEX、そして7人のウィッチがこちらに向けて飛来していた。
『……私は忠告したよなぁ?ムダな抵抗はするなって………忠告したよなぁあ~~!!』
少し苛立ったようにマノウが呟くと、上空を旋回していたネウロイの群れが一斉に向かって行く!
Bパートにつづく