ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ   作:オレの「自動追尾弾」

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あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。


第二十五話 魔城からの脱出(後編)

 

 

『グゥウ………』

 

ゴライアンが意識を取り戻して身体を起こすが、ダメージを受けた腹を庇うように手を当てた。

 

『くそ、気を失っていたのか………』

『ゴライアンさん!』

 

ゴライアンが周囲を見渡していると、頭部が王冠のような形状で手にシールドを持ったシルバー族の戦士がこちらに走ってきた。

 

『大丈夫ですか!?』

『アキュラか………』

 

アキュラという戦士はゴライアンに駆け寄ると、肩を貸して立ち上がった。

 

『何が起きた………!?』

 

「ピヤァアーーー!」

「ゼットーン……」

「フォッフォッフォッフォッフォ……」

 

ゴライアンの目線の先では、無数の怪獣達が宇宙警備隊員と戦い、周囲のクリスタルの街を破壊していた。ゴライアンはその光景に愕然としていたが、自分の近くに息絶えて倒れる4人のウルトラ戦士の姿に気が付いた。

 

『ザ、ザージ………カラレス………ドリュー………フ………フレア………ッ!!』

 

それは、ゴライアンと共にある戦士に師事していた兄弟弟子であった。ゴライアンはそれにショックを隠せなかった。

 

『そんな……みんな………う、うう………ッ!!』

『ゴライアンさん!しっかりしてください!』

 

ゴライアンの様子がおかしい事に気付いたアキュラは、彼を必死に呼びかける。しかし、彼はその言葉に応える事が出来ず、ゴライアンはアキュラを払いのけて、涙を流しながら吠えた。

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!』

『ゴライアンさん!!』

 

ゴライアンは大きく叫ぶとすぐにその場から飛び出した。ゴライアンは飛び立った先でこの事件の首謀者―――黒い身体をして長い棍棒を持ったウルトラマンの姿を見ると、急接近しながら殴りかかった!

 

『ベリアルゥウウウウウウウウウウッ!!』

『あん?』

 

そのウルトラマン―――ベリアルはいきなり現れたゴライアンを見て眉間にシワを寄せたが、次の瞬間には彼の拳が自分に迫っていた。しかし、宇宙人は棍棒を振るうと拳が激突し、衝撃波が周囲に広がった。

 

『なんだ、生きていたのか、ゴライアン。』

 

ベリアルは吊り上がった目でゴライアンを見ると鼻で笑い、軽く払いのけた。

 

『何故だ!?何故フレアたちを殺したぁあ!?』

『分かりきった事を。力のある者が弱いヤツを蹂躙する………この宇宙の真理だ。』

『ふざけんなぁああ!』

 

ゴライアンは再び攻撃を仕掛けるが、ベリアルはそれを再び受け止めると今度は投げ飛ばし、倒れたところを棍棒で腹を強打した。

 

『ぐぼおっ!!』

『やはりこの程度か……お前も他の奴らと同じだったようだな。』

 

ゴライアンは倒れ伏したまま立ち上がれなくなり、その様子を見たベリアルは失望するようにため息をつくと、そのまま棍棒を担いでゴライアンに背を向けた。

 

『そこで寝ていろ。自分の無力さを噛み締めながらな。』

 

そう言い残して去っていくベリアル。ゴライアンは悔しさと悲しみが入り混じった表情を浮かべ地面を叩いた。

 

『ベリアル………ベリアルゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!』

 

 

 

 

 

第二十五話 魔城からの脱出(後編)

 

幻影宇宙帝王 ジュダ・スペクター

グア軍団七星将

ミサイル超獣 ベロクロン

コブ怪獣 オコリンボール

奇獣 ガンQ

異次元怪異 ネウロイ(GX-07)

登場

 

 

 

 

 

「―――ぃ、―――イアンさん!!」

「ぅうん………?」

 

ゴライアンが目を覚ますと、いつの間にか人間態に戻っており、寝そべった自分を心配そうに見つめるミーナの姿があった。

 

「大丈夫ですか!?」

「あ、ああ………何とか、な………」

 

ゴライアンは痛む頭を押さえながらも起き上がり、辺りを見渡した。そこにはバルクホルンやシャーリーにアスカたちが集っており、皆安堵のため息をついた。

 

「良かった……目が覚めたんだね。」

「ここは……一体何処なんだ?」

 

ゴライアンは頭を手で押さえたまま記憶を辿る。確か、キングバルタンと戦っていた最中に転移をさせられたのだ。

周囲を見てみると、今いるのはスタジアムを思わせるすり鉢状の石造りの建造物の中のようであった。かなり広く直径が数百mくらいありそうなほどの広さである。自分達がいるのは周りの観客席のような場所であり、天井には透明なドームでおおわれていた。

 

「随分と広い場所だな……?」

「ロマーニャにある、コロッセオに似ているな………」

闘技場(コロッセオ)ってのは、合っているようだぜ?見ろ。」

 

アスカが指をさした先には地面に散らばる機械の残骸であった。それに見覚えのあったシャーリーやバルクホルンは、あっと声を出した。

 

「あれは、この間のロボット軍団!?」

「じゃあここって………あの時の『土俵』!?」

 

あの時の『土俵』がグア軍団の所有物である事を知り、全員が驚いた。よく見ると、ガンスピンドラーの開けた大穴もあった。その時、こちらに芳佳や美緒たちが走って来た。

 

「ミーナ!」

「美緒!」

「あ、シャーリー!」

「坂本少佐!!」

「あれ、クルピンスキーさん!?」

「ああ、ひかりちゃんたち。」

 

次々にミライやウィッチたちが集まってきた。

 

「無事だったのか……良かった……」

「お二人ともご無事で何よりですわ。」

「みんな、怪我はないみたいだな。」

 

お互いの無事にホッとする一同。すると、ミライはゴライアンたち3人に気が付いた。

 

「あの、あなたたちは………?」

「ああ、オレはゴライアンだ。」

「僕は朝日 勝人。」

「僕は夢星 銀河だよ。一応、僕たちは『光の国』で会ってるんだけどね………」

「え、そうだっけ………?」

 

ミライは勝人と銀河の言葉に小首をかしげた。それを聞いたゴライアンが、口を開いた。

 

「光の国の………そうか、お前らゾフィーんとこの………」

「ゾフィー隊長を知っているんですか?」

「まあな、古いダチだ。」

 

ゴライアンが懐かしむように言う。クルピンスキーと話していたひかりは少し不思議そうにしていると、周囲に気配を感じた。振り返ってみると、そこにはシャドー星人やヴァイロ星人、ヴァジュラリンたちの姿があった。

 

「あ、こいつら!!」

「まだやる気か!?」

 

シャドー星人たちに警戒するウィッチたちをよそに、彼らは少し慌てた様子で両手を上げてきた。

 

『いや、俺たちはもう戦う気はない………もう試験どころではないだろうからな………』

『ワチキらも、邪魔され続けて興が冷めたヴァヴァ………』

『でも、戦いを諦めたワケじゃあないジュラ。』

『この場は引くだけで、いずれ必ず決着をつけるリン!』

「は、はあ………」

 

ヴァジュラリンの宣言に顔を引きつらせる美緒。妙なヤツに目をつけられたなと、アスカが同情の目を向けていた。

 

「ところで、ここは一体?」

「パンフレットを見たんだけど、ここは第3エリアにある闘技場のようだね。」

「パンフレット?」

 

パンフレットを見ながら答えるクルピンスキーに、直枝が思わず聞いた。

 

「ここに連れて来られたってことは、ここで戦えってことか?」

『その通り!』

「あ、あいつら!!」

 

背後から声がしたかと思い振り返ると、反対側の観客席にヅウォーカァ将軍を筆頭にコウメイ、ヤプール、ワロガ、キングバルタン、魔頭、『暴の星』たちグア軍団七星将が勢揃いしていた!

 

『偉大なるジュダ様の命により、この場所に転移させた。生き残った試験参加者も一緒にな。』

『何だと!?』

「何のために………!?」

 

ヅウォーカァの言葉にフォードとリーネがヅウォーカァの言葉にフォードとリーネが反応し、他の者も困惑する。しかしその時、巨大な気配を感じ取った。

 

「―――ッ!?」

 

その気配に、芳佳は全身から冷や汗が噴き出す。すると、七星将の背後にある大きなドアが開き、金色の鎧を身に纏い、不気味な笑みを浮かべた顔と2本角を持ち、黒いマントを翻し巨大な剣を持ったジュダ・スペクターが、ゆっくりと出てきた!

 

「あ、あれは………!?」

「ジュダ………!!」

「なんと禍々しい………!?」

 

現れたジュダの放つ邪悪なオーラ圧倒される一同。ジュダはフッ、と笑みを浮かべると、パチパチと拍手をした。

 

『よく来たな、ウルトラマン、それにウィッチの諸君!相手が油断していたとはいえ、あれだけの数の宇宙人をよくぞ退けた!!』

「何………?」

 

ジュダからの突然の称賛に戸惑う一同。すると、ジュダはウィッチたちに目を向けた。

 

『ふむ、先輩と後輩とヘンタイと貧乳未満のウィッチたちとも、ちゃんと合流できたようだな。』

「ん?」

 

ジュダの言葉を聞いて疑問を抱く直枝。おそらく自分たちの事を言っているのだろうとは理解し、そこでニパ(先輩)とひかり(後輩)とクルピンスキー(変態)に目を向けた。

 

「………誰が貧乳未満だオラァアアアアアアアアアッ!!?」

『夜叉の構え。』

「ふざけてんのか!?」

「お、落ち着いて管野!!」

 

怒髪天をつく勢いでキレる直枝に対して、剣を持って変な構えを取るジュダ。ひかりとニパが直枝を止めていると、ワロガがジュダに進言をしていた。

 

『ジュダ様、今2009年の設定。そのアニメ、2012年。』

『あ、そうだっけ?』

『いや、ドコにツッコミ入れてるんだよ!?』

 

ワロガとジュダのとぼけた会話にヅウォーカァがツッコむ。そんな様子のグア軍団上層部を見て、困惑した様子の芳佳がミライに聞いた。

 

「あの、ミライさん……あの人たち本当に宇宙の悪の軍団なんですか?」

「………ちょっと自信ない。」

『自信持ってそこは!?』

 

戸惑った様子のミライにジュダが大声を上げるが、周囲は呆れ返った様子であった。慌てて咳ばらいをしたジュダは、改めて口を開いた。

 

『ゴホン!とにかく、お前たちはよくやったぞ、うん。ワシの想像以上だった!』

『ジュダ!試験であんなことになるなんて、聞いていないぞ!』

 

ジュダが称賛をすると、フォードが抗議の声を上げた。それを聞いたジュダは不敵な笑みを浮かべる。

 

『そりゃあそうだろう?あれも試験の一環だったのだからな。』

「な、なんだと!?」

『相手を侮らず、想定外の事態にも冷静に対処をする。それができる人材が欲しかったのだ。』

 

ジュダの言葉に唖然とするシャドー星人たち。一方で、美緒やミーナは一理あると頷いていた。

 

『そう言うことで、君たちは失格。あとそこの宇宙三面魔像は獲物を選り好みしていたけど、合格ラインギリギリって感じだな。』

『ふん、ワチキらは元々強いヤツと戦いたいだけヴァヴァ。』

『別に入団したかったわけじゃないジュラ。』

『あ、そう………じゃあ、今回の試験は合格者ゼロでフィニッシュか。はー残念残念。』

 

ジュダは左程残念そうではない口調で言うと、両手を上げて肩を落として見せた。しかし、ジュダはしかし、とミライたちに目を向けた。

 

『しかし、貴様らには怪獣戦艦艦隊の大半を破壊され、わが軍の戦力をかなり削られてしまった………そんな事をされて、怒らぬとでも思うか………?』

「うっ………」

 

ジュダの言葉にミライたちは息を飲む。ジュダはニヤリと笑うと、七星将たちに目を配らせた。すると、ヤプールとワロガが指を鳴らし、魔頭が高く飛び上がった。

 

その瞬間、空中にピシピシとひびが入り、まるでガラスを割ったかのようにバリーンッ、と音を立てて割れると、その中から『ミサイル超獣 ベロクロン』が飛び出してきた!

 

もう一方では、巨大なマザーボールが現れて、無数のボールが集まると巨大な怪獣『コブ怪獣 オコリンボール』になった!

 

更に、飛び上がった魔頭が紫色の炎に包まれると、巨大な目玉に手足が生えたような怪獣『奇獣 ガンQ』になった!

 

「グロロローーーッ!!」

「グォオオオオン………!!」

「キヤハハハハハハハハハ!!」

 

3体の巨大怪獣の出現に驚いていると、ジュダは腕を組みながら言った。

 

『こいつらの相手は、ウルトラマンだけではない!右手をご覧ください!!」

 

そう言ってジュダが右手で指した方を見ると、そこには15機のストライカーユニットとガンウィンガーが設置されていた。

 

「あ、私たちのストライカー………!」

『わざわざ拾ってきてやったぞ。さっきは逃げるのに必死だったようだしな。ああ、爆弾仕掛けたり細工したりする無粋な真似はしてないから、安心してくれ』

「何でわざわざ………!?」

『なあに、貴様らウィッチは空を飛んでこそだろう?その力を、我らに見せてくれたまえ。』

 

ジュダはそう言うと、客席に用意された大きな椅子に腰かけた。そして足を組んで指を鳴らすと、背後から現れたグア兵がワイングラスにワインを注いだ。

 

「嘗められたものだな………どうする?」

「………やるしかないでしょうね。」

 

バルクホルンの問いかけに対し、ミーナは覚悟を決めた表情で答えた。その様子を見た芳佳たちも頷いた。しかし、ひかりたちは少し困った顔になっていた。

 

「あの、私たちのストライカーは、破損していて………」

「そうだったか………」

「ちょっと私に見せてくれ。どれくらい壊れているのか確認したい。」

 

シャーリーはそう言うと、ひかりたち4人と一緒にストライカーの元に走った。

 

「うーん………この程度なら、応急処置で何とかなるな。ルッキーニ、手を貸してくれ。」

「おっけー!」

「俺も手伝うぞ。」

 

そう言ってリュウを含めた3人は、ひかりたちの機体の応急処置を始めた。その間に芳佳たちは自分のストライカーを履いて発進の体制に入った。

 

「発進!!」

「「「「「了解!!」」」」」

 

坂本の声とともに、5人の魔女たちは空へと舞い上がっていった。一方、ミライたちは怪獣達をにらむと、頷き合ってそれぞれの変身アイテムを取り出した。

 

「行こう、みんな!」

「「うん!」」

「おう!」

 

ミライの言葉に全員が答えると、それぞれアイテムを手にすると、天高く掲げた。

 

「ダイナァァアアアアアアアアア!!」

「ガイアァァアアアーーーーーー!!」

「コスモォース!!」

「メビウゥゥウウウウウウウウス!!」

 

そして7つの光が天に上り、3大怪獣の目の前にダイナ、ガイア、コスモス、ゴライアン、ゼアス、ナイス、そしてメビウスが降り立った!!

 

『ダァアッ!!』

『ジュアッ』

『ハァアッ!!』

『シュワッ!!』

『ナァアッ!!』

『ヌウンッ!!』

『セヤァアッ!!』

 

7人のウルトラマンが並び立ち、飛んできたウィッチたちも合流した!

 

「す、すごい………!!」

「ウルトラマンが、あんなに………!!」

「あれだけの人数が集まると、壮観だね………!!」

「うわー………」

 

7人のウルトラマンが集まった様を見たひかりたちが感嘆の声を出した。ジュダは満足げな笑みを浮かべると、手を掲げて合図をした。

 

『かかれ!』

「グロロローーーッ!!」

「グォオオオオン………!!」

「キヤハハハハハハハハハ!!」

 

ジュダの合図と同時に、3体の怪獣・超獣が攻撃を開始した!ベロクロンのミサイルとオコリンボールの光線、ガンQの光線が迫り、全員が散開をして回避をすると背後で爆発を起こした!

そのままメビウスとゴライアンはベロクロンに、ダイナとコスモスはオコリンボールに、ガイア、ナイス、ゼアスはガンQの元に走り出した!

 

「ウルトラマンに続け!」

「「「「「はい!」」」」」」

「わかりました!」

 

美緒の指令を受けて芳佳、エイラ、サーニャがベロクロンに、美緒、リーネ、ペリーヌがオコリンボールに、ミーナ、エーリカ、バルクホルンがガンQに向かって行った。

 

 

 

VSガンQ

 

「キヤハハハハハハハハハ!!」

 

ガンQは寄声と共に念力で周囲の瓦礫を念力で浮遊させ、それを砲弾のごとく発射した。ミーナはシールドを張ってそれを防ぐも、次々と飛来する瓦礫を防ぎきれずにいた。

 

(くっ……なんて力なの!?)

 

ミーナが防戦一方の中、エーリカは咄嗟に『シュトゥム』を使って吹き飛ばし、バルクホルンは裏拳で弾き飛ばした。

 

「大丈夫か!?」

「えぇ……ありがとう。」

「キヤハハハハハハハハハ!!」

 

2人が会話をしている間にもガンQは次弾を発射しようとした。しかしガンQの目に赤いレーザーサイトが当たったかと思うと、次の瞬間には青白い光線がガンQに迫った!

 

「キヤァアア!?」

 

ガンQは咄嗟に避けて光線は地面に着弾した。反対側ではスペシュッシュラ光線を放ったゼアスが立っていた。

 

『シュワアッ!!』

『ジュアッ!!』

『ナアッ!!』

 

ゼアスの攻撃に続き、ガイアとナイスが続いた。

 

『今の攻撃………(あの赤い光線は『当てる為』ではなく、『()()()()()()()』のものか………なかなか切れる男だ………)』

 

ゼアスのスペシュッシュラ光線を見たジュダが、内心でゼアスの評価を上げた。その間にガイアは水平チョップをお見舞いし、ナイスも連続パンチ『パパパンチ』をお見舞いし、ガンQは大きく後退した。

 

「ミュキヤアアアアア!!」『おのれェ!!」

 

ガンQが怒りの叫びを上げると目から紫色の光線を放つ!ガイアたちは腕で防御をするが、その威力に押し負けそうになる。そこに頭部に弾丸を受けて火花を散らし、怯んだ隙を見てゼアスとナイスが接近してパンチをお見舞いして、大きく後退させた!

 

「やった!」

『ありがとう、君たち!』

 

ナイスは援護をしてくれたエーリカたちに礼を言う。ガイアたちは起き上がったガンQに目を向けると、ガイアとゼアスは光線の発射体制に入り、クァンタムストリームとスペシュッシュラ光線を放った!

 

「キヤハハハハハハハハハ!!」

 

しかし、ガンQはその目玉に光線を吸収してしまった!驚く2人に、ガンQは吸収したエネルギーをそのまま返すと、光線は返されてしまい、直撃を受けた2人は悲鳴を上げて倒れ伏した!

 

『グァアッ!?』

『グゥウッ!?』

「ガイア!?」

「光線を返しただと!?」

 

光線を受け倒れた2人を見たミーナとバルクホルンは驚愕の声を上げ、ガンQはさらに追い打ちをかけようとしてきた。しかし、そこにナイスが立ち塞がり、両腕で受け止めた!

 

「グッ……グウゥッ!!?」

「ナイス!?」

 

ナイスは苦痛の声をあげながら踏ん張り、ガンQを投げ飛ばした。

 

「ミュキヤアアアアア!?」

 

倒れたガンQが痛そうな声を上げる。ナイスは右手を斜め上、左手を斜め下に伸ばし他後、胸の前で『X字』に構えた。必殺の『ベリーナイス光線』の構えだ!

 

「キヤハハハハハハハハハ!!」

 

しかし、ガンQは起き上がって先ほどのように光線を跳ね返そうとしてきた!

 

「………」

『………』

『『………』』

「「「………?」」」

「キヤ~?」

 

………しかし、いつまでたっても光線が発射されない。不思議に思ったガンQが構えを解いて首をかしげると、ナイスは首を左に傾けた。

 

 

 

 

 

ビュシュンッ

「キキヤ~~~!?」

ズドォオンッ

 

 

 

 

 

『『あ………』』

「「「あ………」」」

 

その瞬間、虹色の『ベリーナイス光線』が発射されてガンQに直撃!そのままガンQは目を『×』にして、仰向けに倒れて爆発した!

 

『ナァアッ!!』

「じ、時間差で発射して、返されるのを防いだのか………!」

「スイッチ入れてない掃除機みたいに、光線全部を吸収できるわけではないって事ね………」

 

胸の前でサムズアップをするナイスに、バルクホルンとミーナは呆れながらも感心する。ガイアとゼアスも立ち上がり、ナイスに敬意をこめて同じサムズアップを送った。

 

 

 

VSオコリンボール

 

「グォオオオオン………」

 

オコリンボールは不気味な声を上げると、頭部から稲妻状の赤い光線を放ちダイナの足元を爆発させた!咄嗟にジャンプをしたダイナは飛び蹴りを喰らわせて倒すが、オコリンボールは起き上がり小法師のごとく弾かれるように起き上がり、体当たりをダイナにお見舞いした!

 

『ジュアッ!?』

「ダイナ!?」

 

ダイナが倒れて美緒が声を上げるが、オコリンボールは再び光線を放ってくる!何とか防いだところに、今度は身体の一部である吸血ボールを数個分離させて襲わせた!

 

「!?少佐!あのボールに取りつかれたら、血を吸われてしまいますわ!!」

「ええ!?」

「なんだと!?」

 

ペリーヌは咄嗟に吸血ボールの恐ろしさを伝える。それを聞いたリーネと美緒は驚くが、その間にも無数の吸血ボールは襲いかかってくる!

 

「撃ち落とせ!」

「「はい!!」」

 

美緒の指示を受けて、リーネとペリーヌは魔力弾を発射して吸血ボールを撃墜していく!その間にオコリンボールは再度光線を放とうとするが、そこにコスモスが接近して頭を掴んで投げようとする。しかし、ツルンと手が滑って掴むことが出来ず、地面に倒れてしまう。

 

『ゥウ!?』

「あの球体の身体では、掴みにくいのか………!?」

「厄介ですわね………!?」

 

オコリンボールの特徴に2人が顔をしかめていると、立ち上がったダイナが腕を十字に組んでソルジェント光線を放つ!しかし、オコリンボールは身体を無数のボールに分離させて、光線を避けた。

 

『ッ!?』

 

そして再び合体すると吸血ボールを体当たりさせて爆発させた!

 

『グァアッ!?』

『ムゥウッ!?』

「ダイナッ!!」

「コズモスッ!!」

 

吹き飛ばされるコスモスとダイナを見て、吸血ボールを何とか対処した美緒とリーネが声を上げた。何とか2人が起き上がったその時、美緒たちの脳内に声が聞こえた。

 

《みんな、今からヤツのボールを分離させるから、それを合体させないよう一ヶ所に集めてくれ。》

「え!?」

《アイツを倒すためなんだ。頼む!》

「……よし、分かった!」

 

美緒は一瞬戸惑うが、すぐに意を決して了承する。リーネとペリーヌも戸惑いながらもコクっと小さくうなずいた。

ダイナはコスモスと共に立ち上がると、再度ソルジェント光線を放つ!オコリンボールは再度分離して回避をするが、そこにペリーヌが電撃を放った!電撃を受けた吸血ボールの動きが鈍ったところで、3人はトライガーショットとスーパーガンで攻撃し、マザーボールから引きはがすように誘導した。

 

『よし、いいぞ。そのあたりがベストだ!』

 

ダイナはそう言うと、額のクリスタルを青く光らせてミラクルタイプに、コスモスはコロナモードに変身をした。ダイナは誘導されたボールを見ると美緒たちにテレパシーで離れるように言うと、美緒たちは一斉にその場から離れた。

3人の姿が離れたことを確認した後、ダイナは両腕を額のあたりで交差させ右手にエネルギーを溜めると、右手を突き出して金色の光線を放つ!光線をボール群が受けると、その背後に小型のブラックホールが発生、ボールを1つ残らず吸い込んでしまった!!

これこそダイナの持つ超能力の1つ、超衝撃波・『レボリウムウェーブ(アタックバージョン)』である!

 

「グォオオオッ!?」

 

身体を構成するボールの大半を失ったオコリンボールは、大きく後退りをして苦しそうな悲鳴を上げて逃げようとする。しかしそれに気付いたダイナが、念力で動きを封じた。

 

『いまだ、コスモス!!』

 

ダイナが合図をするとコスモスは頷いた。コスモスは両腕を前に伸ばすと両腕を右側で大きく振りかぶり、振り下ろしてI字に構えた右腕に左手を添え、赤い破壊光線『ネイバスター光線』を放った!

 

「グォオオオオン………!!」

ドォオオンッ

 

赤い光の奔流に包まれたオコリンボールは、そのまま大爆砕した!

 

「やった!」

 

美緒たちは喜びの声を上げる。一方でコスモスは少し悲しげな顔をしていたが、ダイナはそんな彼に近づき肩に手を置いた。

 

『さぁ、戻ろう』

『……ああ。』

 

 

 

VSベロクロン

 

「グロロローーーッ!!」

 

ベロクロンはひと鳴きをすると、ミサイル発射管から無数のミサイルを放つ!メビウスとゴライアンは側転や前転をして回避をするが、ベロクロンに接近していた芳佳とサーニャはミサイルが追尾をしてきて振り切れず、何とか撃ち落として爆発させた。

エイラは固有魔法の未来予知を駆使してミサイルの間をすり抜けるように飛行、左右から迫って来たミサイルを急旋回して回避をすると、ミサイル同士がぶつかって爆発した。

 

『ミサイルが多すぎて、近づけない………!!』

『こりゃ面倒だな……おじょうちゃんたち、離れてな!』

「え!?」

 

ゴライアンがそう言うと、腕を勢いよく振るってその衝撃波でミサイルが一掃された!

 

「すごい………!!」

「力業カヨ………」

『ふうっ。まあ、こんなもんよ』

「グロロローーーッ!!」

 

ゴライアンの技を見て、芳佳は思わず感嘆の声を上げる。ベロクロンは驚いた様子もなく、口から1億度の火炎を吐いて攻撃してくる!メビウスは芳佳たちを火炎から守るべくメビウスディフェンスサークルを発生させて防御をすると、そこにゴライアンが腕にエネルギーを溜めてリング状に高速回転させ『ウルトラスラッシュ』(またの名を『八つ裂き光輪』)を精製、ベロクロンに向けて投げつけた!

 

「グロロローーーッ!!」

ガキィンッ

 

しかしベロクロンは、ハエでも追っ払うかのようにウルトラスラッシュを右手で払いのけてしまった!その瞬間、火炎が途切れたのを見てゴライアンが一気に接近してアッパーカットを打ち込んだ!

 

「グロォ~~~!?」

 

予想外の一撃にベロクロンは大きく仰け反るが、すぐに体制を立て直して口から2連装ミサイルを装填した。

 

「今ダ!!」

「はい!」「うん!」

 

しかしそこにエイラが号令を出すと、芳佳たちのトライガーショットとサーニャのフリーガーハマーが火を噴き、口内のミサイルに命中、誘爆を起こした!

 

「グロァアアッ!?」

 

誘爆を受けて顎が外れ口から煙を吐き、全身から火花を散らしてふらふらとよろめくベロクロン。この機を逃さないべく、メビウスは『メビュームシュート』の発射体制に入った。

 

『セヤァアアアア!!』

バシュゥウウ

「グロロローーーッ!!」

 

腕を十字に組んで放たれたメビュームシュートを浴び、ベロクロンは断末魔を上げながら倒れ、爆散した!

 

「やりましたね!!」

「何とかなったナ……」

 

芳佳たちはベロクロンが倒れた事を見て安堵する。ゴライアンも頷いていると、ダイナや美緒たちも集まって来た。

 

「すごいな、あのウルトラマン達………!」

「私たちが来る間もなかったねー」

 

そこに、ストライカーの修理が済んだひかりやシャーリーたちに、ガンウィンガーに搭乗したリュウもやって来る。その時、パチパチと拍手の音が聞こえた。

 

『見事だ!見事な戦いだったぞ!ウルトラマン、それにウィッチの諸君!』

『ジュダ………!!』

 

観客席で称賛の拍手を送るジュダを、メビウスがキッと睨んだ。その後ろでは、コントのようにボロボロで煤まみれの魔頭がふらふらと戻ってきていた。

 

「ゆ、油断した………」

「大丈夫?」

『だが、安心するのはまだ早い。これからがメインイベントだ!』

「なんだと?」

 

後ろで魔頭をコウメイが介抱する中、ジュダの言葉を聞いて美緒やバルクホルンが訝しんだ。ジュダは立ち上がって剣を天に向ける。

すると切っ先の空間が歪み、中央に巨大な砲を構えそれを二分割させた巨大な機首で挟んだかのような10m大ネウロイが現れた!

 

「キィイイイイイイイイイイイ!!」

「ネウロイ!?」

「あれってあの時の………!?」

 

そのネウロイは、ロボット軍団と共に出現をしたネウロイの1体であった。それを見たエーリカは、ある可能性が浮かんだ。

 

「あれって、キングのおじいちゃんがホームランしちゃったヤツじゃない………?」(第二十話参照)

「ああ、あの時の………」

「いや、ホームランってどういう事?」

 

エーリカの言葉を聞いたバルクホルンがあきれたように言うと、クルピンスキーがツッコミを入れた。

 

『ふっふっふっ、銀河のバックスクリーンまで飛んでいきそうだったのをナイスキャッチしてやったのだ。だが、これで驚いてもらっては困るな!』

 

ジュダが合図を送ると、ネウロイはメビウスたちに見向きもせずに飛んでいく。飛んで行った先を目で追っていくと、ネウロイは破壊されたロボットの残骸の1つ、メカギラスの頭部に向かって行き、突っ込んでしまった!

 

「何!?」

 

驚くのもつかの間、ネウロイはメカギラスの後頭部に同化して角に見える形になり、その場に浮遊をした。

 

『ロボットの残骸と同化した………!?』

「キィイイイイイイイイイイイ!!」

 

メビウスたちが驚愕していると、ネウロイは大きくひと鳴きをした。すると、首の根本から触手のようなケーブルが何本も伸びると、周囲に散らばるロボットの残骸に向かって次々に同化していく!

 

「こ、これは………!?」

 

ガメロットの胴体が!

 

「冗談じゃないぞ……!?」

 

インペライザーの両肩の砲身が!

 

「ロボットの残骸が………」

 

デスフェイサーの両腕が左右逆に!

 

「寄せ集まって………」

 

ヘルズキングの両脚が!

 

「合体していく………!?」

 

ドラゴドスの翼と尻尾が!次々にネウロイ化して1体のロボット怪獣となった!

 

「ギキャァギィイイイイイイイイ!!」

 

ネウロイ化した合体ロボット怪獣が、翼を広げながら着地をすると、地響きと共に大きく鳴き声を上げた!

 

『ふははははは!!見たか!!これぞ『怪異合成機獣(かいいごうせいきじゅう) グランギラス』よ!!名前は今考えた。』

『グランギラス………!?』

 

ジュダによって『グランギラス』と名付けられたロボット怪獣は、右腕のガトリング砲と尻尾の先の丸鋸を回転、左腕のハサミをガチガチと打ち鳴らし、標的であるウルトラマンとウィッチをロックオンした。

 

 

 

 

 

つづく




第二十五話です。

・今作のゴライアンはベリアルの弟子というトンデモ設定。原典と同様に前線から離れている理由付けになっています。

・ラスボスと直接対面なのにふざけるジュダ。最近この歌聞いたらひかりたちに当てはまる事に気が付いてしまいましてw直ちゃんファンの皆さんごめんなさい。

・ゼアスとナイスは笑えるけれど強いんだというアピール。レーザーサイトと首をかしげる時間差光線は個人的に会心の出来。

・オコリンボールって実はダイナと天敵なんだと気づきました。こんな凶悪な怪獣でも心を痛めるコスモスは本当の勇者。

・今作を始める時に「エイラVSベロクロンで板野サーカス」というアイデアがうっすらあって、今回それを少しだけとはいえ取り入れてみました。これで合っているのかはわからないけれど……

・合体ロボット怪獣グランギラス登場。当初は土俵の戦いで最後に出す予定だったんですが、話が冗長になりそうだったので今回登場させました。ロボット怪獣達が部分破壊されていたのはこのため。
 こういうロボット版タイラント、リアルのウルトラマンでも出てほしい。

では、次回をお楽しみに。
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