ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ   作:オレの「自動追尾弾」

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第三十二話 必殺の0.7秒

光の国の医療施設『ウルトラクリニック78』の一室、2つの医療用カプセルが開くと、その中からナイスとゼアスが起き上がって出てきた。

 

『傷は癒えたようね。』

『アウラ支部隊長……』

『心配かけて、すみませんでした………』

 

ナイスとゼアスは、迎えに来たらしいアウラに謝るが、アウラは気にするなと返した。

 

『エネルギーを一気に消耗して、そのせいで意識を失ったんだろうってさ。アンタたち、随分無茶をしたようね?』

『は、はい………』

『まあ、相手はあのジュダが差し向けたネウロイって話だ。よく諦めなかったわね。』

『『は、はい!!』』

 

2人はアウラに向けて背筋を伸ばして返事をした。アウラは2人の目を見て、死闘を経験して一皮むけたように見えた。

 

『それで、ゴライアンさんは………?』

『もう光の国から出て行ったそうよ。一応ゾフィー隊長が、追跡できるようにしてあるそうだけど。』

『そうですか………』

 

アウラがナイスに答えると、もう1つのカプセル内にいたヒカリが、通信機で連絡を取っていた。

 

[!ヒカリさん!]

[お怪我は、大丈夫なんですか………?]

 

通信先の映像に映った白衣姿の3人、ゼアスと同じく『ピカリの国』出身である宇宙技術局員、Hotto(ホット)Motto(モット)Kitto(キット)のウルトラ出光人だ。

 

『ああ。まだ治療中だが、こうやって遠隔で指示を出す事は許可してもらえたよ。それで、経過は順調か?』

 

ヒカリは3人に聞く。3人のいる研究室の中央には、カプセル型の装置に収められたネウロイのコアがあった。

 

[現時点では、このコアは地球には存在しない物質で出来ている事が分かりました。もっとも、『我々の宇宙の地球』にはない、というだけなのかもしれませんが………]

『そうか………では引き続き調べてくれ。定期的に報告を頼む。』

[わかりました。ヒカリさんはけがの治療に専念してください。]

 

3人がそう言うと、ヒカリは了解したと答えてから通信を終えた。その様子を見たアウラは肩をすくめて笑った。

 

『まったく、仕事熱心なのもほどほどにしなさいよ。』

『あ、ああ………そうだな………』

 

自分よりも年下のアウラに注意された事に、ヒカリは苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

 

 

 

 

第三十二話 必殺の0.7秒

 

異次元怪異 ネウロイ(GX-11α・β)

異次元怪異 ネウロイ(GX-12α・β)

登場

 

 

 

 

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

「ネウロイを確認!」

 

日本海の上空を飛ぶミーナを筆頭としたウィッチたちの前に、弾丸を思わせる滑らかなボディとV字に伸びた小さな翼と四角い突起を左右に持った10m級のネウロイが迫って来ていた。

ネウロイ出現の一報を受けたストライクウィッチーズのメンバーと、援護としてXIGファイターEXⅡに乗る我夢は、日本海へ急行していた。目前のネウロイはウィッチたちに気が付くと、左右の四角いポッドからビームを乱射してきた。

 

「来るぞ!!」

 

バルクホルンの声と共に全員が回避行動を取ると、シャーリーがネウロイの上を取った。

 

「思ったよりもスピードは無いな!!」

 

そう言って急降下しながらネウロイを翻弄するシャーリー。

 

ピー、ピー、ピー

「?何だ………?」

 

ふと、我夢はネウロイのボディから一定の周波数の電波が発せられている事に気が付いた。これまでのネウロイにない動きだった。

 

「この電波は……?」

「コアを確認!!」

 

我夢が電波に疑問を持っていると、シャーリーからの報告が入った。見ると、ネウロイの装甲の一部が剥がれてボディのちょうど真ん中あたりにコアが露出していた。

 

「各機、攻撃開始!!」

「「「了解!!」」」

 

ミーナの指令にペリーヌ、リーネ、バルクホルンが返事をすると、各自散開して一斉に射撃を開始した。

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

ネウロイは装甲を再生しようとしたのだが、一斉掃射によって再生の隙を突かれてしまい、瞬く間に無数の穴が開いていき、やがてコアが破壊された。

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

「やったぁ!!」

 

リーネがコアの破壊を喜ぶと、他のメンバーたちも安堵するかのように息をついた。

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

「!?」

「何!?」

 

しかしその時、破壊されたコアが巻き戻しをするかのように再生をしたかと思うと、装甲も再生して再び攻撃をしてきた!

 

「コアが再生しただと………!?」

「そんなバカな………!?」

 

予想外の事態に戸惑うメンバーたちだったが、ネウロイは攻撃を続けながら進行をする。ミーナたちはすぐに反撃を開始して撃墜を試みたが、再度コアを破壊しても再生をしてまた襲い掛かってきた。

 

「くそっ!どうなっているんだ、アイツは!?」

 

バルクホルンが悪態をつく。迎撃をしている間に、ネウロイの進行方向に鳥取砂丘が見えてきた。このままでは街に被害が出てしまうため、ミーナは指示を下した。

 

「各機、これ以上ネウロイを市街地に近づけては駄目よ!!絶対にここで撃破するわよ!!」

「「はい!!」」

 

そう言って隊員たちが返信をした時だった。

 

「!?みんな避けて!!」

 

ミーナが叫んだ瞬間、背後から真っ赤な光線が飛んできた!ミーナの叫びに回避が出来たが、何事かと思い振り返った先には、砂丘のど真ん中に陣取るもう1体のネウロイであった!

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

砂丘にいたのは、先端の左右にドリルを持った50m級の陸戦型ネウロイであった。後部には大きなタイヤを持ち、前部分はキャタピラのようになっていた。

 

「もう1体いたのか!?」

「砂丘に潜んでいたの………!?」

 

予想だにしない2体目のネウロイの出現に驚く一同であったが、飛行していたネウロイも攻撃を続け、ウィッチたちは挟み撃ちを受ける形となってしまった。

 

「「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」」

 

2体のネウロイはそれぞれビームを発射し、ウィッチたちを追い詰めていく。その時、危機を見た我夢は砂丘の陸戦型ネウロイから飛行ネウロイと同じ周波数の電波が発せられている事に気が付いた。

 

「これは………?」

「我夢さん!危ない!!」

 

リーネの声にハッとなって振り向くと、飛行していた方のネウロイがこちらに向かってきていた。慌てて我夢が操縦桿を切って回避をした。

 

「陸戦型ネウロイは僕に任せて!」

「は、はい!!」

 

我夢はそう言うとPALのスイッチを入れて、エスプレンダーを取り出すと一度左肩に乗せ、前に突き出し叫んだ。

 

「ガイアァァアアアーーーーーー!!」

 

叫びと同時に我夢は赤い光となって飛び出し、陸戦型ネウロイの目の前に大きく砂ぼこりを巻き上げながらウルトラマンガイアが現れた!

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

『ジュア!』

 

ネウロイは目の前に現れたガイアを視認すると、その大きなドリルを回転させながら突っ込んでくる!ガイアはそれをネウロイを飛び越えるようにジャンプで避けると、ネウロイの頭上からガイアスラッシュを発射、ネウロイの装甲を破壊した!

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

ネウロイは悲鳴を上げるが、破壊された装甲からコアが露出をしていた。着地をしたガイアはそれを確認すると、胸の前で青い光球『リキデイター』を生成、ネウロイのコア目掛けて発射をした!

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

リキデイターはコアに直撃をして破壊するが、そのコアも飛行ネウロイと同様に再生をしてしまった!

 

『!?』

「こっちも………!?」

「どういう事ですの!?」

 

陸戦型ネウロイのコアも再生をした事に驚いていると、飛行ネウロイが陸戦型ネウロイの頭上まで飛んできたかと思うと空中で静止、陸戦型の上部にドッキングをした。

 

「合体した……?」

 

ネウロイが合体をした事に一同が驚いていると、合体したネウロイはドリルを回転させて砂丘を掘り始め、そのまま地中へと消えていった。

 

「逃げた………?」

 

ネウロイが地中に潜った事に呆気に取られる一同。ガイアはネウロイの掘った穴を見ていたが、赤い光になってその場から消えた。

 

[みんな、一度フェニックスネストに帰投してくれ。]

「坂本少佐………」

[ネウロイは現在、地中で活動を停止している。今のうちに対策を練るぞ。]

「………了解。」

 

ミーナは通信を聞いてそう答えると、他の隊員と共にフェニックスネストに向かっていった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「あのネウロイ、どうなっているんだ……?」

 

サンダーバード基地に帰投をしたバルクホルンは、ストライカーと銃器をハンガーに収めながら呟いていた。これまで、コアまで再生をするネウロイなど見たことも聞いたこともなかった。

 

「あんなネウロイが存在するなんて……」

 

シャーリーも同じ気持ちだったようで、その表情には困惑の色が浮かんでいた。そんな中、格納庫内に何とも明るい声が響いた。

 

「おっかえりなさーい♪」

「え?」

 

現れたのは、白衣を着た若い女性であった。女性は笑いながらウィッチたちに近づくと、握手を求めてきた。

 

「はじめましてぇ、フジサワ・アサミで~す♪」

「は、はじめまして………あの、フジサワさんは一体………?」

 

いきなり現れた女性に戸惑いながらも、ミーナはアサミに聞く。すると、ミーナたちの後ろから我夢が歩いてきて説明をしてきた。

 

「彼女は異次元物理学者なんだけど、みんなを元の世界に戻すためのプロジェクトチームとして招集されてね。」

「そうなんですか………」

「そーそー、ミライ君やガム君にあなたたちの話を聞いててねー、一度会ってみたかったのよー!」

 

「はぁ……」

 

テンションの高いアサミの話についていけないウィッチたちは苦笑を浮かべていた。すると、そこにリュウから通信が入った。

 

[みんな、帰って来て早々だが、作戦会議だ。すぐにディレクションルームに集まってくれ。]

「了解しました。」

 

ミーナは返事をすると、他の4人と共に格納庫から出て行った。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「合体したネウロイは現在、鳥取砂丘の地下150mで活動を停止しています。」

 

フェニックスネストのディレクションルームと通信で会議が始まった。サンダーバード基地では今回の戦闘に参加したメンバーが集まり、モニターにはリュウたちの顔と、砂丘のネウロイがいる地点が表示されていた。

すると、我夢が先ほど収集をしたネウロイのデータを解析した結果を報告した。

 

「あの2体のネウロイから、随時一定の周波数の電波が発せられていました。」

「電波?」

「はい。同じ周波数であることからネウロイ同士で交信することでコアの状態を互いに同調、片方が破壊されたらもう片方のコアがバックアップになって自身の情報を送信して………」

「よく分からないなぁ………」

「要するに、どーゆーこと?」

 

我夢の説明にニパとエーリカが頭を掻きながらそう言うと、我夢は少し困った顔をした。

 

「………つまり、片方のコアが無事なら、もう片方のコアを破壊されても修復してしまう、という事です。」

「なんと………!!」

 

砂丘のネウロイの厄介さに一同が驚いていると、今度は美緒が口を開いた。

 

「つまりこのネウロイは、「合体した2体のネウロイ」ではなく、「コアを2つ持った1体のネウロイ」という事か………」

「はい。」

「何という事だ………」

 

我夢から告げられた事実にミーナも頭を抱える。以前石油コンビナートに出現したタッコングとノーバとは訳が違う相手である。しかし、と我夢は説明を続けた。

 

「このネウロイ、その特性から『双体型』と呼称しますが、今ネウロイが地中で活動を停止しているのはエネルギーのチャージをしている為と思われます。いくら修復できるとはいえ、何度もコアを破壊されればエネルギーを消耗すると推測できます。」

「なるほど……だから地中に潜ったのか……」

 

我夢の予測に納得したバルクホルン。我夢はさらに補足をした。

 

「倒すには、片方のコアが破壊された後、修復する前にもう片方を叩くしかないですね。ただ………」

「ただ?」

 

我夢はネウロイの対策について説明をするが、我夢は少し言いづらそうにしていた。

 

「コアの修復速度を見たところ、修復される前に破壊するにはほぼ同時………誤差0.7秒以内にコアを破壊しなければなりません。」

「れ、0.7秒!?」

「そんなの無理なんじゃあ………!?」

 

我夢の解析を聞いた芳佳とひかりが思わず叫んだ。だが、ここで美緒が口を開いた。

 

「いや、方法はある。複数人でネウロイに接近して、至近距離から同時にコアを破壊するんだ。」

「それだと、かなりネウロイに接近しないといけませんね………」

「ああ。そこで、接近戦を得意とするバルクホルンと管野がネウロイに張り付き、コアが露出した瞬間を狙う。コアが現れるまでは宮藤らシールドに優れたウィッチたちが護衛に回って欲しい。」

「確かにそれが確実だろうが…………」

「それでは、君たちに危険が及ぶぞ………?」

 

美緒の提案にアスカとリュウが難色を示す。しかし、美緒は真面目な顔で答えた。

 

「確かに無茶だ。だが我らはウィッチだ。ウィッチに不可能はない!」

「今回はネウロイが相手です。確かに特殊なタイプではありますが、ネウロイの相手は私たちウィッチの仕事です。」

 

美緒の言葉にミーナが続ける。他の4人も同意するようにうなずいた。

 

「……分かりました。」

「……俺たちはサポートに徹しましょう。」

 

リュウがため息交じりにそう言うと、ミライもそれを肯定した。かくして、双体型ネウロイへの対抗作戦は決定したのだった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

次元城の第4エリア。ここは広い庭と高い岩山、大きな寺院のある『寺院エリア』である。

とても闇の軍勢の本拠地とは思えない優美な庭園に置かれた椅子とテーブルに、『七星将』コウメイとヤプールが対面して座っていた。

 

『………ふん、ずいぶんと凝っているな。』

「まあ、このコウメイ自慢の庭ですもの。」

 

ヤプールが周囲を見渡しながらつぶやくと、コウメイは微笑みを浮かべた。

 

「それにしても、なかなか面白いネウロイを差し向けたわね?再生にエネルギーを喰うのが難点みたいだけど。」

『まあな。思いつきで加えたが、それなりに役に立ったようだな。』

 

テーブルに置かれた将棋盤の上で歩兵を動かしながらコウメイが言うと、ヤプールも桂馬を動かす。

 

「でも、あの程度ならウィッチたちだけで対処できそうよね?何か策はあるのかしら?」

 

コウメイは飛車でヤプールの桂馬を取りながら聞いた。ヤプールは香車をコウメイの陣まで動かすと、成香に返した。

 

『あれは言わば『三段跳び』の1歩目に過ぎん。これから次の『ステップ』だ。』

「ふぅ~ん……だとしたら、次のネウロイを出すのかしら?」

 

コウメイは金将を動かして成香を防ぐ。ヤプールは不敵に笑いながら、角行を動かし、その先にある銀将を取った。

 

『次のも同じく『双体型』……だが、『ある怪獣』の遺伝子を組み込んである。』

「へぇ~……?」

『クックック、目に物を見せてやろうではないか………!』

「王手。」

『あ。』

 

ニヤリと笑うヤプールだったが、コウメイは容赦なく金将を王将の前に打ち込んだ………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

その翌朝、サンダーバード基地の格納庫で銃器の手入れをしながら、芳佳とシャーリーは話をしていた。

 

「あのネウロイ、すごい厄介ですね………」

「これまで、あんなネウロイはいなかったからなぁ……」

 

その翌朝、サンダーバード基地の格納庫で銃器の手入れをしながら、芳佳とシャーリーは話をしていた。これまで色々なネウロイを撃破してきたウィッチたちにとって、今回の双体型ネウロイは初めて見るタイプであった。

 

「ミライさんやアイハラ隊長は、ヤプールの生態改造のせいじゃないかって………」

「ヤプールの?」

 

ヤプールは宇宙怪獣と地球上の生物を融合させて『超獣』を誕生させている。今回の双体型ネウロイも、ヤプールによる生態改造が施されている事は、安易に想像できた。

 

「ヤプールのやつ………ネウロイを自分たちの兵器にするつもりかよ……」

 

シャーリーが呟くと、芳佳もうなずいた。その時、格納庫にけたたましいアラートが鳴り響いた。

 

[鳥取砂丘のネウロイが動き出しました!至急、出動の用意をしてください!!]

「来たか!!」

 

アナウンスを聞いたシャーリーと芳佳は頷くと、弾かれたように駆け出した。

 

「行くぞ!」

「はい!!」

 

二人は美緒やバルクホルン、ひかり、直枝らと合流し、出撃していった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」」

 

鳥取砂丘に再び現れた相対型ネウロイは、大きく咆哮を上げると左右のドリルを回転させた。ネウロイはそのまま人のいる街を見つけると、そのまま進行を始めた。

 

「ネウロイを確認!!」

 

ウィッチたちとガンマシンはネウロイの元にたどり着くと、ネウロイもそれに気が付いてビームを放ってきた。ウィッチたちは散開して回避をすると、左右からネウロイに攻撃を開始した。

 

「「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!!」」

 

ネウロイはその攻撃を受けると後部の飛行ネウロイが分離をして、上下から攻撃をしてきた。

 

「よし、陸戦型の方は私がコアを探る。それまで飛行ネウロイを押さえていてくれ!」

「「「「了解!!」」」」

 

美緒の指示にバルクホルンを中心にひかりとシャーリーが飛行ネウロイに向かって行き、残った芳佳と直枝は陸戦型ネウロイの攻撃からコアを探る美緒をシールドで守っていた。

 

「なかなかいいチームワークじゃないか。」

「これは、僕たちの出番はないですかね?」

 

ガンマシンでウィッチたちの戦いを見ていたリュウとミライが、感心した様子で言った。芳佳がビームを防いでネウロイに向けて銃撃をしたその時、フェニックスネストから通信が入った。

 

[隊長、日本海に新たなネウロイが現れました!]

「何!?」

 

リュウが声を上げると、通信機に五角形に見える円盤型のボディから前方に伸びた2本のブレードを持ったネウロイの映像が表示された。

 

「新手が現れただと!?」

「ええ!?」

 

ウィッチたちも新たなネウロイの出現が伝えられると、美緒は驚きの声を上げた。芳佳たちは目の前のネウロイへの攻撃をどうしようか迷ったが、そこにリュウが通信を入れた。

 

[美緒たちはこのままネウロイを対処してくれ。新手の方は、俺たちで相手をする!]

「す、すみません!お願いします!!」

 

美緒がリュウに礼を言うと、ガンフェニックスとガンブースターは日本海へと向かっていった。

 

「よし、私たちはこのネウロイに集中するんだ!!」

「「はい!!」」

 

美緒の言葉にウィッチたちが返事をすると同時に、ネウロイも再びビームを放った。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

海上のネウロイの元までたどり着いたガンマシンは、こちらに気付いたネウロイのビームを回避、ガンウィンガーとガンローダーに分離をして、ネウロイの周囲を囲むように3機でフォーメーションを取った。

 

「よし、このフォーメーションのまま一気に接近して、ネウロイを攻撃するぞ!!」

[[G.I.G.!!]]

 

リュウの号令にガンローダーとガンブースターが攻撃をしようとしたところ、機体が大きく揺れてバランスを崩してしまった。

 

「うわっ!?なんだ!?」

 

急に機体が揺れた事に戸惑っていると、計器を見ていたミライが報告を上げた。

 

「あのネウロイから、磁力が発生しています!磁力で機体が引っ張られてコントロールが難しくなっているんです!」

「磁力だと!?」

 

ミライの報告にリュウが驚く。機体が大きく揺れるために狙いを定める事もできずにいた。

 

「くそッ、どうすれば……」

「僕が行きます!」

「頼むぞ、ミライ!!」

 

ミライはそう言うと、メビウスブレスを構えて金色の光になってガンウィンガーから飛び出し、ウルトラマンメビウスの姿になってネウロイに迫った!

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

ネウロイはメビウスの姿を見ると、急加速をしてブレードパーツを突き刺そうと突進してきた!

 

『セヤァッ!!』

 

メビウスはそれを回避すると、飛行したままメビウスブレスに手をかざし『メビュームスラッシュ』をネウロイに向けて放つ!ネウロイはボディを傾けて避けるが、掠ってボディの上部が火花を散らした!

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

「コアを確認!!」

 

ネウロイの上部が破損をして、赤く光るコアが露わになった。リュウはそれを見ると、機体がようやく安定をした。

 

「これだけ離れていれば、磁力の影響は受けないようだな。各機、射程のギリギリからコアを狙え!」

[[G.I.G.!!]]

 

リュウの指示を聞いて、ガンウィンガーはウィングレッドブラスター、カンローダーはバリアブルパルサー、ガンブースターはガトリングデトネイターを放つ!遠距離からの集中砲火を受けてネウロイはボディのあちこちを破損し、ついにコアに直撃をした!

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

『!?』

「何!?」

 

しかし、破壊されたコアは再生を果たし、ボディも直ぐに修復がされた!メビウスやリュウが驚く間もなく、ネウロイはビームを放ってきた!

 

「うおっと!?」

「あいつもコアを再生させたって事は………」

「あれも双体型か!!」

 

リュウたちは別の双体型の出現に困惑していた。だが、目の前のネウロイも双体型という事は………

 

「別の場所に、コイツの『相方』がいるのか!?」

 

リュウが推測していると、ネウロイはメビウスに向けてビームを発射してきた!メビウスは避けるが、ネウロイは加速をして陸に向けて飛んで行った!

 

「しまった!!」

 

リュウたちは焦るが、ネウロイはすでに追い付けない程のスピードになっていた。メビウスとガンマシンは、直ぐにネウロイを追っていった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「コアを見つけた!機体の先端、ドリルの間だ!!」

 

その頃、陸戦型ネウロイの猛攻を防ぎながら魔眼で探っていた美緒がコアを発見した。しかし、その場所は激しく回転をする2つのドリルの間という、非常に危険な場所であった。

 

「あんな場所に………!」

「宮藤、ドリルの根本を攻撃するぞ。再生する前に管野はコアの位置まで接近してくれ!」

「「了解!!」」

 

美緒の言葉に芳佳と直枝が返答をする。芳佳と美緒は左右に散開すると、陸戦型ネウロイの持つドリルの根本を狙って銃撃、見事狙い通りに命中させると、ネウロイのドリルは根本から吹き飛んだ!

 

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!?」

「バルクホルン、今だ!」

「おう!!」

 

美緒の言葉にバルクホルンが反応する。同時に直枝はネウロイのビームを掻い潜りながら先端のコアのある部分にまで接近をした。同時にバルクホルンも、飛行ネウロイに接近をすると、2人は拳を握りしめた。

 

「いくぞ!!」

「おう!!」

 

2人はそう言うと拳を振るいあげる!

 

「「せぇえーのおッ!!」」

ドォオオオンッ

 

掛け声と共に振り下ろされた拳はネウロイの装甲ごとコアを砕いた!!

 

「「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」」

 

双体型ネウロイは悲鳴のように叫び声を上げると、そのまま爆散していった。

 

「やった!!」

 

ひかりが歓喜の声を上げるが、美緒やバルクホルンはまだ緊張を緩めていなかった。

 

「はやく、もう1体の方に………」

 

芳佳がそう言った時、彼女たちの背後の砂丘が大きく爆ぜた!

 

「!?」

「何だ!?」

「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」

 

そこには、先端に1本のドリルを持った4本足の陸戦型ネウロイがいた!更にネウロイが出現したことに驚いたが、ちょうどその時、海の方からも飛行ネウロイとそれを追うメビウスとガンマシンが飛んできた。

 

「悪い、取り逃がしちまった!」

「気を付けて、あれも双体型ネウロイだよ!!」

「何!?」

 

リュウとカナタからの報告に思わず美緒たちが驚くが、今はそれどころではない。

 

「だったら、あいつも同じ方法で………」

 

シャーリーがそう言おうとしたその時、陸戦型ネウロイが後ろ足で立ち上がりドリルを収納、ドリルのあった場所に円盤型ネウロイの下部がドッキングをした。

 

「合体した………!?」

 

合体した事に驚くが、ネウロイは更に変化をし始めた。

前方に伸びたブレードパーツがクワガタの上あごのようになり、昆虫の複眼のようなバーツがと短く先端が二股になった1本角が生えると、前足が3本爪の指に変わった!

 

「キュコォーォウ!!」

 

頭を大きく振り回しながら、怪獣の姿になったネウロイが咆哮を上げた!

 

「あの怪獣は………!?」

[隊-、ドキュメ――SSSPに、類――た記録――認しました!]

 

フェニックスネストから通信が入るが、ノイズ交じりの途切れたものであった。それでも送られてきた記録には、目の前のネウロイに類似した昆虫のような怪獣のデータが映っていた。

 

[レジス――ード、『磁力怪獣 アントラー』!!]

「キュコォーォウ!!」

 

アントラーとなったネウロイは、メビウスとウィッチを睨みつけた。

 

 

 

 

 

つづく




第三十二話です。

・まさかのウルトラ出光人登場。今作では3人とも宇宙技術局の所属です。
 実は今作の目標として「メビウスまでのウルトラマンを出来る限り全員出す」というものがあったりします。

・今回は真面目にネウロイ対処回。GX-11は『ネクサス』よりクロムチェスターα及びディグチェスター。よくいる「同時に破壊しないと倒せない」タイプで空と地底に分離できることからのチョイスですが、地底戦車って本編に出てくる機会が少ないからある意味救済措置。

・次元城の優美な庭園。コウメイは意外といい趣味してます。

・GX-12は「分離してタッコングとノーバ」に続き、「合体してアントラー」。モチーフは『ウルトラマンマックス』よりダッシュバード2号と3号です。
 ダッシュバード2号をネウロイ化させようって思った時に「ブレードパーツをクワガタみたくアレンジできるな→アントラーじゃん」と気付いて登場させました。隠れた強豪と名高いアントラーネウロイとの戦い、乞うご期待。

では、また次回。
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