ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ 作:オレの「自動追尾弾」
第三十八話 白銀の死闘【Bパート】
戦場から近い場所に、ディオールが立っていた。ディオールは4匹の怪獣を睨むと、懐から3つの窓が開いた長方形の白い機械を取り出した。表面の角の辺りに薔薇の模様が描かれたそれを掲げると、高らかに宣言をした。
「行け、レイキュバス!!」
《バトルナイザー、モンスロード!!》
ディオールの声に反応して機械から音声が発せられるとカバーパーツが開き、中からカードのようなものが光を放ちながら射出、機械上部のリーダーでスキャンされると、空高く飛び上がった!
☆★☆★☆★
『ゥウ………!?』
「何!?」
メビウスと2機のガンマシンが4体の怪獣と睨み合っていいたその時、両者の間に割って入るようにカニとエビを足したような見た目で右手に大きなハサミと赤く光る目を持った怪獣が現れた!
「ギィィイイシュウ!!ギィィイイシュウ!!」
「また別の怪獣だと!?」
カニ型怪獣の出現にメビウスや怪獣たちが驚く中、フェニックスネストのエリーがアーカイブから検索した怪獣のデータを報告した。
[『ドキュメント・パラレル』、TPCの項目に記録確認!レジストコード『宇宙海獣 レイキュバス』!!]
「ギィィイイシュウ!!ギィィイイシュウ!!」
レイキュバスは大きく鳴き声を上げると、若干横歩き気味にスノーゴンとギガスの方に接近をすると、右手の大きなハサミでスノーゴンを殴りつけた!
「バオーーーッ!?」
『!?』
「ギゴオーーーッ!?」
殴られたスノーゴンが大きく吹き飛ばされると、その先にいたギガスも巻き込まれて転倒してしまう!レイキュバスは2匹に追撃をしようとハサミを振りかざすが、立ち上がったスノーゴンがそれを受け止めると、ギガスが攻撃をしてこようと腕を振りかざす。しかしレイキュバスは、口から火炎放射を放ってギガスに直撃!ギガスは怯んでしまう。
『な、何が起きている……?』
「あの怪獣、味方なのか………?」
『アイツ、まさか”同胞”か……?」
メビウスとリュウが戸惑っていると、ブラック星人とポール星人は何かに気が付いている様子だった。すると、メビウスとリュウたちに声が聞こえてきた。
《ウルトラマン、それに地球人の諸君。》
『!?』
「テレパシー……!?」
《あの2匹は私のレイキュバスに任せてくれたまえ。あの宇宙人たちは本来、私が相手をするべきなのだ。君たちは残りの怪獣たちを頼む。》
『あなたは一体……?』
メビウスが尋ねると、声の主である宇宙人は答えた。
《名乗るほどの者ではない。強いて言えば、『赤い薔薇の騎士』、と言ったところかな。》
『は………?』
メビウスは思わず呆気に取られてしまう。しかし、目の前で動きを止めるガンダーとペギラに視線を向けると、メビウスは構えをとった。
《リュウさん、カナタ君、スノーゴンたちはあの怪獣に任せましょう!》
「わ、分かった!」
メビウスはリュウとカナタにテレパシーで伝達すると、ガンダーとペギラを睨んだ。その時、通信機にミーナから連絡が入った。
[こちらミーナ!ネウロイがそちらに向かっていきました!]
「何!?」
「キィィイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーー!」
リュウが声を上げた時、ネウロイが猛スピードで迫ってきた!リュウは反転をして迎撃をしようとしたが、ネウロイは地面に垂直になるように突き刺さった!
「なっ………!?」
「突き刺さった………!?」
ネウロイを追って来たミーナや芳佳たちも、予想外の光景を見て驚いている。その時、ネウロイはグネグネと液体のように蠢いたかと思うと、その姿を巨大な人型へと変えていった!
「パオーーーンッ!!」
まるで西洋の騎士を思わせる甲冑のような姿に赤い
「怪獣ネウロイか!!」
「アパテー………!?」
姿を変えたネウロイを見た我夢が、その姿を見て驚いた。
[隊長、あのネウロイ『ドキュメント・パラレル』、XIGの項目に記録されたレジストコード『金属生命体 アパテー』に酷似しています!]
「金属生命体?」
「まさか、アパテーと同化しているというのか………!?」
エリーの通信を聞いたリュウと我夢が息を飲んだ。当のアパテーとなったネウロイは目の前のメビウスとガンマシンに目もくれず、目の前で動きを止めているペギラに向けてモノアイから赤い光線を放った!
「ギュイーーーッ!?」
「何!?」
「パオーーーンッ!!」
アパテーが怪獣を攻撃した事に驚いていると、アパテーは攻撃に数歩下がったペギラに向けて接近をして殴り掛かった!
「ネウロイも、あの宇宙人を狙っていたのか……!?」
「それなら好都合だ!今のうちに残りを片付けるぞ!」
「「「G.I.G.!!」」」
リュウの指示に一同が応えると、残ったガンダーに向かって行った!
レイキュバスVSスノーゴン&ギガス
「ギィィイイシュウ!!」
「バオーーーッ!!」
「ギゴオーーーッ!!」
レイキュバスは口から火炎放射を連射すると、ギガスが冷凍光線を放って相殺させる。スノーゴンとギガスは接近をして自慢の怪力で殴りかかるが、レイキュバスはそれを右のハサミで横殴りに払いのけると、2匹は地面に倒れた。
「ギィィイイシュウ!!」
『おのれ!スノーゴン!ギガス!その怪獣をカチンカチンにしてしまえ!!』
「ギゴオーーーッ!!」
「バオーーーッ!!」
2匹の怪獣は起き上がると、ギガスは口から冷凍光線を、スノーゴンは合わせた両手の先端と口から冷凍ガスをレイキュバスに向けて放った!しかしレイキュバスは横歩きで回避をすると、スノーゴンとギガスは追撃をしようとした。
「バオー………!?」
「ギゴオー………!?」
しかし、2体の怪獣は足を動かす事ができなかった。足元を見てみると、何と足が凍り付いてしまったのだ!
『な、何だと!?』
ブラック星人は驚きのあまり素っ頓狂な声を上げた。先ほどのレイキュバスの火炎で周囲の雪が溶けて、それが冷凍ガスと冷凍光線で周囲が再度冷やされて足元を凍らせていたのだ!
「ギィィイイシュウ!!」
レイキュバスはそれを確認すると、目の色が赤から青に変わり2大怪獣を睨みつけたかと思うと……口から『冷凍ガス』を放った!
「バオーーーッ!?」
「ギゴオーーーッ!?」
冷凍ガスを受けたスノーゴンとギガスは悲鳴を上げるが、あっという間に全身が氷漬けとなってしまった!
『ば、馬鹿な!?火炎と冷凍を操るだと………!?」
「ギィィイイシュウ!!」
ブラック星人が困惑する中、レイキュバスは右手のハサミでスノーゴンを掴んで持ち上げると、ギガスに向けて棍棒か何かのように振り下ろし、2体の怪獣は粉々に砕け散ってしまった!
アパテー(N)VSペギラ
「パオーーーンッ!!」
「ギュイーーーッ!!」
ぺギラはアパテーの拳を飛翔して回避すると、口から冷凍光線を放ってくる。回避をするも無重力状態になるが、アパテーは飛行形態に変形をして空中に飛ぶことで回避、ペギラの背後に回って光線を浴びせてきた!
「ギュイーーーッ!?」
光線を受けたペギラは悲鳴めいた鳴き声を上げて地面に落ちる。アパテーは人型に戻って地面に降り立つと、起き上がったペギラの顔面を殴りつけた!
「ギュイーーーッ!!」
「パオーーーンッ!!」
アパテーは攻撃の手を一切緩めず、至近距離から光線を何発も浴びせる。ペギラは避ける事もできずに直撃を受けて吹き飛び、フラフラになってしまう。完全に逃げ腰になったペギラは上空へ飛んで逃亡を図ろうとするが、アパテーは右手を槍のように変形させるとペギラの翼に突き刺してしまった!
「ギュイーーーッ!?」
翼に穴の開いたペギラはバランスを崩すと、そのまま地面に墜落してしまう。アパテーはペギラに向けて胸の発光体にエネルギーを溜めると、そこから『破壊光弾』を発射した!
「ギュ、ギュイーーーッ!!?」
ドォオオオンッ
破壊光弾が命中したペギラは断末魔を上げながら爆発四散していった。
「パオーーーンッ!!」
アパテーは一言雄叫びを上げると、飛行形態に変形して空高く飛んで去ってしまった。
ウルトラマンメビウス&GUYS&ストライクウィッチーズVSガンダー
「プルップォーーー!!」
『セヤァッ!!』
メビウスがガンダーに向けて『メビュームスラッシュ』を放ち体表で爆発を起こし、 ガンダーは数歩下がった。ガンダーはメビウスを睨みつけると、先ほど以上の強力な冷気を放ってきた!
『ゥウッ………!!』
「ミライさん!!」
冷凍ガスに怯んだのか動けなくなるメビウス。思わず芳佳が叫ぶが、メビウスは咄嗟にメビウスディフェンスサークルで冷気を防ぐと、空に飛んで上空から攻撃をした!
「プルップォーーー!?」
ガンダーは冷凍ガスを放つことが出来ず、急降下してきたメビウスのキックを喰らって転倒をする。メビウスは追撃をしようとするが、倒れたガンダーはなんと、その姿を消してしまったではないか!
『ゥウッ!?』
「姿が消えた!?」
ガンダーが消えた事に驚く一同。メビウスは周囲を見渡して探していたが、メビウスの背後から現れたガンダーがその爪で切りかかってきた!
『ゥアアッ!?』
「ミライさん!!」
「プルップォーーー!!」
メビウスは背中に切り傷を受けて倒れそうになった。咄嗟に4機のガンマシンが攻撃をするが、ガンダーはうつ伏せになるように回避すると、再び雪の中に数型を消してしまった。
「アイツ、雪の中に姿を隠せるのか!?」
「厄介な………!!」
ガンダーが姿を隠せることを知って、リュウとカナタが顔をしかめる。しかし、ミーナは『空間認識』の能力でガンダーの位置を把握した。
「そこよ!!」
ガガガガガッ
「プルップォーーー!?」
ミーナが手にした機銃で地面を撃つと、火花と共にガンダーが悲鳴を上げながら倒れたまま姿を現した!ガンダーが立ち上がってメビウスを睨むが、そこにガンマシンとウィッチたちの銃撃を受けて小さく爆発を起こしながらのけ反った。
「プルップォーーー!!」
ガンダーが怒りの声を上げると、メビウスが構えを取って一気に駆け出そうとした。しかしその時、ポール星人の宇宙船から再度光が飛んできたかと思うと、頭頂に2本の角と大きな牙を持った肉食恐竜のような怪獣が出現した!
「グルルァアーィイーーーッ!!」
『!?』
「また別の怪獣!?」
『ええい、奥の手のシーグラまで出す羽目になろうとは!!』
ポール星人が「シーグラ」と呼ぶ怪獣は威嚇するように頭を振りながら鳴き声を上げ、ガンダーも援軍の到着に嬉しそうに声を上げた。メビウスはファイティングポーズを取るが、ガンダーの冷気とシーグラの冷凍光線を受けてしまう!
『ゥアアッ!?』
「メビウス!!」
メビウスは2体の冷凍攻撃から逃れるが、ガンダーとシーグラは接近戦に持ち込んだのか、爪の切り裂きと怪力による攻撃をメビウスに仕掛けてきた!
メビウスはフラフラになりながらも回避するが、何発か攻撃を受けてしまった。
「おかしい……メビウスの動きが鈍いような………」
我夢がメビウスの動きを見て、動きがいつもよりも遅いように感じた。
「まるで、この寒さに影響を受けているような………?」
「寒さに……?」
我夢の話を通信機越しに聞いたひかりが、先ほどミライとの会話を思い出した。
(雪って言うか、四季そのものがないかな。年中暖かい気候なんだよ。)
「まさか、寒さが苦手なんじゃあ!?」
「何ですって!?」
ひかりの言葉に、ミーナが思わず声を上げた。
ひかりの予想は正しかった。過去にポール星人がガンダーを連れて現れた際、ウルトラセブンを冷気で苦しませ、彼に地球での活動時間に制限を付けてしまっている。他にもスノーゴンと戦ったウルトラマンジャックや、当のメビウスも暗黒四天王の”豪将”グローザムに氷漬けにされてしまっている。温暖な気候の『光の国』出身のウルトラマン達は、寒さに弱いのであった。
「じゃ、じゃあこのままだとメビウスは………!?」
芳佳がメビウスを心配そうに見つめる。メビウスはガンダーとシーグラの攻撃に苦戦しており、カラータイマーを点滅させ始めた。
「くっ!」
メビウスのピンチに我夢はエスプレンダーを取り出して変身をしようとするが、それよりも先に動いた者がいた。
「させるかぁあーーーッ!!」
「!?アイハラ隊長!?」
ガンウィンガーを駆るリュウが、叫びながらメビウスの前に飛び出していく。そのままガンダーとシーグラにビークバルカンを発射した!
「プルップォーーー!?」
「グルルァアーィイーーーッ!?」
「カナタ、ドッキングだ!!」
「G.I.G.!!」
ガンダーとシーグラは不意打ちの攻撃に驚いて後退する。傷ついて膝をつくメビウスだったが、その目の前でガンウィンガーとガンローダーがドッキングをして、ガンフェニックスとなった。
「ミライ!そんな冷気なんかに負けるんじゃねえぞ!!」
『!!』
リュウの言葉にメビウスが顔を上げると、ガンフェニックスは機体を傾けて機体にペイントされた『ファイヤーシンボル』が見えるようにした。
「『俺たちの炎』は、そんな程度で消えるもんじゃねえだろ!!」
『………!!』
リュウの言葉を聞いたメビウスは大きく頷いて立ち上がった。
「プルップォーーー!!」
「グルルァアーィイーーーッ!!」
ガンダーとシーグラは立ち上がったメビウスを睨みつける。メビウスは左腕を胸の前に持って来ると、メビウスブレスが赤い炎を発して、メビウスの全身を包み込んだ!
『フゥウーーー……ハアァッ!!』
「!?あれは………!?」
メビウスの全身が炎のように赤く染まり、胸にはメビウスとGUYSの絆の証『ファイヤーシンボル』が金色に輝いている。
ウルトラマンメビウスバーニングブレイブ
仲間たちの絆が生んだ、『炎の勇者』の姿である。
「メビウスが、変わった……!?」
「タイプチェンジできたの……!?」
『ええい、姿が変わったから何だというのだ!行け!ガンダー!シーグラ!』
「プルップォーーー!!」
「グルルルァアーィーーーッ!!」
新たな姿になったメビウスに驚きつつも、ポール星人に命じられたガンダーとシーグラがメビウスに向かっていく!ガンダーは冷気を放ってメビウスの動きを止めようとするが、メビウスは跳び上がって回避をすると同時に飛び回し蹴りでガンダーの頭を蹴り飛ばし、着地と同時にシーグラの突進をかわしながらパンチを叩き込んで押し飛ばした!
「プルップォーーー!?」
「グルルァアーィイーーーッ!?」
「よし、こっちもメビウスを援護だ!」
「「「G.I.G.!!」」」
「「「了解!!」」」
リュウの号令に、ガンマシンとウィッチたちも攻撃を開始、冷気と冷凍光線を放とうとしていた2大怪獣は光線と銃弾を受けて怯む。
「恐竜(=シーグラ)の方は任せろ!!」
リュウの言葉にメビウスは大きく頷くと、目の前に接近してくるガンダーに構えた。
「グルルァアーィイーーーッ!!」
「すまんが、あの怪獣の動きを少し足止めしてくれ!」
「はい!」
リュウが指示を飛ばすと芳佳たちがシーグラに向かって攻撃を開始する。リュウはガンスピンドラーに乗ったコウジに通信を送った。
「コウジ、ドッキングだ!」
「あれを使う気ですか!?でも訓練では………」
「ぶっつけ本番だが、ぶちかますぞ!!」
「じ、G.I.G.!!」
リュウの気迫に押されたコウジが返事をすると、ガンスピンドラーはガンフェニックスの後部につき、機体下部のキャタピラがスライドし、尾翼を畳んだガンローダーを挟むように合体。『ガンフェニックススピンドラー』となった!
「メテオール解禁!!一気に決めるぞ!!」
リュウの宣言と共に、ガンフェニックススピンドラーは金色の粒子に包まれた『マニューバモード』へと移行、全体に金色の粒子がチャージされると、それがガンスピンドラーのドリルに集中し、回転を始めた。
「みんな、怪獣から離れてくれ!!」
「「「はい!!」」」
「グルルァアーィイーーーッ!!」
芳佳たちがシーグラから離れたのを確認すると、ガンフェニックススピンドラーのドリルがシーグラに狙いを定めた。
「『フェニックス・スティンガー』ディスチャァアアアアジッ!!!」
ドォオンッ
リュウの宣言と共にドリルから膨大なエネルギーの奔流―――『インビンシブルフェニックス』と同等以上のエネルギーを一点集中させて放つ『フェニックス・スティンガー』が発射され、シーグラに直撃した!
「グルルァアーィイーーーッ!?」
光線はシーグラの胴体に大きな穴をあけ、更に貫通した先の地面を大きく穿つと爆発を起こして、シーグラを爆散させた。
「うわあ!?」
「す、スゴイ威力………!!」
シーグラの撃破以上に『フェニックス・スティンガー』の威力に驚く芳佳たち。驚いたのは放った張本人のリュウも同じであった。
「こ、こりゃあ地上に向けちゃヤバイやつだな……」
リュウは冷や汗を流しつつそう呟いた……
「プルップォーーー!!」
ガンダーは鋭い爪をメビウスに振りかざしてメビウスに走って行く。メビウスは胸の前でメビウスブレスに手をかざすと鳥の翼のように大きく両腕を広げて胸のファイヤーシンボルに炎のエネルギーを集中、巨大な火球が発生した。
『フゥウウウ………ハァアッ!!』
ビシュンッ
メビウスは両手を突き出してその炎―――『メビュームバースト』をガンダー目掛けて放ち直撃!ガンダーは全身を炎に焼かれる事となった!
「プォッ!?プルップォーーー!!」
ドォオンッ
ガンダーは悲鳴を上げながら地面に倒れ込むと、そのまま爆発四散した!
「やったー!」
リュウや芳佳は歓喜の声を上げた。すると、ブラック星人とポール星人の宇宙船から悔しそうな声が聞こえてきた。
『おのれぇー!よくも私たちの邪魔を!!』
『このままでは済まさんぞ!覚えていろぉーーーっ!』
2人の叫びを最後に、2つの宇宙船は宇宙に向けて飛んで行ってしまった。
「あっ、逃げた!」
「追いますか隊長!?」
「いや、あの速度じゃあもう………」
既に成層圏まで到達したであろう2隻の宇宙船を見上げてリュウが言うが、その時、メビウスの背後からレイキュバスが現れた。
「ギィィイイシュウ!!ギィィイイシュウ!!」
「レイキュバス……?」
レイキュバスが鳴き声を上げたかと思うと、目を赤く光らせて宇宙船の方を向いて、口から火球を数発放った!
☆★☆★☆★
『くそう………まさか怪獣が全滅するとは………ッ!!』
怪獣を失ったブラック星人が悪態をついていると、ポール星人から通信が来た。
『今度はもっと強い怪獣を連れて、別の場所で戦おう。』
『そうだな、その時は必ず決着を………』
2人の宇宙人は再戦を誓いあうが、その時、背後から迫って来た火球が宇宙船に直撃し、爆散してしまった………
☆★☆★☆★
「成層圏で、宇宙船が撃墜された……!?」
「まさか、あの怪獣が撃ち落としたっていうのか………!?」
フェニックスネストから通信を受けたリュウがレイキュバスの方を見て信じられないといった表情をする。当のレイキュバスは一言鳴き声を上げたかと思うと金色の小さな光になって、何処へと飛び去って行った。
「き、消えた………!?」
「あの冷凍怪獣たちと同じ……」
レイキュバスが消えた事に驚き戸惑うリュウとひかり。怪獣たちのいた地点を呆然と見つめていると、メビウスは空を見上げると両腕を伸ばして飛んで行った。
「結局、あのレイキュバスっていう怪獣は何だったんでしょう?」
「さあ?」
カナタが口に出した疑問に、リュウたちは首を傾げた。ミーナはふと、左の胸にさしていた赤い薔薇に手をやった。先ほど、ディオールから受け取ったものだった。
「きっと、あの怪獣は彼が………」
「え?何か言いましたか?」
「いいえ、何でもないわ。」
小さく呟いたミーナの言葉を聞き返した芳佳が尋ね返すと、彼女は微笑みながら答え、ガンマシンと共に基地へと帰還を開始した。
☆★☆★☆★
「ご苦労だったな、アイチヨ、センジューロー。」
「はっ。」
とある場所に帰還したアイチヨとセンジューローが頭を下げる。彼らの前には、黒いタキシードの老紳士とテンガロンハットに黒いテンガロンハットに薄茶色のポンチョを着込んだ男―――カウントとボルターの姿があった。
「ビアンコ提督に依頼してお前たちの力を借りているが、この場所はバレていまいな?」
「それは問題ない。我らの痕跡は残していない。」
「ならば良い。こちらの準備はもう少し時間がいる。」
ボルターはそう言って背後のものを振り返った。そこには修復されたビームミサイルキングと、それ以上の大きさの繭を思わせる膜があった。膜の中には黒い巨大生物がおり、胸と頭に赤い発光体を持っていた。
「ビームミサイルキングは修復できたが………」
「すみません、まだ少しエネルギー不足のようでして………」
「構わんよ。だが、今はグア軍団だけではなくレイオニクスまでいるのだ。少し急ぐべきであろう。」
ボルターがそう言うと、繭が不気味に蠢いて、中の巨大生物が小さく鳴き声を上げた。
「ゼットーン………ピポポポポポポポポ」
つづく
第三十八話です。
・ヤプールはとりあえず無罪。そしてバキシム強化フラグ。ヤプールの企みはいずれ。
・暗躍していたエンペラ軍団2人が登場。アイチヨは2回目ですが、センジューローは初登場。
・謎のレイオニクス・ディオール。ミーナを口説くあたり結構なプレイボーイ感ありますね。正体はいずれ。
シルバゴンの他にレイキュバスが手持ち。一応初登場の時にも出てきていましたね。
・ネウロイの正体はアパテーでした。アパテーはネウロイ化怪獣の候補に最初から入っていましたが、マッキー3号をチョイスしたのはアパテーの飛行形態に似ていたのが理由。アパテーは好きな怪獣なので、今後もしばらくは登場予定です。
・ガンダーの雪の中に隠れる能力は『大怪獣ラッシュ』に出てきたプラズマガンダーの能力が元ネタ。そしてシーグラ登場。『ザ☆』の怪獣はアニメ作品のせいか再登場の機会が全然ないので、積極的に出したいところ。
・満を持して『バーニングブレイブ』登場。やはり登場させるなか今回かなって。
・ガンフェニックススピンドラー登場。必殺技はオリジナルですが、一点集中の分使いどころが難しい感じ。
・ブラック星人とポール星人撃破。地球に迷惑かける以外は意外と正々堂々としていましたが、因果応報って事で。
・ラストは暗躍するエンペラ軍団。近い内に動き出すと思われます。
では、次回をお楽しみに。