ウルトラマンメビウス&ストライクウィッチーズ   作:オレの「自動追尾弾」

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祝日なので、2日連続投稿です。


第六話 地球の守護神

 

 

ウルトラマンマックスは、地球から300万光年離れたM78星雲「光の国」出身のウルトラマンである。

 

宇宙警備隊訓練校の卒業間近、彼は太陽系第3惑星『地球』へ赴任する戦士の候補に挙がる程の実力者であったが、もう1人の候補に挙がっていた1000歳年下の戦士と組み手をした際、彼に「無限大の可能性」を感じて彼に譲り、自分は『恒点観測員』に志願した。

 

そして卒業試験本番、試験官にして「勇士司令部」所属の『ゼノン』を相手に宇宙空間での模擬戦をしている最中、突如として『ブラックホール怪獣 ブラキウム』が2人に襲いかかってきた。

 

腹部にブラックホールを発生させる能力をもつブラキウムを2人は何とか倒す事に成功したその時、ブラキウムが制御していたブラックホールが暴走、マックスはそこへ吸い込まれてしまったのだ。

 

ブラックホールの先にある出口、即ちホワイトホールを出ると、そこは平行宇宙の『地球』があった。

 

今まで怪獣や宇宙人の脅威にさらされた事のなかったこの『地球』を衛星軌道上で観察していると、『冷凍怪獣 ラゴラス』と『溶岩怪獣 グランゴン』を相手に命を顧みず、見ず知らずの女性や街の人々を護るために立ち向かう青年―――『トウマ・カイト』に「共振する個性」を感じ、人類を守るために戦う事を決意し、彼と一体化、カイトに『ウルトラマンマックス』の名前を与えられた。

 

それから彼は、世界各地で頻発する自然災害や地球を狙う侵略者の影響で出現した怪獣や宇宙人たちから人々を守って来たが、マックスを探しにこの次元宇宙まで来たゼノンの導きによりカイトと別れなければならなくなった。

 

地底文明デロスとの戦いで一度は命を落としたが、カイトたち地球人の力で復活、暴走したギガバーサークを破壊し、地球の未来を信じて「光の国」へ帰還すべくゼノンが最終決戦中維持していたワームホールへ飛びこんだ。

 

だが次元の穴を通過している時、彼は次元の狭間を2人の少女が漂っているのを発見した。

 

ゼノンが止めるのも聞かず、急いで手の中にバリアを張って少女を助けるが、その際に次元宇宙の通り道から踏み外してしまい、これまた別の次元宇宙へと飛びこんでしまった。

 

更に、2人の内の赤い髪の少女(ミーナ)は、突入した際の衝撃でバリアから弾きだされてしまい自分たちとは別の場所へと飛ばされてしまったのだ。

 

そして、マックスはもう1人の少女(エーリカ)と共に『竜が森湖』に降り立つ。エーリカに不安を抱かせないため、かつて一体化した青年『トウマ・カイト』の姿を取り―――

 

 

 

 

 

「………誰?」

「僕?そうだな………」

 

 

 

「………『トウマ・カイト』とでも呼んでくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第六話 地球の守護神

 

用心棒怪獣 ブラックキング

暗殺宇宙人 ナックル星人

光波宇宙人 リフレクト星人

異次元怪異 ネウロイ(コード№05、GX‐03)

月光怪獣 キララ

月怪獣 ペテロ

登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京タワー周囲にて、4極の戦いが始まった。

 

「キィィイイイイイイイイイイイイイ!!」

「行くわよ、フラウ!」

「オーケーミーナ!遅れた分はきっちり取り返すよ!」

 

ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ&エーリカ・ハルトマン&チーム・ライトニング VS 異次元怪異 ネウロイ(コード№05)、

 

『ふっふっふっ………あなたに私は倒せませんよ?』

『堅そうな身体だな………だが、負けはせん!』

 

ウルトラマンマックス VS 光波宇宙人 リフレクト星人、

 

『借りは返させてもらう!』

『見くびるなよ………俺が怪獣より弱いと思わんことだな!!』

 

ウルトラマンアグルV2 VS 暗殺宇宙人 ナックル星人、

 

そして、

 

「グォォオオオオオオオオオオ!!」

『デャアアアアアアアアア!!』

 

ウルトラマンガイアV2 VS 用心棒怪獣 ブラックキング。

 

ガイアはブラックキングの首に手刀を打ち込むと、そのままの勢いで後ろ回し蹴りを放つ。ブラックキングは多少グラついたものの立ち直り、ガイアに尻尾を叩きつける。ブラックキングの猛攻は止まらず、口から放たれた赤い光線が倒れたガイアに直撃する。

 

「ガイア!?」

[ガイアは大丈夫だ!俺たちはネウロイに集中しろ!]

『了解!』

 

苦しむガイアにミーナが叫ぶが、梶尾の言葉に返事し、ネウロイの放ったビームをシールドで防ぐ。北田、大河原両機の攻撃が装甲をはがすが、すぐに再生してしまう。

 

「くそ!」

「あの装甲、前より堅くなってないか!?」

 

大河原が毒づくと、梶尾がネウロイの装甲の強度に驚きの声を上げる。ネウロイ殲滅の専門家であるミーナとエーリカであるが、流石にこのサイズを相手にするには少しばかり戦力が心もとなかった。

すると、通信回線が開き、ノリのいいロックミュージックが流れてきた。

 

「ふぇ!?」

「な、何、この音楽は………!?」

[なっさけない事言ってるわね、男衆は!]

「ようやく御登場か、お嬢様方!」

 

見上げれば、こちらに降下してくるライトニングと同じ3機編成の編隊があった。

 

チーム・クロウ。

『雷光』を由来とするチーム・ライトニングと同じく、知恵を司る『カラス』の名を冠したXIGのパイロットチームで、女性のみで編成されているのが特徴だ。

 

チーム・クロウリーダーの稲城美穂が合図をすると、三島樹莉機、多田野慧機が続き、波状攻撃を掛ける。

 

「クロウに続け!」

[[了解!]]

 

梶尾の号令でネウロイに攻撃を仕掛けるライトニングの3機。合わせて6機のファイターによる攻撃でネウロイの方も押されてきており、慌てたかのようにビームを頭上に集め、収束砲を放とうとする。

 

「させないよ!シュトゥム!!」

ゴォオオオッ

「!?」

 

だが、急降下で一気にネウロイに接近したエーリカの固有魔法により発生した突風を受けて側面を大きく削られ、収束したビームがかき消された。それと同時に、削られた所から中心部にあるコアが露出した。

 

「コアを確認!」「ミーナ中佐!!」

「ええ!!」

 

ミーナは叫ぶと同時にネウロイに向けて銃を乱射しながら突っ込んでいき、弾が数発コアに直撃してヒビが入り―――

 

 

 

 

 

「キィィイイイイイイ――――――」

 

断末魔と共に、ネウロイのボディは砕け散った!

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

『ふん、所詮はあの程度でしたか………』

 

ネウロイが砕け散ったのを見て、リフレクト星人は鼻を鳴らした。この隙をマックスは逃さず、リフレクト星人に右拳を叩きこんだ。

 

『おっと。』

ガギッ

『!?』

 

だが、リフレクト星人はそれを左腕の盾で防ぐと、右腕の盾から刀身を伸ばしてマックスに斬りかかる。マックスはそれをバク転で回避して距離を取ると、マックススパークを装着した左腕を高く掲げる。すると、マックススパークに虹色のエネルギーが集まり、最大までチャージがされるとマックススパークに金色の翼のイメージが一瞬現れる。

そして、マックスが左腕を縦、右腕をその肘に当てた『逆L字』になるように構えると、左腕から金色の必殺光線「マクシウムカノン」が放たれた!

 

『ふん!』

 

だが、リフレクト星人はそれにあわてることなく胸で「光線を受け止める」と、光線は星人の体表で反射され、マックスに迫ってきた!

 

『!?』

 

マックスは一瞬慌てたが、すかさず前方にシールドを作り出して防御するも、自分の放った光線の威力が強大すぎたため、後方に倒れこんでしまった!

 

『ふっふっふっ、私に光線は効きませんよ?』

『ぐう………頑丈なだけではないと言うことか………!』

 

立ち上がったマックスに対し、リフレクト星人が勝ち誇るように嘲う。ならばと、マックスは頭頂に手を当てると、の角飾りの一部を分離させた武器「マクシウムソード」を投擲する!

 

『ウルトラセブンと同じ、念動力系の武器ですか。だが!』

 

リフレクト星人は自信ありげに左手の盾で防御しようと構える。だが、次の瞬間マクシウムソードは何本にも分身し、四方八方からリフレクト星人に襲い掛かった!

 

『何だとぉお!?くっ!』

 

リフレクト星人は慌てて分身下マクシウムソードを防御しようとするが、肩や胸、頭や背中のトゲ等を何度も切りつけられてしまう。それでも自慢の頑丈さで耐えるが、一瞬のすきを突いた真上からの2本に、両肘の内側を切り裂かれてしまう!

 

『ガァアッ!!?ば、バカな………!?』

 

関節を切り裂かれたせいでまともに上がらないのか、両腕をダランとたらすリフレクト星人。マックスは分身したマクシウムソードを回収して手に構えると、ゆっくりと星人に近寄る。

 

『まさか………装甲の薄い「関節の内側」を狙うとは………!』

『いくら頑丈でも、動き回るならその部分の装甲は薄いと思ったが、その通りだったようだな。』

 

そして!とマックスは一気にリフレクト星人に近寄ると、右手に持ったマクシウムソードで何度もその胸を切りつける!

 

『な、何をしているのだ!あなたは!?』

『デャァアアアアアアアアアアアア!!』

 

リフレクト星人には理解できなかった。装甲の弱い関節部ではなく、わざわざ胸部を攻撃するのか?

マクシウムソードが摩擦熱で赤く光りだした時、マックスはマクシウムソードを胸部の一点に「突き刺し」、マックススパークを装着した左手に力を込め、「幻の左」とも呼ばれる左アッパー『マックスクラッシャー』を叩き込んだ!

瞬間―――

 

 

 

バッキィィイッ

『!?』

 

リフレクト星人の胸の装甲が大きく陥没し、砕け散った!

 

『き、貴様………最初から一点を狙って………!!』

 

リフレクト星人は驚きの声を上げる。おそらくは先ほどの分身シュートの時から胸の一点を寸分狂わず狙い装甲を摩耗させ、マクシウムソードを『くさび』にして装甲を砕いたのだ。その狙いと念動力のコントロールに戦慄した。

 

『“点滴 石を穿つ”、は、少し使い方が違うが、確かに固い装甲ではあった………』

 

胸のパワータイマーが赤く点滅する中、マクシウムソードを頭頂に戻したマックスが、左腕を高く掲げ、エネルギーを蓄積させる。

 

『だが、その装甲が砕けた今、お前を光線から守る術はない!』

『!?ま、待って―――』

 

リフレクト星人の懇願に耳を貸さず、マックスはその胸に必殺のマクシウムカノンを撃ち込んだ!

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

『リフレクト!?』

 

胸にマクシウムカノンを受けて爆発四散したリフレクト星人を見て、信じられないという声を上げるナックル星人。慇懃無礼でトサカに来ることはあったものの、その冷静かつ冷酷、そしてその体質と自分に劣るものの高い知能を気に入っていた為に、それなりにショックを受けていた。

すぐさまアグルは右手のアグルセイバーで突きを放つが、ナックル星人は寸での所でそれを避け、お返しにと腹に蹴りを喰らわせた。

 

「グォォオオオオオオオオ!!」

バキッ

『グアア!!』

『ガイア………!』

 

アグルがナックル星人の蹴りにひるんだその時、ブラックキングの口から放たれた赤い光線を受けたガイアが、アグルの近くにまで転がり込んできた。

 

『リフレクト星人が敗北したのは意外であったが、貴様らの今までの戦闘データは、既に研究済みであると言ったはずだ!我々に敗北はない!』

 

ブラックキングと並び立ったナックル星人が言い放つ。ガイアが立ち上がったその時、アグルはある事に気が付いた。

 

『(まてよ、“今までの戦闘データ”と言う事は………)そうか!ガイア、変身だ!!』

『!そうか!』

『何……?』

 

アグルの言葉から察したガイアは、両手を高く上げると、その身を赤く光らせる。そして、両腕を大きく回して真横に伸ばすと、ガイアはその姿を変えた!

 

「グウウウ………!?」

『な、何だと!?』

 

筋肉の膨れ上がった体の胸と肩に黒いラインの走った金色のプロテクターを纏い、その身には青いラインが配色されたその姿を見て、ナックル星人とブラックキングはたじろいだ。

 

ウルトラマンガイアSV(スプリーム・ヴァージョン)

かつて、藤宮博也からアグルの光を受け継いだガイアが、パワーアップした姿である。

 

ガイアSVはたじろぐブラックキングに向けて駆け出すと、その勢いのまま右拳を叩き込む。ガイアに気付いたブラックキングは戦闘データ通りであれば大したことはないと踏んだが、叩き込まれた瞬間、その身が後方に吹き飛ぶほどのダメージを受けてしまった!

 

「グォォオオオオオオオオ!?」

『ブラックキング!?』

 

吹き飛んだブラックキングに驚くナックル星人。今までの戦闘データにないパワーに驚いていると、ガイアはすきを見せるブラックキングに飛び掛かる。

 

『バカな、今までの戦闘で、あのような力を出していなかったぞ………!?』

『戦闘データを当てにしていたのが仇となったな。今までの戦闘で使わなかった能力を使った途端にこの様だ。』

 

胴を掴まれて、そのまま持ち上げられた後に地面に叩き付けられるブラックキングを見て戸惑うナックル星人に、アグルが言い放つ。ナックル星人は悔しげにアグルに振り返った。

 

『………それがどうした?仮にブラックキングが負けようと、俺が残っているぞ!!』

 

そう叫んでアグルに飛び掛かろうとした、その時、

 

 

 

ドゴォオンッ

『グ、ォァ………!?』

 

突然、ナックル星人の右側頭部が爆発し、ナックル星人は倒れこんだ!

 

『な、何だ!?何が起こったんだ!?!?』

「俺たちハーキュリーズを忘れてんじゃねーぞ!!アグルを援護だ!!」

「「ウォオオオオオーーー!!!」」

 

それは、チーム・ハーキュリーズの駆るバイソンとスティンガーの砲撃だ!さらに、上空からはライトニングとクロウのファイターたちが、星人に向けて集中砲火を行う!

 

ズドドドドドドドドドドドドッ

『ガあああああああ!!お、オノレぇ………地球人如きがこの俺様にいいいい!!』

 

集中砲火を受けた事が許せなかったのか、ナックル星人は怒りを露わにして両手から赤い稲妻状の光線を放つ!6機のファイターは回避するが地上のスティンガーとバイソンは直撃してしまい、コックピット内に火花が散った!

 

「やろお……怯むな!撃って撃って撃ちまくれ!!」「「おう!!」」

 

吉田の怒鳴り声に志摩と桑原が返事をすると、2機は再び砲撃を始めた。

 

 

 

『デャアアアアア!!』

「グォォオオオオオオオオ!!」

 

一方、ブラックキングと対峙するガイアSV。ブラックキングが放つ赤い光線に対しガイアはバリアで防ぐと、そのバリアを飛び越えてとび蹴りを喰らわせる。倒れたブラックキングをガイアは両手で高く持ち上げ、そのまま投げ飛ばしブラックキングは地面に体を打ち付ける。

 

「ギュゥウ………」

 

ブラックキングが身をよじらせる間もなく、ガイアはその尻尾を掴み、ジャイアントスウィングの要領で振り回し、遠くに投げ飛ばした!さらに、立ち上がったブラックキングの腕をつかんで背負い投げ、もう一つおまけにと両腕を掴んで振り回して投げ飛ばし、連続で体を強く打ちつけられたブラックキングはグロッキー状態だ。

 

『ぐ、おおおおお!!』

 

一方のナックル星人も、XIGのライドメカによる攻撃で足元がおぼつかない程のダメージを受けており、決着の時は近かった。

 

『フウウウウウウ………』

 

アグルは胸の前に手を合わせるように構えた後に両腕を広げ、右手を高く上げると、両腕を大きく回し球状のエネルギーを溜める。

 

『ハァアアアアア………』

 

ガイアも、右腕を高く掲げた後、右腕を後方に、左腕を前に出す構えを取り、大きく振りかぶって両手のひらを合わせるとその腕を胸の前に出した。

 

『お、おのれえ………こんなところで、この俺様が………!』

 

その時、最後の悪あがきにとナックル星人が光線を放とうとする。だが、その光線が放たれる前に背後からの銃撃を受け、八社は中断された。

 

『が、あ………?』

「今です!高山さん!!藤宮さん!!」

「やっちゃえー!!」

 

銃撃はミーナとエーリカ、2人のウィッチによるものであった。ナックル星人が怒りを通り越して信じられない表情になる。

 

『ま、まさか………地球人如きにこの俺様が―――』

『地球人をなめすぎだ、宇宙人!!』

 

アグルはそう言うと、球状のエネルギー弾『フォトンスクリュー』を放ち、放たれた光弾は星人の胴体を貫き、ナックル星人は爆散した!

 

『デャアアアアアアアアア!!!』

ドウッ

「ギャゥゥウウウウ――――」

 

それと同時に、ガイアが右手をずらし、I字になるように構えると、必殺の光線『フォトンストリーム』が発射され、ブラックキングは粉々に砕け散った!

 

「ヤッター!」

 

敵がすべて倒されたのを見て、エーリカが歓喜の声を上げる。ミーナもほっと胸をなで下ろし、各機のパイロットたちも声を上げていた。特に、ハーキュリーズの声が一番大きかったのは言うまでもない。

ミーナがふと見下ろすと、ガイア、アグル、マックスの3大ウルトラマンは、しばし互いに目を合わせていると小さく頷き、

 

『『『シュワッチッ!!』』』

 

上空を見上げて、空高く飛んで行った………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「うっひゃー、すごい景色ー!」

「って、あなたも空を飛んでいたら、見れるでしょ?」

「いやー、でもこうやってゆっくり見れることはないからねー。」

 

「―――では、カイトさんは私たちのせいでこの世界に………」

「あ、いえ、別にそんな気になさる事はないですよ。」

 

戦闘後、エリアルベースⅡに帰投した一同は、カイトとエーリカを迎え入れて話をしていた。司令室の窓からエーリカが眼下に広がる雲海を珍しそうに眺めている中、カイトと話すミーナは申し訳ない顔となり、堤チーフが話に入ってくる。

 

「だが、君の仲間のウルトラマンも、君を探しているのではないか?」

「ええ、ですから、迎えが来るまで少しの間、こちらにお世話になってしまうかと………」

「それは構わないのだが……」

 

千葉参謀がそういうと、我夢と藤宮が入室してくる。

 

「藤宮くん。」

「みんな、今回は心配をかけてすまなかった………特に、異世界から来たという3人には、本当に迷惑を………」

「いえ、そんなことは………」

「お詫びという訳ではないのだが、元の世界に返す手伝いを、俺にもさせてほしい。俺の持てる知識を、存分に活かしたい。」

 

藤宮の申し出を聞き、石室コマンダーは頷きながら礼を言う。するとエーリカが、

 

「貸してくれるのはいいけれど、その前に玲子って人に会ってあげなよ。」

「え?」

 

寂しがってたよ~、とニヤニヤしながら言うエーリカに、藤宮は少し顔を赤くする。周囲が茶化すような雰囲気になる中、ミーナと石室がワザとらしく咳払いをしたのを切っ掛けに、慌てて気を引き締める。

 

「あー、それで今後の方針なのだが………」

「ええ、とりあえず、ミーナ中佐の世界か、カイト君の世界の座標を見つけ出す方法を探ろうと思います。」

「可能なんですか?」

「確実とは言えないのですが、『アドベンチャー』のシステムを応用すれば、何とか………」

 

ミーナの言葉に少し不安そうに答える我夢。すると、

 

 

 

 

 

「―――では、「竜が森湖」の上空付近を調査してみるといい。」

 

 

 

 

 

『………!!!!!?????』

 

 

 

 

 

突如として、XIGやウィッチ、そして2人のウルトラマン以外の人物の声が司令室の面々の耳に届く。声がした方に振り返ってみれば、そこには少しくたびれた白衣を着た、ボサボサな白髪と無精ヒゲの老人がいた。その老人の姿を見た瞬間、ミーナはあ、と声を上げた。

 

「あなたは………あの時の!?」

「知っているんですか?」

 

声を上げたミーナに、我夢が聞く。

 

「私が医務室で目覚めたとき、この人がいたんです………てっきりこの艦の医師かと思ったらそうじゃなくて、気付いたらいなくなっていて………」

「て言うかカイト、このおじいちゃん、私たちに作戦提案してきた人だよねえ?」

「そうだけど………」

 

エーリカとカイトが更に驚きの事実を告げる。堤チーフは警戒しつつ、老人に問いかけた。

 

「あなた、いったい何者なんだ………?」

「なあに、頑張る若いモンを応援したくなる、ちょいとお節介なジイさんじゃよ。」

「それで、その竜が森湖には、いったい何があると言うのだ?」

 

笑ってはぐらかす老人に、今度は千葉参謀が聞く。

 

「ウルトラマンマックスがこの世界に来たとき、その湖の上空から時空の穴を通って来たんじゃろ?その穴、まだ完全に閉じ切ってはいないと、ワシは思うんじゃがな~」

「!そ、そうか!」

 

飄々と答える老人の言葉に、我夢は気付いた。

 

「カイト君が通って来た穴は、『カイト君の迷い込んだ世界』と、元いた『M78星雲のある世界』とを繋いでいた道から外れて開いたから、」

「その穴を見つければ、『M78星雲のある世界』の座標が割り出せる、という事か!」

 

我夢と藤宮の説明になるほど、と頷く一同。老人はミーナとエーリカに向き直ると、にっこりと笑ってこう告げた。

 

「カイト君の元いた世界の地球に、君たちの仲間が集まりつつある。早く行ってあげなさい。」

「え………!?」

 

老人は驚く2人を見ると、顎を撫でながらハッハッハッと笑い背を向け歩き出す。ミーナが止めようとした次の瞬間、老人は煙のようにその姿を消してしまった………

 

「き、消えた………!?」

「何者だったんだ、あの人は………?」

 

堤チーフの言葉は、皆の代弁でもあった………

 

「………とにかく、これでこれからの方針は決まりましたね。」

「ああ。我夢、竜が森湖を調査し、カイト君のいた世界の座標を割り出してくれ。」

「了解!」

 

石室の司令に、我夢は大きく返答した。

 

「それにしても、他のみんな、カイトのいた世界にいたんだねー。トゥルーデたち、大丈夫かな?」

「どうだろう。ひょっとしたら、僕の先輩か後輩のウルトラマンと会っているかも。」

「美緒、無事だといいけど………

 

司令室の窓から青空を見ながら、3人は仲間たちの安否を気遣うのであった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

『GUYSスペーシー』とは、大気圏外の宇宙圏から地球を防衛するチームである。

 

1年前に新設されたGUYSスペーシー月面基地配属チーム、通称『スペーシー・ルナ隊』もその任を帯びており、地球から見て月の裏側より、侵略者の脅威から地球を守るのだ。

 

 

 

[隊長、スペースウィンガー2、発進準備完了しました!]

[同じくスペースウィンガー3、発信準備完了っす!]

「よぉおしッ!スペースウィンガー隊、バーナー・オン!」

 

数十分前、月面に怪獣出現の知らせを聞いたスペーシー・ルナ隊は、リック・サンダース隊長の号令のもと、『スペースウィンガー』―――ガンウィンガーの宇宙仕様機で、大型化したジェットエンジンと白地に黒のラインの色が目を引く―――に搭乗し、現場に向けて飛び立った。

 

「キィィイイイイイイイイイイイイイ!!」

 

スペーシー・ルナ隊が現場に着くと、そこでは岩のようにゴツゴツした体に丸い目と小さい口、腹部の黄色い模様が特徴の怪獣が、細い胴体に矢のような機首を持ち、左右に円盤型の翼をもった黒い金属のような怪獣から、イソギンチャクが数個合体したような緑色のぶよぶよとした怪獣を守るように戦っていた。

 

「ありゃあ、ジャパンの連中が戦った『ネウロイ』とかいう金属怪獣か!」

[戦っているのは、レジストコード『月光怪獣 キララ』、守られているのは、『月怪獣 ペテロ』っす!]

 

隊員がそう伝えると、キララは口から火花を吐いて攻撃するが、飛行能力を有するネウロイは高度を上げて回避、両翼の中心からビームを発射し、キララとペテロの近くを爆発させた!

 

「総員、月の先住民たちを援護だ!」

[[G.I.G!]]

 

サンダース隊長はそう命じると、3機のすぺースウィンガーは宇宙使用のビークバルカンを発射、ネウロイの両翼を半分ほど削る事に成功した!

 

「GACCHA!見たか金属怪獣!」

『助かったぞ、地球からの移民よ!』

「って、お前さん、喋れんのかい!?」

 

キララからの感謝の言葉にサンダース隊長が驚いていると、ネウロイは瞬時に翼を再生させたかと思うと、その翼が本体から分離し、まるでピザのように八分割ずつ、合計16機の扇形の子機となった!

 

「何い!?」

 

サンダース隊長が驚きの声を上げる。16機の子機は散会すると、あっという間にスペースウィンガーを包囲してしまい、その先端からビームを発射した!

 

[くっそー!(こっち)に来てからピザなんて一片も食べてないっていうのに!]

「言ってる場合か!次地球に帰還したら何枚でも食わせてやる!!」

 

サンダースは叫びながらウィングレットブラスターを乱射、2機の子機の破壊に成功する。だがそれもつかの間、本体がキララとペテロに向けて突っ込んでいく!

 

「しまった………?!」

 

スペースウィンガーが向かおうとするが、子機にその道を阻まれてしまう。キララがペテロを庇うように前に立ち、ネウロイの攻撃にそなえる。ネウロイはその機首にエネルギーを溜めて、最大級のビームを放とうとし―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドウッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『………!?』

「キィイイ―――――――――!?」

 

突如、上空から青い色の光線がネウロイに直撃し、ネウロイのその身を粉砕した!

 

「いったい………、何が………?」

 

それと同時にスペースウィンガーを包囲していた子機も砕け散り、スペーシー・ルナ隊は解放されるが、何が起こったのか分からず混乱するばかりだ。

 

[9時の方向に、浮遊物体を確認!!]

「何?」

 

通信に、サンダース隊長が訝しんだ声を出す。コックピットのキャノピーから見上げた先に見たものは――――――

 

[あれは…………]

 

 

 

 

 

そこにいたのは、銀色の体に青いラインを走らせ、胸に青く光る丸いカラータイマーの周りには銀色の装飾がある。そうその者は―――

 

 

 

 

 

「青い………ウルトラマン………?」

 

 

 

 

 

つづく




第六話にして『ガイア篇』後編です。

今作におけるマックスとゼノンの設定。マックスはM78ワールド出身で、ブラックホールに飲み込まれて『マックス』本編の世界(マックススペース)に来たという設定。ちなみに今更ながら、カイトの名乗りシーンは『ウルトラセブン』第1話が元ネタ。

ゼノンはネオスと同じ勇士司令部の所属でマックスの卒業試験の試験官、その責任からマックスを探し出して、ギガバーサーク戦の間は帰還の為のゲートを維持し続けていた為に参戦できなかった、という設定。ちなみにマックス捜索の際にはある偉大な戦士が協力してくれたらしいのですが………

ネウロイ戦はあっさりと終了。リフレクト星人は「固い装甲」故の攻略法で決着させました。若干、『仮面ライダーSPIRITS』のライダーマン対ヨロイ元帥戦を参考にしています。

ナックル星人は地球人を見下していた為に地球人が原因で止めを刺されるという屈辱的な決着方法。こういう奴には一番の止めかと思います。
ガイア対ブラックキングは、投げの鬼スプリーム・ヴァージョンによる投げ無双。推奨BGMは「ガイアノチカラ」。

ラストに登場したオリジナルチーム『GUYSスペーシー・ルナ隊』。スペーシー・ルナ隊隊長の声は勿論、江原正士さん、スペースウィンガーの色はスペースシャトルを意識。

ネウロイGX-03は『レオ』のマッキー2号がモデル。レオやタロウのメカは、面白いデザインで好きです。

そして、物語は再びM78ワールドに。ラストの青いウルトラマンの正体も明らかに。

では、また次回。
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