「…令呪が…消えた?」
光を失ってゆく手の甲にある主の証。それが消滅するということはサーヴァントとの契約がなくなるということを示している。マスターが変更されたか、キャスターが敗退したか、どちらにしても自分はマスターの権限を失った、つまり敗北したということになる。
「…まあ、仕方ない」
命があるだけマシなのだろう。どちらにしろサーヴァント達の戦いを見て、到底自分がついていけるようなものだとは思えなかった。キャスターには悪いがここはきっぱりと諦めてしまおう。聖杯にかける願いも英雄たちと比べたら大したことではない。時間をかければ自分自身の力で手が届く星だ。ランサーのように悲しい過去と立ち向かえずキャスターのような正義の英雄にはなろうとも思っていない。きっとそれが正しいことなのだ。誰かを押しのけて願いを叶えるなら、覚悟が必要で俺にはソレがない。どうしたって腕試し感覚で参戦した自分は一度苦汁を飲むべきはずだった。死ななかっただけ儲けもの。よーし、アーチャーに見つからないようにこの町から脱出しよ…
「おい、小僧、どこに行く」
「うお、ア…アーチャー。いや、俺小僧っていう歳じゃないんだが」
「…む?お前さん令呪はどうした」
早速勘付かれました。最悪なパターンですねこれ。サーヴァントを失った敗北者とか生かしておく意味、ないよね。どうやって誤魔化そう…。いやー、死にたくない。
「……敗北者になったのか」
「…はい」
間が怖い。いや、まあうん、はぐれたサーヴァントが生きるか死ぬかって俺悪くないよね。運だよね。ああ、恨むぞ神よ。こんな理不尽なことが…そういや聖杯戦争に参加したのは自分だった。神様助けて…。
「ワシは神性持ちなんだけどね」
今回の聖杯戦争心読んでくる人多くない?サーヴァントの通常スキルか何かなの?
「で、アーチャーは俺を殺すのか?」
「どうして欲しい?」
にやにやしながら聞いてくる。酷い奴だ。生きるか死ぬか聞かれたら、誰だって生きるっていう答えを出すだろう。
「…命乞いが聞きたいのか?」
「そう言えば、そうなる。ぶっちゃけワシ今弱体化しているし、お前さんが役に立つならしっかり利用してやるが。」
「……」
弱体化ってなんだよ…どう頑張ってもアーチャーから逃げることは出来ないだろうし。今一番生存率が高いことはプライドをどぶに捨てること。魔術師の家に生まれて、胸糞悪い事ばかり強要されてきた。それに耐え続けてきた自分にもプライドがある。最終奥義はプライドを粉々にさせられる。天秤にかけろ!
「ぐっ…くぅ…」
「うおおおお…オオオオ」
「ガアアア…ハア…ハア…くっ…工房作りが得意です…」
我ながら天晴なDO☆GE☆ZAだ。俺がもしビジネスマンとして生きていたのなら取引先は思わず交渉の握手をしたくなり、成績がうなぎのぼり…そんな完璧なものだ。
「小僧よ…まさか土下座するとは。生前捕虜に土下座されたこともあったが首飛ばしたんだよな…」
「ヒエッ」
「まあ、いいもの見れたし殺さないでおいてやろう。…ふっ。それに、まあ、優秀な陣地は必要だからな。せいぜい利用してやろう。ぶふっ」
あ、これDO☆GE☆ZAしなくても良かったやつなのでは。アイツ…。
CLASS:アサシン
マスター:???
真名:???
性別:男
身長・体重:167*59
属性:秩序・悪
筋力D 魔力C 耐久D 幸運A 敏捷B 宝具A+++
クラス別能力
気配遮断C:気配をある程度消すことが出来る。攻撃するときには解除される。
保有スキル
自己暗示A:肉体すら変化させる強力な暗示スキル。
宝具
??? ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
??? ランク:E~EX 種別:大軍宝具 レンジ:??? 最大捕捉:???