「キャスター、キャスタアアア!!!」
「手前に見えて無いモン、ソレは…」
太陽の輝く荒野の下、2騎の英雄の押し問答。願う事とは、生きる意味とは、果たしてなにを求めるべきなのだろうか。
聖杯に願うこと
夢
未来
希望
雪辱
矜持
何を願うかは、自分の自由なのだろう。だから、決して、後悔のないように…。
「『******』!!」
未来永劫続くかと思われた空間は一瞬で、時が止まり、動き出すことなく破壊された。
荒野は道路に、太陽は街灯に。光の出力は落ち、暗さに目が耐えられなかった。
「!?」
「キャスター、アキヨシ!助けに来ましたよ!」
ここに集うは3騎の英雄。
ランサー、シャカ・ズールー
キャスター
バーサーカー
「おい、ランサー!撤退だ!」
「ぐう、承知した」
ランサーとそのマスターだろうか。彼らは闇に消えてゆく。俺は追うつもりはなかったし、キャスターも同じだろう。
バーサーカー、彼は紳士であるが、狂戦士のクラスを冠するもの。…ランサーよりも狂っているとは思えない。
「バーサーカー、助けてくれて有難う」
「いえいえ、戦うのは私の役目ですので、お気になさらず」
彼の真名は予想だにしない。サーヴァントとしては理想的な立ち回りを、彼はしている。宝具の情報を与えないスキルか宝具を所持しているのであろう。先ほどの彼の使用した宝具名は、聞き覚えのない言葉に変換されていた。まあ、単純に知らない言語圏出身のサーヴァントという可能性もあるのだが。
「ふうん、バーサーカー。助けに来るにしては随分遅れてきたじゃねえか。」
「おい、キャスター。失礼だろ」
「いえ、いえいえ、遅れてきたのは事実ですので。ええ」
不意に、彼の顔に目をやる。先ほどまでついていなかった月明かりもなしに光り輝く王冠。虹色のマントを身に着けていた。やはり、ファラオのような優雅さを秘めている。
「こりゃまあ、随分と重装備なことで。ランサーは撤退したんだ。何のための装備だい?」
彼の顔が裂けた笑みを映し出す。
「ふふふ、もう…分かるでしょう?」
「ぐっ!?」
途端、時空が裂けた様な痛みが腕から腰に掛けてまで現れる。
「昭義ッ!!」
体が萎える。力が入らない。目が霞んで…
ああ、怖い怖い怖い怖い怖い辛い辛い辛い寒い寒い吐きそうだ…
嗚呼、キャスター…助けて…くれ…
あれ、そういえば、由香利ちゃんは…?
そこで意識はフェードアウトした。
******
黄金の蜂蜜酒
時空を超えるアーティファクト
萎縮
相手の体を萎えさせる強力な魔術の一種
******
「っ、ガハッ!何だったんだ今の…」
目が、覚めた。不愉快な文字列が脳裏をよぎったかと思うと、いきなり覚醒世界に引きずりだされた。
「おお、起きたな。キャスターのマスターよ」
そこには中年の髭が立派な男性と、20代程の女性がいた。…サーヴァントだ。
「キャスターッ!」
呼んでみたが、応える声はしない。
「落ち着け、まだ害は与えん。それとキャスターならワシらは知らんぞ」
どうやら、本当に害を与える気はないらしい。目の前にマスターがいて、殺さないというのはそういうことだろう。
「ワシらがしたいのは情報交換だ。お前さんが持っているサーヴァントの情報をできるだけ寄越してくれ」
サーヴァントの情報…
ライダー、ランサー、バーサーカー…、キャスター…
思えば真名を知っているサーヴァントは内2騎。割と出来るマスターなのでは?
「分かった。交換しよう」
――――
サーヴァント、セイバー。大空の王…。って、アーチャーの交戦したサーヴァントってセイバーとバーサーカーだけかい。
「ほーん、ナポレオンにシャカねえ…。お前さん、自分のサーヴァントの真名教わってないって…いや、割れる口は少ない方がいいってことかな」
「いや、嘘って可能性も考えましょうよ。アーチャー…」
ここはアーチャーとそのマスターの工房。というより貸し宿。どうやら、魔術協会出身のマスターらしい。
「まあ、取り敢えず、お前さんは捕虜だ。逃げようなんて…考えんなよ?」
陽気にアーチャーは笑う。釣られて俺も笑う。わっはっは…ハァ…
CLASS:アーチャ―
マスター:サビル・ヴィザビネア
真名:???
性別:男性
身長・体重:174*70
属性:秩序・中庸
筋力C 魔力C 耐久B 幸運A 敏捷D 宝具A
クラス別能力
対魔力C:二小節以下の魔術をキャンセルする
単独行動A:マスター不在でも3日間現界出来る
騎乗D;騎乗の才能
保有スキル
神性E:神に近しい者である証明。ランクダウンしている。
大陸の覇者EX:大陸にかけて領土を広げた者。軍略とカリスマを兼ね備えている。
宝具
??? ランクA 種別:対国宝具 レンジ:600 最大捕捉:30人