筆が乗ると書く
書くと筆が乗る
……時間とモチベーションが無限にあれば良いのに……
リザレクション全裸同衾とゴブスレさんと女神官のデートは原作通りです
あ、鎖帷子が壊されてないから、女神官の拗ねデレがない! なんてこった!?
「……こりゃあ、ちと厄介だわな」
ゴブリンスレイヤーが叩き付けられた石櫃の下にあった、地下への階段。
彼と女神官は地上に残し、先に偵察を行った鉱人道士、妖精弓手、蜥蜴僧侶、そして女魔術師の4人は、
「隠し階段の先、
あれが『黒幕』かその手先で、間違いなさそうね」
「これで違ってたら詐欺よね」
「ふむ……小鬼殺し殿たちと合流すべきですかな?」
「ま、下手に手を出すべきではなかろうなあ」
「同感ね」
「それじゃ、戻りましょっか」
交戦はしていないので不十分ではあるが、情報は得た。
「問題は、オルクボルグがちゃんと休んでいるか、だけど」
「そのためのお目付け役に、あの子を残したんだから、大丈夫だとは思うわよ」
「かみきり丸のことじゃからなあ……大人しくしとるかどうか……」
「ですな」
「……火でも水でも毒でもない手札とか、用意しているかもしれないわね」
「「「有り得る」」」
撤収し、今度こそ、怪物退治だ。
「1度退け!」
改めての
大目玉による《
「《
「こっからか?」
「石畳の枚数からすると……」
ゴブリンスレイヤーに問われた術師2人が、礼拝堂奥の大目玉までの距離を測る。
「おっしゃ、おっしゃ、こんなら何とでもなるわい!」
「私も。あいつが別の手札を切ってこなければ、だけど」
鉱人道士はにやりと不敵に、女魔術師は眼鏡の奥の目を細めながら、頭目の質問に答える。
妖精弓手が部屋に飛び込み、軽業師さながらに身を躍らせ、大目玉の注意を逸らす。
その隙に鉱人道士と女魔術師の術が大目玉を包み、ゴブリンスレイヤーが雑嚢から取り出した袋の中身をぶちまける。
もうもうと白い粉塵が巻き上がる室内に竜牙兵が踏み込み、骨の兵士と入れ替わるようにゴブリンスレイヤーと共に礼拝堂から飛び出した妖精弓手が矢を放つ。
そして、女神官の《
「粉ーー密閉…………おい、おいおいおい、まさか……!」
「耳を塞いで、口を開け、屈め!」
何かに気付いた鉱人道士が目を瞬かせ、ゴブリンスレイヤーが叫ぶ。
落雷かと思うほどの轟音と、部屋を呑み込む火の玉、爆熱。
「っ、ぁ……!?」
《聖壁》越しでさえ肌を焼くような熱風。
頭上からは土埃が降り注ぎ、遺跡全体が崩れるのではないかというほど大きく揺れる中、彼だけは、身を屈めただけで、平然としている。
「……見ろ」
ぼそり、と示す先は、上。
天井へと噴き上げられ、叩きつけられ、焼け焦げた怪物。
もがくように触眼を蠢かせ、剥がれ、落ち……肉が潰れる、ぐしゃり、という嫌な音を遺し、混沌の怪物、異界より呼び出された『見つめる者』は、動かなくなった。
「思いの外、準備が面倒だ。引火、誘爆の可能性も高い。危険極まりない」
「でも、威力は火の秘薬や
「……ふむ……案はあるか」
「流石に見たばかりだし、まだ何とも。考えてみる価値はあると思うけれど」
「任せる。必要な物があれば言え」
「ええ。分かったわ。……あの爆発を制御するには、どうするか……」
「っていうか、オルクボルグ! 爆発って!」
「火攻めでも、水攻めでも、毒でもないぞ」
「そうね。約束通りだわ」
「あ~ん~た~た~ち~は~ッ!!」
ゴブリンを必ず殺す男と、何故だか燃やしたり爆破したりが大好きな女魔術師に、妖精弓手は頭を抱える。
楽しそうで何より、と放置すれば、次は何をやらかすか分からない。食い合わせが悪すぎる。周囲への影響的な意味で。
やがて、溜め息と共に、かくん、と下を向いてボヤき出す妖精弓手を、鉱人道士がからかい、蜥蜴僧侶と女神官が見守る。
ぶつぶつと思考に没頭していた女魔術師に、鉱人道士とじゃれあっていた妖精弓手が背後から飛び付き、楽し気に笑う。
ふぅ、と息を吐いて、ゴブリンスレイヤーは右手に握ったままの剣を鞘へと叩き込んだ。
弛緩した雰囲気に、奇妙な居心地の良さを感じていた。
やがて押し寄せる、爆発音に引き寄せられたゴブリンの大群。
数を頼みに、四方八方、礼拝堂に続く幾つかの回廊から、欲望に満ち満ちた、醜悪な叫びをあげて、襲い来る。
しかし、その中にはもう、
「問題にもならない」
ならば、数ばかりが多いゴブリンなど、彼と、彼の
「《
鉱人道士の《
ゴブリンは埋もれて消え、鏡面を上に掲げた《
土煙が立ち込める、月と星の灯に照らされた、廃墟の中央、土砂の空白となった祭壇。
「火も、水も、毒も、爆発もなしだぞ」
心なしか得意げに言ったゴブリンスレイヤーは、こんにゃろと、透き通った硝子細工のように美しい笑みを浮かべた妖精弓手に蹴っ飛ばされて、瓦礫の中に転げ落ちた。
小説版第2巻部分終了!
チャンピオンは前回仕留めてしまったので、遺跡崩落はさっくり終わりました
次回からは、小説版第3巻へ突入します
つまり収穫祭編ですね
そして、女魔術師が「粉塵爆発」に興味を持ちました