インフィニット・ストラトス~獣耳とかツイてる彼女~ 作:王・オブ・王
プロローグ<鴉>
上空でぶつかりあういくつもの光―――。
地上を超え雲を超え、超高々度で行われる戦闘は苛烈で激しく―――それでありながら鮮烈に。
いくつもの色の閃光がぶつかりあう。
その一つである真っ白な閃光が止まった、白い閃光の正体である少年は叫ぶ。
「これ以上はやめろ!」
白と対をなすような漆黒の閃光が止まり、同じく叫ぶ。
「けひひひひっ、ひひゃははははっ、寝言は寝て言えよ一夏ぁっ!」
黒に乗った少女が白の少年を叫び嗤う。
立ち止まる二人の周囲で閃光はぶつかるが、あきらかに数に押されている青があった。
舌打ちをした黒の少女が動き出し再び閃光に交わる。
だが少年は決して動くことはせず、叫び続けるだけだ。
「やめろ! やめてくれ!」
「甘いって言ってる! 援護ぉッ!!」
「偽物ぉッ!」
黒の少女の声に呼応し、銀の閃光からビットが放たれ少年を消すために近づいていく。
しかしそれはならず、ビットが少年を襲う前に現れた紅い閃光。
その紅が持つ刀がビットを切り裂き、それを見た黒の少女は舌打ちを打った。
「させない!」
「たく、面倒なことしてんじゃねぇよ箒!」
「あんたの顔面に一発入れてやるっ!」
「うるさいんだよ鈴!」
その表情に僅かな苛立ちを見せる黒い少女、そして隣の銀の少女。
白い少年の周りには五人の少女。
「やめてくださいな! 私は貴女を―――ッ!」
「中途半端な覚悟で出てくんなよセシリアァッ!」
説得も無にする黒の少女。
明らかな数での不利―――それでも黒の少女は笑った。
何がおかしいのか狂ったように、楽しそうに笑う。
「きひひひひっ、来いよ!」
「お前を撃ちたくはない―――」
「―――けど、一夏を撃たせたくもない!」
「ラウラぁ、シャルロットぉっ、下がってな!」
黒い少女は両手にガトリングを出現させ、トリガーを引きその12の砲門から弾丸を放つ。
恐ろしい速度で吐き出される弾丸を避けるために白い少年とその周囲の少女たちは再び動き出し、同じように銀の少女は黒い少女を守るために動く。
動かないのは黒い少女だけ、そんな黒い少女へと白い閃光が再び迫った。
「うぉぉぉぉっ!」
「来なよ、一夏ァァァァッ!」
咆哮とも言える雄叫びと共に、少年は黒い少女へと奔る。
「二度と―――離さねぇぇェェェッ!」
「一度も掴まれたことはないけどなぁぁァァァッ!」
白い騎士の剣が一撃を突き立てるのか―――。
黒い鴉のクチバシが胸を穿つのか―――。
先に届くのがどちらであろうと結局はどちらも何かを失うことになる。
戦いというものはそういうものだと、二人のたった一人の“姉”は二人に教えた。
懐かしい記憶、二人の記憶には面白いくらいに“馬鹿”をしていたあの頃―――。
白と黒がぶつかり―――空に閃光が散った。
あとがき
ということで初めましての方、お久しぶりの方、こんにちはキングです!
今回は明るい下ネタコメディ全面で戦おうと思った矢先にこれだよ……まぁ次からが本番!
ということで次からですよ。
ちなみに今回はわけがわかんないぐらいが丁度良いデスよ!
では、次回へ行ってくだされば!