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フリーダムを新たな専用機とした雷真はアークエンジェルの格納庫でキラの指導の下、フリーダムの雷真専用にシステムを書き換えている。
また、アークエンジェルは現在、地球に向けて進行中で、その護衛にキラがアークエンジェルに乗艦している。
キラ「ここが…………になってて」
雷真「なるほど」
キラ「あと僕がいじったりしてたのは…………ここら辺だね」
雷真「分かった」
キラ「じゃあ、僕はカガリたちのところに居るから、何かあったら呼んで」
雷真「ありがとう」
キラは返事を聞くとフリーダムを蹴って、格納庫からカガリたちのいる船室に向かって行った。
雷真「これで終わりかな?やっぱり、ストライクよりシステムが複雑だ。それにキラの戦闘データも確認しないと……。元の世界に帰れたらカオスたちを倒さないといけないし」
雷真はシステムの調整が終わるとアークエンジェルの自室に向かい、ノートPCでこれまでのフリーダムの戦闘データを見ていく。
雷真「キラはこんな動きをしているのかよ……。フリーダムが第3世代IS以上だとは分かるけど、これを俺が出来るのか?」
???「どうしたんですか?また、そんな心気臭い顔をして」
雷真「えっ?」
いきなり後ろから声をかけられたので振り返るとそこには本来ならアークエンジェルに乗艦していない人物が居た。
雷真「め、メイリン!?どうして!お前は、確か、ミネルバのクルーだろう?」
メイリン「今回はちょっと我儘を言って付いて来ちゃいました」
雷真「来ちゃいましたって、お前……」
メイリン「それで、何を悩んでいたんですか?」
雷真「はぁ~。それなんだが、キラの戦闘データを見ていて、元世界で再現が出来るのか悩んでいたんだよ」
メイリン「えっ、そんなこと出来るんですか!?」
雷真「まぁな。俺の世界にあるISは第3世代になるとイメージ・インターフェイスってのが搭載されていて」
雷真「それはパイロットのイメージを最大限、ISの動きで再現するシステムなんだ。だから、キラの動きも再現できるかなって?」
メイリン「ん~。何で、ライシンさんはキラさんの真似をしようとするんです?」
雷真「えっ?」
メイリン「ライシンさんはストライクに乗っていた時はキラさんの動きを真似しようと意識してましたか?」
雷真「いや、ストライクは交代で乗っていたから、そんな考えはなかった」
メイリン「なら、フリーダムでもキラさんの真似ではなく、ライシンさんが思う通りに動けば良いんですよ!」
メイリン「それとキラさんから聞きました。ISには意志があるって。なら、フリーダムに語りかけてみたらいかがですか?」
雷真「フリーダムに語りかける……」
メイリン「そうです」
雷真「ありがとう、メイリン。もう一度、格納庫に行ってくるよ」
メイリン「どう致しまして」
雷真はメイリンに言われるまま、再び、フリーダムの元へ行き、コックピットに搭乗すると目を瞑り、フリーダムに語りかける様に意識を集中する。
するとフリーダムのレーダーに何処を示す座標ポイントと…………。
【ピッ……ピッ……ピッ……ピッ】
雷真「ん?これは…………」
???『ら……い……しん』
雷真「えっ、この声は…………刀奈!?」
雷真「一体何処から?」
刀奈『貴方がこれを聞いていても聞いてなくても良いわ』
雷真「刀奈、聞こえるか?俺だ、雷真だ!」
刀奈『私たちは、あと少しであの未確認機体に挑むわ』
雷真「止めろ、刀奈!クソッ、こっちからの通信は届いてないのか!?」
刀奈『だから、もしも私たちが死んじゃったら』
雷真「そんなことを言うな、刀奈!頼むから!」
刀奈『ごめんなさい。そして、貴方を愛しているわ、雷真。それじゃあ』
雷真「おい、刀奈?刀奈!」
雷真「もしも、この座標ポイントが元の世界に帰れるゲートなら…………。今は、これに賭けるしかない!」
直ぐにフリーダムを発進させるために艦長に頼む。
雷真「艦長!」
マリュー『どうしたの、ライシンくん?』
雷真「今、あちら側からの通信がありました」
雷真「それに、多分……あちら側に帰れるゲートの座標ポイントがフリーダムのレーダーに表示されました」
マリュー『えっ!?』
マリューは、まさか雷真の元の世界から次元を超えて通信が届くとは思わず驚愕する。
しかし、そんなマリューに新たに驚愕する情報が入る。
ミリアリア『艦長!アークエンジェルの進行方向にある、衛星軌道付近に謎の重力波が発生しています!』
マリュー『何がどうなって……』
雷真「ミリアリア!今から送る座標と重力波の座標を照らし合わせてくれ」
ミリアリア『えっ?わ、わかった』
ミリアリアにフリーダムのレーダーに表示された、ゲートと思わしき座標データを送り、謎の重力波の座標と照らし合わせてもらうことにした。
ミリアリア『これは!!』
ミリアリア『雷真、聞こえる?』
雷真「ああ」
ミリアリア『さっき、雷真から送られてきたデータと照らし合わせたら、雷真のデータと重力波の座標が完全に一致したわ』
雷真「やっぱり!」
雷真「艦長、フリーダムで出ます!」
マリュー『待って!その、重力波が本当にライシンくんの世界に帰るゲートだとは、まだ確証が持てないのよ!』
雷真「それでも……俺は……『行かせてやれよ、マリュー』」
マリュー『ムウ!?』
ムウ『ライシン、男には何かを守る時は危険を承知で飛び込む必要がある。お前には、それが今なんだろう?』
雷真「はい!」
ムウ『ヨッシャ!俺たちも出る』
マリュー『もー、わかったわよ!ライシンくん、直ぐにフリーダムの発進準備をさせるからパイロットスーツに着替えて来なさい』
雷真「ありがとうございます!」
雷真は急いでフリーダムから飛び降り、パイロット専用の更衣室へと向かう。そして、更衣室に入ると既にキラとムウ、アスランが居た。
アスラン「ライシン、フラガ一佐から聞いた」
雷真「ああ」
アスラン「俺から1つだけ」
雷真「なんだ?」
アスラン「元の世界へ帰る前に彼女に会うべきだと思うぞ?」
雷真「…………」
アスランが言った彼女はメイリンのことである。
アスラン「彼女はお前が帰ってきた時、凄く喜んでいたし悩んでいた。だから……」
雷真「わかってる」
アスラン「なら、いいけどな」
ムウ「ライシン、先に行ってるぞ」
キラ「僕も先に行くね」
アスラン「俺も先に行く」
雷真「…………」
キラとムウ、アスランが更衣室から出て行ったあと、雷真は悩んでいた。メイリンにどう声を掛け話をしたら良いのかと。今さら、彼女にどんな話ができるのだろう。
色々と考えていると更衣室の扉がノックされる。
メイリン「ライシンさん、居ますか?」
雷真「ああ、居るぞ」
メイリン「入っても、大丈夫ですか?」
雷真「大丈夫だ」
メイリン「失礼します」
雷真「…………」
メイリン「…………」
二人はこれで最後の別れとなる。それ故にどう話したら良いかわからない。
しかし、その沈黙をメイリンが打ち破る。
メイリン「あの、これ」
雷真「ハロ?」
メイリン「さっき、アスランさんからライシンさんに渡す様にと」
雷真「アスランが…………」
メイリンがアスランから雷真へと渡す様に言われた物は真っ白なハロだった。
雷真「ありがとう、メイリン。それじゃあ」
雷真が更衣室から出ようとするがパイロットスーツをメイリンに掴まれてしまう。
雷真「メイリン?」
雷真はスーツを掴んでいるメイリンの方へ向くと…………。
雷真「んぐっ!?」
メイリン「ん……」
まさかのメイリンにキスをされていた。
雷真「メイリン、お前……」
メイリン「女々しいのは、分かっています!けれど、私はライシンさんが好きなんです。前の大戦でお姉ちゃんが敵になった時、アスランさんにも言われましたがライシンさんも…………
雷真『もし、仮に俺も君のお姉さんと戦うことになったら、俺が撃つ。そして、俺を恨むといい。そうすれば、君に責める先ができるだろう?』
……って言われて、私は戦う決心が出来たんです。だから……だから……」ポロポロ
雷真「メイリン、お前の気持ちは嬉しい。けれど、俺はアイツらを捨てることはできない。誰よりも刀奈を、簪を、シャルロットを……彼女たちを愛しているんだ」
メイリン「…………」ポロポロ
雷真「だから、すまない。こんなクズ野郎で」
雷真はそれだけ言い残して更衣室を出る。その際、廊下にはメイリンの泣き声が少しだけ響いた。
メイリンとの話を終え、格納庫に行くと先に出て行った三人が雷真のことを待っていた。
ムウ「よう、色男」
アスラン「話は終わったのか?」
雷真「ああ。俺は元の世界に帰る!」
キラ「わかった。途中まで僕たちも行くよ」
雷真「ありがとう」
そして、各人、自分の機体へと搭乗する。
すると、管制のミリアリアからプライベートチャンネルで通信が来る。
ミリアリア『ライシン』
雷真「なんだ?」
ミリアリア『これで、もう、お別れなんだよね?』
雷真「ああ、そうなるな」
ミリアリア『そっか……。ライシンが初めてこっちの世界に来た時は私の家の庭に倒れてたんだよね?』
雷真「そうだったな」
ミリアリア『それから色々とあったけど、楽しかったよ、雷真との生活。血は繋がってなくても、本当の姉弟が出来たみたいで』
雷真「…………」
ミリアリア『だから、お別れは言わない。その代わり、行ってらっしゃい!』
雷真「ミリアリア…………」
雷真「ありがとう、ミリアリア姉さん。行ってきます!」
それを最後にミリアリアとのプライベートチャンネル通信は終わった。
そして、発進シークエンスへ移行する。
ミリアリア『CPUオンライン。カタパルト接続』
ミリアリア『各パワーフロウ正常。進路クリア』
ミリアリア『【ZGMF-X10A フリーダム】。発進、どうぞ!』
雷真「黒牙雷真!フリーダム、行きます!」
雷真はアークエンジェルからフリーダムで発進してゲートまで一気に向かう。
その護衛にキラ、アスラン、ムウの三人が付いた。
そして、ある程度ゲートまで近付くと、危険アラームが鳴る。また、複数のビームも飛んでくる。
雷真「これは!?」
キラ『ライシン、これはロゴスの残党だよ』
雷真「ロゴスの!?」
ムウ『その証拠に、おいでなすったぞ!』
ムウの声でレーダーにはある機械のデータが表示された。それは【GFAS-X1 デストロイ】だった。
他には、【GAT-02L2 ダガーL】、【GAT-04 ウィンダム】が複数存在していた。
雷真「デストロイ……まだ、居たのか」
アスラン『ライシン、デストロイたちは俺たちで何とかする』
キラ『だから、君はゲートへ向かって』
雷真「でも!」
ムウ『行け、坊主!お前さんには帰りを待っている奴らが居るだろう!』
雷真「フラガ一佐………ありがとうございます!」
雷真はキラたちがデストロイやダガーL、ウィンダムを足止めしている間にゲートへと急ぐ。
雷真「これがゲート……」
ゲート前まで着くと、一部だけ空間がグニャグニャになっている部分を見つけた。
雷真「フリーダム、頼む。俺を刀奈たちの所へ導いてくれ!」
雷真の言葉に答えたのか、フリーダムのツインアイが光る。
そして、ゲートへと入り込む。
雷真「今から行くぞ。刀奈、簪、シャルロット、みんな!」
アヴァロン・フリーダムのビーム兵器を実技演習の授業でも使用するかについて
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アヴァロン・フリーダムの使用禁止
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アヴァロン・フリーダム ビーム兵器の禁止
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別機体のビーム兵器を使用
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別の機体を使う
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雷真は見学