臨海学校の『福音暴走』ならびにZAFTの『
摩耶「はい。これでおしまいです」
雷真「ありがとうございます」
俺はメディカルチェックをする検査機から降りて制服を着る。そして、検査機が置いてある部屋から出てて、織斑先生と山田先生が居るところに行くとあることを聞かされた。
摩耶「黒牙くん。少しいいですか?」
雷真「なんですか?」
摩耶「これは本当なら前例がないことなんですが、黒牙くんのIS適正が上がってるんです」
雷真「IS適正が?」
千冬「黒牙のIS適正は元々AランクだったのがSランクに上がっている」
雷真「AからSに…………あっ!」
千冬「どうした?」
雷真「前にカオスたちを撃破する時に妙な感覚に襲われて」
千冬「妙な感覚?」
雷真「はい。相手の動きというよりも視界に映る全ての動きが遅く感じたんです。その時は今とは違ってSEEDを使ってましたが」
千冬「ふむ……。山田くん、黒牙の女三人を呼んでくれ」
摩耶「わかりました」
少ししてから山田先生が呼んだ、刀奈、簪、シャルロットの三人が来た。
刀奈「織斑先生、私たちを呼んだのは……?」
千冬「黒牙のIS適正が上がった」
刀奈「IS適正が!?」
簪「そんなことが……」
シャル「これって前例がないことですよね?」
千冬「ああ。それに黒牙はカオスたちとの戦闘時に妙な感覚に襲われたそうだ」
刀奈「妙な感覚?」
千冬「視界に映る物全ての動きが遅く感じたそうだ」
「「「えっ!?」」」
千冬「黒牙のことだからお前たちには知らせておこうと思ってな」
刀奈「そうですか、ありがとうございます」
千冬「黒牙、悪いが今度はSEEDを発動しながら検査機に入れ」
雷真「分かりました」
俺はもう一度、検査室に入り、検査機の前で意識を『守る』に集中させて、検査機に入る。
雷真「…………」キュパーン
千冬「準備はいいか?」
雷真「はい」
SEEDを発動したままで検査機で検査すると隣の部屋にいる山田先生の声がマイクで伝わってきた。
摩耶「なんですか、これ!?」
千冬「IS適正値エラー、計測不可能だと……?」
雷真「はぁ?」
雷真「はああああああ!?」
俺は慌てて検査室から出て、自分の検査結果を見る。そこには、先生たちが言うようにIS適正の欄だけがエラーになっていた。
雷真「これってどういう……」
刀奈「多分、雷真がSEEDを発動している時はISとのシンクロ率が検査機では計れないくらい最大値まで上がるんじゃないかしら?」
千冬「更識姉が言った、それが妥当なんだろうな」
雷真「まぁ、取り敢えずは早朝特訓や放課後の特訓で試してみます」
千冬「うむ。また、何かあったら必ず報告しろ」
雷真「わかりました」
千冬「次に、黒牙。お前の新しい機体を見たい」
雷真「いいですけど、こいつは織斑先生たちからしたらストライクよりも厄介な代物ですよ」
千冬「なに?」
雷真「取り敢えず、はい」
首から待機状態のフリーダムを織斑先生に手渡して少し経つと、ストライクの時よりも窶れた顔のまま俺にフリーダムを返した。それから寮に戻り、部屋に入るとそのままベッドへダイブする。
雷真「くはー、疲れた」
雷真「それにしても、あの時の現象はフリーダムと俺のシンクロ率が最大値に上がっていたからと刀奈は言ってたけど。本当のところはどうなんだろう?」
俺は首に掛けている待機状態のフリーダムを握りながら仰向けで目を閉じ、意識をフリーダムに集中する。
しかし、いくらやっても何の反応や変化というかフリーダムの声のような物は聞こえて来なかった。
雷真「"
雷真「あっ!そういえば、ハロのことを忘れてた」
"
こっち側に還ってきた時にはなかったのでフリーダムの
雷真「ハロ、起動」
ハロを音声起動させると丸くなった状態でゴロゴロと動きだすと、耳をパタパタと出してからボールのように弾みだした。
ハロ「ラァァァイシン!」
雷真「アスランと同じ呼び方かよ!?」
ハロ「ライシン、gift to you!」
雷真「俺に?」
ハロがそういうとベッドの上に跳ね乗り、俺の元へ来ると口の部分からパカッと音を立てながら一本のUSBメモリーを見せてきた。
雷真「なんだこれ?」
ハロの中からメモリーを受け取り、差出人の名前を探すが表にも裏にも書いていない。
なので部屋に備え付けられているパソコンでUSBメモリーを解析するとそこには懐かしい物が映っていた。
雷真「うっわー、懐かしい」
その映っていた物は俺が"
雷真「本当、懐かしいな……」
思い出に浸っているとドアがノックされた。
雷真「はーい」
刀奈『雷真、私。刀奈よ。入ってもいいかしら?』
雷真「ああ、開いてるから勝手に入ってくれ」
そういうと直ぐに入口からガチャリとドアノブが回る音が聞こえてきた。すると、どうやら刀奈一人ではなく、複数の足音が入ってきた。その複数の足音の正体は簪、シャルロット、本音、虚さんのようだ。
刀奈「雷真、何を見てるの?」
雷真「これか?これは俺の大切な思い出だ」
本音「思い出って、ライライが行方不明になってた時の?」
雷真「そうだ。お前たちも見るか?」
簪「見ていいの?」
雷真「いいに決まってるだろう?」
シャル「じゃあ、遠慮なく」
俺は一度、机からキッチンへと行き、蛇口から水をポットに入れて湯沸し器にセットしていると婚約者三名と従者二名が食い入るように俺の思い出を見ていた。
刀奈「この頃の雷真はまだ、あの時と同じね」
簪「でも、お姉ちゃん。この時からは少しずつだけど成長してるよ?顔付きだって」
本音「ホッホーウ、どれもライライの近くに綺麗なお姉さんが写ってるね~」
本音のその言葉で俺の部屋の空気がピシリと凍りついた気がした。
刀奈「そうね。言われてみれば」
簪「だね」
シャル「確かに」
雷真「え、えっと………その事に関してはというか、そこに写ってる奴らのことは後で説明するから、な?」
そうして、何とか三名の般若を出さない様にしてオリジナルブレンドのコーヒーを窓際にあるクッション椅子に座り楽しむ。コーヒーを飲み終わると五人に"
雷真「えーっと、コイツがキラ・ヤマト。ストライクとフリーダムの元パイロットだ」
簪「ストライクとフリーダムの?」
シャル「じゃあ、キラさんの今の機体は?」
雷真「それはフリーダムの後継機でキラの専用機として製造された【ZGMF-X20A ストライクフリーダム】だ」
簪「ストライクフリーダムって、これ?」
簪は空間ウィンドウを開き、ストライクフリーダムのデータを表示した。
雷真「そう、それ」
刀奈「へぇー……って!何よ、この機体!?」
シャル「臨海学校の四機よりも遥かに高性能の機体じゃない!?」
雷真「おい、シャルロット!」
シャル「あっ…………」
本音「なになに?臨海学校の四機って何?」
雷真「本音、このことには深く関わるな。絶対に後悔することになるからな。虚さんも覚えておいてください」
虚「わかりました」
本音「それで、ライライの新しいISもいずれは、このストライクフリーダムって奴に進化するの~?」
雷真「可能性は無くもないな。けど、ISが進化する時はパイロットに合わせて進化するからな」
刀奈「だとすると、雷真の場合は特別な進化というか……乗り換えただけよね?」
雷真「そうでもないぞ?"
虚「色をですか?」
雷真「ええ。白だったはずのコイツは灰色に色褪せてましたから。それで、キラたちに最高軍事機密の施設に連れていかれたら」
俺は首にかけている待機状態のフリーダムを見せる。
簪「本当だ。白から青に変わってる」
刀奈「じゃあ、そこに【ZGMF-X10A フリーダム】があったって訳ね」
雷真「そう、フリーダムは一度墜とされたはずなのにそこにあったんだよ。なんでも、俺が所属してたオーブ連合首長国代表とZAFTの代表が回収し復元したらしい」
刀奈「なんとも好都合なことね。でも、お陰で雷真が還って来られて良かったわ」
雷真「そうだな」
その後もパソコンに映っているメンバーの紹介していると、刀奈、簪、シャルロットの三人はアスラン、イザーク、ディアッカが元々乗っていた機体を聞いて凄く驚いていた。
雷真「まぁ、こんな感じかな」
刀奈「私たち、よく生きてたわね」
簪「………うん」
シャル「雷真の説明を聞いちゃうと雷真が居てくれたことが改めて有り難く感じるよ」
雷真「そんな大層なことはしてないさ。俺はただ、大切な人を守りたかった、それだけだよ」
大体、説明が終わると時刻は夕食の時間になっていたので6人で食堂へ向かうことにした。
食堂に向かうと一夏と一夏ハーレムメンバーが勢揃いしていた。
一夏「おっ、雷真!」
雷真「よう」
一夏「検査はどうだった?」
雷真「まぁ、筋肉の衰え以外は別に異常無し。他には何かIS適性のランクが上がったらしい」
一夏「へぇー、そうな……「「「はぁぁぁぁあ!?」」」……な、なんだよ?」
鈴「なんだよ、じゃないわよ!?」
セシリア「そうですわ、一夏さん!本来、IS適性が上がるなんて前例は存在しませんのよ!」
一夏「でも、現に雷真がいるじゃないか?」
ラウラ「それがおかしいと言っているのだ、嫁よ!」
一夏「は、はあ……」
刀奈「皆が驚くのは仕方のないことよね。幼馴染で婚約者である私と簪ちゃんでさえ驚いたもの」
簪「うん」
シャル「幼馴染ではないけど、婚約者としては僕も驚いたよ」
鈴「やっぱり、雷真は規格外な奴ね」
本音「まぁ、ライライだから仕方ないよね~」
箒「それで納得してしまう、私たちも私だ」
俺と一夏以外の女性陣は箒のその言葉でため息を吐いた。
なんで?解せぬ。(´・ω・`)
アヴァロン・フリーダムのビーム兵器を実技演習の授業でも使用するかについて
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アヴァロン・フリーダムの使用禁止
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アヴァロン・フリーダム ビーム兵器の禁止
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別機体のビーム兵器を使用
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別の機体を使う
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雷真は見学