オータム「このっ!!」
雷真「甘いっ!!」
オータムは専用機である《アラクネ》の両手のマニュピレーターをフリーダムのルプスビームライフルで破壊されるも残りの六本の脚で仕掛けてくる。
なので、ラミネートアンチビームシールドと右腕で前二本を受け止め、残りの二本をクスィフィアスレール砲二門で破壊する。
(※以後、ラミネートビームシールドと省略。by作者)
オータム「くそっ!」
雷真「まだまだ!!」
後ろ脚の二本を破壊したことによりオータムは体勢が崩れるので、追い討ちにラミネートビームシールドでシールドバッシュを決めてオータムを壁に叩き付けると、そのままロッカールームからアリーナへと吹き飛ばす。
オータム「がはっ!?」
雷真「さぁ、答えろ。"奴"とは一体誰のことだ!!」
オータム「こんなガキに私は…………」
雷真「あくまで答えないつもりか………。なら、拷問してでも吐いてもらうぞ。ファントム・タスクのオータム」
あくまで答えないので、これ以上抵抗ができない様にルプスビームライフルでアラクネの全脚部のマニュピレータを破壊してから本部にいるであろう、織斑先生に連絡する。
また、アラクネの糸から解放された、一夏に周囲の警戒を頼むことにした。
雷真「一夏、悪いが周囲の警戒を頼む」
一夏「了解」
雷真「織斑先生、こちら黒牙。演劇アリーナにて、一夏を襲ったファントム・タスクの一人と思われるIS乗りを制圧」
千冬『分かった。そちらに更識姉妹、デュノア、ボーデヴィッヒを向かわせる。それまで、警戒を怠るな』
雷真「了解」
織斑先生との通信を切ってから約5分ほどで刀奈たちが専用機を展開させてやって来た。
刀奈「雷真!」
ラウラ「一夏、無事か!」
一夏「ああ、無事だ」
雷真「来たか。他の三人は?」
簪「箒たちは増援に備えてる」
雷真「分かった」
簪から箒たちのことを聞いているとマニュピレータを全て破壊され。尚且つ、シャルロットにサブマシンガン二丁を眼前に構えられ、ラウラにはレールカノンとAICによって完全に身動きが取れない状態に陥っているオータムが声をかけてくる。
オータム「おい、そこのお前」
雷真「…………」
オータム「全身装甲のISに乗ってる、お前だ!!」
雷真「なんだ?」
オータム「お前、名前は?」
雷真「何故、そんなことを聞く?」
オータム「いいから答えろ!」
雷真「黒牙雷真。IS学園生徒会、副会長だ」
オータム「なっ………二人目の男性IS操縦者……」
刀奈「ちなみに、私が生徒会長よ。それといいことを教えてあげるわ。IS学園で生徒会長は『最強』の称号なのよ」
刀奈「けれどね。その『最強』よりも今年のIS学園には上がいるのよ。誰だか分かるかしら?」
オータム「まさかっ!?」
刀奈「そうよ。貴女をボロボロにした彼が、現在のIS学園最強の生徒。『裏の生徒会長』と言っても可笑しくないわ」
オータム「くそっ……」
雷真「会長。テロリストに情報を話し過ぎだ」
刀奈「あら、ごめんなさい。うちの生徒が強いものだから嬉しくて」
雷真「はぁ~、まったく。じゃあ、会長にはここを任せるぞ。俺は箒たちの援護に向かう」
一夏「なら、俺も!」
雷真「ダメだ。コイツらの目的はお前の白式だ。その目標が敵の中に飛び込んでどうする?」
一夏「ぐっ……!」
雷真「お前には会長たちを任せるぞ。いいな?」
一夏「雷真…………ああ、分かった!」
雷真「それじゃ…………」
ズガァァァァアン!!
一夏と話していると突如、アリーナを覆う屋根が破壊され穴が空いた。
そして、空いた穴からは更識の諜報部隊から聞いていた、イギリス製ISのBT二号である《サイレント・ゼフィルス》の姿が確認できた。
一夏「なんだっ!?」
雷真「あれはサイレント・ゼフィルス……まさか、コイツまで居るとはな」
雷真「皆、ここは任せる!」
皆に一声掛けてから、空いた穴をくぐり外へと出る。すると、サイレント・ゼフィルスのパイロットはビット兵器を此方に向けてレーザーを放ってくる。
雷真「ビット兵器なら散々相手してきたんでね。そんな、お粗末な使い方じゃ俺はやられない」
ビット兵器からのレーザーを全て回避しながら、フリーダムに掛けているセーフティーロックを解除する。するとフリーダムのウィングスラスターから赤い光の粒子が漏れる。
???「なっ!?」
雷真「どうした?そんなに驚くことか?」
???「このっ………!」
雷真「だから、お粗末なんだよ」
俺は右手に持っているルプスビームライフルを後ろ腰にマウントし、ラケルタビームサーベルを左腰から引き抜き、高速移動しながらサイレント・ゼフィルスのビット兵器を一つずつ破壊していく。
???「バカな…………!?」
雷真「諦めろ、サイレント・ゼフィルスのパイロット。お前とは年季が違う」
???「くっ…………!」
サイレント・ゼフィルスのパイロットは顔は見えないが口元は見えており、唇を噛んでいる所を見るに悔しがっているようだ。
雷真「大人しく投降すれば命だけは保証してやる」
???「…………」
サイレント・ゼフィルスのパイロットにフリーダムのバラエーナプラズマ収束ビーム砲二門とクスィフィアスレール砲二門を構えて、投降を促しているとアリーナにいる簪から緊急通信が飛んでくる。
簪『雷真、新たに高速で接近する熱源を多数確認っ!』
雷真「照合できるか?」
簪『照合は……【GAT-01A1 ダガー】が40。他には……【GAT-X131 カラミティ】、【GAT-X252 フォビドゥン】、【GAT-X370 レイダー】の三機だよ!』
雷真「まさか、連合だと!?」
簪『どうする!?』
雷真「一夏、ラウラはそのまま、目の前のターゲットを拘束、監視。刀奈、簪、シャルロットはこっちに回ってくれ」
『『『『了解!』』』』
刀奈たちに指示を出してから、サイレント・ゼフィルスによって何処かへ飛ばされたと思われる、箒、セシリアと鈴に通信を繋ぐ。
雷真「箒、セシリア、鈴。聞こえるか?」
箒「ああ、聞こえている」
セシリア「聞こえましてよ」
鈴「聞こえてるわ。それと悪いわね。私たちがヘマしちゃたから、その尻拭いさせて」
雷真「気にするな。それより、コイツをラウラたちの所まで移送してくれ」
箒「分かった」
セシリア「わかりました」
鈴「了解よ」
雷真「一応、抵抗ができないように…………」
念のためにサイレント・ゼフィルスが抵抗できないようにクスィフィアスレール砲二門でサイレント・ゼフィルスの蝶羽のようなスラスターを撃ち抜き破壊する。
雷真「三人とも頼む」
三人にサイレント・ゼフィルスを任せると入れ替わる形で刀奈たちがやってきた。
刀奈「お待たせ」
雷真「大丈夫だ。簪、この際、仕方ないから専用機持ち全員に、105ダガー、カラミティ、フォビドゥン、レイダー、四機のスペックデータを送ってくれ」
簪「でも……いいの?」
雷真「いいもなにも、奴らはこっちに来てるんだろう?なら、既に人目に付いてるはずだ」
簪「分かった」
雷真「それと、刀奈とシャルロットにコレを……」
俺は
刀奈「雷真、これは?」
雷真「刀奈に渡したのは、グフの『テンペストビームソード』を元に開発した、ビーム刃を発生させることができる蛇腹剣と対ビームコーティングを施したラミネート装甲の…………フリーダムのシールドと同じ強度を持つバックラーで、剣の名前は『テンペストビームソードⅡ』。略して『テンペストⅡ』で、バックラーは『ラミネートバックラー』」
刀奈「テンペストⅡ……ラミネートバックラー……」
雷真「こいつはビーム刃をしまえば、アクアナノマシーンと併用して使用できるからな」
刀奈「すごいわね、ありがとう。雷真」
雷真「次に、シャルロットのは『ハイペリオン』と呼ばれる機体の『ザスタバ・スティグマト』と呼ばれる武装を元にIS型に軽量したビームサブマシンガンを二丁。名前は安直に『ラファール・ティラール』」
シャル「ラファール・ティラール…………意味は『疾風の狙撃者』……だね。ありがとう、雷真」
雷真「二人のビーム兵器には小型だが、ストライクのバッテリーの強化系を組み込んであるからエネルギーを心配する必要はない」
刀奈「分かったわ」
シャル「これなら異世界のISとも戦える」
簪「雷真、皆にスペックデータを送ったよ」
雷真「分かった。それと簪のは、まだ調整中だ。悪いな」
簪「ううん。私には春雷があるから大丈夫」
雷真「じゃあ、作戦を伝える。まずは、フリーダムのハイマット・フルバーストで、できるだけ105ダガーの武装を破壊する。もしも、無人機ならそのまま破壊する」
雷真「仮にハイマット・フルバーストで105ダガーを撃ち漏らしたら三人で撃墜させてくれ。その間に、カラミティ、フォビドゥン、レイダーの三機は俺が抑える」
刀奈「もう、あの時みたいに一人で戦わないのね」
雷真「今は刀奈たちも戦える力があるからな。それと、フォビドゥンのシールドに気を付けてくれ。あれには『ゲシュマイディッヒ・パンツァー』と呼ばれるビームを歪曲させるシステムが導入されてるから」
シャル「なら、そのフォビドゥンは実弾の攻撃が有効だね」
雷真「ああ、だから、もしかししたらシャルロットたちにもフォビドゥンたちを相手してもらう。これで作戦は以上だ。30km先に敵影を捕捉したから備えろ」
「「「了解!」」」
雷真「織斑先生、先ほどの会話は聞こえてますね」
千冬『ああ、聞こえている』
雷真「なら、念のために未確認ISに警告を送ってください」
千冬『分かった。やってみよう』
それから織斑先生の警告はカラミティたちに向けて発信されたがカラミティたちからは何の返答もないまま、IS学園まで18km圏内までに入った。
雷真「織斑先生。未確認ISが10km圏内に入ったら迎撃に向かいます」
千冬『分かった。こちらも教師陣にISを展開させてある』
雷真「了解」
織斑先生に最終確認を通信を終えるとカラミティたちは、あと僅かで10km圏内に入るため、動きだす。するとカラミティ、フォビドゥン、レイダー以外の105ダガーがビームを放ち始めた。
そして、念のためフリーダムに搭載されている生体反応を確認できるカメラを起動させると、カラミティ、フォビドゥン、レイダーには生態反応があり。他の105ダガーには生体反応が皆無だった。
雷真「カラミティ、フォビドゥン、レイダー、ダガー…………そして、フリーダム。これだけの
雷真「目標を確認。尚、生体反応はカラミティ、フォビドゥン、レイダーのみ確認。他のISには生体反応無し。これより、迎撃行動に移行する」
『『『『『了解!』』』』』
雷真「105ダガーの装備はエール、ジェット。それにIWSPか……これは他にもありそうだな。距離算出、ターゲット確認、マルチロック」
雷真「いけぇぇぇえっ!!」
こうして、こちら側の世界で戦争の始まり。
『IS学園防衛戦』の火蓋が切って落とされた。
アヴァロン・フリーダムのビーム兵器を実技演習の授業でも使用するかについて
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アヴァロン・フリーダムの使用禁止
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アヴァロン・フリーダム ビーム兵器の禁止
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別機体のビーム兵器を使用
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別の機体を使う
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雷真は見学