一夏の誕生日から数日。俺、一夏、ラウラの三人は、一夏の命を狙ったサイレント・ゼフィルスのパイロットである織斑マドカと名乗る
織斑先生に一夏以外の姉妹がいるかを聞いたが居ないと答えた。これにより、より一層、エムこと織斑マドカが織斑先生のクローンである可能性が高くなった。
そんなことがあって、現在。俺、一夏、シャルロットの三人は、とある港にあるコンテナの上で専用機を起動させて極秘作戦を行っている。
一夏「IS装備の護送任務か……」
シャル「そう。各国の企業から試作装備のテストを頼まれたんだって。だけど、一夏が来ることなかったんだよ。この前、襲われたばかりなのに」
一夏「だけど、人手が多い方がいいだろう?」
シャル「手伝ってくれるのは嬉しいけど…………」
雷真「二人とも、話はそこまでだ。何やら動きがあったみたいだぞ」
俺の声と共に少し離れた場所のコンテナが、いきなり爆発した。その爆発を確かめるために地上にいる護衛部隊が確認に動いて行った。
シャル「なに?!」
一夏「爆発!?俺も見に行ってくる!」
雷真「焦るな、あれは陽動だ。それに、俺たちの護衛目標とは違うコンテナだ」
一夏「…………」
雷真「それよりも敵だ」
一夏が飛び出さない様にそう説明すると港を囲っているフェンスの一部を、高速で走行する一台のトラックがなぎ倒しながら港に入ってきた。
そして、開けた場所に止まるとトラックの荷台が横から開き、荷台の中から顔がバレるのを防ぐためにフェイスガードを付けた、ラファール・リヴァイブに乗る二人のIS乗りが出てきた。
一夏「何者だ?」
雷真「シャルロット、未確認IS乗りの識別コードは?」
シャル「国籍と識別コード、共に無し。完全な、未確認だよ」
雷真「了解。行くぞ二人とも」
一夏「おう!」
シャル「うん!」
まずは一夏が陽動で二人の未確認IS乗りを撹乱。その隙に、未確認IS操縦者が持っている六一口径アサルトカノンのガルムを俺が上空200mからルプスビームライフルで撃ち抜き破壊する。
「なっ!?」
「何処からっ!?」
未確認IS乗りの得物を破壊すると、今度はシャルロットがラファール・ティラール二丁を構えて、投降を促すと。
シャル「大人しく捕まってくれれば、ケガしなくて済むよ」
「IS乗り!?」
「構うな、始末しろ!」
シャル「あ~あ、せっかく警告したのにな」
未確認IS乗りの二人は
完全に武装を破壊したのを確認したらシャルロットたちの元へ降下する。
シャル「だから、言ったでしょう?」
雷真「二人とも無事か?」
一夏「ああ。雷真のお陰で楽だったぜ」
シャル「そうだね」
雷真「そうか」
「全身装甲のIS…………」
「まさか、二人目の男性IS乗り!?」
未確認IS乗りの二人は俺が現れたことにとても驚いているようだ。
雷真「取り敢えず、そこの二人を拘…………ッ!!」
雷真「レーダーに熱源反応、警戒体制!」
一夏「え?」
シャル「でも、僕の方に何も反応は…………」
一夏「俺の方にも…………」
雷真「まさか………ミラージュコロイド?ブリッツ!?」
フリーダムには"
しかし、"
なので、まずは見えない敵の正体をフリーダムのライブラリーから照合してから一夏とシャルロットの二人にプライベートチャンネルでミラージュコロイドについて説明する。
雷真「ライブラリー照合……【GAT-SO2R NダガーN】。コイツは……ブリッツの量産型か?なっ……フリーダムと同じ核エンジンだと!?」
雷真「クソッたれが!」
ZAFTの機体や連合の機体をこの世界で作っている奴らは、本当に戦争を始めるつもりだ。人のことは言えないが、核エンジンを使うなんて。
それに、多分だが。この二機は無人機だ。
雷真「二人ともよく聞けよ。フリーダムのレーダーに現れた熱源だが。
一夏「モビルスーツ……!?」
雷真「そして、二人のレーダーに現れないのは特殊光学迷彩のミラージュコロイドの影響だ。ミラージュコロイドは攻撃を仕掛ける時に迷彩が剥がれる。他に厄介なのが二機の動力源だ。二機の動力源にはフリーダムと同じ、核エンジンが搭載されている」
一夏「なっ…………核エンジン!?」
雷真「だから、二機の胴体部には攻撃を当てるな。もしも、二機がここで爆発なんてしてみろ?ここら一帯は火の海だぞ」
一夏「一帯が火の海に…………」
雷真「まずは、俺が先行するから援護を頼む」
シャル「雷真、今回は僕たちだけでやらせて」
雷真「は?シャルロット、お前!?」
一夏「雷真、シャルロットの言う通りだ。いつも、雷真に守ってもらうばかりじゃ男が廃るってもんだ!」
雷真「けれど、敵は……!」
シャル「お願い!僕たちを信じて」
雷真「…………………わかった」
雷真「だが、サポートはさせてもらう。いいな?」
シャル「うん、わかった。雷真はそこの二人をお願い」
◇◆◇
雷真に無理を言って、雷真の戦闘介入無しで
雷真「フリーダムのレーダーの情報を二人のレーダーにリンクさせるぞ」
シャル「うん!」
一夏「おう!」
リンクをオープンにすると直ぐにフリーダムから流れて来たレーダーの情報が僕たちの専用機のレーダーに反映された。目視では認識できないけど、レーダーさえあれば何とか。
雷真「Nダガーに生体反応無し、無人機だ。二人とも自爆攻撃には気をつけろよ」
一夏「!?」
シャル「!?(そうか……それを考えてなかった!?)」
無人機。つまりは命がない。死ぬことに恐怖を感じないし、痛みも感じない。
今更ながらに無人機という物の怖さを改めて理解させられた。
雷真「来るぞ!
シャル「いくよ、一夏!」
一夏「おう!」
僕は一夏と共に雷真のフリーダムから逐一送られてくる姿形の見えない、Nダガーの機体情報と位置情報を確認しながら、虚空に向かって突撃する。
シャル「そこっ!」
ある程度、Nダガーとの距離が詰まると僕はそのまま位置情報が示す虚空に向けて、ラファール・ティラールから、五五口径アサルトライフル『ヴェント』に切り替えた。そして、『ヴェント』をコンテナに当たらない様に注意しながらトリガーを三回引き、ヴェントから三発の弾丸が放たれる。
放たれた三発の内、一発が偶然にもミラージュコロイドで隠れているNダガーに命中する。
すると、それによりNダガーのミラージュコロイドが剥がれる。
シャル「当たった! でも、やっぱり。位置情報だけで敵を狙うのはなかなか難しいね。それと、あれがNダガーの正体……」
シャル「なんか、ストライクに似てる?」
深緑色のしたNダガーの機体の目視に成功するとNダガーは雷真からの情報によると右腕部の『シルトゲヴェール』と呼ばれる高エネルギーブラスターを撃ってくる。なので、僕はリヴァイブの防御パッケージである『ガーデン・カーテン』を
けれど、IS用のエネルギーシールドでは
シャル「くっ……!」
シャル「やっぱり、雷真が持ってる対
雷真「シャルロット、これを使え!」
ガーデン・カーテンが壊れて、愚痴を溢すと少し離れている場所にいる雷真からストライクの対ビームシールドが投げ渡される。
シャル「これは……ストライクの?」
シャル「これがあれば行ける!」
雷真からストライクの対ビームシールドを受け取った僕は、右手に持つ、五五口径アサルトライフルのヴェントを
シャル「さぁ、本気でいくよ。リヴァイブ!」
対ビームシールドを装備した僕は、ラファール・ティラールを三点バーストにセットして、Nダガーの左肘を狙う。
しかし、それをNダガーは対ビームコーティングがされた右腕部のシルトゲヴェールでビームを弾く。ラファール・ティラールのビームを弾くとNダガーもお返しとばかりに高エネルギーブラスターを撃ってくる。
シャル「やっぱり、胴体以外を狙うのって難しい。雷真は、よくこんなことをいとも簡単にできたなぁ」
シャル「やっぱり四年間の間に、こんな姿形が消える奴らと何度も戦闘してるからなのかな……?」
今まで、散々、雷真の射撃技術は凄いと思っていたけど。改めて、彼の射撃技術と自分の射撃技術を比べると舌を巻いてしまう。
戦闘中なのに、そんなことを考えているとNダガーがいきなり、ビームを撃つの止めて、左腰にマウントされている大小に分かれている二振りの対装甲刀を引き抜くと遠距離行動から近接行動にシフトしてきた。
シャル「そっちがその気なら、こっちだって!」
雷真には悪いけど、対ビームシールドを放り投げて、左手をフリーにするとNダガーに合わせて僕も
シャル「ハァッ!」
シャル「ヤッ!」
シャル「セヤァッ!」
何度かNダガーと剣を交えていると無人機ならではの癖が見えてきたので、その癖をついてNダガーの対装甲刀を躱わしてからブレッド・スライサーを逆手持ちにNダガーの両腕部の肘関節を内側から開く様に切断する。
シャル「これで、チェックメイトだよ」
両腕部を肘から切断に成功すると逃げられないように背部のスラスターにブレッド・スライサーを差し込んで破壊する。
シャル「一夏の方は…………終わったみたいだね」
もう一機のNダガーと戦っているはずの一夏が少し心配になり、一夏の方に視線を向けると、そこには本当にNダガーの胴体以外の頭、両腕、両足を雪片弐型で切断されたと思われるNダガーの胴体部のみ無傷の残骸と一夏の姿があった。
シャル「お疲れ様、一夏」
一夏「おう。でも、凄く厄介な相手だったよ」
シャル「僕もそれは思う。でも、僕の方はミラージュコロイドを使わせる隙を作らせなかった分、楽だったかな」
一夏「げっ!マジか…………俺は二回も使われたけど、雷真の位置情報で何とか」
一夏と戦闘の報告をしあっていると未確認IS乗りの二人を監視していた雷真が此方にやってきた。
◇◆◇
雷真「二人とも、無事か?」
シャル「うん。SEを削られたけど、なんとか……」
一夏「俺の方もなんとか……」
雷真「そうか……」
どうやら、二人とも俺が思っていたよりも実力を付けていたようだ。けれど、安心はできない。二人は、まだ人を殺す恐怖を知らない。それに、今回は無人機だったから良かったものの。もしも、これが有人機でありオープンチャンネルで命乞いなんてされたら。多分、二人はその命乞いに耳を傾けて撃たれる。
雷真「…………」
シャル「雷真?」
一夏「どうしたんだよ?」
雷真「あ、いや……二人とも、今回は良くやってくれた」
シャル「そうかな、えへへ」
一夏「これで一つ。雷真の強さの秘密を知った訳だしな」
シャル「そうだよ!あんな、姿形が消える奴らを相手してたら強くもなるよ」
雷真「二人とも少しいいか?」
シャル「なに?」
一夏「なんだよ?」
雷真「さっき、Nダガーとの戦闘が始まる前にNダガーの動力源の話をしたよな?」
一夏「お、おう…………」
シャル「フリーダムと同じ、核エンジン……」
雷真「今回のことは外部に絶対に漏らすな。それが刀奈や簪たち………専用機持ちや織斑先生たちであってもだ」
一夏「でも、こんなヤバい物を千冬姉たちに伝えないのは……!」
雷真「だからこそだ。これは、オーブ連合首長国、第二宇宙艦隊アークエンジェル所属。黒牙雷真中尉として、独断で国家機密とさせてもらう」
シャル「雷真…………」
雷真「いいか?核エンジンってのはお前たちが知っているよりも厄介な物なんだよ。これがフリーダムやNダガーの様に核エンジンが搭載された機体が各国の軍に渡ってみろ?」
俺は三度も核による悲劇をこの目で見てきた。だからこそ、コイツらには核に関わって欲しくない。でも、そういう訳には行かないと思う。
なら、今はまだ、少しでも核にあまり関わらない様に核の危険性から遠ざけるのが俺の役割だ。
雷真「アラスカ条約なんて物は意味を成さなくなる。とにかく、核エンジンをISに搭載させたら一つの都市や一つの国なんて簡単に滅ぼせるんだよ」
雷真「それが、分からないお前じゃないだろう、一夏?」
一夏「………………わかった。なら、雷真を信じる」
雷真「ああ、そうしてくれ。シャルロットもいいな?」
シャル「うん……」
雷真「わかってくれたなら、いいよ。それじゃあ、拘束した二人のIS乗りも護衛部隊に引き渡したし。学園に帰るぞ」
一夏「ああ」
シャル「うん」
アヴァロン・フリーダムのビーム兵器を実技演習の授業でも使用するかについて
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アヴァロン・フリーダムの使用禁止
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アヴァロン・フリーダム ビーム兵器の禁止
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別機体のビーム兵器を使用
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別の機体を使う
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雷真は見学