クルーゼ「ふんっ!」
雷真「ハアアアッ!!」
レジェンドの高エネルギービームライフルでミーティアが撃たれ、爆発に巻き込まれる前にパージしてルプスビームライフルでレジェンドに突撃するが、ドラグーンを回避しながらだと思うように攻められない。
雷真「チィッ………!」
クルーゼが操るドラグーンをよく観察しながら回避をする。すると、少しずつだがドラグーンの行動パターンが読めてきた。
雷真「そこっ!」
クルーゼ「!!」
ドラグーンの行動パターンを先読みして、ルプスビームライフルを放ち、ドラグーンに命中させる。
クルーゼ「ならばっ!」
雷真「ぐっ!?」
ドラグーンにルプスビームライフルが命中したことにより、クルーゼが操るドラグーンの行動パターンが変わった。それを掻い潜り、対ビームシールドでビームを弾き、レジェンドに突撃すると見せかけて急速反転し、逆さまの状態でハイマット・フルバーストを放ち五機のドラグーンを同時に破壊する。
雷真「残り四機!」
クルーゼ「ほー? ならば、これはどうかな!」
クルーゼは、どうやら五機のドラグーンが破壊されたことに歓喜したのか残り五機のうち三機のドラグーンでビームを此方に撃ってくる。
雷真「この数なら!」
クルーゼ「甘い!」
雷真「ビームスパイク!?」
ビームを放ってくるドラグーン三機を簡単に躱わしていると、誘導されたように残りの二機のドラグーンによるビームスパイクが襲いかかってくる。
雷真「当たれ!」
クルーゼ「フッ………」
ビームスパイクを形成した二機のドラグーンにむかってバラエーナプラズマ収束ビーム砲を放つもビーム砲が当たる前にクルーゼがドラグーンを操作して回避される。
雷真「(おかしい。何故、ドラグーンだけでクルーゼ自体は攻めて来ない?ドラグーンがやられても、驚きはするが動揺ではなく。関心したような声を漏らしていた)」
雷真「(何故………?)」
クルーゼの言動に疑問を持ちながらも、クルーゼが操るドラグーンから放たれるビームを回避、もしくは対ビームシールドで弾き、ルプスビームライフルで奴が駆るレジェンドを攻める。けれど、奴も元とはいえザフトの隊長。そう易々と墜ちてはくれない。
やがて、残り二つのドラグーンの破壊に成功すると、奴が笑い出した。
クルーゼ「クックククク!」
クルーゼ「アーハッハッハッハッハ!」
雷真「何がおかしい!」
クルーゼ「扉が開こうとしている。ようやく、新たな扉がな!」
雷真「扉だと?」
クルーゼ「さぁ、開こう。この世界を、終わらせるための始まりの扉を」
クルーゼが高らかに話を終わると、レジェンドが今までに見たことがない。色々な負を凝縮したような禍々しい赤と黒の閃光を放ち始める。
その閃光を見た途端、本能的に閃光が危険なものだと判断しフリーダムの全射撃武装でハイマット・フルバーストを放つが赤黒い閃光に阻まれてしまう。
雷真「なっ………!?」
やがて、赤黒い閃光が止むとそこにはレジェンドと違う機体。かつてのクルーゼの専用機、プロヴィデンスに酷似した機体が存在していた。
雷真「あれは、プロヴィデンス………?」
クルーゼ「アーッハハハハハ!!」
クルーゼ「これが、私の新たな機体か。やはり、私にはレジェンドよりもプロヴィデンスが相応しいということなのだな」
クルーゼ「では、その性能。篤と見せてもらうとしよう、ディザスタープロヴィデンス!!」
雷真「チッ!」
クルーゼの新たな機体。ディザスタープロヴィデンスの10機を越えるドラグーンがディザスタープロヴィデンスから射出され、襲い掛かってくる。
このドラグーンはプロヴィデンスやレジェンドのと違い、ディザスタープロヴィデンスのドラグーンにはビーム砲の数が全て9門も搭載されているようで、加えて、明らかにレジェンドの時よりもドラグーンの飛行速度と操作速度が速い。
ドラグーンのビーム砲を全力で回避するが数が多いため、次第に回避だけでは間に合わなくなり対ビームシールドで防ぐ。しかし、ビーム威力も向上しているようでファーストステージ
雷真「クソッ、シールドが!?」
クルーゼ「フッハハハハハ!」
雷真「こうなったら、一か八かだ!」
あまり得策ではないがこんな数のドラグーンを操りながら自機が回避するのは至難の業だ。ならば、ここままドラグーンと共にクルーゼに突撃すれば、ドラグーンのビーム砲が奴に命中する可能性も出てくる。
雷真「行くぞ!」
雷真「ハァァアアアッ!!」
クルーゼ「なるほど、そういう考えか。しかし、甘いな」
ドラグーンを背後に追尾させながらクルーゼに
雷真「なに!?」
クルーゼ「こちらだよ」
雷真「上!?」
クルーゼ「隙だらけだな、ライシンくん」
雷真「ぐああああ!!」
クルーゼ「サービスだ!」
雷真「ぐあっ!?」
クルーゼが消えたことによりクルーゼを探していると、いつの間にか頭上を取られており、奴の位置が分かると同時に奴は、高エネルギービームライフルでフリーダムの左翼スラスターを撃ち抜いた。
それによる爆発で刀奈たちがいないアリーナの観客席へと落下するのに合わせて背中を蹴られ、更に速度を上げて落下した。
雷真「これが、奴の新しい機体の………性能か………」
クルーゼ「これが、ディザスタープロヴィデンスの性能か!おや? これは新たな能力なのかな? ならば、ちょうどいい。君に試すとしよう、ライシンくん」
雷真「く、くそ………!」
ハイパーセンサーで背後にいるクルーゼの動きを見ながらフリーダムのダメージ状況を確認し、まだ動けるようなので動こうとすると、突如、奴の機体に先程とは少し違う、禍々しい黒いオーラがディザスタープロヴィデンスの両腕に纏わり付く。
雷真「な、なんだ………あれは!」
クルーゼ「さあ、私からプレゼントだ。受け取りたまえッ!」
雷真「そんなのは要らない!くらえッ!」
クルーゼが仕掛けてくる前に
すると、クルーゼが放った禍々しいオーラとシュベルトゲーベルが衝突し、やがて………………。
雷真「なっ………石化した!?」
クルーゼ「驚いたかね?これがディザスタープロヴィデンスの
ディザスタープロヴィデンスから放たれた禍々しいオーラと衝突したシュベルトゲーベルがオーラに侵食されるように石化していき、その後、粉微塵となり消滅した。
雷真「(あれは、ヤバい! もしも、あれがSEを無視して機体の装甲や武装だけでなく、人体までも石化することが出来るのであれば………非常に危険な
クルーゼ「休んでいる暇はないぞ」
雷真「こんちくしょうがぁぁぁあ!!」
クルーゼの機体の
それをフリーダムのスラスターを噴かし回避。それと同時に先程、収納した対ビームシールドを
クルーゼ「まだまだディザスタープロヴィデンスの力は、こんな物ではない!」
雷真「今度は、
今までのプロヴィデンスやレジェンドのドラグーンによる攻めでは、
また、進化したディザスタープロヴィデンスによって、計28機のドラグーンによる
雷真「がっ……!」
クルーゼ「さあ、苦しめ!そして、苦痛の果てに消えるがいいッ!!」
雷真「こんな所で………死んでたまるかぁぁあ!!」
クルーゼ「ほう? 反応速度が増したか。よもや、まだそんな力が残っていようとは………。やはり、君はあってはならない存在だ」
雷真「こっ……のぉぉぉおッ!!」
ルプスビームライフルで、ドラグーンを狙うも数が多すぎるためルプスビームライフルがドラグーンのフリーダムの右腕部のマニピュレーターを狙撃、爆発する。それにより、俺の右腕が爆発に巻き込まれ激痛が走る。
雷真「ぐあああああ!!」
クルーゼ「フッハハハハ!」
雷真「……こんな火傷くらい………拳が握れんなら………問題ねぇ!」
激痛が走る右腕でフリーダムの左腰からラケルタビームサーベルを引き抜き、ドラグーンのビーム砲を弾く。
クルーゼ「………」
クルーゼ「そろそろ、私にも時間が無くなるのでね。ここら辺で、引導を渡してあげよう」
雷真「まだまだーッ!」
クルーゼ「終わりだよ、ライシンくん」
刺し違えてでも、クルーゼを殺すために
雷真「躱わされた………!?」
クルーゼ「去らば、ライシンくん」
雷真「うおおおおっ!!」
◇◆◇
《side刀奈》
一夏「爆発が………」
箒「止んだ………」
第6アリーナの方で、絶えず鳴り響いていた爆発が突如、止んだ。それだけではない。風や海の音も止んだ。
その現象に私は、身体に言い表し辛い、嫌な感覚に襲われ身体を抱き締めると、どうやら私だけではなく。簪ちゃんやシャルロットちゃんも身体を抱き締めていた。
鈴「簪?大丈夫?」
ラウラ「シャルロットも大丈夫か?」
簪「う、うん………」ソワソワ
シャル「だ、大丈夫………」ソワソワ
刀奈「雷真………」ソワソワ
この嫌な感覚の正体を考えているとセシリアちゃんが声をあげる。
セシリア「あれは………!」
鈴「うそ………」
ラウラ「バカな………!」
一夏「何で………」
箒「まさか………」
刀奈「………雷真?」
簪「そんな………」
シャル「嫌だよ………」
私たちが目にしたのは、ISが展開されておらず、生身でクルーゼという男に頭を鷲掴みされて、だらりとした両手足、至る箇所が火傷や出血。完全に満身創痍の状況で譫言を口にしている雷真の姿だった。
雷真「俺、が………守る、んだ……みんなを……」
クルーゼ「ほう。まだしゃべる力が残っているのか、やはりキミも厄介な存……いや、ただの譫言だったようだ」
全員で、あの雷真がボロボロにされたことに唖然としているとクルーゼは、此方にゆっくりと移動し。そして、空中で雷真の頭を離し、学園から興味がなくなったと言わんばかりに悠々と去っていった。
しかし、雷真を離した高さは、地上から30mはある。そんな高さからISも展開してない、生身の身体で地面に落下したら。今の雷真では確実に死ぬ。
刀奈「雷真!!」
直ぐに、ボロボロの
刀奈「雷真!雷真! ねぇ、雷真!お願い、返事をして!」ポロポロ
雷真「………………」グッタリ
簪「お姉ちゃん、雷真!」
シャル「刀奈、雷真!」
刀奈「二人とも、雷真が! 雷真がぁ………!」ポロポロ
千冬『更識! 泣くのはあとだ!直ぐにここから離脱し、医療施設に黒牙を運べ!』
雷真が満身創痍までやられたことに取り乱していると、オープンチャンネルで織斑先生から雷真を医療施設に運ぶよう指示がかかる。それを聞いた、私たち三人は現状で出せる最高速度で学園内にある医療施設へと急いだ。
【ZGMF-X9999Z ディザスタープロヴィデンス】
イメージ:赤黒いプロヴィデンスガンダム
レジェンドが第三形態ヘ移行した、クルーゼの専用機。クルーゼの世界を破壊するという強い意思によって生まれた、世界に破壊をもたらさんとする機体。
【装甲】
『VPS装甲』
レジェンドの装甲をそのままに引き継いだ装甲。
しかし、ストライクフリーダムやインフィニットジャスティスのように内部まではPS装甲ではない。
【特殊システム】
『ヴォワチュール・リュミエールシステム』
『第3世代ドラグーンシステム』
【動力源】
『エンド・ハイパーデュートリオンエンジン』
デスティニーのエネルギー切れの欠点をディザスタープロヴィデンスが独自に改良・強化した、ディザスタープロヴィデンス専用のレーザー核エンジン。
【武装】
『5mmCIWS』
レジェンドのCIWSをISように小型化。
『カタストロビームライフル』
レジェンドのビームライフルをディザスタープロヴィデンスが独自、改良・強化したビームライフル。その威力は、デスティニーの高エネルギー長射程ビーム砲と同等の威力を誇り。連射性能は、セカンドステージMSのビームライフルを凌駕する。
『ドラグーン複合兵装防盾ビームシステム』
レジェンドの中にあったインフィニットジャスティスのビームキャリアシールドの戦闘データを元にディザスタープロヴィデンスが独自に改良・強化した大型のビームシールド。
ドラグーン複合兵装にはビーム砲が9門の小型ドラグーンが4機と3門の高エネルギービームライフル、大型ビームサーベルが搭載。
『ソリドゥス・フルゴールビームシールド』×2
レジェンドのビームシールドをそのまま。
『ディストラクションビームジャベリン』×2
レジェンドのビームジャベリンをディザスタープロヴィデンスが独自に改良・強化。元となったビームジャベリンよりも威力は倍近く向上し、ビームジャベリンを連結しなくともビーム刃を左右に展開することが可能になっている。
『デマイズドラグーンスパイク』×22
レジェンドのドラグーンをディザスタープロヴィデンスが独自に改良・強化した分離型のドラグーン。ディザスタープロヴィデンスの背部に大型、小型合わせて計22機にビーム砲が4門搭載され、全てのドラグーンにビームスパイクを展開できる新型ドラグーン。ドラグーンの操作は第3世代ドラグーンシステムにより、パイロットの意思、またディザスタープロヴィデンスのコアの意思でドラグーンのビーム砲を好きな砲門で放ち、好きな箇所だけビームスパイクを展開することが可能。
『エクステンショナル・アレスター改』×2
ゲイツの『エクステンショナル・アレスターEEQ7』をディザスタープロヴィデンスが独自に改良・強化した武装。既存のエクステンショナル・アレスターはアンカーとしての武装だったが、進化したエクステンショナル・アレスターはドラグーン型の独立アンカーやビーム砲として使用が可能な武装。
【単一仕様能力】
『ディザスター・ギアス』
ディザスタープロヴィデンスが単一仕様能力を仕様するとディザスタープロヴィデンスに禍々しい黒いオーラが纏わり、そのオーラに接触した箇所の武装や装甲はSEを無視して石化し自壊する。世界でもっと災厄な単一仕様能力。
また、遠距離攻撃として仕様可能だが一度に2分までしか使用出来ず。インターバルに10分必要。
アヴァロン・フリーダムのビーム兵器を実技演習の授業でも使用するかについて
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アヴァロン・フリーダムの使用禁止
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アヴァロン・フリーダム ビーム兵器の禁止
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別機体のビーム兵器を使用
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別の機体を使う
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雷真は見学