もしかしたらあったかもしれない、そんな未来   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第二十六話

~???視点~

 

「おー、いっくんと中国の試合、はじまったねぇー」

 

ハックしたカメラの映像を見ながら、私はつぶやく。 IS学園で行われているクラス対抗戦、私はいっくんがどれくらい成長したのかが楽しみで試合を見ていた。 まぁ、この後の()()()()()も気になるから見てるんだけどね!中国に苦戦しているみたいだけど、いっくんなら大丈夫だ。 いっくんの要求に白式が応えてきているのか、だいぶ龍砲も避けられるようになってきたし。 試合の展開、主にいっくんの活躍にウキウキしながら別のモニターを見る。 そこには控室にいるもう一人の男性操縦者がいた

 

「ねぇ、君は本物なのかな?」

 

モニターに話すが、当然返事は帰ってこない。 かつてビルドファイターズというゲームがあった。 そのゲームは自分たちに権利を主張する団体につぶされてしまったが、それでも素晴らしいものだった。 ISの操縦技術を使っているということで、ごみ屑が私の技術を使うなんてと思ったけど、とある試合を見てその考えは吹き飛んだ。 二度目の世界大会、その決勝。 UnknownVS重腕。 今もなお、マニアの間ではささやかれる神試合。 仮想空間だからできる機動だったけど、それでも素晴らしいものには変わりなかった。 私が目指したものとは違うけど、ISにはこんな可能性もあった。 そう思わせてくれるものだった。 そこから私は彼をUnknownを調べた。 まぁ、彼の事は置いておいて。 そのはまっているときに作った子が、彼の相棒だなんて思いもしなかったけど

 

「君がもし本物だというのなら証明して見せてよ。 そしたらその時は......」

 

別のモニターを見れば、()()()()()がもうIS学園に到着するところだった

 

「さて、いっくんは頑張ってね、敵は強大だよ!そして証明して見せて、君が本物だということを。 君が本物なら出来るはずだよ」

 

 

~???視点 end~

 

試合も終盤戦。 一夏のSEは残り僅かで、対戦相手である凰さんは余裕がある。 一見勝負は凰さんのほうが有利だが、一夏には零落白夜という切り札がある。 一発KOとまではいかないだろうが、大幅にSEは削ることができるはずだ。 凰さんの武装は見えない衝撃砲である龍砲に青龍刀二振りだけ。 一夏も後半は龍砲に当たることもなくなっていたので、油断しなければ勝てるかもしれない。 まぁ、その後当たるのが簪さんというのもかわいそうなものだが。 何か話しているようだが、ようやく話し終わったのか武器を構える二人。 龍砲を使わず連結した青龍刀を振りかぶり、一夏に向かっていく凰さん。 ある意味、男らしい。 一夏もそれに応え、雪片弐型を振りかぶる。 二人の刀がぶつかろうかというところで、轟音が響き渡った。 アリーナの中継は切れ、代わりに鳴り響くのは警報音。 何が起こったのかはわからないが、よくないことが起こっているのは分かる。 更衣室から出て通信をしようとするもつながらない

 

「白石君!」

 

「簪さんか。 どういう状況かわかる?」

 

「私も全然...... 通信しようとしてもつながらないし......」

 

どうやら簪さんも同じ状況のようだ。 だが、一人よりは危険が減った。 二人でどうしようか迷っていると、白が突然喋り出した

 

『うわー......』

 

『白? どうしたんだ?』

 

『今映像が送られてきたんだけど、正直言って君が見たら冷静ではいられないと思う』

 

珍しく真面目な白に少々驚きつつ、俺は映像を見せるように白に言う

 

『わかった』

 

目の前にホログラムのウインドが開かれ、そのウインドを見る。 あぁ、確かにこの状況は冷静ではいられない。 たぶん角度的にアリーナのどこかについている監視カメラの映像なのだろうが、その映像にはありえないものが映っていた

 

「そんな、でもあれはヴァーチャルの話で......」

 

「・・・・・・」

 

細かいデカールの貼り方、グラデーション等、俺の見たことあるものばかりだ。 極めつけは、エンブレム。 元々、ゲームでのホワイトグリントのエンブレムを少し色味を変えて使っていたわけだが、それが貼られていた。 そう、俺が現役時代に使っていたホワイトグリントそのものがISとして、空中に滞空していた。 もう一機ISがいるようだが、それの対処には一夏と凰さんが当たり、ホワイトグリントはまるで誰かを待っているように滞空していた。 これを誰が作ったとか関係なく、アレがここにあってはいけない

 

「白、行くぞ」

 

「了解!」

 

ISを展開する。 もちろん展開したのは、ホワイトグリントだ

 

「簪さん、ホワイトグリント(アレ)の対処は俺がする。 簪さんはもう一機のISを」

 

「・・・・・・わかった」

 

簪さんが打鉄弐式(IS)を展開したのを確認し、俺はOBを展開して一気に通路を翔る。 その際、扉とかがあったはずなのだが何故か開いていた。 一気に外に出ればロックオンの警告が出るが気にせずに、ホワイトグリントに突っ込む。 ホワイトグリントが何も動きを見せないところを見ると、ロックしたのはもう一機か? 構わずにOBしたまま、相手のホワイトグリントを蹴り上げ、アリーナのシールドから外に出す。 アリーナ内では、戦闘は狭すぎる。 だが蹴り上げた感触は、どうにも軽かった

 

『あー...... あっちのジェネレーター完成品みたいだね』

 

『ということは性能もこっちの何倍も上、しかもよりヴァーチャルに近いわけか』

 

『不利だねー、どうする?』

 

何処か面白そうに聞いてくる白、そんなもの決まってる

 

『真正面から叩き潰す。 相手がどうであれ、俺がホワイトグリント(これ)を展開した時点で負けは許されない。 相手が同じだったとしてもな』

 

『そう言うと思ってたよ!それと耳寄りな情報。 あれ、無人機みたい』

 

『無人機って...... ISは人が乗ってないとだめなんじゃなかったのか? 仮に無人機だったとしても、動きがいいように思えないが?』

 

『むふふー、それは凡人の話だったら、でしょ? さっきの映像だけど、送ってきたのは、ね?』

 

『なるほどな...... どういう意図でコイツを送ってきたのかは知らないが、目的は変わらん。 やるぞ、白』

 

『了解!じゃ、いっちょ行きますか!』

 

俺は両手に持ったライフルを握り、構える。 すると、向こうも同じように構える

 

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