もしかしたらあったかもしれない、そんな未来 作:サクサクフェイはや幻想入り
リミッターを解除し、シールドエネルギーまで速度に変換しているブーストは先ほどまでとは違い、格段に速い。 そして、体にかかる圧力も
「っ!」
『感じたみたいだけど、体にまで負荷がかかるって相当だからね。 もちろん、機体にも相応の負荷はかかってるよ』
『お前は、それでいいのか?』
『僕はコアだからね。 機体に負荷がかかろうとも、コアにかからなければ大丈夫だし』
『そうか......』
白自身特に思っていないようだが、そこまで考えて白は俺に提案してくれたのだ。 元々負けるつもりはなかったが、なおさら負けられなくなった
『早い早い!』
さらにスピードを早くすれば、圧力はさらにかかるがようやく満足のいくスピードになる。 織斑先生は早すぎる接近に驚いているようだが、そこは流石教師と言うべきか、すぐに立て直しこちらに向かってブレードを振るってくる。 俺はそれを避けることはせず、受け止める。 だが、スピードはこちらが上だ。 逆に織斑先生の方が受け止めきれずに、体勢を崩す。 俺はそれを見逃さず、蹴りをいれて吹き飛ばす。 今のは対応できずに、蹴り飛ばされる織斑先生。 その飛ばされている織斑先生を追いかけながら、焔火を撃ち込む。 相応のダメージを受けたはずだが、体勢を立て直し再度ブレードを振るってくる。 俺は今度はブーストを逆噴射し、速度をゼロにすることで空振りさせる。 直ぐにブーストを戻し、勢いの乗ったブレードの一撃をたたき込む。 そこからは超インファイトで、織斑先生とブレード対決である。 それがブーストにものを言わせ後ろをとるが、反応してくる織斑先生。 だが、織斑先生もどこか動きが悪く攻撃を食らう。 俺のエネルギーは五割、織斑先生は白が計算した結果だと三割を切ったところだ。 織斑先生の動きは止まり、俺も機体の冷却のためそれに合わせる
「ここまで追いつめられるとは、な。 専用機があれば、何ていうのは言い訳か」
「どうでもいいですよ、そんなの」
織斑先生と会話をしつつ、機体の状況をチェックする。 スラスター関連は、もう数回使えば完全に使い物にならなくなるところまで来ていた。 機体自体も負荷をかけているせいか、各部の数値が異常を示していた。 まぁ、今回の戦闘が持てばいい。 どうせ入学まで時間はあるし、入学しても使わせてもらえるかわからないからな
「それで、お前は何者なんだ? いい加減答えてもらおうか」
「そんな質問は意味を成しません。 これで、最後です」
会話を打ち切り、腰を低くする。 織斑先生も構え、そして。 今回始めに動いたのは織斑先生で、イグニッションブーストで接近をしてくる。 それに対し、俺は引き打ちをするが元々被弾覚悟なのか、そのまま真っ向から向かってくる。 らちが明かないし、それに焔火の弾もない。 俺はブレードを投擲して、織斑先生の足を止めさせることを成功する。 上に弾かれたブレードは上空でくるくると回転している。 俺は焔火を投げる
「二度も同じ手が!」
焔火を斬ったことにより、煙が発生する。 俺はその隙にイグニッションブーストを発動し、剣をとると同時に
『そこまで!』
ここでは聞こえるはずのない男の人の声が聞こえたが、そんな急に止められるわけがないだろ!さっき無茶をしたせいで、スラスターはいくつか逝っている。 今更完璧な姿勢制御はできないし...... 俺は持っている剣を無理やり投げ捨て、地面に着地する。 ごく小規模なクレーターができたが問題ないだろ
「さて、説明を要求します。 織斑先生」
俺は眼鏡をかけながら織斑先生に言うが、織斑先生の顔も不満気だ
「私にもわからん。 とりあえず管制室に行くぞ、ついてこい」
織斑先生はISを解除し、さっさと歩き始める。 俺もISを解除し、歩き始める。 管制室に着くと、眼鏡をかけた女性と背の小さい女性、それと用務員のような恰好をした人がいた
「それで、これはどういうことでしょうか轡木
「すみません織斑先生。 ですが、実力を測る試験にはやりすぎだと思いまして、止めさせていただきました」
背の小さい女性に話しかける織斑先生。 というか今、学園長って言ったか? なぜか違和感を感じる。 学園長と言うのなら...... そう思い、俺は柔和な笑みを浮かべている用務員の人を見る。 まぁ、どうでもいいことか。 俺が見ていることを気が付いたのか、こちらを見る用務員さんを尻目に、俺を視線を戻す。 学園長と呼ばれた女性と話している織斑先生を見つつ、モニターを見る。 そこにはさっきの試合が映し出されていた。 なるほど、さっきのは記録されていたと。 まぁ、些末なことか
「それでは白石黒夜君、ついてきてください」
「はい?」
なぜか俺が呼ばれていた。 話を聞いていなかった俺も悪いのだが、いきなり何ぞ?
「えぇーっと、聞いていなかったみたいなので説明しますと...... 学園長が話したいと言うことなので、ついてきてほしいってことなんですぅ......」
眼鏡をかけた女性が説明してくるのだが、俺が見た瞬間から何故か言葉がしりすぼみになっていく。 気持ち悪いとか、不気味と言われてことはあるが、何故か怖がられていた。 えぇー...... なんでさ...... ひそかにショックを受けつつ、説明してくれたメガネの女性にお礼を言い、学園長について部屋を出る。 その際、用務員のような恰好をした人も付いてきているが...... しばらく歩き、用務員室に通される。 なぜか来客用の高級そうなソファーに座らされたが、深くはつっこまないでおこう
「今回貴方を呼んだのは他でもありません、あの試合についてです」
「あー、貸し出されているISをボロボロにしたからでしょうか?」
なんか白自身、他の人では起動できないようにしたとか言っていたが、一応俺の機体ではないのだ、そこら辺の話しかと思ったのだが
「それについては直せばいいですから、気にしないでください。 それに、そのISは貴方が入学したら正式に専用機になりますから」
やはりと言うか、なんというか。 俺以外に起動できなくなったせいか、俺の専用機になるようだ。 まぁ、気心知れたやつだから嬉しいは嬉しいのだが。 それにしても、さっきからニコニコしたままいとことも発さない用務員の人の方が気になる。 話していて思うのだが、やっぱり
「さて本題に入りますが......」
「その前に一つ、いいでしょうか?」
「はい」
本題に入る前に、一つだけはっきりさせておかなければならない
「貴女は本当に学園長なんですか? 失礼は承知の上での発言ですが、そちらの用務員の恰好をした方のほうがよっぽど......」
「・・・・・・理由をお聞きしても?」
はじめて喋る用務員さんだが、やっぱり予想した通りだった
「昔、それなりに偉い人と会う機会がありまして。 その時にオーラと言うか雰囲気というか、そんなようなものを読むのが上手くなりましてね。 もちろん貴方が学園長にふさわしくない、そう言っているわけじゃありませんが」
顔を見合わせ頷く学園長と用務員さん。 だが、それもすぐに終わりを告げ
「まずは失礼を謝らせてください、すみませんでしたプレイヤーネームUnknown。 いや、白い閃光」