もしかしたらあったかもしれない、そんな未来 作:サクサクフェイはや幻想入り
ある意味でIS学園は退屈しない、つくづくそう思う。 もちろん、いい意味でも悪い意味でも。 昨日は小競り合いがあったというのに、懲りずに今日も一夏とラウラ・ボーデヴィッヒは問題を起こしたようだった。 だったというのは、今日はその現場にはいなかったからだ。 担任から呼び出しを食らい何事かと職員室に行けば、今回の学年別マッチ、ツーマンセルでやることになったらしい。 まぁ、俺のペアは誰か知らないのだが。 担任の話によると、どうせ俺と組む人はいないのだから抽選にしただとか。 そんなくだらない用事を終え生徒会によってみれば、楯無さんや虚さんが忙しくしていた。 理由を聞いてみれば昨日の小競り合いとその問題を起こしたと聞いた。 楯無さんや虚さんもその場にいたわけでないので詳しいことは分からないそうだが、アリーナで練習しようとしていた凰さんとセシリア・オルコットにラウラ・ボーデヴィッヒがいちゃもんを付けたらしい。 それで喧嘩になっただとか。 それだけならかなりの書類を処理しなくて済んだのだろうが、一夏がそれをアリーナの観客席から目撃、シールドを破りアリーナに突撃したそうな。 けが人が出なかったからいいものの、当時観客席には人もおりそんなことをすればどうなったかわからないのだろうか。 聞いた時はそう思ったものだ。 そのツケを楯無さんと虚さんが支払うのだからままならない。 まぁ、そんなことがあっても一夏とラウラ・ボーデヴィッヒの処分は、反省文の提出と今日俺が担任と話していた対抗戦までの私闘禁止というもので済んだようだ。 学園長はともかくとして、ドイツの軍人と
「黒夜」
「ん? あぁ、一夏か」
件の問題を起こした一夏は俺を見かけるなり、苦い顔をしていた。 まぁ、昨日の夜の件があるからな。 というよりも、何故こいつがこんなギリギリの時間に。 救いなのはギリギリの時間ということもあり、女子の姿がほぼいないことだ
「お前いつもこんなギリギリの時間に飯食べてるのか?」
「勉強とかしてたら気が付いたらこんな時間、というのは多々あるな」
「なるほど、だからいつも夜は見かけないのか」
納得したふうの顔をしているが、お前と時間をずらしているだけだよ。 まぁそんなことは言わないが。 席につき、俺の盆を見るなりぎょっとする一夏
「・・・・・・お前ってそんなに大食いだっけ?」
「まさか。 知り合いが忙しそうでな、差し入れを持っていくだけだよ」
「だよなー」
たははなんて言って笑う一夏。 一応、お前が誘うせいで飯を何度か一緒してるはずなのだが
「それにしても一夏がこの時間なんて珍しいな」
「あー、その、反省文書かされてたからな」
世間話として話を振れば、頬を掻き苦笑いしている一夏。 反省文と言えば
「アリーナの騒ぎか」
「知ってるのか?」
「割と噂になってるぞ、詳しくは知らないけどな」
実際、生徒会室から出てこの食堂にくるのに噂になっていたのは事実だ。 女子は噂好きということだろうか?
「実際、なんでボーデヴィッヒがあそこまで俺にこだわるのか......」
別に語ってくれと頼んではないが、その時のことを語ってくれる一夏。 一夏がアリーナについた時には凰さんもセシリア・オルコットもボコボコにされていたらしい。 IS自体のダメージレベルはC、ダメージ的に微妙なラインだったらしい。 それをまるで一夏に見せつけるようにやっていたため、瞬間湯沸かし器の一夏は何も考えずにアリーナに突っ込んでいったらしい
「まぁ、ラウラ・ボーデヴィッヒは悪いが、一夏はもう少し周りを見たほうがいいぞ」
「どういうことだ?」
「明らかな挑発行為に乗って突っ込んでいくのはいいが、アリーナと観客席のシールドぶち破っていくのはまずいだろ」
「鈴やセシリアが!」
「どうどう。 あまり暑くなるなって。 山田先生が言うには一応展開自体は大丈夫だったんだろ? アリーナ、そん時客席に人いなかったのか?」
「それは......」
「言葉に詰まるって言うことはいたんだろ、もしラウラ・ボーデヴィッヒが砲撃してきたらどうするつもりだったんだ?」
「そんなもの俺が!」
「ラウラ・ボーデヴィッヒのAICに止められたのに? これは一夏が自分で言ったことだろ?」
「・・・・・・」
瞬間湯沸かし器なだけあってすぐに暖まったものの、俺が正論を出すと黙ってしまう一夏。 こいつ自身が巻き込まれる分には自業自得で済むが、他の誰かが巻き込まれれば怪我じゃすまない。 そこらへん反省文も書いてることだしわかってると思ったんだが、どうやらそうじゃないらしい。 確かこの喧嘩の仲裁に入ったのは織斑先生だったはずだが、そこらへん何も言ってないわけね。 ともかく、食べ終わったので席を離れることにする
「悪い一夏、俺差し入れ行かなきゃ」
「あぁ、またな」