もしかしたらあったかもしれない、そんな未来   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第四十四話

『白、ジェネレーター出力を最大まで引き上げろ。 手加減は不要だ』

 

『了解!PA再展開まで一分だよ!』

 

センサー保護のシャッターをすぐさま上げ、状況を確認する。 どうやらすぐさまAAを発動したようだが、完全には相殺しきれずにSEはダメージを受けたようだ。 動きも鈍いようだが手心を加えてやるつもりはない右手の051ANNRをフルオートで撃ちまくり、左手に持っている063ANARにつけたグレネードランチャーからグレネードを撃ちだす

 

「ほら、動かないとマッハでハチの巣になるぞ」

 

「バカにして!!」

 

事実なんだがな。 言葉に反応してか動き始めるが、グレネードが着弾し大爆発を起こす。 うわぁ、流石有澤重工製威力がえげつない。 そんなことを考えつつ次のグレネードを放ち、両肩から専用分裂ミサイルSALINE05撃ち込む。 着弾し大爆発を起こし、煙の中から純白のISが落ちていくが特には反応せず、少し離れたところに着地し声をかける

 

『PA再展開完了、いつでも撃てるよ!』

 

『了解だ』

 

「こんなもので終わりか、二代目」

 

「・・・・・・」

 

「さっきも言ったが白い閃光の二つ名は返してもらおう。この名前を使ってやりすぎたんだよお前は」

 

こうして話していても日本代表からの返事はない。 俺は構えを解き、ゆっくりと近づく。 だが、いきなり事態は急変した

 

「っあ!?」

 

「なんだ?」

 

あと一歩近づけば手が届く距離ではあったが、いきなり起き上がる日本代表。 それにしては、少し様子がおかしい

 

『わからないけど、なんかまずそうだね』

 

白の感想に同意し、一応構えておく。 直後、ISの装甲が飴細工のように溶け出し、その姿を変えていく

 

「お兄ちゃん、助け......」

 

その声を最後に、(日本代表)の気配が完全に消える。 それと同時に、姿を現したのは姿かたちが全く同じ機体

 

『またこのパターンか』

 

『まぁ、いい加減飽きたよねぇ...... あ、データが送られてきた』

 

『データ? なんでまた』

 

『はーん、VTシステムみたいなものなんだアレ』

 

『VTシステム?』

 

『まぁ簡単に説明すると、黒夜を再現したものだね。 パイロットの状態なんかまったく気にしない代物だけど』

 

その言葉を聞いた瞬間、俺は意識を切り替える

 

『白』

 

『助けるの、あの子? 君の二つ名を穢してたのに』

 

その問いに俺は

 

『もちろんだ。 助けて、って言われたからな』

 

『存外甘い男だよね、黒夜って』

 

俺の答えに満足したのかは知らないが、白の声はどこか弾んでいた

 

『それで、どうするの?』

 

『どうせ現役時代のデータしか入ってないんだろ? だったら叩き切るまでだ。 ところで白、取り込まれてるんならなんとか表示できないか?』

 

『それって取り込まれた日本代表を?』

 

『あぁ』

 

『もっちろん!任せてよ』

 

その声と同時に妹の人影と思われるものが表示される。 ふーん、ちょうど頭一つ分違うのか。 なら首から上を切ればそこから助かられそうだな。 作戦が決まったのなら、後は助けるだけだ。 姿勢を低くすれば、相手も同じように姿勢を低くする。 勝負は一瞬だ。 OBを発動し一瞬で肉薄する。 それを相手もわかっていたのか、スラスターを吹かすが、出力上勝てるはずもなくあっけなく追いつかれ首と体が分かれる。 そこから手を突っ込み妹を救い出す。 ついでにISのコアも見えたのでそれも回収し、距離を開け肩の専用分裂ミサイルSALINE05を撃ち込む。 煙が晴れるとそこには何も残っていなかった。 俺は来賓席を一瞥すると、ISを解除しそのまま出入り口に向かって歩き始めた

 

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「黒夜!」

 

「一夏か、悪いが構ってる暇はない」

 

妹を医務室へと運ぶ途中、ISスーツの一夏が俺の前に立ちはだかる。 その後ろにはシャルル・デュノアが申し訳なさそうに立っていた

 

「お前、アレが女の子にやることかよ!!」

 

俺のISスーツをつかむと、そのまま顔を近づけてくる一夏。 うっとおしいやつだな

 

「部外者は黙ってろ!これは俺とコイツの問題だ。 それにこっちは医務室に急いでるんだよ」

 

頭突きしてやれば、直撃したでこを抑える一夏。 俺はそれを気にせずに通り過ぎ、医務室に向かった

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