もしかしたらあったかもしれない、そんな未来   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第四十九話

日曜日、俺は街に買い物に来ていた。 本当は一人で、いや護衛もいるので厳密には一人ではないのだが、買い物に来る予定だったのだが少し大所帯になってしまった。 護衛ついでにくると言って聞かなかった楯無さん、その楯無さんから聞きつけた簪さん。 いや、聞きつけたという言い方はおかしいのだが。 そもそも今日の買い物、月曜からの臨海学校に向けての買い物だ。 旅館でゆっくりしていればいいのではと思わなくもないのだが、桃華から遊ぼうと言われてしまい水着を買いに来たわけだ。 話はそれたが、のほほんさんも簪さんについてきたというわけだ

 

「いーなーいーなー、羨ましいなあ!」

 

「臨海学校は毎年のことで、貴女も去年行ったでしょう」

 

「それとこれとは別」

 

「お姉ちゃん、恥ずかしいからやめて」

 

「あ、はい」

 

面倒な絡み方をしてくる楯無さんを適当に相手をしていれば、簪さんからの言葉でおとなしくなった楯無さん。 なるほど、今度からこうすればいいわけか。 一人納得をしつつ、デパート内を歩く。 デパート内は女性ものばかりで、男性物は少ない。 しかも入り口から遠くにあるので、探すのがとても面倒である。 簪さんたちには先に水着を見ていいと言ったのだが、俺についてくるということでこうなった次第だ。 おかげで視線が。 いやそもそも、()とは言え日本代表を隣に連れて歩いてるし、この前の映像もカット編集され流されているので目立つのも当然だ。 それに、長くいろんなISのパイロットが自分を売り込んだにもかかわらず、長いことテストパイロットが決まらなかった企業連のテストパイロットになったのだから当然か。 ようやく目当ての店についたので、思考をそこで打ちきり店の中に入っていく。 当然のように簪さんたちもついてくるが、気にしないことにした

 

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突然だが、女性の買い物は長い。 思い当たる諸兄もいるのではないだろうか? 俺は今それを身を持って体験している。 水着を選ぶのに、かれこれ一時間は経っている。 俺の場合、見た目が派手でもなければあまり気にしなかったため、周りの意見は封殺しすぐに会計だったのだが。 遠くから見ているが、桃華が着せ替え人形になっていた。 胸の前に水着を当て、気に入らないからと言って商品を戻す。 もはや見飽きた光景だった。 桃華自身も困惑していた。 そもそもだ、あまり桃華とは仲良さそうには見えなかった簪さんや楯無さんも難しい顔で桃華の水着を選んでいるのだからよくわからない

 

「なんかよくわからないって顔だねー」

 

「相変わらずのエスパーかな?」

 

「眼鏡がなくなったから表情が読みやすくなっただけだよー」

 

隣に座っていたのほほんさんが、足をプラプラさせながら声をかけてきた。 のほほんさんが俺の隣に座ているのは、さっさと水着を決めて出てきたからだ。 いや、水着と言っていいのかわからないのだがのほほんさんが買ってきたものは。 長い付き合いなだけに、こうなるのは予測済みでありさっさと選んだそうだ

 

「やっぱり女の子だもん、かわいく見られたいからねー」

 

「・・・・・・そうか」

 

「今の間は何かなー?」

 

笑顔なのだが、オーラが違った。 どうやら俺の言った意味が理解できているようなので、俺はそのまま視線をのほほんさんから桃華に戻す。 俺が施設を出てからは知らないが、施設を出るまでは貧乏な暮らしだった桃華だ。 もちろん女の子らしくかわいいものは好きな桃華だが、着るものに対しては割と無頓着だった気がする。 そもそも、そんな余裕がなかったしな。 戸惑いながらも嬉しそうに水着を選ぶ桃華にほっこりしつつ、俺はつぶやく

 

「でもやっぱり長いわ」

 

「それは、まぁ、仕方ないかもねー」

 

心なしか、少し元気がなくなったのほほんさんの声を聞きつつ、水着が選び終わるのを待つ俺とのほほんさんだった

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