もしかしたらあったかもしれない、そんな未来   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第五十二話

「束、これだけは言っておく、お前は自分で何を言っているのかわかっているのか?」

 

「もちろんだよちーちゃん。 でも、今更じゃないかな? 競技用と言いつつも、その枠を超えたISは日々生み出されている。 そして、競技用と言っても人を殺すには十分な威力を持ってる。 だからそれに対する抑止力、という感じかなー」

 

それまでの雰囲気は霧散し、篠ノ之束博士に厳しい表情を向ける織斑先生。 それはそうだろう、ISの生みの親が自らの夢とは真逆のもの、()()()のISを生み出したともなれば。 顔は笑っているものの、言葉の端々に現状のIS開発に対する思いが見え隠れする篠ノ之束博士。 そもそも、だ。 何故俺に戦闘用のISを預けようというのか、それが分からない。 それを見透かすかのように、篠ノ之束博士はこちらを向く

 

「なぜかわからない、そう思っているでしょ?」

 

「・・・・・・はい」

 

「一つはお詫びかな。 女性利権団体(クズ共)がいなければ、君は今でも...... いや、君たちは今でもビルドファイターズをやっていただろうから。 勝手な私利私欲にまみれた屑どもを止められなかったお詫び、そういう気持ちかな」

 

「貴女は、篠ノ之束博士は女性利権団体の行為を容認していないと?」

 

「まさか。 アレが今の女尊男卑(この世)の風潮を作り出したんだよ? 私の(IS)を使って、それを私が許すとでも?」

 

ニコニコとした笑顔から一転、吐き捨てるようにいう篠ノ之束博士。 この人も今の世の中には、いや今のISの現状には思うところがあるようだ。 だがそれも一瞬で、またニコニコとした顔に戻る

 

「それともう一つは、単純に君に興味があるから、かな」

 

「興味?」

 

「まぁ、知りたかったら後で個別にでも連絡してよ。 ただ、君は真実を知れば今のままでは居れなくなる。 それだけは気を付けたほうがいいよ。 さーて、コアを出してー!」

 

「え、えぇ......」

 

雰囲気に飲み込まれ、俺は待機状態の白を篠ノ之束博士に渡す。 それにしても、真実とは。 今のままでは居れなくなる、それがどういう意味なのか俺にはわからなかった

 

「はーい、それじゃあ展開してみて」

 

白を渡され、俺は白を見つめる。 特に待機状態には変更がないようだが...... そして

 

『白』

 

『むふふー、これはまずいね。 まさに世界を滅ぼす力だよ』

 

どこかそんなことを上機嫌に言う白に辟易しながら、展開を開始する。 正式名称NextStage-WG(ホワイト・グリント)という名前らしい。 このネクストは原作にかけているのかわからないが...... 純白だった機体は黒く塗装され、細かいところもとがっている。 それに全体的に性能が

 

「お気に召したかな、黒い鳥君」

 

「・・・・・・貴女は俺に何をさせたいんです、こんなものを渡して」

 

「力をどう使うかなんてその人次第、さっきも言ったようにお詫びだよ」

 

あくまで本心は語らないようだ。 それにしても、こんなもの人類が扱えるものじゃない。 それこそ、十分に機能を発揮させるならAIなどを使ったほうがよっぽどいいだろう。 白の話ならあの無人機の開発者は篠ノ之束博士だ、無人機での運用も出来るはずだ。 そんなことを考えながら収納すれば、いつの間にか山田先生と織斑先生が離れたところに居た。 他の奴らは...... 織斑は何か言いたそうにこちらを見ていた。 他は専用のパッケージを試したり、思い思いに活動しているようだった

 

「お前たち、稼働試験などは中止だ!やってもらいたいことがある」

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