魔法少女リリカルなのは 運命を変える者   作:レイブラスト

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今回の対戦カードはフォワード陣VSなのは!

模擬戦とはいえ本気の戦いに、勝利するのはどっちだ!?






第9話

シグナムとの死闘(?)から約2週間程過ぎた頃。

特にこれといった事件もなく、フォワード陣は訓練を続けていた。望とて例外ではなかった。

 

「はい、整れーつ」

 

なのはの掛け声と共にメンバーが集まる。全員の息は絶え絶えだ。

 

望の戦闘能力は向上し、フォワード陣とのフォーメーションではデスティニーのコンセプトであるオールラウンダーを生かし、フロントアタッカーとしてスバルと共に敵陣に切り込んだり、後方支援にまわったりしている。

 

 

 

「じゃあ、本日の早朝訓練、ラスト1本! みんな、まだ頑張れる?」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

「じゃあ、シュートイベーションやるよ。レイジングハート」

 

『All light. Accel Shooter』

 

なのはのデバイスの声をトリガーに魔方陣が発生し、複数の魔法弾がなのはの周りを飛び交い始めた。

 

「私の攻撃を5分間、被弾無しに回避しきるか、私にクリーンヒットを入れればクリア。

誰か1人でも被弾したら最初からやり直しだよ。頑張っていこう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「このボロボロ状態でなのはさんの攻撃を5分間捌き切る自信ある?」

 

「ない!」

 

「無理だ」

 

「「同じくです」」

 

正直そんな方法で勝てる訳がない。

 

「じゃ、なんとか1発入れよう。望は作戦通りよろしく。スバルとエリオはその隙をつくように」

 

「了解した!」

 

「よぉし、行くよ!エリオ!」

 

「はい! スバルさん!」

 

作戦が決まったのを見越したのか、なのはも動きを見せる。

 

「うん、準備はオッケーだね。それじゃ、レディー…ゴー!」

 

直後、魔力弾がこちらに飛んでくる。

 

「全員、絶対回避!2分以内に決めるわよ!」

 

「「「「おう!」」」」

 

着弾する瞬間、全員は四方に散らばった。そして、なのはの正面へ望は光の翼を展開して突撃し、スバルはウィングロードを展開し拳を構えて迫る。別の場所ではティアナがアンカーガンを構えて狙撃の準備をしている。

 

「アクセル!」

 

なのはは魔力弾を向かわせるが、それらは当たることなく全てすり抜けた。実は全て、ティアナが作った幻影なのだ。

 

「シルエット…やるね、ティアナ…っ!?」

 

「一瞬の隙が、命取りだ!」

 

感心するなのはに、望が背後からアロンダイトを振り下ろす。

だがそれは、障壁を張られた為に防がれた。

 

「でぇりゃあああぁぁぁぁ!!!」

 

なのはの真上からスバルが追い打ちをかける。しかし、それも障壁を張られてしまう。

攻撃を防がれた2人に、魔力弾が向かってくる。

 

「っとぉ!」

 

「はっ!? ひゃっ!」

 

「うん、良い反応」

 

望はウィングロードに着地し回避する。スバルもバックステップでそれらを避ける。

だがスバルはバランスを崩してしまった。

 

「ひゃわっとっと、うわぁあぁぁぁあぁ!!」

 

「大丈夫スバル!?」

 

それでも何とか態勢を立て直したスバルはその場から離れる事に成功する。望もその場から離脱する。しかしスバルはさっきの影響でスピードが落ちてしまい、そこへ魔力弾が飛ぶ。

 

「スバル! バカ、危ないでしょ!!」

 

「あう……ごめん!」

 

「待ってなさい。今撃ち落とすから」

 

そう言ってティアナはアンカーガンを構え、魔力弾に向かってトリガーを引く。だが……

 

「3、2、1、0!」

 

カチッ バシッ!

 

「いっ!?」

 

魔力弾が撃ち出されず、情けない音が聞こえる。

 

「うわぁぁぁぁぁぁ! ティア~! 早く援護ぉぉぉぉ~~!!」

 

「この、肝心な時に!」

 

カチャカチャッ  ガチッ!

 

 

「大丈夫か、ティアナ!?」

 

「当然!」

 

ダンッ! ダンッ!

 

「来た! はぁぁああ!」

 

やや遅れてティアナの魔力弾が放たれ、スバルの援護に成功した。それだけではなく、なのはに向かっても数発放っていた。それを確認して望は再びなのはに向かっていく。

どこか嬉しそうな表情で見ていたなのはの後ろで2つの影が何かをしようとしている。

 

「我が乞うは、疾風の翼。若き槍騎士に、駆け抜ける力を」

 

『Boost Up Acceleration.』

 

キャロが詠唱を終えると、キャロのデバイス『ケリュケイオン』の宝玉が輝いた。そして腕を払うと、それと同時に前にいたエリオの魔法陣が光を放ち、エリオのデバイス『ストラーダ』の噴射口から勢いよく炎が出てくる。

 

「あの、かなり加速がついちゃうから、気を付けて!」

 

「大丈夫! スピードだけが取り柄だから。いくよ! ストラーダ!!」

 

その言葉に応じてさらに炎が上がる。

一方なのはは、ティアナの魔力弾を避けながら状況を見ている。

 

「キュクルー!」

 

上空からフリードの火球も襲ってきたが、これも焦らず冷静に避ける。その横から望がフラッシュエッジ2ビームブーメランを持って現れた。

 

「食らえぇぇぇ!」

 

それをなのはに投げつけるが、見事に防がれてしまう。

 

「エリオ! 今だっ!!」

 

「いっけぇぇぇぇええ!」

 

なのはに向かってストラーダを構え、一直線に飛んでいくエリオ。ティアナと望の攻撃の直後だったので、なのはは防御しか選択肢が残っておらず、障壁を張った。

 

「でやああぁぁぁぁぁぁ!!」

 

その瞬間、轟音が響き渡った。

 

「うあぁぁぁぁ!」

 

爆煙の中から飛んでくるエリオ。

 

「エリオ!」

 

望は吹っ飛んできたエリオをキャッチする。

 

「外した!?」

 

煙の向こうから現れたなのはは、無傷に見えた。が、

 

『Mission Conplete』

 

「お見事。ミッションコンプリート」

 

「ホントですか!?」

 

「ほら、ちゃんとバリアを抜いて、ジャケットまで通ったよ」

 

そう言ってなのはは自分の胸を指差した。ほんの少しであったが、1撃は1撃。フォワード陣の勝ちである。

 

「わぁ…」

 

「よしっ!」

 

「じゃあ、今朝はここまで。一旦集合しよう」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

なのはも地上に降りてきてバリアジャケットを解除する。

 

「さて、みんなもチーム戦に慣れてきたね。望君も魔法が様になってきたよ」

 

「「「「「ありがとうございます!」」」」」

 

「ティアナの指揮も筋が通ってきたよ。指揮官訓練受けてみる?」

 

「い、いや、あの、戦闘訓練だけでいっぱいいっぱいです」

 

「あはは…」

 

「キュルー? キュクルー?」

 

「ん? フリード、どうしたの?」

 

「なんか、焦げ臭いような…」

 

「そういえば何か臭うな」

 

「え? スバル! あんたのローラー!」

 

「へ?」

 

ティアナに指摘されてスバルの足元を見ると、火花が出て、今にも壊れそうなローラーがあった。

 

「うわぁ、これは……」

 

「あっちゃぁ、しまった~、無茶させちゃった……」

 

「オーバーヒートかな? 後でメンテスタッフの人に見てもらおうか」

 

「はい……」

 

「ティアナのアンカーガンも結構厳しい?」

 

「あ、はい……。騙し騙しです」

 

「みんな訓練にも慣れてきたし、そろそろ実戦用の新デバイスに切り替えかなぁ」

 

「「「「新デバイス?」」」」

 

なのはの言葉にメンバー全員が首を傾げていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訓練所からの帰り道を、俺達は一緒に歩いていた。

 

「じゃあ、一旦寮でシャワーを使って、着替えてロビーに集まろうか」

 

「「「「はい!」」」」

 

全員がいい返事を返した時、黒塗りの車が一台近付いて来た。

 

「あれ? あの車って……」

 

「フェイトさん、八神部隊長!」

 

「すご~い! これフェイト隊長の車だったんですか?」

 

「そうだよ。私情での移動手段なんだ」

 

「みんな、練習の方はどないや?」

 

「あ~、ははは……」

 

「頑張ってます」

 

全員ひきつった顔になる。強くなっている自覚はあるのだが、なのはが強すぎて俺達がどのラインにいるか分からないのだ。

 

「エリオ、キャロ、ごめんね。私は2人の隊長なのに、あんまり見てあげられなくて……」

 

「あ、いえ、そんな……」

 

「大丈夫です」

 

申し訳無さそうな顔をするフェイトにエリオとキャロは笑顔で返す。

 

「フェイト……俺も一応、ライトニングのメンバーなんだが?」

 

「あっ! 望も訓練には慣れた?」

 

「まぁな。ちょいときついが、大丈夫だ」

 

「それなら良かった。望は私とほぼ同い年なんだから、ちゃんと守ってあげてね」

 

「もちろんさ。たまに俺が助けられてるけどな……」

 

そこへ、はやてが近づいてくる。

 

「望君、機動六課での生活には慣れたか?」

 

「最初は慣れない事ばかりで大変だったけど、今はもう大丈夫だ」

 

はやてと会話していると、なのはが口を開いた。

 

「5人ともいい感じに慣れてきてるよ。いつ出動があっても大丈夫」

 

「そーかぁ、それは頼もしいなぁ」

 

「2人はどこかにお出かけ?」

 

「うん……ちょっと6番ポートまで」

 

「教会本部でカリムと会談や。夕方には戻るよ」

 

「私は昼前に帰ってくるから、お昼はみんなで一緒に食べようか」

 

「「「「はい!」」」」

 

「ほんならなぁ」

 

はやてがそう言うと、2人を乗せた車はそのまま走り去り、俺達は敬礼をしてそれを見送った。

 

「あ、望君。望君のデバイスもちょっと貸してもらっていいかな?」

 

「え? ああ、構わないが」

 

俺はなのはに言われるがままデバイスを渡した。




という訳で、フォワード陣が勝利しました。

望「結構きつかったけどな」

そうですね。代償として、スバルのデバイスは破損してしまいましたし……

望「ああ…だが、新しいデバイスが登場するみたいだな」

その通り。次回はいよいよ新デバイスの登場。そしてついに、機動六課に出撃命令が下される!

望「いよいよか。これから先が楽しみだ」

あ、これから先で思い出したんですけど、StrikerS編は22、3話辺りで終わりにしようと考えています。

望「? それはいいが、何故このタイミングで?」

ストーリーの構成的に所々端折る場所があるので、ご了承下さいというお願い……みたいな?

望「ふ~ん。しかし、そんな早く完結してしまうのか」

いえ、物語自体は完結しません。あくまでStrikerS編が終わるだけで、その後も続きます。

望「そうなのか。てことは、次はVividになるのか……もしくは、オリジナル展開か」



(さぁ? それはどうでしょうか? オリジナルは合ってるけど、少なくとも『普通』のオリジナルとは違いますよ?)
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