望「だから、誰なんだよ」
ヒント:キャロと似た召喚者タイプ
望「あ…もうわかったかも」
「ほんなら改めて、ここまでの流れと今日の任務のおさらいや」
ミッドチルダ首都南海地区上空。俺達はヴァイスさんが操縦するヘリの内部で、俺達はこれからの任務について聞かされていた。
「これまで謎やったガジェット・ドローンの製作者、及びレリックの収集者は現状ではこの男」
目の前のモニターに、1人の男が映った。
「違法研究で広域指名手配されている次元犯罪者―――ジェイル・スカリエッティの線を中心に、捜査を進める」
「こっちの捜査は主に私が進めるんだけど、みんなも一応覚えておいてね」
「「「「「はい」」」」」
フェイトの言葉に俺達は頷く。
「で、今日これから向かう先はここ、『ホテル・アグスタ』!」
リインがモニター画面を切り替える。
「骨董美術品オークションの会場警備と人員警護。それが今日のお仕事ね」
「取引許可の出ているロストロギアがいくつも出品されるので、その反応をレリックと誤認したガジェットが出てきちゃう可能性が高い。とのことで、私たちが警備に呼ばれたです」
「この手の大型オークションだと、密輸取引の隠れ蓑になったりもするし、色々油断は禁物だよ」
なのは、リイン、フェイトがそれぞれ説明してくれる。……どうでもいいが、シャマルさんの足下にあるのって、何?
「現場には昨夜からシグナム副隊長とヴィータ副隊長他、数名の隊員が張ってくれてる」
「私たちは建物の中の警備に回るから、前線は副隊長たちの指示に従ってね」
「「はいっ」」
「あの、シャマル先生?」
ここで、箱を見つめていたキャロが手を上げた。
「さっきから気になってたんですが、その箱って……?」
「ん? ああ、これ? 隊長たちの、『お仕事着』」
……その割には、全部で4つあるんですけど、それってどういうことなんですか?
自然の中に作られたホテル・アグスタ。スーツやドレスに身を包んだ客が列を作っている。
「いらっしゃいませ、ようこそ」
その会場入り口で、リストと客の照会を行っていたホテル職員に、はやてが代表でIDカードを差し出した。その身に纏ってるのはいつもの陸士隊制服ではなく、淡い水色のドレス。なのははピンクと赤、フェイトは紫を基調にしたドレスを身に纏っている。
「こんにちは。機動六課です」
―――かくいう俺も、黒いスーツを着込んでいるんだが。
時を遡ること数分。俺ははやての頼みで、会場内の警備にあたることになった。それだけならまだよかったが、直後に「その格好ではあかんやろ」と言われた。
じゃあどうしろとと思っていると、例の箱の1つを持ち上げ、中身を出した。
「こ、これを着るんですか……?」
「そうや。大丈夫、きっと似合うから」
そういう問題じゃねぇぇぇぇ! と心の中で叫んだが、部隊長の命令なので逆らう訳にもいかず、結局着るはめになった。
(よし、これで完了……と)
で、今何をやってるかというと、防災システムの調査をし終えたところだ。
(外は他のメンバーが固めてるから、大丈夫とは思うが……)
どうにも嫌な予感がしてならない。杞憂だったらいいが。
(望、そっちの様子はどう?)
おっと、ティアナの念話か。
(問題はない。警備システムはちゃんと稼働してるし、何かあってもなのは隊長達がいれば大丈夫だろう)
むしろその姿を見ただけで大半の犯罪者は投降すると思う。
(それに比べて、俺はまだまだだよ……とてもじゃないが、強いとは言えないな)
デスティニーの性能を完全に引き出してるとは思えないし……どうしたもんかね。
(……それって、嫌味なの?)
(え? 何が?)
(なんでもない。じゃ、また後で)
(あ、ああ)
嫌味って、ティアナの方が俺より実力あるだろうに……何故?
『望』
今度はフェイトの通信か。
『もうすぐオークションが始まるから、会場に入ってた方がいいよ』
「了解しました。すぐ行きます」
通信を切り、会場へと向かう。
「あそこか…」
フードをかぶった大柄な男とキャロと同年代程の少女がアグスタからいくらか離れたところで立っている。
「お前の"探し物"はここにはないのだろう?」
男は少女に問う。少女は男を見上げ、じっと見つめる。
「何か気になることがあるのか?」
「ドクターのおもちゃが、近づいてきてる……」
指に止まった虫型の機械から受けた報告を、少女は男に伝える。
近くを浮遊してるのはガジェットⅠ型。更に通信用のモニターが開く。
『少し、頼みがあるんだ。ルーテシア、君にも手伝ってほしい』
「……いいよ」
『待った。今回は例の奴を使ってくれないか? データがほしいんでね』
「わかった」
そういうと少女は黒をベースとした、青と黄色の模様がある銃を取り出し、その銃身側面に赤い何かの絵柄が描かれたカードを装填し、銃身をスライドさせる。
『KAMEN RIDE!』
そして銃を真上に向けると、
「……変身」
小さく呟き、トリガーを引いた。
『DIEND!』
直後、少女の身体にいくつもの黒い影が重なり、頭部に何枚かのシアン色の板が刺さるとボディに色がついた。
その名は―――仮面ライダーディエンド。
「……これを、試してみる」
少女は腰のホルダーから別のカードを取り出すと、銃身に再び装填させた。
『KAMEN RIDE GARREN! G3-X!』
トリガーを引くと銃身から影のようなものが放たれ、それらがいくつも重なり、別の戦士―――仮面ライダーギャレンと仮面ライダーG3-Xが現れた。
「行ってきて」
ディエンドの言葉にギャレン達は無言で頷くと、それぞれバイクに跨がり去っていった。
『会場周辺にガジェット出現! Ⅰ型35、Ⅲ型4!』
『スターズ02、ライトニング02、出動! スターズF、ライトニングF、防衛ラインに到着!』
「何!?」
驚いて窓の外を見ると、スバル達が戦闘状態になっていた。
「はやて部隊長、外のメンバーは大丈夫ですか?」
「もちろんや。ヴィータ達もおるし、何の問題もあらへんよ」
近くにいるはやてに聞くと、そう返された。
しかし、どうにも嫌な予感がしてならない。その時であった。
『や、八神部隊長! 未知の反応が、ランスター陸士達の元へ向かっています!』
「未知の反応? 何なんや、それは!?」
『わかりません。今までに見たことがない、全く別の存在です!』
「はやて!」
気がつくと、俺ははやてに詰め寄っていた。
「ど、どうしたんや?」
「俺を外の戦闘に参加させてくれ!」
「えっ!?」
「相手が未知の存在なら、少しでも戦力が多い方がいい! 頼む!!」
頭を下げて頼み込む。そこまでして行かなければいかない根拠は、何もない。だが、このままでは大変なことが起きるだろうと、俺の第六感が言っている。
「……わかった。部隊長として、許可します」
「ありがとよ!」
踵を返すと、俺は急いで入場口へと向かった。
その頃ティアナ達は突如現れたギャレン、G3-Xと戦闘していた。
「っく、何なのよ、こいつ!?」
ティアナはギャレンと戦っているが、かなり苦戦していた。
「…………」
専用銃ギャレンラウザーから無言で弾丸を放つギャレン。事実上の撃ち合いとなっているが、若干ギャレンに分があった。一方スバルは、G3-Xと戦っていた。G3-XはGM-01スコーピオンを構えるが、スバルが間合いに飛び込んだ為格闘戦を余儀なくされていた。それでも、スバルとほぼ互角であったが。
(このままじゃ埒があかない……こうなったら!)
ティアナは必殺のクロスファイアを放った。が、それは明らかにティアナ本人が制御できる量を超えていた。そのいくつかはギャレンと周囲のガジェットに当たったが、1発だけスバルに向かっていた。
「あ…! スバル!!」
その声にスバルは振り向くが、距離的に回避は間に合わない。覚悟を決めたスバルが目を閉じたとき―――
バシュッ!
弾丸が、別の弾丸で相殺された。
「ふぃ~、どうにか間に合ったか」
声のする方を見ると、デスティニーガンダムが舞い降りてきた。
「ケガはないか、スバル」
「う、うん。大丈夫」
「そうか。よかった」
ほっと撫で下ろす望。ふとティアナの方を向くと、ショックを受けたように立っていた。
そんな彼女に、ヴィータが近づく。
「この馬鹿野郎! 味方に向けて「危ない!」」
突然ヴィータ達の前に望が現れると、ソリドゥス フルゴールを展開し防御態勢をとった。
すると、シールドに無数の弾丸が炸裂し、弾かれた。見るとG3-XがGX-05 ケルベロスを構えていた。おそらくそれを放ったのだろう。
「ヴィータ副隊長、スバル陸士! こいつらの相手は俺に任せてくれませんか?」
「はぁ!? お前、いきなり何言って―――」
「いいから、お願いします!」
「……っ」
あまりの気迫に、ヴィータは押される。
「……わかった。スバル、聞いたな? ガジェット共を蹴散らすぞ!」
「は、はい!」
スバルとヴィータはその場から離れていった。俺は、ティアナを見つめる。
「ティアナ」
声をかけると、体をびくっと震わせて顔を上げた。
「いいか。失敗なんてのはな、誰だってやるものなんだ。なのはやはやてはもちろん、俺だって失敗する時がある。大事なのは、失敗をばねにして更に前に進むことなんだ」
「失敗を、ばねに……?」
「だから、あんまり引きずるなよ」
それだけ言うと、俺は敵を見つめる。
「…………」
「…………」
(っ、仮面……ライダー……か。架空の存在の筈の彼らが、どうしてここに? ……まさか、俺のいた世界ではテレビでやっていたが、別の世界では実際にいたという奴か? ありきたり過ぎるが……)
「……まあいい。何故この世界にお前等仮面ライダーがいるのかは今は聞かない。だが、俺達を攻撃するなら、俺はお前等を倒す!!」
「……!」
先手必勝とばかりにギャレンが銃を撃ってくるが―――
「甘い!」
光の翼を展開し高速移動をすることで攻撃を回避し、同時にギャレンの後ろに回り込み、
「でぇやぁぁぁぁああああああ!!」
アロンダイトで上から真っ二つに切り裂いた。
「!? !? !?」
ギャレンはそのまま消滅して消えた。そしてすぐに長距離ビーム砲でG3-Xを攻撃する。相手は防御姿勢をしているが、その隙をついて接近しフラッシュエッジ2ビームサーベルで串刺しにする。
「!! !! !!」
G3-Xは消滅した。
「ふぅ……」
危機は去ったみたいだな…………だが、この仮面ライダー達は様子を見た限りディエンドが召喚したもののようだ。とあれば、ディエンドがこの世界にいるのか? 架空の存在云々は抜きにして(実際に見たから認めざるを得ない)、いるとするなら何故介入してきたんだ? 海東大樹の性格上(あくまで設定だが)は組織に協力するとは思えないが、今のは明らかにガジェットと共闘していた。くそ、何がどうなってるんだ……
「っ!」
「どうした?」
「……やられた」
「何?」
ディエンドの発言に、男は怪訝そうな顔をする。
「人形とはいえ、ライダーを倒せる奴がいたとは……信じられんが、事実のようだな」
「でも、作戦は成功した。早く撤退するべき」
ディエンドの隣には、人型の黒い何かがいた。その手には、何かが握られていた。
「そうだな」
『ATTACK RIDE INVISIBLE!』
カードを発動させると、男とディエンド、黒い何かの姿は消えた。
望「……おい、作者」(黒いオーラを纏っている)
な、なんですか、望さん? 凄い迫力ですけど……
望「なんですかじゃねーよ。何だよアレ? どうして何の脈絡もなくディエンドが出てきてるんだよ!? しかも敵側の主要人物が変身してるし! 誰が想像できるんだこんな展開!?」
い、一応できる筈ですが……
望「……どうやって?」
タグに仮面ライダーシリーズが追加されてたのと、前書きにあった『召喚者タイプ』で?
望「そんなんでわかるかぁあああああああああああああああ!! わかったらわかったで逆に凄いわ!!」
ですよねー、ははは……
望「てか、どうすんだよこれ!? 超展開すぎだろ! これじゃ、読者の反応が真っ二つに分かれる可能性が―――」
……それでも構いません。ですが、どんな批判を受けても、自分はこの物語を完結させるつもりです。
望「アンタ……」
なので、これからも、よろしくお願いします。
望「チッ、しょうがないな…どうなっても知らねぇぞ、俺は。………この作品を読んでいるみんな、どうかこの駄作者に付き合ってくれ」
あ、それと、今回出てきたディエンドはディエンドライバーを改造強化されています。
望(色々と台無しなタイミングで言うなよ……)