しかも一部描写がおかしいし……
望「場面やキャラのカットしてるんだから、仕方ないだろ。ともかく、19話だ」
サードアベニューF23の路地裏。通信を受けた俺達はそこに来ていた。その後、他のメンバーも集まってきた。
「望さん!」
「悪い、待たせたな」
キャロの膝の上で気を失っている少女の身なりは、かなり酷い。相当衰弱しているようだ。
「地下水路を通って、かなり長い距離を、歩いてきたんだと思います……」
「それと、これ……」
エリオが見せたケースには、長い鎖がついていた。が、その下はたるんでいた。
「ケースはもう1つあった、ということか?」
『一応探してはいるけど、反応はないんだよね』
「目視で探したほうがいいな」
残念だがケリュケイオンにも、ロングアーチのシステムにもそのような反応はない。この女の子が地下水路を彷徨っている途中で落とし、そのままになっているのだろう。
回収済みの方は既にキャロが封印処理を施しているので、見つけられることはないだろう。
「じゃあ、私たちは戻るね」
なのは達は女の子を抱えるとヘリに乗っていった。
『ガジェット、来ました! 地下水路に数機ずつのグループで総数16……20!』
『海上方面、12機単位が5グループ!』
その直後、ロングアーチから通信が入った。
「はやて部隊長、ここはどうします?」
『そやな……ライトニングとスターズは地下水路を担当な。レリック確保が最優先や』
『あ、はやて。108のギンガが参加するって』
『ほんまか。なら、ギンガは地下水路の……この地点で合流させようか』
「了解しました」
ギンガ……この名前には聞き覚えがある。以前スバルが話していた、彼女の姉と同じ名前だ。ここでは珍しい名前だから、同一人物と考えていいだろう。
そう考えながら、俺は地下水路に入っていった。
しばらく進み、ギンガ・ナカジマ陸曹と合流した俺達は手分けしてレリックを探していた。
が、そこに予期せぬ乱入者が現れた。
現れたのは、黒い人型の龍の意匠がある―――おそらく召喚獣―――とエリオやキャロと変わらない年頃の女の子だ。彼らはキャロを攻撃し、ケースを奪って歩き出した。幻術で隠れていたティアナがダガーモードの刃先で脅すも、効果はない。
「君は何が目的だ? どうしてそれを持っていこうとするんだ?」
俺はビームライフルを構え、警戒しながら女の子に尋ねる。
「…………」
「何も言わないなら、任意同行をしてもらうよ」
「……それは困る」
女の子はそう言うと懐から銃を取り出す。発砲するかと思い硬直してると、赤いカードのようなものを取り出し、銃身に入れた。……お、おい。これってまさか!?
『KAMEN RIDE!』
この音声、やはりこれは―――
「……変身」
『DIEND!』
トリガーを引くと共に、女の子の姿が変わる。
……間違いない。どういう理由かは知らないが、この子がディエンドだ!
「はぁっ!」
不意打ちでビームライフルをディエンドの手に放ち、ケースを飛ばさせる。それをエリオが素早く回収。よし、ここまでは順調だ。
「ルールー、1,2,3で目ぇ潰れぇ!」
が、突然弾けた閃光に目が眩んだ。
「ったく、無闇に変身するなって言ってるだろ?」
そこに、赤い髪をしたリインと同じ大きさの少女が現れた。おそらく、ユニゾンデバイスなのだろう。
俺達はこの隙に戦線を立て直した。ギンガさんとスバルをFAにし、エリオ、俺がGW、ティアナとキャロがそれぞれCG、FBという陣形だ。
最初に動いたのは、小人―――アギトというらしい―――だ。スフィアで攻撃を仕掛けてくるので、飛び退いてよける。すると黒い人型―――ガリューという召喚獣が迫ってくる。これをギンガさんがスバルと同型のナックルではじき返す。
『ATTACK RIDE BLAST!』
音声が鳴るのと同時にディエンドライバーから青い弾丸が発射される。俺はシールドを張って全て防ぐ。
「望、ティア、どうする?」
相手を警戒しつつスバルが尋ねてくる。
「任務はあくまで、ケースの確保よ。撤退しながら相手をヴィータ副隊長とリイン曹長の出てくるところまでおびき寄せる」
「なるほど、いい作戦だ」
攻撃を防ぎつつ頷く。
「ルールー、何か近づいてきてる!! 魔力反応がでけぇ!!」
アギトが、近づいてくるヴィータたちに気づいたようだ。
「行くぞ、リイン!!」
「はいです!!」
「うおりゃぁぁぁ!!」
ヴィータの声と共に天井がぶち抜かれる。次にリインが飛び出し手に魔法陣を展開しアギトとディエンドに向ける。
『FINAL ATTACK―――』
「捕らえよ、凍てつく足枷!! フリーレンフェッセルン!!」
ディエンドがファイナルアタックライドを発動させるも、発射前に2人を拘束する。
と、近くにいたガリューがヴィータを狙う。
「ぶっ飛べぇぇ!!」
ヴィータはギガントフォームのアイゼンを振るい、ガリューを吹っ飛ばした。
「やっぱ、強いなぁ……」
さすがに実力が違うな。
「でも局員が公共施設壊していいのかな?」
「……気にしたら負けだ。それより確保を」
「ああ」
ガリューが吹っ飛んだ方向に向かうが―――
「ちっ……」
「こっちも逃げられました」
どうやら逃がしたようだ。
アギトたちのほうは下に穴があるので、そこから脱出したらしい。
その時だった。
「な、何だ!?」
突然周りが大きく揺れた。
「お、大型償還の気配があります…。たぶんその影響かと……」
「なんにしても、このままじゃまずいな……一先ず、脱出だ」
俺達は地下から脱出することを決めた。
その頃、ディエンド達は地上に出ていた。
「まずいよ、ルールー!! 埋まった中からどうやってケース探すんだよ!」
「ケースはクワットロとセインに探してもらう」
淡々と告げるディエンド。
「ナンバーズと関係もっちゃダメだって!」
アギトが嫌がるように叫んだ直後、不意にドゴンッという音が聞こえた。
見ると、地面の上に亀のような虫のような生物―――ディエンドの少女が召喚した召喚獣―――がいた。……なぜかその生物の付近だけ陥没しているが。
「やっちまった……」
頭を抱えるアギト。
一方ディエンドは足下に魔方陣を展開するが、召喚獣―――地雷王を見て固まった。
地雷王はキャロのアルケッミックチェーンで拘束されていたのだ。
更に、続々と六課メンバーが現れ、ディエンド達を次々にバインドで縛ってしまった。
「ふぅ、案外手こずったな」
思わずため息をつく。
「さて、いろいろ言いたいことはあるが、まずは公務執行妨害の現行犯で逮捕だ」
そう言って歩み寄るが―――
「逮捕はいいけど、大事なヘリは放っておいていいの?」
「何っ!?」
ディエンドが言い放った言葉に、驚愕する。まさか、狙いはヘリか!?
『状況確認急いで!!』
『ジャミングがひどい!!』
「そんな……」
「ヴァイス陸曹! シャマル先生!」
混乱する俺達。それがいけなかった。
ブチッ
「!?」
ふと音のした方を見ると、ディエンドが拘束を破壊していた。
そしてエリオからケースを強奪すると―――
『ATTACK RIDE INVISIBLE!』
透明になりアギトとガリュー共々逃げていった。
「く…くそっ! 今頃ヘリは攻撃されてるかもしれないし、犯人には逃げられるし、どうすりゃいいんだ!?」
思わず叫んでしまった。パニックのあまり正常な判断ができなかった。
そのとき、通信が入った。
『スターズ2とロングアーチ04、そしてロングアーチへ』
ノイズの向こうから、なのはの声が響いた。
『こちらスターズ1。ギリギリセーフでヘリの防御、成功!』
「……よ、よかっったぁぁ~!」
本当によかった……一瞬マジでやられたと思ってたから、心の底から安心したよ。
そして、収拾がついた頃。
「ケースは、シルエットではなく、本物でした」
奪われたレリックに施した「仕掛け」を、フォワード陣は説明していた。ちなみにこれは隊長、副隊長は知らない現場の独断である。……俺も知らなかったが。
「私のシルエットって衝撃に弱いんで、奪われた時点でばれちゃいますから……」
「なのでケースを開封して、レリック本体に直接厳重封印をかけて……」
「その中身は―――」
キャロの帽子の中から、ヘアバンドにも似た形の髪飾りが出てきた。
「こんな感じで」
ティアナが指を鳴らす。ヘアバンドが元の、レリックへと姿を変えた。
「敵との直接接触が一番少ない、キャロに持っててもらおうって」
「帽子もありますし、見た目のシルエット次第では簡単にばれないんじゃないかなーって」
それを聞いて、リインは「なるほど!」と驚いていたが、ヴィータはどこか乾いた笑みを浮かべていた。そらそーだわな……
望「ふむ。確かに敵側の描写とかがカットされているな」
すいません……できる限り短くしようとしたら、こうなったんです。
望「ディエンドが最後に逃げるのも、本来なら敵の……ナンバーズだったか? が助ける筈だったろ」
ええ。ただ、変身したことで腕力とかがアップしてる上に、インビジブルのカードがあったので、使わない手はないだろうと思って―――
望「こういう展開になったのか」
そうです……
望「まあ仕方ないだろ。とにかく次回予告だ。次回は、聖王教会の騎士さんが来るらしい。どんなことになるのやら」
よろしくお願いします……