魔法少女リリカルなのは 運命を変える者   作:レイブラスト

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A's編、スタートです!

望「どんな展開になるんだろう?」



A's編
第36話


12月に入り、季節が冬を迎えた頃。遠見市のマンションの一室。

リビングでソファに腰掛け、仲良くテレビを見ている人達がいた。

右から2番目に座っているのは、未来から来た仮面ライダー、平田望だ。その左隣にいるのは金髪で黒い服を着た少女、フェイト・テスタロッサ。更に左隣に座っているのは、フェイトと容姿がソックリの青色の服を着た少女、アリシア・テスタロッサだ。実はフェイトはアリシアのクローンで、生まれた順にアリシアが姉、フェイトが妹という姉妹なのだ。

そのアリシアの隣、つまり一番左に座っているのは、フェイトの使い魔で頭に狼の耳、腰辺りに狼の尻尾を持つ女性、アルフだ。そして望の右隣に座っているのは、フェイトとアリシアの母で、望の恋人でもある女性、プレシア・テスタロッサである。

今何を見ているのかというと、DVDの『トラ○スフォー○ーリベンジ』を見ているのだ。

シーンは中盤。オプティ○スがメガト○ンと対決する場面だ。

メガト○ンと取っ組み合いになったオプティ○スが、声を発した。

 

『弱いぞ! 役立たずの、メタルのクズめ!』

 

その言葉に見ていた全員が唖然となる。戦闘は続く。

 

『ガラクタの、スクラップめ! このっ!』

 

「こいつ……本当に正義の司令官なんだよね?」

 

どう考えても正義の味方ではないセリフに、アルフが疑問を口にする。

 

「一応、そうだが……」

 

「それにしては、言葉が過激じゃない?」

 

苦笑しながら言うプレシア。

 

物語は続き、他のディセ○ティコンも加わって乱戦になっていたが、オプティ○スは鬼神のごとき強さを発揮する。

そして敵トラ○スフォー○ーであるグラ○ンダーによじ登るとその頭部を両手のフックに引っかけ―――

 

『ぬぅう!!』

 

一気に引き裂いた。

更にグラ○ンダーから降りるとき、

 

『ガラクタめが……!』

 

と言った。

 

「こ…怖い……」

 

「だ、大丈夫? アリシア」

 

正義の味方とはとうてい思えない戦い方と言動に、アリシアは怯え、フェイトも若干震えていた。

 

「……相変わらず口が悪いのな、司令官は」

 

「「口が悪いとかのレベルじゃないと思う(わ)」」

 

望の一言に、アルフとプレシアは思わずハモった。

 

 

こうした、何もない平穏な日々を楽しんでいた望は、闇の書事件のことを―――忘れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遠見市にある公園。

フェイトとなのはが、望監督のもと竹刀を手に素振りをしている。

この前なのはとフェイトは模擬線を行ったのだが、その時になのはは自分の力不足を実感し、時折こうして竹刀を振ったり模擬戦をしたりしているのだ。ちなみに監督は望と高町士郎とで交代交代で行っている。望がしている理由は、彼自身に剣道の心得があるからだ。ちなみに高町親子とバトルしたことがあったが、その結果はvs恭也戦では苦戦の末勝利、vs士郎戦では(ほぼ一方的な)敗北だった。試合後、士郎の動きに軽い戦慄を覚えたらしい。

もちろん、魔法を使った模擬戦も忘れない。

 

「よし、一旦ここまでだ」

 

「「ふぅ~…」」

 

望の合図で、2人が一息入れる。

同時に、見物者達が拍手をした。

 

「あ……あの、その……あ、ありがとうございます……」

 

「あ、ありがとうございますです!」

 

フェイトは顔を赤くして戸惑いつつ、拍手をしている人達にお礼を言い、なのはは嬉しさと恥ずかしさが混じって口調が少しおかしくなりながらもお礼を言った。

 

なのはとフェイトは、公園に訪れる人達の間では、ちょっとした人気者になっていた。

多くの人に囲まれる事に慣れていない2人は、正直戸惑っていた。しかし悪い気はしない。戸惑いはあるが、むしろ嬉しい気持ちが強かった。そんな様子を見て、アルフは嬉しそうにニコニコ笑っている。

 

「フェイト! なのは! お疲れ様!!」

 

「2人とも、お疲れ様」

 

素振りを終えた2人にタオルを渡すアリシア。プレシアも労いの言葉を掛ける。

 

「2人とも実力を上げてきたなぁ……最近は士郎さんからも褒めてもらってるし、いいことづくしだな」

 

「そうですね……」

 

感心して頷く望と、隣にいるユーノ(人間形態)。この2人は互いに話している内にすっかり意気投合し、今では友人同士になっている。余談だが、望が士郎と桃子を初めて見たときは思わずタメ口をききそうになり、慌てて直したとか(それだけに実年齢を聞いた時は度肝を抜いたらしい)

 

(だが、何だろう……何か忘れているような気がする……とても大事なことなんだが)

 

「どうしたんですか、望さん?」

 

「ん、いや……(気のせいか? でもすぐそこまで手かかってるんだよな……)」

 

頭を捻り、うーんとうなる。闇の書事件のことをまだ忘れているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間が流れ、公園から人の姿が無くなってきた。しかし、まだ残ってる人達もいた。

望達だ。疲れたフェイトとなのはを休めている。

 

「それにしても、フェイトもなのはも最近強くなってきてるよね」

 

2人のそばにいるアルフが言う。

 

「ああ。将来どうなるのか楽しみだ」

 

楽しそうな笑顔を浮かべる望。その時、ふとアルフの頭に疑問が浮かんだ。

 

(そういえば、望って一体何者なんだろ?)

 

望はこれまで、まるで未来を読んだかのように行動し、ジュエルシードを集めたり管理局を追い返したりしてきた。必要とあらばガイアメモリで仮面ライダーに変身する。が、望の情報はそれだけしか知らない。

 

(今更だけど、謎だよね~)

 

そう思った時だった。何か薄いドームのような物が公園を包み、世界の色が変色した。オレンジ色の夕焼けも、灰色に変化して殺風景な空間に変わる。異変を感じて、望達の表情が変わる。

 

「これは……!?」

 

「結界!?」

 

灰色の空を見上げて、レイジングハートを起動したなのはとアルフが声を上げた。

 

「まさか……!?」

 

フェイトも立ち上がり、待機状態のバルディッシュを起動させて、周囲を警戒する。アリシアを背にして、周りを警戒しながらフェイトは考えた。

 

(ここは魔法文明が発達していないから、魔法は私達にしか使えない筈。じゃあ一体誰が……?)

 

フェイトが思考を巡らせていると、突然上空から赤い光に包まれた鉄球が襲い掛かってきた。

 

「フェイト!」

 

すぐにアルフが反応して障壁を展開し、鉄球を弾いて防いだ。しかし防いだのもつかの間、

 

「はあああああ!」

 

後ろから剣を持った女性が、アリシアとフェイトとなのはに迫る。

 

「きゃああ!」

 

「アリシア!」

 

「危ない!」

 

悲鳴を上げるアリシアの前に出て、フェイトとなのははそれぞれのデバイスを構える。稽古で疲れているが、そんな弱気になってる場合ではない。アリシアは大切な家族だ。大切な者を失いたくないし、もう二度とプレシアに大切な者を失う悲しみを味わわせたくない。

フェイトはそう決意を固めた。なのはもまた、大切な友達を傷つけさせる訳にはいかないと、決意を固める。

そんな2人に女性は剣を振るい、鋭い一撃を繰り出す。

だが、女性の剣は届かなかった。

 

「うぉぉぉぉおおおおお!!」

 

「何っ!?」

 

エターナルに変身した望が割り込み、エターナルエッジで防いだのだ。

 

(クソ、迂闊だった! 時間的にそろそろ闇の書事件が起きてもおかしくはないのに……完全に俺のミスだ!!)

 

心の中で自分の失態を嘆きながら、女性の攻撃を防いでいく。

そこへ、新たな襲撃者が現れた。

 

「でやァァァァ!」

 

上空から、赤いドレスのような服を着た赤毛の少女が、ハンマーを振り上げながら迫ってきた。

 

「潰れろォォォ!」

 

「くっ!」

 

赤い少女はハンマーを振り下ろし、フェイトはバルディッシュで何とか防御する。ハンマーとバルディッシュの間で、火花が散った。

 

「「「フェイト(ちゃん)!」」」

 

なのは、アリシア、アルフが同時に叫ぶ。なのはとアルフは加勢しようとするが、

 

「うおおおおお!」

 

屈強な体つきの男が乱入し、アルフは行く手を阻まれた。男が繰り出す蹴りをギリギリで避けて、アルフは男と対峙する。

 

「このっ!」

 

アルフは男を睨みながら、ギリッと歯を食いしばって牙を覗かせた。

 

エターナルvs女性、フェイト&なのはvs少女、アルフvs男性の図式が成り立った。

 

「プレシア! フェイトとなのはは稽古で疲れているから、カバーを頼む! ユーノは、アリシアを結界で護ってくれ!」

 

「ええ!」

 

「わかりました!」

 

フェイト達の様子を見ていたエターナルは、近くにいるプレシアとユーノに指示を出した。

そして自身は、剣を構える女性―――シグナムと対峙する。

 

「……俺達に戦う気はない。話し合いで解決できないのか?」

 

「残念だが、それは無理だ」

 

どうやら話し合いをする気は全然ないらしい。

 

「そうか、なら……」

 

(やっぱりダメか。仕方ない、あの手で行くか)

 

エターナルは仕方なくエターナルエッジを構えると、戦闘態勢に入った。





望「…なぁ、冒頭にあるトラ○スフォー○ーのくだりって、必要だったか?」

何かコメディ的なものが書きたかったのと、個人的にトラ○スフォー○ーが好きだったので書きました。

望「ふうん……まあそれはいいとして、やっぱり戦闘になっちまったか」

と言っても、次回で一旦終わりますけどね。

望「なら、その次回はどんな内容なんだ?」

次回はヴォルケンリッター達との対話になります。

望「早いな。別に構わないが……ま、よろしく頼む」
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