魔法少女リリカルなのは 運命を変える者   作:レイブラスト

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江島裕太との因縁に、終止符が打たれる。

望「俺は勝つ。必ず、勝つんだ」



第45話

エターナルは、自分の目を疑った。

あの門矢士が、目の前にいる。でも何故だ?

立ち上がりながら、彼は考えていた。

 

「やっぱり俺はどの世界でも有名なのか。ま、嬉しくもないが」

 

「そ、それより……アンタは、どうしてここに?」

 

「そうだ。何故お前がここにいるんだ!?」

 

ユートピアが怒鳴りながら割り込んだ。

 

「俺はいくつもの世界を旅している。今回の旅先がここだったと言う訳だ」

 

「そう、なのか? もしそうなら凄い偶然だが……」

 

(というかそれ以前に、門矢士が本当にいたことの方が凄いが)

 

心の中で、エターナルはそう思った。

 

「ええい、どうも納得いかんが、いいだろう。それより、お前はさっき、俺がそいつのベルトを扱えない理由を知ってる様なことを言ってたな」

 

「ん? ……ああ、確かに言ったな」

 

「あれはどういう意味だ?」

 

「……お前…まだわからないのか?」

 

呆れたように、士はため息をついた。

 

「何? 何のことだ」

 

「お前がエターナルに……いや、ライダーになれない理由がわからないかと言っている」

 

「わからないから、お前に聞いたんだ」

 

「なるほど。…………お前、仮面ライダーの意味をどう考えているんだ?」

 

「はあ?」

 

唐突な質問の内容に、ユートピアは訝しんだ。

 

「ライダーの意味だと? 何故そんなことを―――」

 

「いいから答えろ」

 

「ちっ……、わかったよ。言ってやる。ライダーってのはな、圧倒的な力を振るう為の存在なんだ。だから俺はライダーベルトを量産し、その力の前に全てを絶望させようとした。最終的な制作自体はジェイルと分担したがな」

 

「別にそこまでは聞いてないが、まあいい。お前のことが大体わかった。やはり、お前はライダーになるべき人間じゃない」

 

「何だと?」

 

「いいか? 仮面ライダーというのはな、お前のような私利私欲の為に使う奴がなるものじゃない。大切な人を、家族を護る為にあるものだ。……こいつのようにな」

 

そこで士は言葉を止め、エターナルを指す。

 

「この世界に来る前に、俺はこいつの戦いを何度か見てきた。こいつは、誰かを救おうと必死で頑張ってきた。誰かの笑顔を取り戻す為、悲劇を起こさないようにする為にな。こいつこそが、仮面ライダーにふさわしい人間だ」

 

「………黙れ……」

 

「お前は何だ? 力を振るい、誰かを絶望させる為だ? 自分が作ったから使えて当然だ? ふざけたことを言うな。お前に、ライダーになる資格はない!」

 

「黙れぇ!!」

 

激高するユートピアを横目に、士はエターナルを向く。

 

「さて、これからあいつを倒す訳だが、まだお前の名前を聞いてなかったな」

 

「…望。俺は、平田望だ」

 

「そうか。……なら望、あいつを倒すぞ。準備はできてるな?」

 

「……当たり前だろ? 俺は『仮面ライダー』だからな」

 

「そうだな……」

 

その言葉と共に、2人はユートピアへ向き直る。

 

「くっ…何なんだ!? お前は一体、何なんだぁ!?」

 

「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!」

 

士は右手に持ってるカード―――ライダーカードを掲げる。

 

「変身!」

 

ライダーカードを、腰の『ディケイドライバー』に入れ、バックル部分のサイドハンドルを押す。

 

『KAMEN RIDE! DECADE!』

 

士にいくつもの黒い影が重なり、頭部に何枚かのライドプレートが刺さると、黒いボディにマゼンタ色が加わり、変身が完了した。

これが、士のライダーとしての姿―――仮面ライダーディケイドだ。

 

「行くぞ、望」

 

「ああ」

 

エターナルはディケイドの言葉に応えると、一度フェイト達の方を向き、小さく頷いた後再び裕太を見やり、

 

「「はぁぁぁぁぁぁああああああ!!」」

 

「うぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!」

 

突撃した。

 

望と士―――エターナルとディケイドが、裕太―――ユートピアと衝突する。

ユートピアが右手を、大きく薙ぎ払うように振るう。が、エターナルとディケイドは容易く回避すると、カウンター気味にパンチを入れた。

 

「ごふっ!? く、くそ……!」

 

反撃しようとするも、2人はそうはさせまいと連続で、怒濤のラッシュを叩き込んだ。

 

「なっ、がっ! バ、バカな!? このユートピアの戦闘スペックは原作より強化されている筈……それに、俺自身の適合率もほぼ100%だぞ!? なのに何故…こんな奴らに!!」

 

「決まってるだろ? 俺達が仮面ライダーだからだ」

 

さも当然と言うように、ディケイドが発言する。

 

「そうだ。支えてくれる人がいる限り、仮面ライダーはどんな悪にも決して負けないんだ!」

 

力強く叫ぶエターナル。彼らの後ろでは、フェイト達が2人の戦いを見守っていた。

全員が、望達の勝利を信じている。離れて見ているアリシアもだ。

何もできなくても、信じることはできるから。だから、傍にいるんだ。

フェイト達の心は1つになっていた。

 

その時―――

 

「ん?」

 

『ライドブッカー』から1枚のカードが飛び出し、ディケイドの手に渡った。その瞬間、カードの表面に絵が表れた。

 

「新しい力か……使ってみるか」

 

そのカードをディケイドライバーにセットする。

 

『ATTACK RIDE LYRICAL!』

 

カードを使った直後、フェイトやなのは、アリシア…いや、望を見守っていた全員の体から光りが溢れだした。

 

「えっ! 何…これ!?」

 

「一体何が起きているんだ!?」

 

困惑する面々を余所に、光はフェイト達の体から完全に離れると、エターナルへと向かい彼の周囲に浮遊した。

 

「これは……?」

 

「どうやら、お前を信じている者達の力らしい。ありがたく使えよ?」

 

「みんなの……」

 

光を見て、エターナルが呟く。そして―――

 

「……みんな、ありがとう。この力、使わせてもらう!!」

 

次の瞬間、光はガイアメモリの形になると、胸のスロットに刺さっていった。

 

『FATE! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『ALF! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『PLECIA! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『ALICIA! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『NANOHA! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『YUNO! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『SIGNAM! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『VITA! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『ZAFILA! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『SHAMAL! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『HAYATE! MAXIMUM DRIVE!!』

 

『REINFORSE! MAXIMUM DRIVE!!』

 

最後に、エターナルメモリを腰のスロットに差し込む。

 

『ETERNAL! MAXIMUM DRIVE!!』

 

瞬間、エターナルに変化が起きていた。

 

「凄い…体の底から力が沸いてくる……これなら、負ける気はしない!!」

 

「一気に決めるぞ、望」

 

ディケイドは『ケータッチ』を取り出し、画面を操作していく。

 

『RISINGULTIMATE! SHINING! SURVIVE! BLASTER! KING! ARMD! HYPER! SUPERCLIMAX! EMPEROR! FINAL KAMEN RIDE―――』

 

一連の操作をし終えると、それをディケイドライバーにセットする。

 

『DECADE!』

 

するとディケイドの姿が変化し、最強形態―――『仮面ライダーディケイド・最強コンプリートフォーム』になった。

 

間髪入れずにディケイドは、カードを挿入する。

 

『FINAL ATTACK RIDE DE DE DE DECADE!』

 

「「はぁっ!」」

 

必殺技を発動したディケイドと共に、エターナルは高くジャンプする。

 

「!? や、やめろ……やめろぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!!!」

 

「とりゃぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!」

 

「たぁぁぁぁぁぁあああああああ!!」

 

2人に背を向け、逃げようとしたユートピアに、必殺のダブルライダーキックを放った。

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!」

 

凄まじい叫び声と共に、ユートピアは爆発した。

エターナルとディケイドは着地すると、爆発の向こうを見据える。

そこから生身の裕太がふらつきながらも歩いてきた。

 

「ま、まだだ……俺はまだやれる……お前等を殺して、絶望を広げてやる……!」

 

『UTOPIA!』

 

ユートピアメモリのスイッチを押し、コネクタ部に挿そうとするが―――

 

 

パキィン!

 

 

その前にメモリブレイクされ、バラバラになって落ちた。更に、裕太自身の体が粒子化し初めていた。

 

「な、何だこれは!? 俺に何が起きているんだ!?」

 

「お前はこの世界から拒絶されたんだ。散々好き放題してきたから、当然と言えば当然だがな」

 

取り乱す裕太に、ディケイドが言い放つ。

 

「そ、そんなバカな! 俺は……俺はどこに行くんだ!?」

 

「知るか。それくらい自分で考えろ」

 

「嫌だ…嫌だぁぁぁぁぁぁあああああああ!! 消えたくない……消えたくなんてないぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいい!!」

 

この世のものとは思えない叫びを上げながら、裕太はエターナルとディケイドに手を伸ばした。

 

「お前等ぁぁぁぁあああああ!! お前等だけは、絶望させてやるぅぅぅぅぅぅうううううう!!」

 

「1人で勝手にやれ。いい加減うるせぇぞ」

 

未練がましい裕太に、エターナルは鬱陶しそうに言う。

 

「おのれぇぇぇええええ! お前等全員、皆殺しにしてや―――」

 

全てを言い切る前に、裕太は消滅した。

未来で機動六課を壊滅させ、過去で絶望を与えようとした男の最期は、あまりにも惨めで、あっけないものだった。

 

裕太が消滅したので、バリア結界も消えることとなった。

そして、アタックライドの効果で使用したガイアメモリは、光となって消えた。

 

「終わった……か」

 

「ああ」

 

戦いが終わり、2人は変身を解除する。そこへ―――

 

『『『望(さん)!!』』』

 

フェイト達が一斉に近づいてきた。アリシアに至っては、ジャンプして望の胸元に飛びついていた。

 

「っと」

 

アリシアを優しく抱き止め、頭を撫でてあげると、ゆっくりと地面に降ろす。

 

「望、ケガはない!?」

 

「大丈夫。この通り、ピンピンしてるよ」

 

「本当に大丈夫なのか?」

 

「大丈夫だって。疑り深いなぁ」

 

苦笑した望は、そこで士の方を見た。

 

「……ありがとう。アンタのお蔭で、勝つことができた」

 

「俺のお蔭じゃない。お前を信じた、そいつらのお蔭だ」

 

そう言うと、士は望達に背を向け、灰色のオーロラを出現させた。

 

「この世界での役目は終わった。後のことは、お前達に任せる」

 

「……また、会えるか?」

 

「さあな。ま、もし会えたらコーヒーでも用意しといてくれ」

 

「はは…考えとくよ」

 

「じゃあな……望」

 

「ああ……士」

 

世界の破壊者は、オーロラの向こうに消えた。

 

こうして、未来で闇の書事件と呼ばれた出来事と、黒幕である江島裕太との戦いに決着がついた。




望「オリジナルカードに、オリジナルメモリが出たな」

出したかったんですよね、これ。

望「気持ちはわかる。それにしても、あいつは最後まで往生際が悪かったな」

見た感じただの小物でしたね。

望「だな。それで、次回は?」

次回は、ユートピアや未来のライダー等の設定を書きます。お楽しみに!
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